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ジャイアントロボ THE ANIMATION -地球が静止する日

登録日:2011/06/17(金) 13:29:03
更新日:2026/10/02 Fri 21:50:23
所要時間:約 5 分で読めます





来るべき近未来!

人類は第三のエネルギー革命、シズマドライブの発明によって、
かつてない繁栄の時を迎えていた。

だが、その輝かしい平和の影で、激しくぶつかり合う二つの力があった!

世界征服を策謀する秘密結社「BF団」!

かたや、彼らに対抗すべく、世界各国より集められた
正義のエキスパートたち「国際警察機構」!

そしてその中に、史上最強のロボット「ジャイアントロボ」を操縦する
一人の少年の姿があった!

名を「草間大作」!






『ジャイアントロボ THE ANIMATION -地球が静止する日-』とは、フェニックス・エンタテイメントより製作・販売された全7話のOVA作品である。
原作は横山光輝、監督は原作クラッシャー今川泰宏。

原作漫画『ジャイアントロボ』をベースとしながら、諸葛亮をはじめとする『三国志』『水滸伝』『バビル2世』『マーズ』『鉄人28号』などなど数多の横山作品のキャラクターやロボットが次々に登場する、クロスオーバー色の強い作品である。
1992年から1998年まで、実に6年もの歳月をかけて全7巻がリリースされた。

バブル崩壊後の厳しい経済状況も重なり、資金面で相当な苦労を重ねたとされ、特に最終巻は発売までに2年以上の空白期間が生じている。
次巻を今か今かと待ち望み、ようやく発売された最終巻を手に取ったファンの感慨は、ひとしおだったことだろう。

フルオーケストラによる壮大なBGM、セルアニメならではの濃密な作画と動画、そして今川の真骨頂である理屈を超えて画面を圧倒する外連味たっぷりの演出も大きな見どころ。
ロボットアニメでありながら、超能力者たちが繰り広げる異能バトルとしても見応えがあり、登場人物たちの一挙手一投足に至るまで、いちいち芝居がかった熱量が込められている。

原作漫画では主人公だったキャラクターを悪の組織に属する人物として描いたこと、ロボットアニメなのに超人たちの活躍の方が物語の中心になっていること、思わせぶりな台詞、進まないストーリーなどの批判点も多いが、しかし、しかしである!

本作は決してジャイアントロボが無用の長物になってしまっているわけではない。
普段は超人たちの超常的な戦闘に目を奪われていても、ロボが満を持して動き出せば、画面の空気そのものが変わる。膨大な作画枚数を費やした重量感のあるアクションと、巨大兵器ならではの豪快な破壊描写は、まさに見せ場と呼ぶにふさわしい。

超人たちが人間の限界を超えた戦いを繰り広げ、その戦いの中に巨大ロボットが割って入る──この構図こそが、本作ならではの醍醐味なのだ。

今川によると、本作の構想は全26話規模であり、OVA化された全7話は、そのうち第18話から第21話に相当する部分を中心に映像化したものとされる。
水田麻里による漫画版第1巻のあとがきでは、そうした構想について触れられており、金田正太郎が登場するエピソードなども予定されていたという。

つまり、我々が目にした『地球が静止する日』は、壮大な構想の一部分に過ぎなかったのである。
実現しなかったエピソードや、さらに広がっていたはずの世界を想像すると、惜しさと同時に、本作が秘めていた可能性の大きさも感じられる。

チャンピオンRED版

こちらについても語らぬわけにはいかないだろう。
2007年から、秋田書店の漫画雑誌『チャンピオンRED』で、今川が脚本、『スクライド』『ガンダムSEED ASTRAY R』でおなじみの戸田泰成が作画を担当する漫画作品が展開された。

OVAの直接的な続編というよりも、OVA版の世界観やキャラクターを踏まえたパラレルワールド的な作品であり、『ジャイアントロボ 地球の燃え尽きる日』『ジャイアントロボ バベルの籠城』の2作が刊行されている。

