ジーケン・バーンロッド

登録日:2021/11/25 Thu 12:26:12
更新日:2024/04/08 Mon 12:46:09
所要時間:約 8 分で読めます





”魔女”たる者‥‥すべからく、火刑に処されるべし!


ジーケン・バーンロッドとは『レイトン教授VS逆転裁判』に登場する人物である。
CV.宮野真守


■概要

甲冑を身に纏った騎士にして魔女を裁く検察士。
『レイトン教授VS逆転裁判』(以下、『レイ逆』)のオリジナルキャラクターで『逆転裁判シリーズ』での所謂「ライバル検事」のポジションにあたる人物。
「ジーケン・バーンロッド卿」と呼ばれることも。
専用曲は「迷宮の騎士」。

燃えるようなギザギザのオレンジ髪を持ち左の眉尻に傷がある。特別な用事の時は緑のマントに羽根つきの兜も着用している。
常にを携えており、審理中もそれを抜刀し顔の前に立てたり、切先を相手に向けたりする。(その剣で直接相手を切りつけることはしないが。)
検察席の机は力を溜めた後、腕を大きく振りかぶって拳を叩きつける。
騎士らしく形式ばった喋り方をしておりエルシャール・レイトン「黒き帽子の騎士」成歩堂龍一「青き弁護の騎士」*1と呼ぶ。

ラビリンスシティでは魔女を捜査し確保する「魔法捜査騎士団」を束ねる騎士団長を務めている。
正義感が強く町の平穏を脅かす魔女を決して許さず、魔女は全て火刑に処することを信条としている。
魔女裁判では検察士としても活躍し、魔女容疑がかかった女性*2を次々に有罪にし無敗記録を重ねていった。
町の人間からは英雄として祭り上げられ作中では彼に恋する婦人がいたり、傍聴人達が頻繁に

\ジーケン!/\ジーケン!/
\ジーケン!/\ジーケン!/

とコールし出す程にカリスマ性がある。
町の創造主ストーリーテラーや検察士長ジョドーラへの忠誠心はとても強い*3
生真面目であるが故に少々堅物で、魔女への憎しみが先行するあまり融通が利かなかったり、破天荒な言動の人物には苦手意識を持っている。
ちなみに検察士控え室の彼の机はかなり散らかっている。

当初は「魔女と疑われる=即有罪・処刑」という図式から法廷ではまともに弁護士と議論したことは無かった。
しかし成歩堂達が持ち込んだ《ロジック》という武器を見せつけられると即座に吸収し、自分なりのロジックを以てして成歩堂達と互角に渡り合う。
さらには彼らと戦い合う内に、被告人を有罪にするだけでなく《真実》を追求することに重点を置くように心境も変化する。

ロジックを用いて法廷を戦い抜くスタイル、当初掲げていた信条とその変化、予測不可能な人間の行動に弱いというキャラ造形は『逆転裁判シリーズ』の御剣怜侍と共通点が多い。(御剣の人となりについてはそちらの項目を参照。)
『逆転シリーズ』の初期作と『レイ逆』裁判パートはシナリオ担当者が同じなのでセルフパロディの一環と思われる。

実は愛犬家でもあり「チューケン」という騎士の兜を被った白い子犬を飼っている。控え室の掲示板にはジーケン&チューケンの絵画が貼ってある。
見た目は可愛らしいが気性が激しく、主に成歩堂に噛みついてくる。ルーク少年の通訳では飼い主ソックリな大仰な話し方をしている。
一方黒猫のクローネにはかなりドギマギしている。


■作中での活躍

※ネタバレ注意
  • 第1章「迷宮の町」~第2章「豪炎の魔女裁判」
初登場は第1章のムービー内だが、顔見せは第2章から。
マホーネ・カタルーシアの裁判で検察士を担当する。
最初は異世界の裁判についていけない成歩堂相手に優勢だったが、レイトンが加勢してから彼らが証拠をもとに組み立てたロジックにより言葉を詰まらせていった。
しかしすぐさまロジックを自分の物にし反証し始めレイトンからも「タダ者ではない」と評される。
以降、新たなる《法の剣》を交えながら弁護側と闘い続けるうち、彼らに本当の”魔女”を見つけ出され初の敗北を喫した。
その魔女に助けを乞われたがそれをバッサリ切り捨て、オリごと業火に投じさせ処刑した。


  • 第3章「大魔女のナゾを追え」~第4章「黄金の魔女裁判」
第3章ではジョドーラから魔女容疑がかけられたマホーネへの聞き取りを命じられた。
マホーネの無実を証明するべく調査を始めた成歩堂達に頼まれて、この町で唯一の未解決事件の情報を与えた。なお、騎士団の権威を守るためか当初は事件に関してトボけてしまい恥をかいてしまった。

