Slime Rancher

登録日:2022/01/16 Sun 12:17:43
更新日:2025/03/02 Sun 18:54:55
所要時間:約 39 分で読めます




Slime Rancher(スライムランチャー)とは、アメリカのインディーゲームスタジオ「Monomi Park」開発の一人称視点シミュレーションゲームである。

2015年からSteamで早期アクセスとして販売開始され、2017年8月1日に正式リリース。これまでに500万本以上の売上を記録し、2022年9月現在はPC、XboxOne、PS4に加え、「Portable Edition」としてNintendo Switch版も販売されている。
同年9月23日には続編となる『Slime Rancher2』が早期アクセスで発売された。

なお、本項目では解説の都合上、ゲーム本編のネタバレを多分に含んでいるため注意されたし。




概要

ゲームの目的は地球から遠く離れた架空の惑星「ハルカーナ星」で多種多様なスライムを飼育してお金を稼ぎ、牧場を拡張していくこと。要するに牧場経営ゲーム。タイトルにもあるRancherは兵器のランチャー(Launcher)ではなく「牧場主」という意味。

本作最大の特徴はこのスライムがとにかく可愛いという点。もちもちでぷるぷるとした彼らが飛んだり跳ねたりする様子は見ているだけで和み、いつまでも戯れたくなる。変なのを想像した人は反省しなさい。

また、美麗な世界観とそれにマッチしたBGMも良質で、癒しゲーと呼ぶに相応しい作品。

ただし、スライムの中には悪意が無くともプレイヤーに危害を加えたり、明確に敵対して襲ってきたりするものもいる。
また、前述のようにゲームの目的はあくまで牧場経営。単にスライムを捕まえて愛でれば良いわけではなく、スライムがエサを食べると出す「プリット」と呼ばれる物を売却し、お金を稼がなければならない。

スライムの飼育にはそれぞれの特徴を理解して適切な方法で行う必要があり、適切でない飼い方をするととんでもないトラブルを起こすこともある。当然、スライムに食べさせるエサの確保も重要。
中盤以降は資源の確保やプリットの回収などに追われ、あっという間に(ゲーム内で)1日が終わることもザラ、という作業ゲーの面もある。
牧場に様々な施設を建設したり、ゲームが進むにつれて製作可能になるガジェットを使ったりして、作業の効率化を突き詰めるのも醍醐味。
他にも様々なやり込み要素があり、スライムの愛くるしさだけでなくゲーム自体の奥深さにハマるプレイヤーも多い。

ちなみにストーリー要素もあるにはあるがかなり薄味。あくまで雰囲気を盛り上げる一要素としての面が強い。


ゲームモード

  • アドベンチャーモード
冒険や牧場経営などが楽しめるスタンダードなモード。

  • カジュアルモード
基本はアドベンチャーモードと同じだが、敵対的なスライムの1つであるタールスライムが登場しないモード。真の癒しを求めるプレイヤー向け。

  • ラッシュモード
一定の日数以内にできるだけ多くお金を稼ぐスコアアタックモード。最初からジェットパックや一部のガジェットが使えるなど、いくつかの点がアドベンチャー及びカジュアルモードとは異なっている。
制限時間はゲーム内で約3日だが、NPCとの交易をこなすことで最大5日まで延長できる。
以前は5Dayラッシュという似たようなモードがあった。



システム


  • 基本操作
プレイヤーは「バキュームパック」という道具でスライムやアイテムを吸い込み・吐き出しが行える。こうしてタンクに物を吸い込み、移動させるのがこのゲームの基本的な動きである。
タンクは全部で4つで、同じ物を2つ以上のタンクに入れることは不可能。したがって、同時に保持出来るアイテムは4種類のみとなる。
アップグレードで容量は増やせるもののタンク自体の増設はできず、プレイヤーはこの制約の中で効率の良い区画配置や、探索で収集するものを考える必要がある。
また、あまりに大きい物体はタンクに入れることが不可能で、ノズルに吸いつけて運ぶことしかできない。

  • HPとエネルギー
このゲームにはHPとエネルギーの概念がある。どちらも初期量は100。
HPが尽きるとノックアウトしてしまい、手持ちのアイテムを全て失う上、強制的に家に戻され1日以上休まなければならない。
当然、休んでいる間にも牧場のスライムは腹を空かせるので、復活した頃には大体不機嫌になっている。海に落ちるなどよほどのことがない限り力尽きることはないが、出来る限り避けたい。
エネルギーは走ったりジェットパックで飛んだりすると減り、時間経過で回復する。初期量ではすぐ厳しくなるので、優先的に増やしたいところ。