OVA版では姿を見せるにとどまったキャラクターや、新たに登場する横山作品のキャラクターが加わり、クロスオーバーの規模はさらに拡大した。

『地球の燃え尽きる日』では、韓信元帥(『史記』)、あばれ天童(『あばれ天童』)、大塚署長(『鉄人28号』)、無明幻妖斎(『仮面の忍者 赤影』)、影丸(『伊賀の影丸』)、ディック牧(『地球ナンバーV7』)、豹子頭林冲(『水滸伝』)など、OVA版では本格的な活躍の機会が限られていた人物や初登場となる人物が続々登場。
さらに、九紋龍史進(『水滸伝』)や村雨竜作(『鉄人28号』)なども加わり、横山作品の枠を越えた人物相関が描かれていく。

続く『バベルの籠城』では、呂布をはじめ、劉備・関羽・張飛・黄忠・馬超・趙雲ら『三国志』の英雄たちが物語に関わり、作品世界はますます混沌とした様相を呈していった。

OVA版では明かされなかった壮大な構想を、別の形で広げていったシリーズといえるだろう。
結局尻切れトンボなのはそのままだけどな!

ただし、チャンピオンRED版はOVA版と同一の設定をそのまま引き継いだ続編ではない。
登場人物の関係性や役割、物語の前提にも相違があるため、両者はそれぞれ独立した作品世界として捉えた方が理解しやすい。

主な登場メカ

GR-1 ジャイアントロボ

草間大作が操る、本作の主役ロボット。
背部のロケットバズーカをはじめ、さまざまな武装を搭載している。

操縦方法は、大作が持つ腕時計型コントローラーからの命令入力。
大作の声だけに従い、圧倒的な力で敵を粉砕する。

そして、大作が絶体絶命の危機に陥った際には、通常の50倍以上ともされる底力を発揮するが……そこには、物語の根幹に関わる重大な秘密が隠されている。

本作におけるジャイアントロボは、単なる巨大兵器ではない。
大作の父・草間博士が息子に託した存在であり、大作にとっては父の意志と、父が残した世界の謎をつなぐ象徴でもある。

チャンピオンRED版

こちらのジャイアントロボはOVA版以上に物騒な兵器として描かれている。

ロケットバズーカこそ搭載されていないものの、最終兵器としてエネルギー無効化・吸収装置と、破滅的な威力を持つ光球を備えている(元ネタはもちろん『マーズ』のガイアー)。

まず厄介なのがエネルギー吸収能力。敵の攻撃エネルギーを吸収することで、相手に事実上の戦力制限を強いることができる。
九大天王&十傑集クラスであればバリアによってある程度は対抗できるものの、その場合も防御に力の大半を割かなければならない。

光球は一発で星を滅ぼしかねないほどの破壊力を持ち、それを大量にばらまくことすら可能。
超能力に対しても強い耐性を示し、並の超人ではまともに対処することすら難しい。
九大天王や十傑集といった作中屈指の実力者であっても、単独で光球を受ければ死を覚悟し、命を取り留めたとしても深刻な後遺症を負いかねない。

しかも、この脅威は物語の都合で極端に軽視されることが比較的少ない。強敵同士の戦いが繰り広げられる中でも、光球の危険性は一貫して強調されている。

「草間博士の乱」では、光球を連続発射することで地球上の主要都市を破壊。
ジャイアントロボが本気で暴れた場合、どれほどの惨事が起きるのかを容赦なく見せつけた。

スフィンクスの撃破や光球のエネルギー吸収といった大作の無茶な命令の連続によって大破した後は、草間博士が存在しない世界では修理できる人物が限られるという事情から「カナーリの牢獄」へ向かうことになる。

最終的には超人間ケリーとの同化によって自己修復能力を獲得。
もともと規格外だった性能に、さらなる異常性が加わることとなった。

GR-2

ジャイアントロボの兄弟機で、水中戦に特化したロボット。
OVA版では、草間大作がBF団から脱出する際、ジャイアントロボに頭部の三日月型の角をつかまれ、至近距離からロケットバズーカを撃ち込まれて爆散した。

チャンピオンRED版

こちらではジャイアントロボの支援機として登場し、草間大作の命令で稼働する。
角やロケットパンチを武器とするが、ロケットパンチは分離・多段発射型という独特の仕様。これらの能力を駆使して強敵ウラエヌスを撃破したものの、戦闘によって事実上の擱座状態となり、梁山泊に保管されることになる。