第4章ではレイトンが黄金と化す事件が発生し、魔女容疑で逮捕された綾里真宵の裁判を担当することになり再び成歩堂と法の剣を交える。
前回の裁判のせいで証人のオジサンへの追及は極力避けるようにしている。ついでに別の証人のタターセルは小学校時代の教師であるらしい。
拘束中のマホーネに自由を与え弁護席に立つ許可を与えたり、言葉なき証人の先にある《真実》を見定めようとしたりと徐々に態度が軟化していった。
だが審理の末、この事件の本当の”魔女”を誰も殺していなかったにもかかわらず、存在自体が罪であるとして処刑すると譲らなかった。
その判決に納得がいかないマホーネと真宵は魔女の処刑を阻止しようとし、混乱の渦中の事故で真宵が入ったオリが業火に投じられてしまった。

裁判終了後、法廷を抜け出した成歩堂、ルーク、マホーネの前に現れ真宵の件を謝罪する。
怒りで詰め寄ってくる成歩堂に、気が済むのであれば自分を剣で斬り伏せるよう提言するも成歩堂はこれを拒絶。
それでも見るに見かねられないジーケンは「ラブレの店」という酒場を紹介し、彼らを騎士団の追っ手から逃がしてあげた。


  • 第5章「失意の後に」以降
ストーリーテラーの塔にてジョドーラの不穏な言葉やテラーの《物語》の道筋に不信感を抱き独自に調査を開始する。
ジョドーラを追っていくうちに町の外にある森に辿り着く。その森の住人である「ヨーマ」という存在に変装し、彼らの主導者である「大魔女」という存在に接触し捕えようとしたが逃げられてしまった。
その時部屋の中に入って来た魔女事件の被害者と処刑された存在であるレイトンと真宵に遭遇し驚いた。
彼らにここまでのいきさつを話したがヨーマには信じてもらえず、やむ負えず剣を抜きその場を収めた。
そのまま大魔女の次の動きを確かめるために、レイトン、真宵の行動に敬意を表し部屋を後にした。

ちなみにここで真宵が生きている理由はオリには仕掛けがあり、中の人間は裁判所地下に落とされるだけだったため。
即ちジーケン始め検察士や裁判官が、冤罪で無実の女性を火刑に処し死なせていたという事実は存在しなかったのである
別の場所でこの事実を知った裁判長も「無実の人間が処刑されることが無くて良かった」と胸をなでおろしている。

第7章では魔女容疑がかかったマホーネの聞き取りを行おうとするも、ジョドーラから検察士の担当を外されたことを告げられる。
その際彼女が大魔女であると告発するが、それをストーリーテラーへの反逆罪と見なされ拘束された。
そのまま地下牢に投獄されたためエンディングまで登場しない

‥‥もう一度言う。


エンディングまで登場しないのである。


※大事な事なので2回言いました。

これまで成歩堂と丁々発止の闘いを繰り広げるうちに真実を追求する意志に目覚め、町の秘密を調査していたジーケンだったが、最後の裁判ではジョドーラの策に嵌り(回想シーン以外では)全く姿を見せることなく物語が終了してしまった。
しかも彼の素性が語られず何者だったのかイマイチわからずじまいだったり、ある場面でプレイヤーがミスるとジョドーラに「ジーケンになら通用したかもしれぬが」とか言われたりライバルポジションのキャラでありながら不遇な扱いである。
せめて過去の『逆転シリーズ』のあるライバルキャラのように最後の裁判の担当は外されても証拠を持って法廷に乱入する等の活躍さえあれば…
ただ全く活躍してないわけではなく、チューケンを通じてレイトンに調査すべき場所を伝えたり、彼の兜が真宵の変装用に使われたりはしたので無駄にはなってない、はず。

エンディングではモーターボートを操縦し、4人を元の世界へと見送った。スタッフロール中のイラストではトラクターを運転しジョドーラと共に町の復興をしている。
この場面では甲冑を脱ぎ、ワイシャツ姿のラフな格好をしている。


スペシャルエピソードでは再び甲冑を着ている。
ジョドーラにプレゼントを送るためにパン屋に住み込みでアルバイトをしておりコムギ粉と必死で戦っている。そのジョドーラに対しては妙にドギマギした態度で接する。
他には本編内で明かされなかったラブレとの因縁やチューケンとの出会いが語られている。
…が肝心のジーケン本人の過去は結局明かされなかった


■余談

“ジーケン”という名前は、開発初期に仮で付けたものがそのまま採用された。(おそらくは”検事”のアナグラム)
”バーンロッド”の部分は魔女を火刑に処することから“魔法の杖(Rod)を燃やす(Burn)”というイメージからきている。


『この、チューケン。項目に”追記・修正”など、知らぬ存ぜぬわッ!』
「‥‥この、ジーケン。項目に”追記・修正”など、知らぬ存ぜぬわッ!」

マヨイ「ううん。さすが、『チューケンくんのご主人』って感じだねー。」

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最終更新:2024年04月08日 12:46

*1 初対面時、成歩堂はパン屋をやっていたので「青きパン屋の騎士」とも呼んでいた。

*2 魔”女”というだけあって裁判にかけられた人間はすべて女性。

*3 ただし検察士控え室の掲示板にはジョドーラの落書きに剣が突き刺さっている。