祭下陽日(忍者と極道)

登録日:2021/06/24 (木曜日) 21:25:00
更新日:2024/02/02 Fri 13:54:57
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無駄死になど決してしない!!!

必ず仲間に何かを遺す!! それが忍者の誇りだ!!!


祭下(まつもと) 陽日(のどか)とは『忍者と極道』に登場するキャラクターである。

●目次

【プロフィール】

年齢:20歳
生年月日:1999年12月25日
身長:176cm
体重:63kg
好きなもの:壊左のコーヒー、カズオ・イシグロ、芳林堂書店高田馬場店


【概要】

東京を極道などの悪の手から守る忍者集団帝都八忍の一人。
表の顔は新宿にある「早世大学」の法学部で学ぶ大学生。
外見は華奢で繊細な雰囲気のゆるふわ癒し系イケメン。他の大学の女学生からは「ワ女の癒し」「ゆるふわ王子」「あの美顔(ツラ)が何よりの茶請け」と非常に好評。
大学ではサークルにも入らず講義を受けたらさっさと帰ってしまうため、そのミステリアスな雰囲気からファンが増えているらしい。

その体質が原因で、肉親からも疎まれた挙げ句に捨てられ天涯孤独になった経緯を持つ。
さらには、孤児院の院長に偽装した極道に臓器(モツ)*1を売られそうになったことで力が暴走してしまう。
絶望の中自殺を図るも忍者(しのは)に救われると同時にスカウトされて現在に至った。
忍者(しのは)からの愛称は陽兄(のどにい)

因みに大学の学費は忍者の給料から支払っている。


【人物】

一人称は(ぼく)
帝都八忍の中でも特に穏やかで優しい仲間想いの性格で、長の惨蔵曰く何者(だれ)よりも灼熱(あつ)く優しき忍者」
その情の深さ故に非常に涙脆く、作中では壊左の戦死を知って涙を流したが、後述する特異体質のために零れ落ちる前に蒸発してしまっている。
極道への非情さは他の忍者と変わりない*2が、夢澤恒星が下っ端の忍災孤児たちを逃がすべく芝居を打った際は、孤児たちが去るのを黙って見守り、その部下想いな一面に優しく微笑む場面も見られた。
忍者(しのは)に地獄の底から救われた経験から彼とは一番仲が良く、年上といえど先輩して扱い敬っている。

一方でやや引っ込み思案な草食系男子でもあり、仕事関連の話題に困って中々仲を深められない事に悩んでいたが、プリンセスシリーズのファンだと知った途端忍者(しのは)とより親睦を深めて会話のネタに作るためプリンセスシリーズを見始めたプリオタ。
推しは初代のブラックの子


【戦闘能力】


師の弔いのため…極道達の“謎”を暴くため!! 極道…君を灼きブッ殺そう…!!


忍者の経験は7年目とメンバーの中で最も浅いいわばルーキー。
おまけにその優し過ぎる性格故に惨蔵から不安視されながらもそれでも惨蔵が直々に「超絶無敵(チート)」と断言した忍者業界期待の新人。
単純な火力と殺傷力は八忍の中でも随一であり、極道100人程度なら瞬殺可能。
そのため忍者(しのは)から陽兄(のどにい)いると仕事早えわ」と厚い信頼を得ている。

忍装束はシンプルな黒い作業着。
忍者由来の特殊な製法で作られているのか、自身の異能が産む超絶高温の炎の中でも一切燃えない高い耐熱性を持つ。


灼華繚乱(しゃっかりょうらん)

生まれながらに全身から超高熱を発する特異体質を発展させた異能。
拳銃から放たれた鉛玉を自身の身体に命中する前にチョコレートの如くドロドロに溶かして無力化できるほどの超絶高温の炎を全身に纏い、その炎熱を攻防に転用する。
角質を暗刃で弾丸のように飛ばし撃ち込む遠距離攻撃の他、灼熱により発生する上昇気流を利用しての十数mの高さまで自由に空中浮遊も可能と応用範囲も幅広い。
なお空中浮遊時には全身から発せられる超絶高温の熱と炎が鳳凰のようなオーラを形作る。

そのため事実上近接武器や通常の銃火器で陽日を傷つけることは不可能。灼熱の炎を周囲に広げることで広大な密室空間全体を一瞬で火の海に変えてしまう事すら容易い。
あまりに単純明快に強すぎて対戦相手の夢澤は怪物(チート)」「灼熱(あつ)すぎる!!!単純(シンプル)に…!!」と半ば絶望しながら愚痴っていた。

術者すら焼け死にそうな技だが、超絶高温化した皮膚が瞬時に角質となり常時剥がれ続けて身を守るため術者にデメリットは存在しない。
作者曰く「とんでもないチート」
ただしあくまでも無効化できるのは通常の銃弾であり、作者によれば殺島のタングステン合金加工された銃弾は通用するとのこと。


◆技

  • 暗刃(あんじん)
現代忍者の基本技。音速を超えた速度と貫通力を併せ持つ「弾丸の象形拳」。
『地獄への回数券』をキメて強化された強靭な夢澤の肉体ですら簡単に風穴を開けてしまうほどの威力を持つ。