  • 経営
本作では、スライムに餌を与えると出す「プリット」と呼ばれる物を集め、「プリットマーケット」で売却してお金を稼ぐ。稼いだお金は牧場の施設を建設・アップグレードしたり、牧場の新しい区画を解放したりするのに使える。
プリットの売却価格は日によって変動するので、プリットを貯めて値段が上がったときに売却するのが多く稼ぐコツ。
ちなみに、この世界でのお金の単位はニューバックス(NB)*1

  • アップグレードストア
牧場に設置されている端末からバキュームパックや自身の強化が可能。お金を払ってタンクの容量やHP、スタミナの上限アップや、追加機能が購入できる。
特に冒険でほぼ必須のジェットパックや、水専用のタンクを増設するウォータータンクは早めに購入したい。

  • ハルカーナネット
NPCとの物々交換システム。2人のNPCからどちらか選んで依頼を受け、要求通りの品物を納品すると、食料やプリット、お金などの報酬が貰える。
依頼達成までの制限時間はゲーム内で24時間で、依頼を受けないと毎日12時に内容が更新される。
未発見の新しい食材をくれることもあり、資金不足の序盤では助けになる。
だが、きちんと牧場を管理していればそうそう利用することもないし、依頼を達成できなくても特にデメリットは無いので中盤からはほぼ空気。ただ、その頃には報酬で珍しい素材を貰えることも。

  • スライムペディア
スライムや資源、各地域の情報やチュートリアルなどが記されたガイドブック。未発見の物を吸い込んだり、新しい地域に踏み入ったりすると新項目が解除される。
食料や素材、世界観の裏設定も事細かに記載されており読んでいて飽きないが、スライムの項目では飼育時の注意点など結構重要なことが書かれていたりもする。
困りごとがあってもこれを読めば大体解決するだろう。

  • スライムサイエンス
牧場の拡張区画の一つ「ラボ」を購入すると解放される要素。プリットや素材を使用して様々な機能をもつガジェットを開発できる。
敵を自動で攻撃する砲台や作業の一部を代わりにこなすドローンなど、牧場の運営や冒険に役立つものもあれば、単なるお遊び用までいろいろとある。
ガジェットの設計図はラボにあるビルダーズショップで買えるもの、特定の条件を満たすと購入可能になるもの、7Zリワードクラブの報酬として入手できるもの、ワールド各地に隠された「トレジャーポッド」を解錠すると手に入るものがある。

  • 7Zリワードクラブ
稼いだお金を払って牧場の見た目を豪華にしたり、スライムのストレスを軽減するおもちゃなど新しい機能を追加する。要はやり込み要素。
高性能なガジェットの設計図が貰えたりもするが、大半のリワードは牧場の改装で、ランクが上がるにつれ要求される金額も法外なものになっていく。スライムペディア内の記述でもそのことが揶揄されていたり。



資源


  • プリット
スライムがエサを食べると排出する、綺麗な石のような形状の物体。平たく言えばコレ
主な用途は換金。ランチャーによって生産されたプリットは地球に届けられ、洗剤やサプリメントなどの日用品や機械、建材に研究材料など様々に利用されている。スライムサイエンスでも、ガジェットの素材として大量のプリットが要求される。
また、後述のようにスライムは他の種類のプリットを食べると変異を起こす。

  • エサ
例外もあるが、スライム用のエサは野菜、果物、肉(ニワトリ)の3種類に分けられる。野菜と果物は畑で、肉は養鶏場*2で生産可能。
大雑把に言って木から生えているのは果物であり、地面に生えているのが野菜。
ハルカーナのニワトリはクルックウという品種改良された種で、ヒヨコはピヨピーと呼ばれる。ピヨピーは成長するまでスライムに食べられない。

  • 素材
スライムサイエンスで様々なガジェットを製作するのに必要な、プリット以外の素材。ガジェット製作以外の用途はない。
ガジェットの一種である採取マシンを設置・稼働させることで入手できる。採取マシンを設置した場所によっては、その地域固有の素材が得られることも。

