鬼平犯科帳

登録日:2018/04/19 (木) 23:41:07
更新日:2023/10/11 Wed 14:00:09
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この御方こそ、火付盗賊改方長官長谷川平蔵様なるぞ!


『鬼平犯科帳』とは池波正太郎作の時代小説。全24巻(文春文庫)。略称は鬼平
江戸時代に実在した火付盗賊改方長官・長谷川平蔵を主人公にした捕物帳で、池波作品では『剣客商売』、『仕掛人・藤枝梅安』と並んで高い人気を持つ。
時代設定は長谷川の生きた「寛政時代」(18世紀末)*1で、3巻登場のゲストキャラが後に『仕掛人~』サイドのボスキャラ化している。
また『剣客商売』は本作(及び『仕掛人~』)の過去世界の話*2で、20巻では平蔵が『剣客商売』主人公「秋山小兵衛」の名を名剣客として口にしていた。
人気作故にメディアミックス展開も多く
  • テレビドラマ化
  • 映画化
  • 舞台化
  • 漫画化(作画はさいとう・たかを)
  • アニメ化(平蔵役は堀内賢雄)
を経験している。
なお小説は原作者逝去により絶筆。ただ未完に終わったのは1作のみ。
漫画版は原作を忠実になぞりながらも独自色が強め。単行本は既刊103巻。

火付盗賊改方が江戸の街を騒がす悪人を成敗するというのが基本的な流れだが、そこは池波正太郎。登場人物にはそれぞれの事情が絡み、盗賊ながら好人物だったりフォローしがたい下衆な役人がいたり、法と人情は一筋縄では行かないのだ。

【盗賊】

本作には、盗賊に関連する造語(史実当時には存在しないオリジナルの表現)がいくつか存在する。

◆「ターゲットの家が破滅するほど盗まないこと」「強姦行為をせぬこと」「誰も殺さぬこと」を原則とする盗賊団を「本格」の盗賊と呼ぶ。引き込み役(下注釈参照)がターゲットの商家に年単位で務めて信頼を得るなど、非常に気の長い事業になる。
  • こうした本格の盗みに徹して来た盗賊には情けが掛けられる事が多く、それに感服して手下になる者もいる。
◆盗む事を「はたらき」「おつとめ」という隠語で呼ぶ。
  • 盗人やその関係者以外ではまず使われない言葉である為、そこから企てが露見したり話が始まるパターンもある。
◆一つの盗賊団に属せず、あちこちを渡り歩いて盗みに加わる流れ者の盗賊は「流れ働き」、仲間を集めず一人で空き巣のように盗みを働く事を「ねずみ働き」、十分な準備無しに急造の計画で盗む事を「急ぎ働き」、上の三原則を守らぬ暴力窃盗、強盗殺人を「畜生働き」と呼ぶ。
  • 特に急ぎ働きの場合はそのまま畜生働きに繋がる事が多い。勿論その場合は平蔵も容赦せずその場で斬って捨てたり、頭も手下も全員極刑を以て臨むことも。
◆改心したり足を洗ったりで今や平蔵の、そして奉行所の手足である密偵となって働く元盗賊は同業者からは「狗(いぬ)」と蔑まれ、仮に潜入任務等で潜り込んでるのが露見した場合には問答無用で始末するのが掟である。

この作品が有名な事とやたら馴染んだ表現のため、他の作者も使っていたりする。造語だと気づかない人もいるかも…

【主な登場人物】

◆長谷川平蔵
火付盗賊改方長官。「平蔵」は通称であり、諱(いみな)は「宣以(のぶため)」*3
父親は京都西町奉行の長谷川宣雄。生まれてすぐ亡くなった母親は巣鴨村の大百姓三沢仙右衛門の娘お園。目白台に私邸を持っているが、普段は清水門外の役宅に住んでいる。
家督を継ぐまでは銕三郎と名乗り、本所の銕の名で通っていた。
実父の宣雄は長谷川家の血筋が途絶えるのを防ぐため、断腸の思いで銕三郎とお園を置いて実の姪の波津と再婚するも宣雄は波津との間に子を為さなかったため、17歳の時に本家へ呼び戻される。しかし銕三郎を「妾の子」呼ばわりする義母の波津から疎まれ、反発心から家を飛び出す。家を出た後は本所・深川界隈の無頼漢の頭となり、放蕩三昧の日々を送る。それでも剣術の稽古だけは怠っておらず、一刀流・居合術を学び習得している。

