登録日:2020/02/22 Sat 10:20:11
更新日:2025/04/21 Mon 10:15:22
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『夏色ハイスクル★青春白書〜転校初日のオレが幼馴染と再会したら報道部員にされていて激写少年の日々はスクープ大連発でイガイとモテモテなのに何故かマイメモリーはパンツ写真ばっかりという現実と向き合いながら考えるひと夏の島の学園生活と赤裸々な恋の行方』とは
日本初のオープンワールドギャルゲーである。
ゲームソフト史上第1位の長いタイトルなので基本的に「夏色ハイスクル」等と略して称される事が多い。このページみたいに。
発売元は
THE 地球防衛軍シリーズで有名なD3・パブリッシャー。
PlayStation4と
PlayStation3にてマルチ発売されているが内容は余り変わらない。
あらすじ
日本のどこかにある小さな島「夢ヶ島」。
そして夢ヶ島唯一の学園『夢ヶ島高等学校』に、20XX年7月7日 一人の転校生が訪れる。
既に決まっている次の転校までの3ヶ月間、プレイヤーはこの夢ヶ島高等学校(略称:夢高)の2年生として過ごすことになった。
限りあるひと夏の学園生活をどのように過ごすのか、すべてはプレイヤー次第です。
女性報道部員たちとの関係は深まるのか、それともクラスメート達との友情物語となるのか。
3か月後に訪れる別れの時、君は果たしてどんな結末を迎えるのか…?
(公式サイトより)
概要
離島を舞台としたオープンワールドゲーム。
…といえば聞こえはいいが、実際のところは行動範囲がそれほど広くないので、「シームレスのマップを舞台にした戦闘の無いRPG」に近い状態である。
しかしオープンワールドを謳うだけあり自由度は高く、時間内でイベントが無ければ、どこに行こうと自由。
釣りでサントラを釣ったり、好きな子を追いかけまわしたり、自転車に乗って浜辺や島の奥に行くことも可能である。
ただし「15時に所定の場所に集合」「17時に来てくれ」といったメールが届くこともあるのだが、
肝心の時間が学校の時計でしかわからないとか、ファストトラベルが無いとか、移動力アップの自転車が操作しにくいとか問題も多い。
ヒロインを呼び出しておいて自分はすっぽかすという悪行も可能である。(勿論怒りのメールが届く)
主人公は報道部のカメラ担当して、様々な場所の写真を撮ることが可能。
一応報道部なので普通に撮影するには(嫌な顔をする人もいるが)問題はない。
…が、女性の目の前であお向けになったり、スライディングでこかせたりすると
不審者ゲージが上昇しMAXになるとペナルティが発生。
学校内では問答無用で生徒指導の先生に捕まり、何度も繰り返していると停学となる。
学校外では
警察に追いかけられ、捕まると指導されるが、警察から逃げ切ることができればペナルティを回避できる。
ちなみに何度捕まっても停学で済み、退学処分になったり少年院にぶち込まれたりはしない。
なお、カメラを構えたままスライディングもしくはジャンプをすると
処理落ちし、周りの時間の流れがゆっくりになる謎のシステムもある。
そしてそういった撮影関係の描写に力を入れているが、実は
写真を撮る必要はあんまりなかったりする。
タイトルではマイメモリーはパンツばかりというが、勿論普通の写真や風景画で埋めることも可能。
しかし
パンツ撮影にゲーム的なメリットは無い。
一応、少量ながら撮影するイベントはあるものの、あくまでメインはヒロインとの「青春白書」である。
主なキャラクター
主人公。顔立ちは
プリンセスコネクト!Re:Diveの主人公に似ている。
名前は変更可能だが、転校初日に出会った幼馴染に「あなっち」と呼ばれ、以降はその名前で呼ばれることがデフォとなる。
幼いころはいじめっ子をかばう為に上級生に食って掛かる等正義感の強い性格だったが…。
- 悩んでいるヒロインに「一肌脱ぐ」と言って、本当に服を脱ぎかける。
- 警察に2回捕まった時「今度こそ本当に心の底から反省します!これから心を入れ替えて真面目になります!だから親と学校には言わないでください!!」とのたまう。
- 秘密主義で3ヶ月後に転校する事を言わない。
- スマホに時計機能が無い(これは彼の問題ではないが、ゲームシステム上大問題)
