プリンセス・プリンセス(つだみきよ)

登録日:2020/05/25 Mon 06:04:36
更新日:2020/05/26 Tue 17:37:57
所要時間:約 6 分で読めます




プリンセス・プリンセスは、月刊ウィングスで連載されていたつだみきよ作の漫画作品。全5巻。



名門男子校である私立藤森学園高等部に転校してきた主人公・河野亨は、
その容姿から学園に代々伝わる姫制度の姫の1人に選ばれ、
むさい男子校の彩りとして女装しアイドル的活動をすることに。
同じ姫である四方谷裕史郎と豊実琴、クラス委員長の坂本秋良らと共に、
姫としての活動をこなしながらも友情を育み成長していく物語。


身も蓋もない言い方をすれば「女装した『男子校の姫』たちの物語」
主要人物同士の関係はあくまで親友止まりであり、BL作品ではない。ギャグ的に男同士のキスが描かれたりしたけど……

また、主要キャラの内 実琴と秋良はそれぞれ同作者の過去作品「革命の日」シリーズ、「ファミリー・コンプレックス(ファミ・コン)」からのキャラ。

過去作キャラを出した経緯を作者はコミックス巻末のオマケ漫画で「新キャラのアイデアが出ない……待てよ、男子校の姫設定なら実琴がピッタリじゃん。実琴だけだと『ファミ・コン』ファンにも悪いから同じ男子校通いの秋良も登場させることにしよう」と語っている。

この思いつきともいえる閃きにより、当作は過去作ファンをも取り込み、TVアニメ化、実写ドラマ化も果たす人気作となった。
この過去作2作とも特別編でクロスオーバー、さらに同時期に作者と親交の深い影木栄貴が同誌に連載していた「トレイン☆トレイン」ともコラボしている。*1

続編として亨たちの翌年度の姫たちを主人公にした「プリンセス・プリンセス+」がある。
また両作の単行本のカバー下には登場人物全員を性別反転させた番外編漫画「プリンス・プリンス」が描かれている。

実写版は深夜ドラマには珍しくもないが、その後特撮ヒーローを演じることになるキャストも多い。
特に今作は後に某番組メインサブ*2敵ボスを演じる俳優が揃いも揃って出演しており、
当時の某番組のイベントステージなどで言及される「女装」というワードはこのドラマでのことを指している。
ちなみにそちらのスタッフはあくまで偶然とコメントしている。

【姫制度】

男だらけの学園生活に潤いを与えるために設けられた、私立藤森学園高等部特有の制度。
毎年前年度の姫により中性的で容姿端麗な新1年生が"姫"に選ばれ校内のイベントや部活動の応援に女装して盛り上げる。
普段の生活も男子の格好をするものの、姫イメージを壊さない言動を求められたり、脱毛をしたり、朝食は姫のみ洋食*3だったりそれなりのプロ意識を必要とされる。
その代わりに、月30枚の学食の食券配給、制服や教科書など備品の無償支給、ブロマイド販売の売上一部還元といった、"姫特典"が与えられる。
寮では姫の生徒は一般生徒と同室にならないようにされたり、風呂は姫専用の浴場(家庭用の風呂場と同じ設備)に入ったり、有志の生徒が"姫番"として一般生徒が間違いを起こさぬよう警備に務めたりと特別扱いされる。

【登場キャラ】

(声はアニメ版/新書館版ドラマCD版*4。演はドラマ版のキャスト )
  • 河野 亨(こうの とおる)
声:福山潤(幼少期:小林ゆう)/山崎みちる 演:佐藤健

本作の主人公。私立藤森学園高等部1年D組への転入生。
美形であったため転入早々に生徒会に姫制度へと勧誘される。
当初は裕史郎のように振る舞うことを渋り断るつもりであったが、様々な姫特典””につられ承諾。
性格は比較的クールであり、姫活動についても「プライドよりも経済的状況優先」と現実的な思考から仕事と割り切り、傍にいる裕史郎を真似たり直接指導を受けることですぐに慣れてしまった。
……が、あっさり受け入れすぎて、普段の描写も裕史郎と共に実琴をからかうシーンが多いせいでどこか主人公っぽくなく、
結果終盤まで姫活動を嫌がる(けど結局言いくるめられるイジラレキャラ)過去作キャラの実琴の方が主人公ぽくなってしまい、ドラマ版でも実琴に主役を譲ることとなってしまった……