ハルカーナの各所には天然の湧水や水辺があり、ウォータータンクのアップグレードを買うと水を汲めるようになる。
水は敵対的なスライムを倒すだけでなく、スライムが使う能力や空腹による興奮状態を一時的に鎮める効果がある。
その他にも多くの用途があり、水なしで本作を遊ぶのは困難と言っていいほど重要な資源



登場人物

  • ベアトリクス・ルボー
主人公。好奇心旺盛で冒険好きな女性。一人称視点のゲームなので例によって顔がない。

NPC

ハルカーナで牧場を営む人々や、主人公の関係者。各牧場は地理的に遠く離れているという設定のため、直接会うことはないが、メールや通信装置で姿を見れる。
一部のNPCは、特定の条件を満たした上でハルカーナネットの依頼を達成すると、主人公に副業の依頼を持ちかける。

  • ソーラ・ウェスト
年配女性のランチャー。主人公が居る地域のランチャーの中では最高齢らしい。ハルカーナネットでは食料やプリット、スライムを要求する。

  • オグデン・オルティス
恰幅の良い男性で、野菜食や果実食のスライムを飼っているランチャー。地球の昔ながらの農法で作物を育てたいと考え、ハルカーナを訪れた。
地球に居た頃は食品会社の社長だったが、現在は退職している。
ハルカーナネットでの要求品は野菜と果物。農業だけでなく、ハルカーナの食材で様々な料理も作っているようだ。
過去に構えた別荘の近くでワイルド諸島と呼ばれる地域を見つけ、そこに自生する果物「クーカドバ」の魅力に取り憑かれた。条件を満たすと、主人公にワイルド諸島でのクーカドバ集めを依頼する。

  • モチ・マイルズ
金満家の若い女性。マイルズテック社という大手テクノロジー企業の社長令嬢で、自らも経営に関わりながら牧場を営んでいる。モチは愛称であり、本名はモチカ。
自信家で人を見下している節があるが、心を許した相手にはややツンデレ気味。
プリットを普通より高い値段で売れる秘密のルートと通じており、ハルカーナネットでの要求品もプリット。
ハルカーナ星に来たのは父親に「特別任務」を言い渡されたからとのことで、惑星内にツルット谷などの私有地がある。条件を満たすと、主人公にツルット谷でのクイックシルバースライムのプリット集めを依頼する。

  • ビクター・ハンフリーズ
スライムサイエンティストの若い男性。一応ランチャーではあるが、どちらかというと科学者として活動しており、ハルカーナネットではスライムを要求する。
話し方は物腰柔らかいが、四角四面でジョークが下手。人生のあらゆることに対してシミュレーションしており、誰と関係をもつかなどもその結果に従っている。趣味はバイオリン演奏。
スライミュレーションと呼ばれる仮想空間を作り、スライムの進化やハルカーナ星の変化などを研究している。条件を満たすと、主人公にスライミュレーション内で発生しているバグスライムのデータを集めるよう依頼する。

  • ボブ
帽子とマフラーを身につけ、トレンチコートを着た謎の人物。名前は入力ミスではなく作中の文面そのまま。
ハルカーナネットでは肉を要求する。
その風貌もさることながら、ハルカーナネットやメールで送られてくるメッセージは支離滅裂で怪しさプンプン。よく見てみると……?

  • ホブソン・ツウィルガーズ
ベアトリクスが所有する牧場の前オーナー。おそらく年配男性。
ベアトリクスと同じく冒険心に溢れた性格で、今の牧場を引き上げると同時に冒険に出たきり、行方不明になった。
ハルカーナ星の各所に点在する端末に主人公へ書き置きを残しており、この惑星に対する彼の考察や自身の心情、時々役立つアドバイスを知ることができる。
ソーラに思いを寄せており、冒険を続けるか、彼女の所へ行くかで葛藤していた。

  • ケーシー
地球に住んでいるベアトリクスの親友で、女性と思しきミュージシャン。
一緒にハイキングに出かけるなど仲は良く、今でもスターメールでやり取りしているものの、自分とは裏腹に活動的なベアトリクスにはついて行けなかった模様。