と大問題児となっていた。どうしてこんなことに…。
ただしプレイヤーの選択次第ではあるがそれなりの常識、良識を備えた人間になることもある。
ヒロインたち
CV:
三上枝織
主人公の幼馴染。
基本的に優等生で正統派ヒロインであるが、主人公に対しては子供のころの距離感のまま付き合うとする悪癖がある。
とはいえ初期の報道部では唯一の味方なので頼りにしよう。初期好感度も高め。
なお主人公のあだ名「あなっち」は彼女が名付け親。そして彼女が主人公を本名で呼ぶ事は無い。
彼女を無碍に扱うと敬語のメールが届くと共にフラグが折れる。
CV:
村川梨衣
報道部部長。だけど新聞部員に対しては若干冷淡。
眼鏡をかけて髪型は縦ロールというインパクト抜群の外見だが中身は普通である。
実は東海林グループの代表の娘であるが、彼女本人はその事を余り快く思っては無い。
CV:長妻樹里
報道部副部長にして、島にある大神神社の巫女でもある。
飄々とした天然ボケで、悪気なく人に酷いあだ名をつけたりする。
彼女のルートのみ夢ヶ島の秘密を暴くという内容となり、宇宙人だとか空中散歩だとか
時間停止だとか超常現象が頻発する。
またエロアイテムである龍玉を手に入れるには彼女のルートを少し進めなければいけない。
CV:
洲崎綾
めぐを慕う後輩キャラ。名前のせいでいじくられた過去があり男嫌い。
妹系、ツンデレ系、ファッションレズ系を一緒くたにしたキャラで、報道部の中では一番主人公に攻撃的で初期好感度も一番低い。
だが仲良くなった場合デレるのも早く、お兄ちゃん呼ばわりとなる。犬みたいな子。
なお彼女のルートに入らなくても最終的には邪険に扱われなくなる。
フラグ管理ミスとか言うな。
CV:
南條愛乃
主人公のクラスメイト。一人称は「
僕」。セーラー服ではなくブラウスを着用している。
見た目通りの体育娘でかつては陸上部にいたが、大怪我をしてしまったらしく現在はリハビリ中。
ユニフォームがへそ出しで普段着もタンクトップと無自覚に露出度が高い。
CV:真堂圭
フロリダから来た留学生で、小麦色の肌を持つ金髪碧眼の美少女。
基本的にはジャージ姿だが制服を着る場合はブラウスとなる。
親族が日本好きで日本語での会話には支障はないが、彼女本人は
英語交じりで喋る。
基本的には典型的な外国人キャラ。日本が大好きで情熱あふれる明るい性格。
しかし熱意が空回りしがちで、自分だけでなく仲間にも若干精神論じみた持論をぶつけてしまう。
その為部活の仲間とはそりが合っていない様子で、彼女達の仲を取り持つのがナオミルートのメインとなる。
なおフラグが折れた場合も描写はないがしっかりと解決したのか、仲良く練習している姿が見られる。
CV:荒川美穂
水色のロングヘアが特徴的なはかなげな子。不思議ちゃん。
イベントを起こさない限りほぼずっと同じ場所にいる。
島の奥の廃屋に住んでいる幽霊「出雲キク」にそっくりだが…
二周目以降から攻略可能になる隠しヒロインである。
その他の登場人物
CV:工藤雅久
主人公のクラスメイトで隣の席。あだ名は「シゲ」
良くも悪くもなれなれしい性格で、ゲーム開始後最初の一緒帰宅イベントがこいつとである。
報道部メンバーの恋愛よりクラスとの友情を選ぶと目立つが、それ以外のルートでは空気と化す。
CV:白川愛実
主人公のクラスメイト。風紀委員で正義感が強い。そして負けん気はもっと強く口が悪い。
モブキャラの中では屈指の美少女。
彼女との恋愛エンドはないものの、クラスの女子ではそれなりに目立つ方である。
CV:珠木のぞみ
CV:原優子
主人公のクラスメイト。大人っぽい容姿が蒼で、子供っぽい方が萌。
ほぼすべてのシーンで一緒におり、
百合疑惑がある。
CV:
後藤邑子
D3・パブリッシャー御用達のビギニガール。だが今回はタンクトップにズボンと普通の格好。
最終日の文化祭のイベントのみに登場するが、彼女の控室として使われている場所には近寄れない。
しかし、ある手段を用いて時間を止めると…。
CV:古賀慶太
見た目はちびな爺さんだがれっきとした神様。弥生ルートをそれなりに進めないと姿を現さない。
なぜか主人公にしか見えない。弥生先輩にすら見ることができない。
彼にお供え物を渡すとそれに対応したアイテム「
龍玉」をくれる。効果は後述。
CV:
黒田崇矢
