鯉の丸揚げ甘酢餡かけ

登録日:2012/01/22(日) 23:47:54
更新日:2024/05/06 Mon 17:14:08
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鯉の丸揚げ甘酢餡かけ糖醋鯉魚(タンツーリィユー)とは中国河北省発祥の中華料理である。

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■調理法


下味をつけた唐揚げにし、甘酢餡をたっぷりかけた料理。
鯉の皮がサクサクパリパリして(鯉は鱗もねっとりして美味い)身の部分は淡白。そこにたっぷりかかった甘酢の旨味が加わるともう絶品

中国各地方の美味いものばかりを集めたフルコース、満漢全席のメニューにすら載る名品である。

起源は定かでは無いが、元々河北省は河川に行けば鯉はいくらでも採れるような場所だったので、同地では魚と言えば鯉を指した。
その鯉をより美味しく食べようとしたのがきっかけだろう。


■食べ方


大きな鯉で作り中央の大皿にでんと乗せ、皆で取り分けて食べるのが普通。
だが、小型の鯉を使い一人用料理として作ってくれる店もある。

ただし、最初から甘酢餡がかかっていたら、パリッと揚がった皮にすぐに餡が染みてパリパリサクサク感が失せてしまう。
それが嫌なら甘酢餡はかけず、小鉢に入れて好みに応じて各自でかけるようにしよう。こうすればパリパリの皮も楽しめるし、甘酢餡を吸った旨味も味わえる。

だが、この料理は大きな鯉を丸揚げするには高い技術がいるため、中華料理屋にも鯉料理屋にもなかなか置いていない。
もし、食べられるお店を見つけたらとても貴重なので皆で通って繁盛させてあげよう。


■派生料理

この料理から派生した、鯉以外の魚を用いた揚げ魚の甘酢餡かけが多い。
特に日本では鯉よりメジャーな食用魚が幾種類もいるため、鯉以外の魚を使ったもののほうが一般的である。代表的なのはスズキカレイなどの白身魚。サバブリなど白身魚以外でも良い。
鶏肉、厚揚げ、野菜……までいくと派生かどうかは意見が分かれるか。

丸揚げにこだわらずに切り身サイズや一口サイズにして揚げることも。なんなら揚げずに表面をカリっと焼くときもある。
要は廉価版の派生が多いのだ。

濃い口の甘酢餡と揚げた白身魚は白米に合わないはずがなく、(鯉であることに拘らなければ)日本でも割とメジャーな部類に入るだろう。

調理工程はやや多いものの、「鯉」「丸揚げ」にこだわらなければ、特殊な食材や調理法を用いる料理ではないため、普通の食堂や惣菜コーナーなどでも提供しているところは珍しくない。
もちろん自家製も可能。白身魚を唐揚げにして甘酢餡をかければ、鯉の丸揚げ甘酢餡かけに近い味わいが楽しめる。食べたくなったらやってみよう。


■登場作品

  • クッキングパパ
第9巻(89話)のメイン料理として登場。

主人公秋山醤ライバル料理人の一人、蟇目檀が「魚料理」の課題で披露。
なんと内臓を取り出して首から下を揚げており、活け造りの状態で作ってみせた。
体に切れ目を入れる事で油の中で暴れないようにしており、肛門一箇所だけ切って内臓を全て取り出してしまうなど、その技術はチートレベル。
だが、「丸揚げ甘酢餡かけ」という料理は鯉が生きてても死んでても味は変わらないという致命的な欠点があり、ジャンと友人の小此木の作った魚料理の発想力の前に敗れる事となった。



追記・修正は、自分を唐揚げにして甘酢餡をかけられてからお願いします。

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最終更新:2024年05月06日 17:14