『バベルの籠城』では、草間博士の弟子である呉学人によって修理されていたが、呂布に操られ、再び敵として立ちはだかる。

GR-3

飛行能力を備えたジャイアントロボの兄弟機。本格的に登場するのはチャンピオンRED版。

GR-1とGR-2をまとめて抱えて飛行するという、機体の負荷や重量を考えるとかなり無茶な運用も行われた。
ウラヌスの撃破にも貢献するが、最終的には擱座する。

『バベルの籠城』ではGR-2と同様、呉学人の手で修理されていたものの、呂布に操られて敵に回る。

ウラエヌス

イワンが操る土偶型ロボット。
どこか愛嬌のある外見が特徴で、OVA版ではジャイアントロボに撃破された。
元ネタは『マーズ』に登場する六神体の一体・シン。

チャンピオンRED版

黒い顔型の姿(『マーズ』に登場する神体ウラエウス)で登場。同じ名称でも印象はかなり違う。
ウラヌスやスフィンクスとともに、白昼の残月の指揮下で世界各地を襲撃。GRシリーズの捨て身の戦法によって撃破される。

維新竜・暁

装甲列車に擬態していた、ヘビのような姿のロボット。
ロボットバトルのためのかませ犬。

ギャロップ

幻夜が操る、カエルの顔みたいなロボット。
銀鈴の捕獲を試みるものの、ジャイアントロボに撃破される。
元ネタは『鉄人28号』に登場する首長竜型ロボット・ギャロンの頭。

大怪球フォーグラー

アンチ・シズマドライブによって稼働する巨大構造体。
世界中の機械を動かしているシズマドライブを停止させる能力を持ち、世界規模の大混乱を引き起こす。

単なる巨大兵器ではなく、物語全体を象徴する存在であり、その不気味な外観と圧倒的な規模で強烈な印象を残す。
決してバックベアード様ではない。

国際警察機構

草間大作(CV:山口勝平)

「クダケージャイアントロボー」

本作の主人公。12歳の少年で、父から託されたジャイアントロボを操り、BF団との戦いに身を投じる。
年相応の子供らしさと驚異の握力の持ち主。戦闘中、ジャイアントロボに右手一本でつかまり続ける姿は、もはや生身の人間の範疇を逸脱している。

序盤の台詞が棒読み気味なのは、今川監督が子供らしい演技を求めたことによるもの。
後半に進むにつれ、過酷な状況に直面しながら演技も成長していく。

チャンピオンRED版

こちらでは初登場時10歳。「草間博士の乱」によって世界を滅ぼした父の存在ゆえに、世界の敵として扱われる。

BF団に保護されて成長するが、実際にはBF団と国際警察連合の双方から敵視されている。
父からジャイアントロボの命令解除コードを託されているものの、肝心の本人はそのことを完全に忘れている。

父への疑念と過酷な運命に翻弄されながらも、精神的には非常にタフな少年。
当初の味方は村雨組くらいしかおらず、残月との戦いでGRシリーズが無残な姿になったことを受けて、事実上の「破門」を言い渡される。

「カナーリの牢獄」での戦いでは、お銀ちゃんが離脱する一方、サリーを新たなパートナーに迎える。
さらに、ジャイアントロボと同化したケリーの協力によって、ロボは自己修復機能を獲得。

梁山泊の頭領・晁蓋の遺言により、晁蓋の死から12年後に新頭領を決める戦いが行われることになっていたが、実際には大作が後継者として内定していた。
彼は草間博士の遺言書を託され、韓信元帥の能力「甘言」によって、父が自分の意志ではなく光球を発射していたことを知る。
そして韓信を赦し、梁山泊の新頭領と認められた。

『バベルの籠城』では、韓信元帥率いる九大天王や梁山泊軍、村雨組とともに、陽動作戦を用いてバベルの塔の内部へ侵入する。
しかし、BF団が秘匿していた棺を開けたことで、封印されていた黄帝ライセを世に解き放ってしまう。

ビッグ・ファイアの意志によって十傑集は大作を守るよう命じられ、棺には大作が収められる。
一方、九大天王は大作を守る次元の盾となり、一度だけ外界に出て実体化し、戦うことができる。

バベルの戦いから10年後、大作は鉄牛や銀鈴の前に、10年前と変わらない姿で復活する。
ジャイアントロボを回収した彼の手には十字傷が生じており、そこからバリアを張るなどの異能力も発現。
その後、ライセ配下の「虎牢関の呂布」や、呂布が封印していた「三獄死・五虎将」との戦いによって、十傑集と九大天王は大きな犠牲を払う。
大作はバベルの塔へと進むが、彼自身もまた、死せる孔明の計略によって走らされていた。

