マジェント・マジェント(ジョジョの奇妙な冒険)

登録日:2018/02/18 (日) 00:07:08
更新日:2025/05/29 Thu 11:57:18
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オレの様な人間をクズ扱いしやがってッ!

失うものがねえ人間が一番恐ろしいって事を思い知るがいいぜ!
オリコーさんよォォォォォォ




【人物】

ヴァレンタイン大統領が差し向けた刺客で、ウェカピポとコンビを組んでジャイロ達を襲う。

黒のコートにシルクハットという服装で、には乗らずそりに乗って移動する。

コンビを組むウェカピポには冗談を言って打ち解けようとするなど、それなりに好意を持って接していたが、
当のウェカピポからは全く相手にされておらず、「下っ端のクズ」という認識・扱いをされていた。
後にウェカピポに瀕死のところを見捨てられ、危うく死にかけたところを助けてくれたというDioにも好意を抱いたようだが、
彼らがどのようなやり取りをしていたのかは定かでないとはいえ、強烈なエゴイストであるDioの性格やマジェントの結末を見るに、
おそらくDioもウェカピポと似たような認識・評価をマジェントにしており、その好意についても全く意に介していなかったと思われる。

物事を軽く見るくせがあり、ウェカピポからは再三に渡って「謙虚にふるまえ」と釘を刺されている。
ウェカピポからの評価もこの辺りが原因と思われる。


【活躍】

「6th,STAGE」終盤、マキアナック海峡でウェカピポと共にジャイロ達を襲撃する。

スタンド「20th Century BOY」で攻撃を防御し、ウェカピポの「レッキング・ボール」による「左半身失調」で動きを封じたジャイロ達を銃撃する。

「自分の撃った弾丸を撃ち返す」という策もスタンドで防御し、勝利したかに思えたが、
油断してスタンドを解除して会話をしているところに、防御して空へ打ち上げた弾丸が落下して頭を貫通し、敗北した。

この攻撃によってマジェントは死んだものとジャイロたちはおろかウェカピポも考え、
ジャイロたちの提案に乗ったこともあり、敗北した彼を戦いの場所となった極寒の地に置き去りにしたが、
実はマジェントは瀕死の重傷を負いながらも死亡しておらず、通りかかったDioに助けられたことで生還を果たした。

しかし、生還したとはいえ瀕死のところを治療もされず極限環境に放置されたこともあり、
銃弾が頭を貫通した時に飛び出た左目は最早使い物にならなかったのか切除されて隻眼となった他、
偏頭痛や鼻水が止まらないなどの障害も残ったマジェントは、自分を見捨てたウェカピポをひどく恨んだ。

そして、助けてくれたDioの手先となったウェカピポは、最早「用済み」となったMr.スティールを襲撃。
刺客らしく、軽薄なトークで油断させた直後に容赦なく銃撃するというやり方で彼に重傷を負わせた後、
ジャイロの依頼でルーシーを警護するためにやって来たウェカピポと対峙する。

自身が生きていることに驚愕するウェカピポに対し、マジェントは置き去りにされた恨みを晴らすために襲い掛かる。
ウェカピポには相変わらず「下っ端のカス」と見下されていたのだが、恨みに燃えるマジェントはある作戦を用意していた。
それは、予め自身の身体に複数のダイナマイトを巻き付けておき、自身のスタンド『20th Centyury BOY』を展開する直前に点火することで、
自身へのダメージは完全防御しつつ、近くにいるウェカピポを馬車ごと爆破するという自爆作戦であった。

この作戦は、気付いたウェカピポに「少なめの脳ミソで良く考えたな」と称賛(?)されるほどの完成度であり、
彼は「鉄球」による身体硬化を用いてMr.スティールを防御しつつ、なんとか致命傷を避けることはできたが、
爆破の衝撃と吹き飛んだ馬車などから飛び散った木片等が身体に突き刺さり、重傷を負う。
スタンドを解除したマジェントは、満身創痍のウェカピポが最早反撃できないと判断してか、恨み言をぶつけながら甚振るが、
その身体に突如としてワイヤーが巻き付き、マジェントは爆散した馬車の車軸に括り付けられてしまう。
実はウェカピポは爆破直前に「鉄球」を投げ、ワイヤーを用いたトラップを仕掛けていたのだ。