夢ヶ島高校理事長兼校長。
変なところに高校を立てるだけあって変人で、見た目も黒ずくめにサングラスにマスクという明らかにあっち系の人。
何故か
彼とのルートもある。
登場人物はほぼ全員に名前がついており、各々に好感度も設定されている。
彼女達の好感度が高いと「評価」も上がり、色々と便利になる。
撮影するとキャラ図鑑に登録することが可能である為、かわいい子は積極的に撮影していこう。
高校生以外にも、島に住む喫茶店の店員やコンビニ店員などは結構かわいい。
文化祭中には女子中学生の姿も見られるし、モブはモブながら力が入っている。
特に交番にいる婦警さんはかなりの人気者。夏になると水着ギャルも多数訪れる。
モブ男子もそれなりにいるが、勝手に頼みごとをしてきて断ると罵倒を浴びせてきたり、上記の蘭子に対しありもしない噂を流す奴がいたりと妙に問題児が多い。
龍玉
辰神様がくれるアイテム。
名前から分かる通り、男のロマンと欲望にまみれたやばいアイテムである。
…が、明らかにしょぼい外れ玉もある。
あくまで主人公に作用する効果の為、島全体になんらかの効果が生まれるわけではない。
島の人間が全員水着姿に見える。
主人公からはそう見えるだけで、実際の彼女たちはちゃんと制服を着てるため気にも留めない。
あお向けになると勿論捕まります。
なお主人公や男もしっかり水着姿になる。誰得なんだろうか…。
こちらはなんと下着姿に見える。
ちなみに桃や紫は女子中学生にも反映されるのだが、さすがに幼稚園児には対応していない。してたらやばい。
存在感が薄くなり、不審者ゲージが上昇しなくなる。
効果は強力で、女子であふれかえる通学路で仰向けになっても咎められない
考えようによっては桃や紫以上に危険なアイテム。
しかしこれを手に入れて初めてパンツ撮影や盗撮に勤しむことができる最重要アイテムである。
スライディングでこかすなど不審者ゲージが一瞬でMAXになるような行動もペイされる為、撮影に関しては最も役立つアイテムと言えるだろう。
主人公の身体能力が上がる。
主人公は時間に押されがちながらも若干動作が遅い為、これで解消できる。
視力が上がり、道に落ちている隠しアイテムが見つけやすくなる。それだけ。
ここから一気に効果がしょぼくなっていく。
時間を一時間進めることができる。
トイレに行けば15分進められるし、そもそも時間が足りないことが多い為、豪華な色の割りに外れである。
恐らく「使用者の時間を止める」というもの。女の子に使いたかった…。
上記の玉の効果を解除する。
だが寝れば解除されるので余り意味はない。
エンディング一覧
エンディングも普通なものから変なものまで多数存在する。
+
|
ネタバレなので隠します |
ギャルゲーの基本。1人の女子と添い遂げるエンド。
好感度だけでなく複雑なフラグを立てなければいけないので、実は難易度が高い。
報道部全員の好感度が高いとこれになる。
報道部全員が見送ってくれる…が、優先度が高く、特定ヒロインのルートに入っていても普通に発生する。
そのため報道部の誰かの好感度を落とすのが攻略のカギとなっている。八方美人は駄目だということか…。
いわゆる友情エンド。
こちらも報道部のメンツとは余り関わらない方が良いとか言われる。
学校の理事長の要望に答え続ける。
おっさんのルートなのに一番難易度が高いという謎ルート。
もはやギャルゲーではない。
誰にも見送られず1人寂しく島を去る。
どのルートにも入らない、報道部の全員と仲良くないとこのエンディングだが、
実は弥生ルートの最終日に発生するミッションを失敗してもこのエンドになり、少しメッセージが変わる。
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評価
恋愛ゲームのオープンワールドという意欲。一部乱雑ながらも王道なシナリオ。
過去のD3ゲームの曲が聞けるサントラ。
そして何より多数の女子高生達の群れに飛び込め、下着撮影ができるところ
は評価されている。
しかし、操作性の悪さ。ところどころに垣間見える雑さ。難解すぎるフラグ管理。
女の子の下着はランダムなだけでなく貞操帯やヒョウ柄といったケバいものがある。時間停止はネガポジ反転してて非常に見にくい。
挙句売りにしていたエロ関係も半端…といったところが重なり、結果的に本作は「クソゲー」扱いされている。