死んだ十傑集の無念を晴らすためビッグ・ファイアに背き、「真のGR計画」の阻止と大作の抹殺を狙うアルベルト&サリー親子が大作と対峙する場面で『バベルの籠城』は終わる。

■銀鈴(ギンレイ)(CV:島本須美)

「私もお父様を信じているの」

本作のヒロイン。19歳。
世界でも極めて希少なテレポート能力者だが、その能力には重大な代償がある。使用するたびに生命力を削られ、使いすぎると肉体が下半身から少しずつ消えていくのだ。

父はフォーグラー博士、兄は幻夜。家族にまつわる秘密が物語の根幹に関わる。
元ネタは『狼の星座』の朱銀玲。

チャンピオンRED版

『地球の燃え尽きる日』では、銀鈴を思わせる「くのいちのお銀ちゃん」が序盤のヒロインとして登場するが、「白昼の残月編」で物語から退場。
『バベルの籠城』では銀鈴本人が登場し、幼少期に幻夜から5発のテレポート弾を託されていたことが明かされる。

ただし、チャンピオンRED版では幻夜と銀鈴は兄妹ではなく、フォーグラー博士と草間大作の関係もOVA版とは異なる。さらに言えば、銀鈴の正体はサリーだった。

黒旋風(こくせんぷう)の鉄牛(CV:飯塚昭三)

「これからは俺が守ってやる!」

気功旋風と怪力を操る豪傑。多関節の斧を自在に振るい、戴宗を兄のように慕っている。
粗暴で短気な一面がある一方、仲間への情は深い。当初は戴宗に可愛がられる大作に嫉妬し、ロボにも反感を抱いていたが、物語が進むにつれて大作との関係は変化していく。
元ネタは『水滸伝』の鉄牛(李逵)。

チャンピオンRED版

『地球の燃え尽きる日』には登場しない。
『バベルの籠城』では登場はするが、その実力はOVA版とは桁違い。十傑集や九大天王すら圧倒し、梁山泊の面々も正体を知らない謎の存在として描かれる。
その正体は衝撃のアルベルトだった。

神行太保(しんこうたいほう)・戴宗(たいそう)(CV:若本規夫)

「未練だぜ……」

27歳という若さで九大天王に名を連ねた実力者。国際警察機構の兄貴分であり、大作にとっても頼れる存在である。
マッハで走る能力を持ち、酒を愛する豪快な男。
アルベルトとは宿命のライバル同士であり、両者の因縁も本作の重要な要素。
元ネタは『水滸伝』の戴宗。

チャンピオンRED版

九大天王の中でも指折りの実力者だが、当初は悪漢として描かれる。
しかし、別次元の自分自身と対峙したことを契機に、闘死したかに見せかけて復活。天子を支える五公にふさわしい存在へと変化する。

“智多星”呉学人(CV:江原正士)

「いよいよここが正念場!」

通称「呉先生」。国際警察機構の参謀役でありながら、泣き虫でドジな一面も持つ。
作戦を主導している最中に失敗へ気づいてうなだれる姿は、もはや様式美。

頭脳派として活躍する一方、鉄扇子で攻撃を防いだり、謎のレバーを押さえ続けたりしている場面の方が妙に印象に残る。
その頼りなさも含めて愛される人物であり、ファンからは「誤先生」と呼ばれることも。

外伝ではチャイナ服を着たり、紫色の下着を披露したり、長官との関係を匂わせたりと、本編とは異なる一面も描かれている。
元ネタは『水滸伝』の呉用。

チャンピオンRED版

韓信元帥が登場するため、参謀としての存在感は相対的に薄め。
『バベルの籠城』では草間博士の弟子であることが判明し、大破したGR-2とGR-3を修理するも、修理した機体をあっさり敵に奪われてしまうなど凄まじく役に立たないダメな人。

静かなる中条(ちゅうじょう)(CV:家弓家正)

「そんな自分に腹が立つ!!」

北京支部長官にして九大天王の一人。
あまりにも強大な力を持つため、全力を出せば周囲を巻き込んでしまうという、強者ゆえの制約を背負っている。パイプを愛用し、生身でロケットのように飛翔することもできる。