父が亡くなると家督を継ぎ、後に火付盗賊改方長官に就任した。
放蕩無頼の経験から推理力と観察眼が鋭く、時には密偵を遣わせて悪党を取り締まる。
厳しい取り締まりに悪党からは「蔵」→「鬼平」と恐れられている反面、たとえ悪党でも義侠心に厚い者や止むに止まれぬ事情から罪を犯した者は寛容で情け深い配慮を見せる。「瓶割小僧」や「泥鰌の和助始末」*4などで情け深い平蔵の姿を見ることが出来る。

2巻の「妖盗葵小僧」では、捕縛した後お白洲で自分の強姦遍歴を自慢して被害者たちを自分の道連れにしようとした犯人を即処刑し、強姦被害女性達の心と名誉をも守った(お役所的にはよろしくなかったのでお叱りを受けたが)。
また3巻の「盗法秘伝」では旅先で身分を隠して盗人と共に極悪商人の屋敷に忍び込み、二人で盗みを働いたこともある(やった後身分を明かし、見逃した盗人に釘を刺しておいたが)。

こういった経歴もあり、作中では剣士としても火付盗賊改方としてもほぼ無敗。
とはいえ剣士としては明確に格上・同格とされる人物は存在する他、偶然に近い形で勝ちを拾った戦いもないわけではない。

部下である同心や密偵達を信頼しているが、作中では数人道を誤ったものや止む無く平蔵が斬る事になった部下もおり、
5巻の『鈍牛』ラスト「知的障碍者を死罪確実の放火犯扱いして誤認逮捕する」という不祥事発覚を受け*5、「もし部下の不始末あれば、俺が腹を切る!」と同心一同に啖呵を切った。

妻久栄との間に2男2女をもうけている。更に盗賊の娘で天涯孤独の身になってしまったお順を養子として迎え入れている。

酒と煙草を好むが、何よりも美味いものに目がない美食家としての一面を持つ。

23巻で腹違いの妹がいることが判明した。名前は生母と同じ「お園」。但しお園には兄と告げず「お園の親代わり(長谷川家の元家来で妹の事を教えてくれた人)との縁で助けた」としている。
お園はその後平蔵配下の同心である小柳安五郎と結婚しており、平蔵と安五郎は(安五郎サイドは知らないが)義兄弟の関係ともなった。

◆京極備前守(京極高久)
平蔵にとっては上司に当たる若年寄の一人。
慢性的な火の車である火盗改方の窮状に対して度々資金援助や、幕閣への便宜を図ってくれたりと影から平蔵、そして火盗改方を支える重鎮であり平蔵も頭が上がらない。
温厚な人物であるが、『おれの弟』で実の弟のように可愛がっていた弟弟子が身勝手な理由の元騙し討ちにあい、その相手が火盗改方では裁く事の出ぬ幕府重臣の息子であったが、さりとて許す事も到底出来ぬという平蔵に対して非合法に抹殺せよという暗喩をし、手を汚した事を知りつつも意図的に見逃したりと清濁併せ呑む度量も見せるという、根底には似た物を持つ事も平蔵が従う理由である。

◆高杉銀平
平蔵が頭の上がらない人その二。
平蔵や左馬之助、緑之助に一刀流を教えた師匠であり、今でも尚相談に乗ったりと交流がある。
かつては様々な果たし合いを経験した剣客で、時にはその縁から平蔵を手助けしたりする事もある。

◆佐嶋忠介
平蔵より五つ程年上の部下である筆頭与力。
火盗改方の副官で同心らを束ねる存在でありその能力は平蔵に匹敵する程で、平蔵からも全幅の信頼を置かれており所用等で江戸を離れたりする際には代わって指揮を取ったりもする。
実はかなりの酒豪。非番の日には一日で三升も空ける程だが普段は節制している為、それを知るのは平蔵を始め数少ない人達である。

◆木村忠吾
平蔵の部下である同心の一人。色白でぽっちゃりしており、芝の菓子屋のうさぎ饅頭にそっくりだから「兎忠(うさちゅう)」と呼ばれ、からかわれている。
旨い物、酒、女に目がなく、それらに起因する失敗も多いが憎めない性格とここぞという時の働きで、平蔵には可愛がられている。
男色一本饂飩では両刀使いの浪人に貞操を奪われかける。ちなみに漫画版では浪人の妄想の中ではあるものの、お尻の初めてを奪われている。アッー!
14巻の『さむらい松五郎』では題となった盗賊とそっくりな顔だったせいで、松五郎のみならず忠吾を彼と勘違いした盗賊をも捕まえるきっかけとなった。
序盤は頼りない半人前的な描かれ方をされていたが、中盤から最終期にかけては別人のように逞しく成長していった。
また後半では結婚し、23巻の頃には娘も授かった。だが21巻の「麻布一本松」では日頃の生活で溜まる疲れや遊べないストレス、平蔵が後輩を可愛がってる様に見える事等からくる鬱憤からちょっとしたトラブルを起こし、その回のオチで報いを受けた。

