ネビル・ロングボトム

登録日:2009/07/04 Sat 00:55:08
更新日:2025/01/28 Tue 02:09:07
所要時間:約 8 分で読めます





ホグワーツ魔法魔術学校に通う魔法使い。1980年7月30日生まれ。
グリフィンドールの寮生。ハリー・ポッターロン・ウィーズリーとは同室である。

基本的に臆病者でヘタレ。
おまけに物忘れが激しく、そのことでトラブルにまきこまれることも多い。

成績も全般に渡って悪く、唯一得意なのが薬草学。
もしかしたら、これだけならばハーマイオニー・グレンジャーに並べる……かもしれない。
最も嫌いなのは魔法薬学。
科目というより担当教諭のセブルス・スネイプを恐れており、下手したらハリー以上に悲惨な目に遭う。

ペットとしてヒキガエルのトレバーを飼っている。
スネイプの嫌がらせで毒を盛られそうになる等、主人と同じくらい悲惨な目に遭っていたりする。

能力が低いとされる描写が多いが、ロングボトム家は魔法界最古の純血家系の1つ。
高貴なる由緒正しきブラック家とは遠い親戚だとか。

というか、近親婚やら純血同士の結婚やらで現存する純血家系は全て親戚関係になっている。
文面に書き起こせば、某風呂の家系図並にカオスなものになるだろう。

以下、ネタバレ














両親はエリート中のエリートである“闇祓い”であり、“不死鳥の騎士団”にも加わっていた。
しかし、ハリーの手によってヴォルデモート卿が失墜したことが原因で、死喰い人の残党ベラトリックス・レストレンジらに拷問され、
2人とも廃人になってしまう。
この事から死喰い人に対する敵対心は非常に強い。

そのよろしくない成績から『2人の才能を受け継いでいない』と思われていたが、5巻で“ダンブルドア軍団”に入ってから覚醒。

下記にも関係するが、魔法はある程度精神状態が結果に作用するが、ネビルは極端に自信が不足していたことが成績不振の主因だった。
生徒間での自主訓練で徐々に自信をつけて、メキメキと腕を上げていき、最終的には死喰い人を相手に互角に渡り合う等、目覚ましい成長を遂げた。


『勇敢』たるグリフィンドール生でありながら臆病だが、これは自分に自信を持っていないせい。
一度自信を持てばグリフィンドール生に相応しい勇敢さを発揮する。
組み分け帽子は生徒の成長性も視野に入れて決断をするので、この場合も成功した采配の一つと言えるだろう。


以下、更なるネタバレ















実はハリーとは紙一重の運命だった人物。

かつてシビル・トレローニーが予言した、“闇の帝王を打ち破る者”の候補として、ハリーと共に挙げられていたのである。
予言内容は「1980年の7月末、ヴォルデモートに3度抗った(遭遇し、逃げ延びた)両親の元に生まれる子」とされており、誕生日が1日違いのネビルも該当していた。
結果は周知の通り、ヴォルデモートがポッター家を襲撃したことでハリーが「選ばれ」た。
つまり、予言がなされた時点ではどちらか確定しておらず、“闇の帝王を打ち破る者”の存在を恐れたヴォルデモート自身の行動がそれを決定したのである。

もし仮にネビルが選ばれていたとしても、グリフィンドール生として見事にヴォルデモートを打ち破っていたらしい
実際に本編軸でも成長し、グリフィンドールの剣を発現させて見事ナギニを打ち破っている。
ハリーと同様にネビルも、両親には深い愛情を注がれていたのだろう(実際、ネビルが見舞いに行った際入院生活を送っている両親はなんとか贈り物を差し出そうとする様子を見せていた)。




以下、各巻での活躍(ネタバレ注意)












1巻『賢者の石』

冴えないドジな子として登場し、ペットのトレバーをよく見失っている。
飛行訓練の時には『クディッチ今昔』という本を読んだハーマイオニーによる長い講義を唯一真剣にしがみつくように聞いていたが、結局は悲惨な目に遭う。映画では更に酷いことに……