用語解説

  • ハルカーナ星
地球から1000光年離れた、手つかずの自然が広がる惑星。
人間が設置した装置や建物の他にも、スライムを模した石像といった明らかに知的文明が存在した痕跡がある。
プリットなどの物資はテレポーターで地球とやり取りされていると思われるが、ゲーム内のテキストから推察するにそう簡単に行き来できない場所のようだ。
ハルカーナには衛星も存在し、夜になると空に昇るが、なんとニッコリ笑うスライムの顔をしている。

  • 7Zコーポレーション
地球に存在する企業。宇宙船でハルカーナ星に牧場主を送り、経営をサポートする事業を展開している。
詳細は明かされていないが、惑星内の様々な端末や施設にロゴマークが描かれており、スライム関係の事業全般に強く関わっているらしい。
コールドスリープや星間航行技術、ドローン技術を有しているなど一定の科学力を有している様子(もっとも牧場主も自力でテレポーターを作れるので、作中の水準では突出して高いわけではないかもしれない)。
なお、企業体質はお世辞にもしっかりしているとは言えない模様。



スライム

ハルカーナ星に棲む1頭身の液状生物で、本作の顔と言うべき存在。
多様な種類があり、それぞれがユニークな特性を備え、皆もちもちでぷるぷる。
ワールド内の地面や壁から飛び出るように出現し、プレイヤーは野外でスライムを捕まえ、牧場で飼育できる。

ほとんどのスライムは肉、野菜、果物に食性が分かれており、それぞれに合ったエサを与える必要がある。また、好物を食べた場合は2倍の量のプリットを出す。効率的にプリットを集めたいなら好物を与えると良い。
加えて、スライムは長い間食事にありつけないと不機嫌になり、大ジャンプを繰り返して暴れたり厄介な能力を使ったりするようになる。こうした行動はケージからの脱走を招き、時として混乱を巻き起こす。

下手をすれば冗談抜きで牧場が壊滅するので、餌やりは極力怠らないこと。とりわけゲーム終盤で見かける種ほど世話をサボると面倒なことになる。

変種


各スライムの解説に入る前に、前提として次の3つの変種について述べる。


通常種



特別な種


以下のスライムはごく稀にスポーンしたり、特別なイベントで出会えたりする種。




ワールド


牧場


ふるさとから遠く離れた、
新生活の拠点。

主人公が営む牧場。最初から使える区画には8つの空き地と家、プリットマーケット等の設備が設置されている。
最初から使える区画の他にも、ケイブ、フォレスト、ラボ、ドックの4つの区画が購入できる。多数のスライムを飼うほど手狭になっていくので、将来的に新区画の解放は必須。
また、NPCからの副業イベントをこなすことで、オグデンの隠れ家、モチ・マイルズ邸、ビクターの研究所の3つも使用可能になる。

設備

牧場内の空き地には以下の設備を設置可能。

  • ケージ
スライム飼育用のケージ。最序盤なら放し飼いでも別に良いが、放っておくとタールスライムが出たり勝手に海へダイブしたりするので必須同然。
最初のケージは壁が低くて屋根もなく、通常のスライムでも10匹詰めただけで簡単に逃げられる代物。脱走防止のためにも壁と屋根はアップグレードするべし。
自動給餌機やプリット回収機、スライムを大人しくさせるスピーカーなども増設できる。

野菜や果物を育てる畑。育てたい作物をマシンに1つ放り込めば、一定周期で永久に収穫できる謎技術が使われている。スライム用のカカシや成長速度を早めるスプリンクラーなどのアップグレードが可能。

  • 養鶏ケージ
養鶏用のケージ。単に繁殖させるならスライム用ケージでも良いが、ピヨピーの成長速度や繁殖速度を早めたりするアップグレードが購入できる。

  • サイロ
アイテムを保管しておける倉庫。1つのポートにつき3つのスロットがあり、各スロットは300までアイテムを貯められる。ただし、スライムなどは保管できない。
ポートは最大4つまで増設可能。

  • 焼却マシン
要らなくなったものを燃やせる装置。見るからに熱そうだが、触れてもダメージはない。
バキュームパックで吸引できるものは全て燃やせると言って差し支えなく、やろうと思えばスライムやピヨピーだって燃やせる。この人でなし!
海に捨てても同じことなので以前はほぼ無意味だったが、ファイアスライムが追加されてから需要が増した。