◆小柳安五郎
平蔵の部下である同心の一人。任務中に妻子を亡くし、その悲しみからそれまでのおっとりとした性格から筋金入りの男に変貌した。
人の機敏を捉える事に長けており、時には自らの立場を投げ打ってまで盗賊を説得し心を動かして事件解決に導いた事もある。
平蔵の腹違いの妹と結婚したため、安五郎は知らないが平蔵とは上司と部下の関係だけでなく義兄弟でもある。

◆岸井左馬之助
平蔵の元道場仲間である凄腕の剣客。ひょんなことから平蔵と再会したことで彼の協力者になる。
尾行から正面切っての斬り合いまで何でもござれの多芸ぶりである為、捕り物では良く助太刀を頼まれる。
40過ぎて独身だったが8巻で結婚している。

◆井関録之助
平蔵、左馬之助との同門。
武士の家の出ではあったが父親が心中をした事で御家断絶となり、僧となって諸国を放浪した後に江戸へ戻り、左馬之助同様ひょんなことから平蔵らと再会してからは、時々火盗改方に手を貸すようになる。
普段はある寺の住職代理として気ままに過ごしており、腕っぷしと度胸は平蔵と左馬之助に引けを取らない程だが肝心の僧侶としてはイマイチで、ある件で平蔵の死を偽装する為の葬式を上げる事になった際には読経を頼まれるも枕経すらロクに上げられず、痺れを切らした平蔵が死に装束のまんま代わって読み上げるハメになって周りを悶絶させたりという有様。

◆小房の粂八
元野槌の弥平一味の罪人。かつての親分であり、上述の盗人三箇条を守っていた義賊的な盗賊の血頭の丹兵衛の名を汚す凶賊の探索を志願し、放免される。アニメ版では激しい拷問を受けていた。
以後は「鶴や」という船宿を経営し、時には会合の場や証人の一時保護先としても提供するのみならず怪しい人物が来店した場合には、二階の座敷に拵えた仕掛けを使って監視や盗み聞きを行う等、平蔵の密偵として活躍している。

◆相模の彦十
平蔵よりも10歳は歳上の無頼時代の取り巻きで、密偵の一人。火盗改長官となった今でも平蔵は彦十と二人の場ではお互い昔の喋り方に戻ってしまうことも。
見方を変えれば平蔵という人物をこの上無く理解している数少ない人間でもある。
元は流れ働きの盗人で、それなりに顔が広い。

◆おまさ
鶴の忠助という元盗賊の娘。無頼時代から付き合いがあり、父親の死後は盗賊一味の引き込み*6役を勤めていたが、平蔵が火盗改長官に就任したのを知り、平蔵を密偵の立場から助けようと志願した。
9巻で密偵仲間の大滝の五郎蔵と結ばれている。

◆大滝の五郎蔵
元蓑火の喜之助配下の盗人で密偵の1人。盗人時代は「盗みの三ヶ条」を頑なに守っていた本格派で平蔵に命の危険を救われた恩を返すため密偵となった。
身を引いた今でもその名は通った盗賊であった為粂八や彦十と並んで顔が広く、時には密偵となってると知らずに盗賊から助太刀を願われる事も。
後におまさと結婚。

◆長谷川辰蔵
平蔵の長男。目白台の私邸にいない平蔵に代わり私邸を守っている。
…はずなのだが忠吾と似たり寄ったりの遊び好きで、剣術道場に通っているがなかなか腕が上達しない。アニメ版では道場をサボっていたと思しき描写がある。
だが終盤では成長し、父の部下を道場で鍛えたり大捕り物の極秘切込み部隊に召集される等一人前の剣士となった。
甘い物好き。

◆久栄
平蔵の妻。長谷川家と久栄の実家は隣同士で、平蔵は結婚前から久栄のことを知っていた模様。
平蔵を支えながら部下の面倒も見てくれる良き妻。
いざと言う時には自ら薙刀を手に悪党を斬るという女傑ぶりを見せる事も。

◆お順
平蔵・久栄夫妻の養女。盗賊の野槌の弥平配下の娘で、ある同心が夫を盗賊と知らず殺めてしまった母親と共に面倒を見ていた。
しかし面倒を見ていた同心と母親が死んでしまった*7ことで天涯孤独となり、平蔵夫妻が引き取った。
原作では次第にフェードアウト、漫画版では平蔵の腹違いの妹夫妻に引き取られたが、アニメ版では初回から最終話まで清水門の役宅で無邪気に過ごす姿が描かれている。

