ファラオガンダムⅣ世

登録日:2022/04/04(月) 22:25:37
更新日:2025/04/19 Sat 17:42:37
所要時間:約 6 分で読めます





※推奨BGM:「最強の証~キング・オブ・ハート~」



皆さんお待ちかね~!

ネオエジプトに来たドモンとサイ・サイシーの前に、
世にも恐ろしいミイラ男が現れ、
大昔のガンダムに乗って襲いかかってきます。

そして、ドモンはついに、
デビルガンダムの手掛かりを掴むのです!

機動武闘伝Gガンダム!


恐怖!
亡霊ファイター出現


に……!

レディィィィ・ゴォォォォウ!!




ファラオガンダムⅣ世(よんせい)とは、『機動武闘伝Gガンダム』に登場するネオエジプト代表のMFである。
第10話「恐怖!亡霊ファイター出現」にのみ登場した脇役ながら、秀逸なデザインとその悲劇性からごく一部の視聴者に人気のガンダムである。


データ

所属 ネオエジプト
登録番号 GF4-001NE
頭頂高 16.6m
本体重量 7.8t
パイロット ダハール・ムハマンド(CV:笹岡繁三)
内部武装 頭部バルカン、マンバ・ウィップ(、DG細胞により生成されたビーム砲と包帯)

概要

ファラオガンダムⅣ世は「Gガンダム」本編の36年前に開催された第4回ガンダムファイトにおいて、ネオエジプト代表として鳴り物入りで参戦したモビルファイターだった。
搭乗者は第3回ガンダムファイト優勝を果たし世界にその名を轟かせた英雄、ダハール・ムハマンド*1
ネオエジプトは第1回大会から代々「ファラオガンダム」の名を冠するガンダムで出場しており、第3回での優勝はまさしく三度目の正直であった。
ファラオガンダムは代によって外見が異なるが、ツタンカーメンのマスクを思わせる頭部デザインと、薄い亜麻色のボディカラーは共通している。
Ⅳ世は非常にがっしりしたボディが特徴的で、顎部分がヒゲのように尖っている。

連覇がかかった第4回ガンダムファイト決勝戦において、このファラオガンダムⅣ世はネオチャイナ代表のフェイロンガンダムとの一騎打ちにて首を刎ねられて敗北。さらにその際に発生した誘爆で、ダハールが落命するという悲劇に見舞われてしまう。
フェイロンガンダムのパイロットは同大会王者サイ・フェイロン。そう、現ネオチャイナ代表サイ・サイシーの祖父であった…。

英雄ダハール亡き後のネオエジプトは凋落の一途を辿り、来たる第13回ガンダムファイトにおいても半ば諦めムード。
しかし、そんなネオエジプト代表一行が砂塵吹き荒ぶ砂漠で一夜を過ごしていた折、突如として彼らの根城となっていたネオピラミッドを何者かが強襲。
最新鋭機ファラオガンダムⅩⅢ世と共に、全員が突如起こった爆発に巻き込まれ絶命する…!

犯人は既に死んだはずのダハールであった。
ダハールは全身を幾重にも包帯で包んだミイラとなって蘇り、愛機ファラオガンダムⅣ世と共に不甲斐ない後輩たちに制裁を下したのである。
無論、ミイラの呪いなどではない。ダハールの遺骸にDG細胞が憑りついたことにより、その怨念と闘志がファラオガンダムⅣ世の形となって蘇ったのだ。
その機体はダハールと同様に、夥しい量の包帯に覆われていた。

ダハールは自らの命を奪い去ったフェイロンガンダムとそのパイロットたるサイ・フェイロンに闘志を燃やしていた。
そしてその矛先は、フェイロンガンダムに生き写しのドラゴンガンダム、そしてそれを駆るサイ・サイシーへと向けられた。
DG細胞にむしばまれミイラ男となったダハールは、調査の為にネオピラミッド内の玄室を訪れたサイ・サイシーを襲う。
重力を無視した包帯を自由自在に操り、サイ・サイシーを絞め殺そうとするダハール。
レインは隠し持っていた手榴弾を起爆させ、ネオピラミッドを崩落させてサイ・サイシーを救った。