家庭環境は結構複雑で、幼い頃に両親を亡くし、叔父夫婦に引き取られて育つが、叔父夫婦の実子である義妹・さやかがいわゆるキモウトと化して亨に近づく女性を相手に傷害事件を起こし、逃げるように寮がある藤森学園へと編入してきた。

  • 四方谷 裕史郎(しほうだに ゆうじろう)
声:朴ロ美/高森奈緒 演:藤田玲

亨のクラスメイトであり、寮のルームメイト、かつ教室の席も隣同士の姫。
3人の姫の中でも特に女っぽい顔立ちをしており、肩にかかるくらいに伸ばした髪のせいもあって学園外でも女性と間違われる程。実際初対面時の亨や御鷹も一瞬女性と見まがっている。
姫としての立ち振る舞いには全く隙がなく、髪の手入れなど美への追求にも余念がないが、素は人を食ったところがある少々意地悪な性格。

母子家庭で育つが、後に母が自身の担任教師と再婚。弟・慎之助の誕生でなんとなく居づらくなり進学を期に家を出た。

  • 豊 実琴(ゆたか みこと)
声:柿原徹也/本田貴子 演:鎌苅健太

3人の姫の1人で、亨編入までは裕史郎のルームメイトだった。
彼女持ちで男のプライドや矜持といったものにこだわって姫の仕事を極端に嫌がっているが、その嫌がる姿やリアクションなどがイジリがいがあるとして人気になっている。
しかし過去作で明かされている中等部時代では無理矢理抱きつかれたりあわや貞操の危機にまで陥っていたらしく「中学で最初に学んだことは自分の身を守ること」と語る程に苦労していたようなのでこの反応は無理もないのだが……
彼女というのは「革命の日」シリーズの主人公、半陰陽*5であった元男性の女子、吉川恵。文化祭編で実琴の姉、麻琴ともに登場している。

  • 坂本 秋良(さかもと あきら)
声:保志総一朗/阪口大助 演:足立理

亨と裕史郎のクラスのクラス委員長。
一見やや地味で人のよさそうな見た目の平凡な生徒だが、
その実文武両道、不測の事態にもテキパキと的確な指示を出せる優れた統率力や指揮能力の持ち主であり、
さらに同校の卒業生である兄・春海がその美貌でカリスマ的存在「坂本様」であったことも影響し、
入学早々上級生からも「坂本様」と呼ばれるほどの人望も得ている。
しかし本人は自身のハイスペぶりを自覚しておらずあくまで平凡な人間であると思っている。
それでも一切嫌味がなくむしろ亨や御鷹などから癒し系扱いされているのは、やはり天性の人の良さからか。
「ファミ・コン」では美形揃いの家族中で唯一顔が平凡であることを悩む少年だった。
その美形ぞろいの坂本家も特別編で全員登場している。

  • 有定 修也(ありさだ しゅうや)
声:神谷浩史/谷山紀章 演:斎藤工

2年生ながら盲信的な3年の取り巻き3名を従える、扇子がトレードマークの生徒会長で前年の姫。
性格はかなり強引かつ傍若無人。生徒会長になったのも「パワーゲームが好きだから」という理由の快楽主義者で今作のラスボス。
姫制度を嫌がる実琴を自分もやったんだからさの理屈で言いくるめるのがお約束。
その最強キャラ的な風格から実琴&秋良の過去作キャラコンビと並ぶ読者からの人気を博した。

  • 名田庄 薫(なたしょう かおる)
声:勝杏里/真殿光昭 演:山本康平

姫の衣装制作の現担当者である、服飾部の3年生。
ゴスロリ趣味であるため、亨ら世代の姫はゴスロリ系の衣装を主に着用することとなった。*6
オリジナルキャラやエピソードばかりで原作ファンからの評判があまり良くないドラマ版だが、「名田庄がノリノリ」なことは原作ファンからも評価されていたり。

  • 御鷹・C・統威(みたか・カイン・とうい)
大財閥の御曹司でハーフの帰国子女、実琴の特進クラスへの転入生。やはり美形だが姫勢とは異なる方向性のクールなイケメン。
2学期に転校してくるなり、秋良一択で他に候補者のいなかった後期の生徒会長選に立候補する。
外面はいいが実際は周囲の人間を駒か従えるべき愚民くらいにしか思っていない独善的な男。
しかし自分とは何もかも正反対の秋良との選挙戦で徐々に心境に変化が現れ始め、会長選には敗れるも秋良の補佐に就任。すっかり彼にベッタリになる。



追記修正は男子校の姫の皆さんにお願いします

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