必殺技は、命を代償に放つ「ビッグバン・パンチ」。フォーグラーを一撃で破壊できるほどの威力を持つとされるが、そんなことしたら話が終わってしまうため、最終決戦の終盤までテレポートさせられることに……。
元ネタは『バビル2世』の五十嵐局長。

チャンピオンRED版

OVAからは見る影もなく矮小化された悪党。韓信元帥とは妙に親しい。

その後、別次元で再教育を受け、多少意地の悪い性格を残しながらも正義のために戦うようになる。
戦闘シーンが増えたことで活躍の機会は増したが、切り札感は薄い。

青面獣(せいめんじゅう)の楊志(ようし)(CV:小宮和枝)

「生きろー!大作ー!!」

青い肌を持つ女傑で、戴宗の妻。鉄牛からは「姐さん」と呼ばれている。
口は悪いが姉御肌で、面倒見もよく、仲間からの信頼も厚い。

元ネタは『水滸伝』の楊志。性別が変更されたが、これは女性キャラが少なすぎることを踏まえた変更とされる。

公孫勝(こうそんしょう)一清(いっせい)道人(CV:青野武)

「天に十六、地に八方!」

仙術を操るミニスカ坊主。兄弟子の樊瑞を捕らえるため、国際警察機構に客員として協力している。
その実力はアルベルトを苦戦させるほど。

呪符を用いた仙術は、攻撃・捕縛・変化・幻影など幅広い用途を持つ。
楊志とともに初登場した際の演出も見応えがあり、今川作品らしいケレン味が存分に発揮されている。
元ネタは『水滸伝』の一清道人。

不死身の村雨健二(CV:幹本雄之)

「俺は死ねない(・・・・)のさ……」

ピンクのコートを羽織った不死身の男。その不死身さは伊達ではなく、それを頼みに捨て身の戦法を繰り返す。
本人にとっては合理的な戦い方なのかもしれないが、大作には命を粗末にしているように映り、反感を買ってしまう。

銀鈴とは恋人同士だが、二人の間には越えられない壁がある。愛し合っていても、互いの立場や運命がそれを許さなかったのだ……。
元ネタは『鉄人28号』の村雨健次。

チャンピオンRED版

兄・村雨竜作の命令に忠実な影として登場し、大作を体を張って支援する。
OVA版とは立場や関係性が異なるものの、危険を顧みず誰かを守ろうとする人物像には共通する部分がある。

BF(ビーエフ)団

ビッグ・ファイア

BF団首領。アキレス、ガルーダ、ネプチューンという「三つの護衛団」を従える謎の少年。
人間の域を超えた凄まじい超能力を持つとされるが、OVA本編では眠り続けており、その全貌は明らかにならない。

物語の背後に存在し続ける、巨大な「謎」そのものであり、十傑集や孔明ですら、最終的にはその意志と無関係ではいられない。

元ネタは『バビル2世』『その名は101』の山野浩一(バビル2世)+『マーズ』のマーズ。
三つの護衛団はもちろん『バビル2世』のロデム、ロプロス、ポセイドンである。

幻夜(CV:小川真司)

「今さらそれはないじゃないですか!!」

BF団のA級エージェント。大怪球フォーグラーを操り、地球静止作戦を実行するため、フォーグラー博士が生み出した3基のアンチ・シズマドライブを求めて国際警察機構と戦う。
自らの目的を遂行しようとしているものの、その根底には家族や出生にまつわる事情があり、すべてを理解した上で行動しているわけではない。

大作とは対照的な立場にありながら、父親の意志や世界の秘密に翻弄されるという点では共通している。ぶっちゃけ一番の被害者。
最後まで見れば、きっとあなたも「今さらそれはないじゃないですか!!」と叫びたくなるだろう。
元ネタは『伊賀の影丸』の幻也斎。

チャンピオンRED版

BF団にも国際警察連合にも属さない第三勢力として登場。
十傑集や九大天王を凌駕する能力を持ち、聖書を手にした神父の姿で現れる。
あらゆるものを宇宙へ弾き出すテレポート能力「天国の門」を操る謎の男であり、その実力と正体は容易には測れない。

『バベルの籠城』では銀鈴にテレポート弾を託して姿をくらます。

“策士”諸葛亮孔明(CV:中村正)

「黙らっしゃい!」

BF団の軍師にして首領ビッグ・ファイアの代行者。
常に扇を手にし、芝居がかった不遜な態度で命令を下す。
その知略は十傑集すら手駒として扱うほどで、表向きの目的の裏では、さらに重大な計画を進めている。