溜め池。アクアスライムの飼育や水の補給ができる。アップグレードは特に無し。


ドライリーフ


サンゴに覆われた大地。
昔は青い海の底。
今は黄金の太陽の下。

牧場のすぐ外に広がる、大昔は海底にあったサンゴ礁と思しき地域。地面は乾燥しており、植物はあまり生えていない。
地形は一見すると平坦だが、沿岸や崖の上などに気づきにくい場所に道があったりもする。
珍しい資源は少なく、生息するスライムの種類も少ないが、クルックウや野菜、果物は全域で満遍なく見つかり、食料調達には何かと便利。ゴルドスライムも全地域で最も多い。


インディゴ採石場


夢と消えた一大採掘プロジェクト
のなれの果て。

青紫の巨大水晶が所々に露出している山岳地帯。岩肌は鉱物の影響で紫色の模様が見られ、以前この鉱物の採掘事業が行われたが頓挫した。
ミネラル分が豊富な土壌は様々な珍しい野菜を育んでおり、ロックスライムやラジスライムといった野菜食のスライムも多く生息している。
高低差の激しい地形で、洞窟もいくつか点在。火山洞窟や火山島のような場所ではクリスタルスライムに出会える。


モスブランケット


岩の割れ目に咲く一輪の花の
ように、乾いた大地に広がる
エメラルド色の楽園。

巨木やコケ、背の高い草が生い茂る緑豊かな森林地帯。木々のこずえが海の霧を留めることで、乾燥したハルカーナには珍しい湿った気候を生んでいる。
主に入手できる資源は果物とニワトリで、生息するのもタビースライムやボムスライムなどの肉食系スライムが中心。巨大キノコ付近では運が良ければハンタースライムにも出会える。
花畑はハニースライムが顔を出す穏やかな場所である一方、北西のエリアは暴れハンターラルゴが多数生息する危険地帯となっている。迂闊に立ち入らないが身のため。


古代遺跡


失われたものは、
やがて発見され、そして再び
失われる。

インディゴ採石場とモスブランケットの両方から立ち寄れる、山奥に隠された遺跡。水道管など、大昔ハルカーナに住んでいたであろう知的生命の痕跡が色濃く残っている。
上層と下層の2つに分かれた独特な構造をしており、スイッチで扉を動かすことで各所の道が開いたり閉じたりする。
内部では謎の光球「エコー」やクァンタムスライム、絶えず存在する位置と時間を変えるフェーズレモンの木など、不可思議なものでひしめいている。これらは過去に遺跡内で起きた何らかの事象によって発生したらしいが、詳細は不明。
最奥部には……。


ルリ砂漠


灼熱の太陽の下にそそり立つ、
美しくも恐ろしい
虹色の巨人たち。

大きなガラス状の物体が聳える広大な砂漠。
全地域中最大の面積を誇り、随所に人工物が散見される。だが、動植物はおろかスライムもほとんど見られず、出現しても不機嫌状態。
牧場から遠く離れているとのことだが、周囲が海ではなく砂の海で囲われており、他の地域と同じ世界なのかさえ怪しい。
名前の由来ともなったガラスの構造物は、まるで炎がそのまま固まったように見える。実際これらは、過去にルリ砂漠で起きた太陽にまつわる破滅的な出来事で生まれたと考えられており、その際に地域全体も不毛の大地に変わり果ててしまったらしい。
今でも定期的に地面から激しく火柱が上がり、爆発する光や岩が噴き出す「ソーラーアノマリー」という現象が発生している。だが、そんな非常に過酷な環境でも、かつての姿を今に伝える場所が僅かながら存在する。
果たして、この地が豊かさを取り戻す日は来るのだろうか……?


ワイルド諸島


生きた化石に会える場所。

桜色の葉を茂らす巨大樹の森が広がる、サーベルラルゴの住処。諸島という名の通り、大きな島といくつかの小島で構成されている。
マップが使えないため位置は不明だが、諸島内の景色からモスブランケットに近いことが分かる。
オグデンの別荘にあるテレポーターから訪れることができるが、毎回どこに転送されるか分からない上、帰還用のポータルも自力で探さなければならない。