  • 角質
灼華繚乱により剥がれ落ちた超灼熱の小さな角質を暗刃により弾丸の如く超高速で飛ばして相手の肉体に撃ち込む遠距離攻撃。
着弾すれば車ならば一撃で爆発炎上し、人間ならば一瞬で全身が発火して全身黒焦げと化す。陽日曰く「Ⅲ度の熱傷は確実」*3
別に1発づつしか撃てない訳でもなく一度に数十人の人間に角質を撃ち込むことで敵を一掃できる。
速度も凄まじく、「地獄への回数券」をキメた極道達ですら当初はカラクリが全く理解できずただいきなり仲間全員の身体が炎上したようにしか見えないという極めて高いレベルの隠密性も備える。


【関連用語】

  • プリサニェ
酔っ払って寝ぼけた忍者(しのは)に見間違えられた。
元ネタはおそらくキュアサニー

  • モエルン
『フラッシュ☆プリンセス』に登場する妖精。
主人公のパートナーだったが、第5話にて執念に燃えるオトコングによって道連れにされた。
5話で死ぬパートナーマスコットって何だよ……


【劇中での活躍】

登場は第2章から。
歌舞伎町地下倶楽部で敵対する極道や半グレ100人を拉致して生首に変え惨殺する夢澤の悪事を知り、「仲間に心配をかけたくない」という理由で単独で出撃。
夢澤及び竹本組の極道と対峙するも、彼らが戦いを察知して忍災孤児3人を逃がした際には、その意図を察知してあえて待っていた。
幼き子供達を死地から逃がした夢澤と、それまで待っていた陽日。互いの優しさを認め合いながらも、最終的には「裏社会(ウラ)悪事(わるさ)かます奴はブッ殺す!!」と戦闘に。

当初は自身の異能で極道側を完全に圧倒し、更に暗刃で全身黒焦げになった夢澤の腹に風穴を開けたことで勝利を確信する。

だが夢澤は麻薬により強化された耐久力と根性で耐え抜いたうえ、生首に変えた極道や半グレたちの血の池を利用して、全身を包む炎を消火。
更に自身の異能を以てしても竹本組の極道達を殺せていない事実に困惑し、極道が壊左を殺害できた理由が新型の麻薬であったことを確信する。

極道の秘密…!忍者(しの)くん達に伝えなきゃ!!
この極道殺して早く伝えなきゃ!!

極道(きわみ)さん…!!竹本の組長(オヤジ)!! オレ────忍者殺すぜ!!!


仲間の危機を案じて焦りが募る中、
  • 勝利を確信していたが故の慢心
  • 気合を入れるため唐突に切腹を実行した夢澤の熱血精神
これらの要因が合わさって判断を誤断(ミス)ってしまい、精神的に圧倒されてしまった隙を突かれて竹本組名物「男結塔」に捕まり、空中浮遊という絶対のアドバンテージが消滅してしまう。
この隙を逃さず極道技巧で男結塔を駆け登る夢澤との一騎打ちの果てに、大ダメージを負いながらも夢澤の首を刎ね勝利を修めた。
だが死闘によるダメージは甚大であり、朦朧とした意識の中何とか夢澤の口から「地獄への回数券」を確保するも、その隙を突かれてガムテの斬撃と殺島の脳天への銃撃を立て続けに受けたことで遂に致命傷を負ってしまう。
そして今わの際に遅れてやってきた忍者(しのは)と再会。
虫の息の体力を振り絞ってガムテの奇襲を読唇術を利用して伝え、ガムテの撃退に成功した。


忍者(しの)くん……」
「君もいつか……きっと笑える」
「優しい君ならいつかきっと……素敵な笑顔で―――……」


…よかったあ 全部……伝えられた……!


最後まで仲間を想い続け、内心打ち明けられなかった忍者(しのは)への友情を伝えきると、優しき忍者は満足気な笑みを浮かべて力尽きた。
彼が決死の思いで確保した地獄への回数券の断片は無事帝都八忍の手に渡り、忍者陣営に「極道が忍者と同等の身体能力を手に入れた」という驚異が知れ渡ることになる。


生きていれば間違いなく左虎右龍のように本格化する極道との抗争の心強い味方となっていたはずの男。

“情”に心揺れし忍者は いとも容易く誤断(ミス)って死ぬ……!!!

惨蔵の語る「最も多い忍者の死因」、ぞれを証明するように物語の最序盤で命を落とすこととなってしまった。



【余談】

作者曰く「夢澤に負けないぐらい優しく、夢澤が絶望するような超絶チートにしました」とのこと。
単行本2巻の追加重版(第3刷)記念の際、作者が公開した記念イラストでは、重版は第二の刺客である殺島の威光のお陰だと暴走族メンバーがはしゃいでいるのを、夢澤と共に遠くから微妙な表情をしながら拍手を送る様子が描かれた。

「これが(オレ)の力だぜ……!!」
「やったー!!」「偉大(パネ)ェぜ暴走族神(ゾクガミ)!!!」
「2巻で主に戦ったのって僕らだよね…?」
「……」




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最終更新:2024年02月02日 13:54

*1 忍者いわく「子供の臓物」と書いてガキモツ。

*2 カブチカに辿り着いた時夢澤が生首を作る為に拉致してきたヤクザや半グレ等は十数名まだ生き残っていたが、無感情な顔で暗刃の調子を隠れて確かめるだけで一切助けに入る事なく、全員殺戮された後に行動を開始している

*3 表皮、真皮のみならず脂肪・筋肉といった皮下組織にまでやけどが及んでいる状態。神経や血管も火傷に侵され、外見上白色に見えたり(時に黒)、痛みの感覚も無くなる。手術等専門的な治療が必要になり、1か月以上の治療期間を要することも少なくなく、傷あとが残ることが多い。