よくドラコたちにいじめられては泣かされて笑われていたものの、ハーマイオニーに逐一助けて貰ったり周りに励まされ勇気を持つようにと促された事でクディッチ観戦時にハリーを侮辱され絡まれたさいにはロンと一緒になってドラコ一味と肉弾戦で戦うという勇気を見せた。 
最終的には気絶してしまったものの、一緒に戦ったロンからは称賛された。

映画版ではロンとハーマイオニーとハリーの三人が深夜徘徊による減点と罰則を受けていたが、原作ではマルフォイが嗅ぎ回っている事をハリーとハーマイオニーに伝える為にネビルが夜中に寮を抜け出し、それをマクゴガル先生に見つかった事でネビルも罰則と減点の対象になってしまっている。

終盤では賢者の石を守る為に寮を抜け出そうとする3人組の前に立ち塞がるが、ハーマイオニーの“全身金縛り”をモロに喰らって倒れる。

読者や視聴者的には『ネビル空気読め』と言いたくなる行動かもしれないが、
これ以上規則違反をすればグリフィンドールが更に大変になることを危惧したためであり、友人として、寮生としては至極真っ当な行動である。

事実、作中でもネビルの行動と勇気が評価されてグリフィンドールは寮対抗杯を獲得することになり、それがネビルが潜在的に持つ勇気の発現の第一歩となる。

2巻『秘密の部屋』

マグル産まれが襲撃される事件が発生し、自分はスクイブ(出来損ない)だから、と純血であるにもかかわらず“スリザリンの継承者”に襲われることを心配し、身を守る為に魔除けの品を買い漁るようになってしまう。
なお、厳密にはスクイブとは魔法族の親から生まれながらマグルのように魔力を持たない人間であるため、この用法は誤用となる。

3巻『アズカバンの囚人』

“太った婦人”に代わって談話室の門番となった“カドガン卿”が合い言葉を変えまくる上に小難しいのばかりであり、記憶力の低いネビルは紙に合言葉を書き記してしまった結果、その紙を盗まれ寮への侵入を許してしまう。
マクゴガナル先生には「底抜けの愚か者!」と激怒されてホグズミードに行くことを禁じられた上に、ネビルに合言葉も教えてはならないというルールが出来てしまい、誰かと一緒じゃないと入れないという憂き目にあってしまう。

まね妖怪のボガートの授業では一番先に魔法を使う役に抜擢され、リーマスから恐ろしい物は何かと聞かれた際に「スネイプ先生…」とバカ正直に答えて笑われてしまう。
実際にボガートはスネイプに化けるものの、リディクラスでばあちゃんの服装を着させる事に成功した。
その後、それを知ったスネイプからはイビり度合いが高くなった。

映画では貴婦人みたいな格好をするスネイプの姿があまりにも面白いシーンなので是非見て欲しい。

4巻『炎のゴブレット』

委員長気質で面倒見の良いハーマイオニーによく勉強や宿題を手伝って貰ったり頻繁に助けて貰っていた事から彼女に対して仄かな恋心を抱いていた事もあってハーマイオニーをパートナーに誘うものの既にビクトール・クラムから誘いを受けていた事で断られる。

尚、作中でもいじめられて笑われてるネビルを唯一助けていたり、トレバーの捜索を手伝ったり、培った知識で講義したがるハーマイオニーに皆がうんざりする中でネビルだけは真剣に聞いていたりと割とネビルとハーマイオニーの相性が良い事は描写されていた。

因みにそれをロンに話してしまうが、パートナーが中々見つからなくて苛立ったロンにバカにされながら周囲にバラされるという散々な目に会ったものの、まだ3年生で年上の誘いがなければパーティーに参加出来ないジニーとの利害の一致によりパートナーを得ることに成功してダンスパーティーに参加する。

映画では、ばあちゃんの仕込みなのか社交ダンスが得意という設定となっており、他の男子生徒が恥ずかしがってダンス練習を嫌がる中、一人立ち上がるという男気を見せてる。
ダンスパーティーが終わった後、朝帰り(夜遊び)をしたと興奮気味に話していた。
尚、原作のしもべ妖精関連がカットされたため、ドビーに代わって“鰓昆布”をハリーに届ける役割となっている。
(なお原作でもクラウチ・ジュニアがネビルに水生植物の本を貸す形で鰓昆布へのヒントを用意していた。)