周囲の人物を利用し、敵対勢力さえも自らの計画の一部として組み込もうとする、物語の構造そのものを操る男。
元ネタは当然、『三国志』の諸葛亮。それに加えて『バビル2世』のバビルの塔のコンピューターも含まれてるんじゃ?という噂も。

チャンピオンRED版

こちらでも相変わらずのトリックスターぶりを発揮。
BF団、国際警察連合、村雨組と草間大作withジャイアントロボの三勢力による均衡を目指す「天下三分の計」や「水魚の交わり」を企図し、対立陣営に属する韓信元帥とも密かに結託する。

『バベルの籠城』では黄帝ライセとの戦いであっさりと戦死するが、それすらも計略の一部だった。
孔明、怒鬼、ビッグ・ファイアしか知らなかった「真のGR計画」は、関係者を絶望させるほどの悪魔的な計画であり、樊瑞にも全貌は知らされていなかった。
アルベルトとサリーの親子、そして幻夜は孔明の奸計に気づいており、積極的には関わらなかった。

呼炎灼(コ・エンシャク)

孔明直属のエージェント。一切言葉を発さず、素顔も仮面に覆われて見えない。
無言ゆえにその素性もBF団内での関係性も不明だが、孔明とその策に与する人間を助ける傾向にある。
元ネタは『水滸伝』の呼延灼。『スパロボ64』では衝撃的な形で登場する。

サニー・ザ・マジシャン(CV:白石冬美)

アルベルトの娘で天才魔法少女。
幼い外見に反して大きな潜在能力を秘めており、将来は十傑集入りが確実視されるほどの逸材とされる。
元ネタは『魔法使いサリー』のサリー。連載開始時のタイトルは『魔法使いサニー』であり、アニメ化の際、「サニー」という名前がすでに商標登録されていたため変更された経緯がある。

チャンピオンRED版

「サリー・ザ・マジシャン」として、草間大作の新たなヒロイン兼パートナーとなる。

OVA版とは人物関係や物語上の役割が大きく異なり、ジャイアントロボと並んで大作を支える重要な存在として描かれる。

オロシャのイワン(CV:原康義)

アルベルトに忠実に仕えるBF団のB級エージェント。左目に痣がある。
元ネタは『マーズ』でシンを操っていた監視者。

十傑集

BF団の中でも特に強大な力を持つ、選りすぐりの超人たち。
単なる幹部集団ではなく、それぞれが独自の能力と強烈な個性を備えている。
時には組織の命令に従い、時には自らの信念によって行動する彼らこそ、この作品をいろんな意味で象徴する存在である。

衝撃のアルベルト(CV:秋元羊介)

「なあ……戴宗……」

衝撃波を操るナイスミドル。盟友セルバンテスの仇でもある戴宗を執拗に追い続けている。
貴族の血を引くこともあってか、非常にプライドが高い。
十傑集の中でも特に出番が多く、飛んだり走ったり回ったりとにかく忙しいお方。
元ネタは『マーズ』で人面みたいな神体を操っていた監視者。

混世魔王・樊瑞(はんずい)(CV:石田太郎)

「孔明の犬め!ワシに勝てると思うか!」

十傑集のリーダー格。仙術を操り、一清道人の兄弟子でもある。
幻夜の行動にきな臭さを感じており、BF団のあり方にも疑問を抱いている。
元ネタは『水滸伝』の樊瑞。

眩惑のセルバンテス(CV:羽佐間道夫)

「聞き分けのない子は嫌いだな!」

アルベルトの盟友だったが、「ドミノ作戦」において戴宗と戦い死亡した。
「オイル・ダラー」なる表の顔を持っていることもあり、他の十傑集に比べて社会性を感じさせる人物。
元ネタは『バビル2世』に登場するヨミの配下「陳」。

命の鐘の十常寺(CV:大塚周夫)

「否否否否否否!否ァ!」

漢文調の独特な言い回しが特徴で、生命を操り死者すら蘇らせる能力を持つ。
元ネタは『三国志』に登場する十常侍(全部で10人いる宦官の総称)の中の一人。

暮れなずむ幽鬼(CV:野沢那智)