【テレビドラマ・映画化】



いつの世にも、悪は絶えない。

その頃、徳川幕府は「火付盗賊改方」という特別警察を設けていた。

凶悪な賊の群れを容赦なく取り締まるためである。

独自の機動性を与えられた、この火付盗賊改方の長官こそ、長谷川平蔵。

人呼んで、「鬼の平蔵」である。



1969年から2016年まで4回ドラマ化を経験している。この数字は平蔵を演じる役者によってカウントしたもので、テレビスペシャルの放送回数と連続ドラマの回数を通算したものではない。
  • 八代目松本幸四郎版
  • 丹波哲郎版
  • 萬屋錦之介版
  • 二代目中村吉右衛門版
特に八代目松本幸四郎は池波正太郎が作中での鬼平のイメージの構築に松本幸四郎を考えていたのもあり、当たり役として評判になった。ちなみに八代目松本幸四郎は二代目中村吉右衛門の父親であり、親子で同じ役を演じたという稀有な事例である。

なお映像化にあたり、原作にないものは作らないという取り決めが原作者との間でされており、中村吉右衛門版が原作全てを映像化した2001年の第9シリーズを最後にシリーズは一旦終了。
その後はファンの要望で散発的にテレビスペシャルが制作される形で放送が続き、2016年12月放送の鬼平犯科帳THE FINALを最後に新作の放送を完全に終えた。

2024年に吉右衛門版に出演したこともある十代目松本幸四郎が主演となる新作映画の公開が決定している。

中村吉右衛門版はエンディングが非常に特徴的なシリーズで、ジプシー・キングスの「インスピレーション」をBGMに四季の庶民の風景を描くというというものになっている。
主要人物は一切登場せず、春夏秋冬に彩られた生活風景が映し出される。
穏やかな春に始まり、曲の盛り上がりに合わせて季節は夏や秋になり、最後は一年の終わりを感じさせる冬の風景と共に曲が終わり、エンディングも終わる。
時代劇に洋楽という風変わりな組み合わせだが、敢えてミスマッチな曲を当てることでBGMよりも映像を目立たせ、視聴者をその世界に引き込むという演出になっている。

映画は1995年11月に公開。キャストは当時ドラマが放送中だった二代目中村吉右衛門版と同じ。ゲストに藤田まこと、世良公則などを迎えた。

【漫画化】

ゴルゴ13で有名なさいとう・たかをの手によって1993年より連載開始。20年以上連載が続く長寿作品となり、2017年2月にめでたく100巻に到達。今も連載が続いている。
前述の通り、原作とは大きく展開を変えた話や鬼平以外の池波作品をアレンジした話も加わっている。

【アニメ化】

鬼平」のタイトルで2017年冬アニメとしてテレビ東京系にて放送。
監督とキャラクターデザインに宮繁之、音楽に田中公平と川村竜、アニメ制作にスタジオM2を迎えるという豪華な布陣で、ストーリー中に食事が登場する時には食事専門の作画監督を立てるという気合の入れっぷりがなされていた。
アニメ公式HPに掲載されているインタビューによると、クリエイティブプロデューサーの丸山正雄氏は「困ったことに私は根っからの池波ファン、取り立てて鬼平ファンであり、相当なプレッシャーを感じた」と答えている。

キャスト

  • OPテーマ
    • 鬼平~江戸を走る~
  • EDテーマ
    • そして・・生きなさい
      歌:由紀さおり
OPテーマの鬼平~江戸を走る~は近年のアニメ主題歌としては珍しいノンボーカルの曲。作曲・編曲は田中公平。

追記・修正改である!神妙にお縄につけ!
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最終更新:2023年10月11日 14:00

*1 但し連載の長期化からか、途中から具体的な年月を記さなくなっている

*2 『剣客商売』最終巻で描かれた「老中田沼意次の失脚」後、本作での老中松平定信が政治中枢に座る。

*3 なお史実では父宣雄・息子辰蔵も長谷川家当主としては「平蔵」の通称を使っており、そのためWikipediaでの史実版平蔵の項目名は「長谷川宣以」となっている。

*4 元盗賊で大工の和助の実の息子が奉公先の悪徳商人にいじめられて自殺、実の息子を預けていた育ての親も自殺。息子と育ての親の仇を取るべく、商人の家に自身が仕掛けた盗み細工を駆使し、復讐を果たす

*5 やった奴二人は片方はクビ+江戸から追放、もう片方は島流し

*6 盗みに入る家の内部関係者となり、決行時に内側から鍵を外し仲間を引き入れる。言わば内通者。

*7 母を浚い殺した犯人は「小房の粂八を解放したら母を還す」と同心を脅すも、皮肉にも平蔵が野槌の弥平一味を捕縛したせいで取引が無意味化し結局母は惨殺(犯人は岸井初登場回に捕縛された)・同心は諸々の責に押しつぶされ自害した。