ただしちょいエロなゲームとして見れば割と楽しめる。
閉鎖空間で多数の女子高生を相手にエッチアイテムを用いて好き放題をしたり、一部では「
時間停止した学校を歩いて動かない女子生徒を撮影するのが楽しい」という声も聞かれる等、本作独自の魅力も多数存在する。
取引価格は安めな上、頻繁に値下げセールされているので、機会があれば手に取っていただきたい。
余談
フリーモードというジオラマモードが導入されているが、余りにもエロいスクショを取る紳士が多かったのでダウングレードされてしまった。
「明らかにそういうの目的に作られたモードなのに」と思うかもしれないが、おそらくどっかから怒られたのだろう。
上記で少し触れたが、このゲームは釣りをするとなぜか音楽CDが手に入る。
その中身は今までのD3ゲームの音楽を聴くことが出来る。サントラとして評価されている理由はそれ。
ちなみに版権ゲームの曲もかなり抽象的なタイトルにして収録されている。
発売時の開発者はインタビューで「好評なら2も作りたい」と意欲を見せていた。
売上はそこそこ、キャラやシナリオ、システム(発想だけなら)を評価する人間もいるが、「好評」とは言い難い状態なのか2の音沙汰は残念ながらない。
それどころか販売される予定だったDLCすら出ず、タイトルに表示されてるのにコンテンツが無いという異常事態になっていた。
このゲームの発売は2015年6月だが、2019年の年末に開催されたゲームのイベント(RTAinJAPAN2019)でこのゲームのRTAが披露され、RTAならではの挙動不審な主人公の動きやバグ技を駆使したプレイに注目が集まり、Twitterのトレンド入りを果たした。
追記・修正はぼっちエンドを迎えた方がお願い致します、
- 建物の裏側に入れるようになってからが本番 地面に落ち、空から降ってくる様は正しく変態なのだ -- 名無しさん (2020-02-22 10:29:40)
- 無駄に充実した声優陣はクソゲーの特権 -- 名無しさん (2020-02-22 11:37:28)
- 双葉理保のcvが別の後藤さんになってたので修正 -- 名無しさん (2020-02-22 12:19:53)
- RTA in Japan2019でRTA種目にされてたな。Twitterのトレンドにこれが載って製作者が困惑したり壁抜けとかスライディングキャンセル多発で移動とか悪魔城感あって笑ったわ。 -- 名無しさん (2020-02-22 20:45:56)
- 最短クリアRTAだと最速で停学を狙うゲームと化すから初見だと見た目の異質さが半端ない -- 名無しさん (2020-02-23 01:07:21)
- オープンワールドの未来を垣間見たというか、こういう方面もありだなと思える作品で、まぁクソゲーはクソゲーなんだがただのクソゲーとも言い切れない感じだと思う。バンナムかタムソフト辺りが製作してれば何気に凄い作品になってたんじゃないかな -- 名無しさん (2020-02-25 10:36:37)
- ↑開発はタムソフトやぞ -- 名無しさん (2020-02-25 10:44:06)
- ↑あれそうだったっけ? タムソフトって割と技術力あるイメージだったけどそれでもこれなのか…。ならもっと工数かけられる大手じゃないと成り立たんのかな -- 名無しさん (2020-02-25 14:56:07)
- 奇ゲー…という感じか…? -- 名無しさん (2020-03-09 18:50:06)
- 項目がない声優にリンクが付いていますよ -- 名無しさん (2020-03-10 10:00:30)
- ↑声優に関してはどんな項目でも取り合えずリンク張っておくのが基本だぞ 後に項目作成されたらいちいち編集せずにリンク張れるから -- 名無しさん (2020-03-10 10:03:50)
- 虹の玉はRTA的には重要だったな -- 名無しさん (2020-03-10 12:40:02)
- 余談だが、タイトル名が最も短いTVゲームソフトはPS2の「蚊」 -- 名無しさん (2020-04-15 10:37:09)
- ↑さらにさかのぼって「姐」とかあるぞ -- 名無しさん (2021-01-15 15:33:13)
最終更新:2025年04月21日 10:15