ウェカピポを手ずから殺す絶好の機会を得ながら、またしても油断によってその機を逃したマジェントは、
ウェカピポに「謙虚に振る舞って『さっさとトドメを刺せ』と前も言ったはずだぞ(意訳)」と嫌味を言われながら、
自身に括り付けられた車軸の重みでデラウェア河に沈められてしまった。

マジェントは沈む直前にスタンドを展開・防御したことでなんとか溺死を防いだものの、河底まで到達してしまう。
彼は、自身のスタンドの特性上、展開中は身動きが取れないので、ワイヤーを外すためにはスタンドを一旦解除しなくてはならないが、
デラウェア河の水深から考えれば、解除すればワイヤーを外す前に間違いなく溺れてしまうという、『詰み』の状況に置かれてしまったのだ。
状況を突破して生還するためには他者の協力が必要不可欠だが、生憎彼がいるのは深いデラウェア河の底。
第三者が通りかかることはまずない状況であり、従って「自分が河底にいることを知り得る人物」に望みを託すしかないが、
それに該当する者は、敵であるウェカピポを除けばDioだけであった。
マジェントは「自分が彼を好きなように、彼もきっと自分を好きでいてくれるはずだ」と考え、しばらくDioの助けを待っていたが、
彼の期待に反して(そして読者の予想通り)Dioがマジェントを助けに来ることはなく、マジェントはそのうち待つ事と考える事をやめた。


【スタンド】

20th Centyury BOY(トゥエンティース・センチュリー・ボーイ)


年上だから敬意を表して手足をもぎってからにしてやるッ!

破壊力 - なし
スピード - C
射程距離 - なし
持続力 - A
精密動作性 - D
成長性 - C


2本の触覚を持つ昆虫に似た頭部に、肩当てとそこから枝分かれしたベルトを伸ばした、鎧のようなスタンド。

「身に纏う」タイプのスタンドで、身に纏っている間はあらゆる攻撃を受け流す形で、完全に防御する。
さらには、身に纏っていれば水中の無酸素状態など、生身では長くは耐えられない過酷な環境からも本体を護ることが出来るため、
スタンドを身に纏っている間はどんな攻撃にも傷つけられず、どんな過酷な環境下でも死なないという、無敵の防御力を誇る。
なお、展開時には目を閉じていたり白目を剥いていたりと、マジェント本人は眠っている(意識を失っている)ように見えるが、
劇中の描写を見るに、展開中でもなんらかの手段で周囲の状況を把握している他、思考も問題なく行っている。

ただし、スタンドを身に纏っている時は、マジェント本体は指一本動かすこともできないため、
攻撃しようと思うと一度能力を解除した上で本体が攻撃を行うしかなく、防御は完璧だが攻撃に転じる隙を狙われると弱い。
また、スタンド能力の特性上、マジェント一人で戦う場合は「攻撃か防御、片方しかできない」ため、
「相手を仕留める絶好の機会だが、能力を使わないと自分が死んでしまいかねない」等の極限状態では、自分と敵の死を天秤に掛けることになる。

このように、防御しかできないという珍しいタイプのスタンド能力。
『スタンドはあくまで武器の一つで、スタンド使い自身も戦う』という『SBR』ならではのスタンドと言えるかもしれない。


【余談】

名前の由来は、日本のヒップホップグループ・SOUL'd OUTの楽曲「Magenta Magenta」。
この楽曲は、ジョジョの大ファンであるSOUL'd OUTが第2部のキーアイテム『エイジャの赤石』をモチーフに作った曲である。
そして、マジェントの末路も第2部のラスボスであるカーズをセルフオマージュした内容となっている。

スタンドの方はイギリスのロックバンド・T. Rexが1973年に発表した楽曲「20th Century Boy」。
CMや映画版「20世紀少年」で聞いたという人もいるだろう。


追記・修正は川の中からマジェントを救い上げてからお願いします。

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最終更新:2025年05月29日 11:57