全域に大量の暴れスライムが出現し、プレイヤーは彼らの攻撃を掻い潜りながらクーカドバを集めることになる。
クーカドバが生える場所は毎回ランダム。地面だけでなく壁にも生えるのでくまなく探そう。
随所に設置されている緑色の装置はクーカ割りマシンと呼ばれ、サーベルスライムの泥団子を放り込むと中に入っているクーカドバを入手できる。
ラルゴ体しか居ないため他地域と比べてタールスライムが発生しやすく、ガジェットも設置不可能。
かなり探索しづらい土地だが、地形を把握すればクーカドバ集めをサクサクこなせるようになる。


ツルット谷


イチオシ観光スポット
(※入場にはモチ・マイルズの
許可が必要です)

モチの私有地で、クイックシルバースライムが唯一生息する谷。磁力で浮かぶ浮島と、日本庭園のような地面の模様が特徴的。
初心者向けコースと上級者向けコースの2つに分かれており、どちらもモチ・マイルズ邸のテレポーターからしか訪れられない。

地形はレーストラックのような構造で、電気ジェネレーターを起動すると谷のあちこちからクイックシルバースライムが出現し、コースを走り始める。プレイヤーは彼らを追いながら電気の弾を当て、プリット回収を行う。
各所にはエネルギーの回復や弾の補充、特殊弾を充填できるステーションが設置されており、ジェネレーターの起動時間を延長する緑のリングもある。
ジェネレーターは停止すると、再起動可能になるまで半日のクールタイムがかかる。短時間でプリットを集めるには、どのようなルートで巡れば多くのプリットを集められるか、どこで特殊弾を使うべきかなどを考える必要がある。
クイックシルバープリットの回収は自分でする必要はなく、上空に設置された人工衛星により自動で行われる。


スライミュレーション


ホンモノよりスグレモノ
(※仮想上の話です)

ハルカーナ星をモデルとした、ビクターが開発中の仮想現実空間。ドライリーフ、インディゴ採石場、モスブランケットの一部が再現されており、プレイヤーはアクセスする度に毎回ランダムな場所に出る。また、ここでは水以外のものを持ち込んだり、持ち帰ったりすることができない。

空間内ではバグスライムが他のスライムや物体に擬態しており、擬態を解くにはバキュームパックで吸引するか、空間内のどこかにあるデバッグスプレーを入手してかける必要がある。
入ってからしばらくすると空間上に黒い裂け目のようなものが広がり始め、そこから電子化したタールスライム*6のような実体が大量に出現し始める。さらに時間が経つとエリア内のどこかにある帰還ポータルが起動し、そこへ導く矢印が空中に表示される。
デジタールは現実のタールスライムと同じく、他のスライムを捕食して増える。弱点は水とデバッグスプレーだが、裂け目から無限湧きする上、こいつの攻撃を食らったり裂け目に触れたりするとダメージを受け、捕まえたバグスライムが数匹脱走してしまう。デジタールが出たら、すぐに帰還ポータルを目指そう。


スライム海


広大な水域。その正体は……水と
スライム質の化合物?遊泳厳禁。
当然、飲み水にも適さない。

ハルカーナ星全域を覆う海。スライムと同じ成分が含まれているらしい。
塩分濃度が高く、比重も大きいため入るとすぐに沈んでしまい、遊泳にも飲用にも適さない。もし落ちればノックアウト扱いになる。
ちなみにスライムは海に落ちても死ぬわけではなく、海流に乗って移動することで陸地の好きな所に再出現しているらしい。




追記・修正から目を背けてはいけない。絶対に。
この項目が面白かったなら……\ポチッと/

+ タグ編集
  • タグ:
  • ゲーム
  • シミュレーション
  • シミュレーションゲーム
  • スライム
  • 癒しゲー
  • 牧場
  • Steam
  • nintendo switch
  • PS4
  • XboxOne
  • 作業ゲー
  • 雰囲気ゲー
  • Slime Rancher
  • 所要時間30分以上の項目
  • スライムランチャー
  • Xbox One
  • インディーゲーム
最終更新:2025年03月02日 18:54

*1 直訳すると「新しい貨幣」。

*2 厳密に言えば養鶏場で育てる必要はなく、クルックウとコケッコウが最低1羽ずつ近くに居るのが繁殖条件。

*3 ハンタースライムとのラルゴ体を除く

*4 有志が製作した、原種のサーベルスライムを追加するModはある。

*5 例外はラジゴルドのオーラ、ボムゴルドの破裂時の爆発、ハンターゴルドの透明化。

*6 英語版wikiでは「Digi Tarr(デジタール)」と呼称されている。