「ええい、鬱陶しい!」

強力なテレパシーで生物を操る能力者。体内に虫を潜ませている。
他人の心を読むことができるため、極度の人間不信に陥っていたが、カワラザキとの出会いによって克服。以降は彼を慕っている。
元ネタは『伊賀の影丸』の幽鬼。

激動たるカワラザキ(CV:麦人)

「その気になれば突破は簡単!樊瑞がそう言わなかったかな?」

元十傑集リーダーで、現在は参謀役を務める老人。
強力な念動力を操り、老練な判断力と経験によって組織を支える。
BF団の不穏な動きを探るため、あえてリーダーの座を降りているともされ、樊瑞と連携する場面も多い。
元ネタは『マーズ』でウラヌスを操っていた監視者。

直系の怒鬼

「…………」

七節棍をはじめ、さまざまな武芸を使いこなす寡黙な男。
BF団では本来許されていない私兵集団「血風連」を率いていることから、ビッグ・ファイアの関係者ではないかとも噂される。
元ネタは『闇の土鬼』の土鬼。

マスク・ザ・レッド(CV:市川治)

「その通り!よくご存知だ……」

赤い仮面を着けた忍者。忍術に加え、謎の生命体「巨大黄金仏像ビッグゴールド」を操る。
卑劣な手段もためらわずに用いる、十傑集の中でも特に悪辣な人物。ネタとして「汚い忍者」と呼ばれることもあるが、実際に作中での行動もかなり汚い。
元ネタは『仮面の忍者 赤影』の赤影。

素晴らしきヒィッツカラルド(CV:原康義)

「今日は特別でね、もう一人来てるんだ」

指を鳴らすことで真空波を発生させ、物体を切断する能力者。
グループの中では実は格下扱いなのだが、なんだかんだ作中二番目ぐらいに目立っている。
元ネタは『バビル2世』に登場するヨミの部下。

白昼の残月(CV:中田浩二)

「見ておれ幻夜、我々十傑集がその気になれば、大怪球の一つや二つ!」

物質を針に変化させる能力を持つが劇中未使用。
樊瑞とカワラザキに同調して動いているようだがあまり出番は無い。
一転、『地球の燃え尽きる日』では重要な役割を担う。
元ネタは『水滸伝』の韓滔。

スーパーロボット大戦シリーズにおいて

『スーパーロボット大戦64』『スーパーロボット大戦 リンクバトラー』『スーパーロボット大戦α(For Dreamcastも含む)』に参戦している。

ただし、いずれも作品全体の扱いという点ではほぼいるだけ参戦に近い。
アルベルトが生身でモビルスーツを粉砕したり、『新世紀エヴァンゲリオン』の第3使徒サキエルと生身で戦ってネルフの面々を驚愕させたりと、十傑集の規格外ぶりを生かした場面は存在するが、割とそれだけ。
『64』では中の人が同じ東方不敗マスター・アジアとアルベルトの対決も描かれた。

どうも版権問題でいろいろあるらしく、根強い人気を誇りながら『α』を最後に現在まで一度も参戦していない。
『第2次スーパーロボット大戦α』には三つのしもべ(というか太陽戦隊サンバルカンというか)に似たクストースやバビルの塔を思わせるバラルの園など、『バビル2世』めいた要素が存在するため、一部のファンの間では「本来は『ジャイアントロボ』も参戦し、ビッグ・ファイアがシリーズ全体で重要な役割を担う構想があったのではないか」「ビッグ・ファイアの役割がイルイ・ガンエデンに置き換えられたのではないか」とする説もある。

ただし、これらはモチーフや設定の類似から導かれた推測であり、そのまま制作上の事実として断定することはできない。
実際、寺田貴信もこの件に関しては黙して語らず、今後真相が明らかになる日も来そうにないだろう。
『α』のラスボスについて、ユーゼス・ゴッツォの背後にさらに黒幕が存在する構想があったことや、当初予定していた演出の一部を『第2次α』や『第2次OG』に流用したことは明かしている。

結局のところ、ビッグ・ファイアが『第2次α』『第3次α』でどのような役割を担う予定だったのか、そもそも参戦計画がどの段階まで具体化していたのかについては、公開された情報だけでは確定できない。
だからこそ、今なおファンの間で考察の余地が残されているのである。



大作「追記・修正だ、ロボ!」

ヒィッツカラルド「手伝ってやろうか?ただし、真っ二つだぞ?」

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最終更新:2026年10月02日 21:50