何気にクラウチ・ジュニアに扮したマッドアイによって元々比較的得意だった薬草学の才能を覚醒させている。

5巻『不死鳥の騎士団』

ヴォルデモード復活の際にも、即座にハリーやダンブルドアを信じ、不信感を抱いてたシェーマス・フィネガンを諭している。
ハリーが中心になって発足した“ダンブルドア軍団”のメンバーとなり、最初こそつまづいたものの、自身の両親を拷問にかけて廃人にしたデスイーターたちが脱獄したニュースを知ってからは一念奮起して努力を重ね、急成長していく。
神秘部の戦いでは死喰い人相手に善戦し、ハリーを除いた子供達の中で唯一最後まで立っていた。

映画ではルシウスのミスにより予言を破壊してしまうが、原作ではデスイーターから何故かタップダンスを踊る呪いをかけられた事でネビルは踊り出し、それによって予言を破壊するというかなりシュールな活躍を見せている。

6巻『謎のプリンス』

両親や一族が高名な魔法使いという事もあってスラグホーンが主宰するスラグ・クラブに招待されたものの緊張からあまり目立った事が出来なかった為に次回以降は呼ばれる事は無かった。
映画版では最初っからスラグ・クラブに呼ばれる事はなく、それでも参加したい為に給仕として登場し、ハリーを驚かせた。
死喰い人襲撃の際に前線で戦う。

7巻『死の秘宝』

ハリー達が不在だった為、ジニーやルーナ・ラブグッドと共に“ダンブルドア軍団”を取りまとめ、必要の部屋で籠城し、捕らわれたり酷い体罰を受けている生徒たちへの救出活動をしていた。
その活動のせいでばあちゃんがデスイーターに襲われる事となったが、スーパーばあちゃんは高齢ながらデスイーターを撃退し勝利するという圧倒的戦闘能力を見せつけた。

そのカリスマは恐るべきもので、本当に“軍団”規模のレジスタンス組織へと拡大させた。
最終決戦では終始前線で活躍。
ハリーが死んだ(フリだったが)絶望的な状況の中、まわりの制止も省みずヴォルデモート相手に啖呵を切ってみせた。

「地獄の釜の炎が凍ったら仲間になってやるよ」

映画と原作では台詞が違うがこの時のネビルはどちらも超絶かっこいい。

しかし実力差は大きく、拘束された上組み分け帽子を被らされて一緒に燃やされてしまう…
が、ヴォルデモートの一瞬の隙を突き拘束魔法を鮮やかな杖捌きで解き、
帽子の中からハリーと同じように“グリフィンドールの剣”を召喚し、一撃の下にナギニを両断した。

終戦後はハリーに次ぐ英雄として周りから讃えられた。

映画では戦いの最中にルーナのことが好きであると叫び、死ぬ前に彼女に思いを伝えようと奔走した。
その後、思いが成熟したのかはハッキリと描写されなかったものの瓦礫に座るネビルの横にルーナが座り、かなりいい雰囲気となっていた。









後年、スプラウト教授の後を継いで薬草学の教授に就任する。
また、ルーナとは結局結ばれる事はなくハッフルパフのハンナ・アボットと結婚した。
作者曰く、あれは戦場の一時的なロマンスだったらしいがその後もルーナとはよき友人として交流が続いている。

ハリー達との交流も続いており、彼の子供達からも好かれている模様でハリーの息子であるジェームズとは友人らしい。

作者後日談でハリー、ロンと共に蛙チョコレートのカードになった。
映画ではマシュー・ルイス(吹き替え:上野容)が演じている。
当初は小説通りのぽっちゃり体型と大きな歯が特徴的で製作陣にも気に入られていたが年を重ねるごとに痩せ、歯も矯正しない約束だったにもかかわらず矯正したことでイケメンに進化。
『死の秘宝』の頃にはいい意味でかつての面影はなく、誰だお前状態になっていた。
あまりに変わり過ぎたので入れ歯をして頬にも綿を詰め込み、ファットスーツを着て撮影に望むことになった。

また、日本に来日した際には寿司に衝撃を受けて一時期は毎週食べていたらしい。




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