Windowsの内蔵ゲーム

登録日:2018/07/29 Sun 15:32:24
更新日:2024/06/02 Sun 14:19:46
所要時間:約 3 分で読めます




Windowsの内蔵ゲームとは、主にWindows95~98辺りの時代に定番コンテンツとして活躍した懐かしの代物のことである。

概要

現在に比べてネット環境が充実しておらず、完全オフラインで稼働していたパソコンも少なくなかったあの時代。
PCゲームもそうポンポンと買えるようなものではなく(もっとも、それは現在も変わらないが)、子どもたちがパソコンを弄る理由の半分ぐらいは多分これだったであろう(要出典)。

特にソリティア系のゲームは、Windows内でしか遊んだことのないものも少なくなかったはず。
また、ピンボールの異様な完成度の高さは今遊んでも遜色ないレベル。

これらのゲームは何気に息が長く、7辺りまでは標準搭載されていたが、現行のWindowsシリーズには内蔵されていない
その代わり、ソリティアシリーズやマインスイーパー・MahjongあたりはMicrosoft謹製のリメイク版(Xbox実績に対応)が公式のMicrosoft Storeから無料でダウンロードが可能。
改めて今一度プレイしてみるのも一興ではないだろうか。

ただし、よく勘違いされる物としてWindowsの内蔵ソフトとは別に「PCメーカーのバンドルソフト」も存在する点に注意。
これ等はどちらかと言えばハード側のメーカーが付加要素として付けていた「オマケの追加ソフト」の類である。富士通・FMVの多くの機種にプリインストールされていた『ラミィの大冒険』や『エアホッケー』で知られる『GAMEPACK』とかがこれ。

主な内蔵ゲーム一覧

マインスイーパー

Windows3.1の頃から搭載されている伝統アプリ。
画面をクリックすると、1から3〜8までの数字が掘り起こされる。
この数字はその周囲(縦横斜め)の地雷の数を示しており、地雷を踏まないように全てのパネルを開ければ画面上の謎の黄色い人がサングラスをかけてクリア。
サイズは3種類から選べるぞ。君は最大サイズをクリアできるかな?
カスタムで地雷の埋没率を調整することもできるが、カスタム版クリアは記録されない。
ちなみに時間カウントが999になっても特段何も起こらない。単に能無しの証拠というだけである。

ソリティア

トランプの一人遊びが収録されている。
「クロンダイク」「スパイダー」「フリーセル」の3つが最定番。
詳しくはソリティア(トランプ)で。

  • クロンダイク
単に「ソリティア」と言ったら、これをイメージする人が多いのは間違いなくWindowsの影響。
トランプを1~7まで7つの山に分け、それぞれの一番上の札をめくり、残った札を一枚ずつめくりながら、数字を1(A)から13(K)まで順番に組札に集めていく、という遊び。
山の組分けには赤・黒交互かつ1つずつ数字を下るという複雑なルールが有る。
自分でやると案外準備に手間取るため、Windowsでしか遊んだことがない人も多いだろう。

  • フリーセル
クロンダイクっぽいが少し変則的なルール。
XPの頃までは問答無用で勝てたり負けたりできる隠しコマンドがあった。
なぜかWikipediaのWindowsフリーセル解説項目は異様に詳しい。

  • スパイダー
「スパイダソリティア」の名前でXP以降に収録されている。
こちらは(同じ記号で)数字を13(K)から1(A)へと順番に積み、13枚完成させれば取り除けると言うシンプルなルール。
実際にやるとトランプが2組いるため、やはり結構大変なこのゲームをコンピューター上でプレイできるのは嬉しい。

ハーツ

Windows7まで搭載されていた4人カードゲーム。MeとXPではネット対戦版もあった。
カードを出し合い、同じマークの一番強いカードを総取りするルールのもと、ハートのカードを引かされないようにする。
マルチプレイヤーゲームのためかWindows10以降のリメイクであるMicrosoft Solitaire Collectionに入ってないため影が薄い。

Hover!

Windows95にだけ搭載されていた3Dゲーム。
ホバークラフトのような乗り物を操縦して3Dで構成された迷路状のマップを探索し、敵マシンよりも早く3本のフラッグを取る。
実はオリジナル版は「パソコンのスペックに合わせてゲームスピードが際限なく上昇していく」という古いゲームにありがちな仕様*1があり、そのため、わざわざこれを発掘してきて現行のパソコンでプレイすることにより、尋常でない超速プレイを体験するというおバカな遊びが一部で流行ったことがある。

Mahjong Titans

麻雀牌を使ったパズルゲーム。いわゆる「上海ゲーム」「麻雀ソリティア」とか呼ばれているアレ。
画面上に表示された麻雀牌から同じものを2つずつ取っていくだけで、麻雀のルールを知らなくても何の問題もない。

リバーシ

いわゆるオセロ。名前が違うのは商標の関係。これもWindows3.1にあった。
だが、クロンダイクやマインスイーパーに比べるとルールがわかりやすいので子供受けは良かった(と思う)。

Windows 3D ピンボール

当時としては異様なまでにクオリティの高いデジタルピンボール。WindowsNT4.0や2000~XPまでの間、体験版的に1台だけ収録されてきた。
あのワクワクする感じを覚えている人も少なくないのではないだろうか。

プレイヤーは宇宙飛行士となってフリッパーピンボールのルールで各種ミッションをこなしていくことになる。
ミッションをこなすごとにスコアが入り、階級も上がってより手強いミッションに挑めるようになる。
やることはごく単純だが、エンドレスなそのルールに魅入られた人も多いはず。

まだまだ「3D」というもの自体が革新的だったあの時代にこんなものが付いてきたこと自体が驚きである。
……が、こっちはHover!と違い実際は完全2D(SFCやSSにあったピンボールと似た仕組み)で、ピンボールだけに視点も固定。
そのためクオリティの高さに反してものすごく軽量にできており、低スペックなパソコンでも容易に搭載可能だった。
ちなみに旧機種からそのままデータをコピーして来れば、現行のWindowsでも問題なく動く(ただしサポート対象外)。
あと日本語版特有のトラブルで、バイナリエディタで1箇所いじらないと途中でエラー落ちする。

余談

らき☆すた」にて、高良みゆきが「ゲームが好き」だという意外な趣味をこなた達に話す場面があるが、彼女がやっていた“ゲーム”というのはもっぱらコレ。
もともと凝り性であるうえに、これ以外にコンピューターゲームというものをロクに知らなかった彼女は徹底的にやり込んでしまい、いつしか驚異的なハイスコアを叩き出せるまでに上達してしまった。


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最終更新:2024年06月02日 14:19

*1 CPUスピードで動作タイミングを図っているため。CPUクロックではなく現実の時間で動作タイミングを調整することができるようになったのはDirectX登場≒Windows98以降のお話