しかし手榴弾の直撃を受けながらも再生を果たしたダハールは、砂中に潜んでいたファラオガンダムⅣ世に乗り込み、サイ・サイシーに挑みかかる。
オバケ嫌いでビビりまくっていたサイ・サイシーもドモンの叱咤激励と爺さん方の懇願もあり、ドラゴンガンダムに搭乗。
得体のしれないファラオガンダムⅣ世の攻撃に圧倒されるサイ・サイシーであったが、そこでレインからダハールの死の真相を聞かされる。
ダハールはただフェイロンが憎くて襲い掛かっている「だけ」ではない。ダハールの死はフェイロンとの戦いの決着から外れた不可抗力、無念の死であった。
肉体を、命を失ってもなお、ファイターとしての「魂」が、完全決着を望んでいたのだ。
それを聞かされたサイ・サイシーは、ダハールから逃げずに向き合い、その闘志に戦士として立ち向かう事を決意。

「よおおおおおし! ガンダムファイトォ!」

「レディ!!」

「ゴォーーッ!!!」

サイ・サイシーの戦いのコールに、初めてダハールは呼応した。
過たずしてドラゴンガンダムは、フェイロンの名を冠する宝貝を走らせ、ファラオガンダムⅣ世を焼き尽くした。
これで漸くダハールも眠りに着くことが出来た…筈であったが、ファラオガンダムⅣ世に巣食うDG細胞はそれを拒み、すぐさま再生を始めドラゴンガンダムに襲い掛かる。
最早そこにあったのはファラオガンダムではない。MFの形をした悪魔であった。

「お前はもう手を出すな!! シャアアアイニング!! フィンガアアアアーーーッ!!!」

即座に割り込んだドモンシャイニングガンダムは、必殺のシャイニングフィンガーで悪魔と化したファラオガンダムの頭部を粉砕する。
それでもなおフレーム剥き出しのまま再生を始める化け物に、スーパーモードとなったシャイニングガンダムはシャイニングフィンガーソードを見舞い、再生が追い付かないほど粉々に破壊し尽くした。
粉々になって消滅するファラオガンダムに手向けるように、ドモンはダハールの遺骸をそっと握り潰し、砂に還すのだった…。



生前の因縁を果たしたいというダハールの真摯な思いは、悪魔の技術により死ぬことすら許されないグロテスクな怪物へと変えられた。
機体は救いようが無かったとはいえ、最後はいち戦士として果たせなかった決着を完遂したダハールの魂が、せめて彼を待つ人々の元へとたどり着いて欲しいものである…。



武装・技

  • バルカン砲
頭部に搭載。作中では未使用。

  • マンバ・ウィップ
両腕に搭載された青紫の蛇のようなムチ。

  • 怪光線
両目から発射するビーム。本来の内臓武器ではなくDG細胞によるもの。ファラオガンダム13世を一撃で破壊した。

  • ビーム砲
胸から発射するビーム。本来の内臓武器ではなくDG細胞によるもの。

  • 包帯
伸縮自在の包帯。本来は単なる布として埋葬の際に巻かれたものだが、DG細胞により自由に動き回り、電撃を放つようになった。

  • 砂嵐
機体周辺に砂嵐を発生させて目を晦ませる。本来の武装であったかは不明。

  • 自己再生
何度破壊されてもすぐに元通りになってしまう、DG細胞の特殊能力。パイロット本人も同様である。


余談

Gガンダムは海外輸出の際に宗教的用語などを改めており、当機体も「マミーガンダム(ミイラガンダム)」に変更されている。

新SDガンダム外伝 黄金神話』においてはこいつをモチーフとしたモンスターファラオマミーIV世が登場した。




「「追記・修正は砂の中でも闘志を失わない人にお頼みいたしますぞ。南無…」」

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最終更新:2025年04月19日 17:42

*1 誤字ではない。