鹿紫雲一(呪術廻戦)

登録日:2022/09/07 Wed 23:39:51
更新日:2025/03/24 Mon 12:24:07
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どいつもこいつも貧弱すぎる 400年前の方が幾分ましだった

何処にいる 宿儺…!!


鹿紫雲(かしも) (はじめ)とは、漫画呪術廻戦』の登場キャラクターの一人である。

目次


【概要】

呪詛師・羂索が画策した呪術師達によるバトルロイヤル死滅回游に参加している泳者(プレイヤー)の1人。

青緑色の長髪を頭の両サイドで電気回路のコイルのようなお団子をハーフアップに結い上げた、風変わりなヘアスタイルをした若者。
服装は中華風のシンプルな白い道着を着用している。

その正体は400年前の呪術師であり、羂索と契約して現代に受肉を果たした*1
死滅回游開始から数日の時点で全泳者中トップとなる200点を獲得している実力者であり、うち100点を使用して初めて死滅回游にルールを追加した人物。
参加結界は東京第2。


【人物】

何よりも強者との戦いを望む好戦的な性格
「戦って死ぬのは当たり前」という時代の人物であるため、他の泳者と遭遇するなり問答無用で攻撃を加え、命を奪うことにも一切の躊躇いを持たない残虐な人物。

生前は術師同士の野試合に明け暮れていたが、自分に敵う相手がいなかったため力を持て余しており、心から戦いを楽しめるような強敵を追い求めていた。
結局晩年になっても満足できる強者には巡り会えず*2、老いと病から自らの命が短いことを悟ると、羂索が語った「最強の呪術師」である宿儺と未来で戦うことを夢見て彼と契約する。
受肉後は若かりし頃の姿を取り戻し、東京第2結界内で暴威を振るいながら宿儺の居場所を探し回っている。

荒っぽい口調で基本的に愛想が無く、現代の術師の実力の低さに苛立ちを募らせるなど苛烈な一面が目立つ一方、
戦いの最中に軽口を叩いたり、相手に対する評価を素直に口に出すなど、根は純粋でカラッとした気質の持ち主。

また敵から逃げて確実に勝利を得る戦法を「雑魚の思考」と嫌い、あくまで全力の相手を真正面から叩き潰して勝利することにこだわるなど、勝負に対するスタンスは意外にも真っ直ぐ。


【戦闘能力】


ったりめぇだろ 殺したんだから

数日間で200点を獲得していることから少なくとも40人以上の術師を殺害しており、作中全体を見回しても屈指の実力者。

豊富な戦闘経験に裏打ちされた実力は本物であり、殴打や蹴りなどの体術と如意による棒術とを組み合わせて臨機応変に立ち回る。
近接戦闘力はかなり高く、一瞬で相手との距離を詰めて貫手で肉体を容易に貫通するほど。パンダ曰く「とんでもなく速く重い」
殴り合いで絶え間ない猛打を浴びせつつ、呪力特性を応用した必中・高火力の一撃で確実に仕留めるのが基本的な戦闘スタイル。

頭の回転も早く、相手の能力を冷静に分析して瞬時に対応する他、領域展開や反転術式を有する術師への対策も引き出しの中に持っている。


●呪力特性

作中において呪力とは人間の負の感情が生み出したエネルギーであり、通常はそれ自体が明確な性質を持つものではない。
しかし、鹿紫雲の呪力は「電気と同じ」という極めて特異な性質を持っており、呪力を纏うことで全身が帯電状態になる。
この特性上、接触した相手は感電してしまう他、自身も電撃に対する耐性を有している。

鹿紫雲は自らの呪力を「電荷分離」させ、打撃によって攻撃対象に押しつけた「プラスの電荷」に自身が蓄えた「マイナスの電荷」を誘導することで、マーキングした相手に稲妻と同等の攻撃を撃ち込むことができる。
この一撃は一瞬にして肉体を内部から炸裂させるほどの火力を誇り、直撃を受ければ致命傷は免れない。
当然ながら雷速に反応することは困難であり、また呪力でガードしても電気的な特性は無効化できないため、全ての攻撃が事実上回避不能という超攻撃的な特徴を持つ。
ただし、一度発動するには相手に直接触れて電荷を移動させる必要がある上、十分な威力を発揮するには溜めの時間が要る。

一方、海水などの電気を伝導しやすい物質に身体を包み込まれると、自分の意志に反して電気が流れ出てしまい、呪力を使い果たすまで漏出が止まらなくなるという弱点がある。
こうなると水の中から脱出しない限りは呪力を一気に消耗してしまうため、そのまま倒れるのを防ぐには呪力を断たなければならなくなる。
だが、海中では電気分解で有害な塩素ガスを発生させることも可能であり、さらに海中で大量の呪力を一気に放出すれば水蒸気爆発を引き起こすこともできるなど、ピンチを切り抜ける攻撃手段も持っている。


幻獣琥珀(げんじゅうこはく)

鹿紫雲の生得術式。
自身の呪力から発生させられるあらゆる現象を実現させるために、肉体を作り変える術式。
鹿紫雲の呪力は上述の通り電気に近い性質を持っているため、非常に高い汎用性と応用力を持つ。
平たく言えば「電気エネルギーでできることなら何でもできるスーパー家電」に変身するような能力。

術式を解放すると
  • 脳内の電気信号の活性による敏捷性の向上
  • 叫び声と共に物質の固有振動数に最適化・同調する音波を発生させる
  • 対象を瞬時に蒸発させる電磁波を掌から照射する
  • 見たものをX線で解析し、標的の肉体構造やスペックを精密に把握
といったことが可能になり、単純な近接格闘のパワーアップに加えて攻撃手段が多彩化。
もはや人間の域を超え、「別の生き物」と言って良いほどに戦闘能力が強化される。

しかし「一発それっきり」と評して、宿儺との闘いまで温存したいと語っていたように代償は大きく、術式の終了と共に鹿紫雲の肉体は崩壊し、死亡してしまう。
「一発それっきり」とは生涯に一度しか使えない諸刃の剣という意味であった。


●装備

  • 如意(にょい)
鹿紫雲が常に携帯している棒状の呪具。
打撃や突きを繰り出す、相手の腕に引っかけて力任せに引き千切る、攻撃をガードするなど変幻自在な動きを得意とする。
ただし鹿紫雲自身が呪具に頼らずとも高い身体能力を持つため、素手の格闘戦に移行すると手放してしまうことが多い。

だが、事前に如意に電荷を溜めておき、戦闘中に帰還電撃で引き寄せることで、
遠くにある如意と自身の直線上に挟んだ相手に不意打ちで稲妻を直撃させるトリッキーな攻撃も可能。


●技

  • 彌虚(いやこ)葛籠(つづら)
シン・陰流「簡易領域」の原型である、領域展開への対抗策。
自身の周囲に丸い籠型の結界を展開し、必中術式を防ぐ。


【活躍】


ルール追加 全泳者の情報を開示させろ

宿儺を追っているうちに200点を稼ぎ、100点を使用して死滅回游に新たなルールを追加。

総則9「泳者は他泳者の情報── “名前” “得点” “ルール追加回数” “滞留結界 ” ──を参照できる。」

これには手っ取り早く強者を判別し、宿儺の居場所を探りやすくするという意図があった。

一方、死滅回游平定を目的とする虎杖たちにとってもこのルールは渡りに船であり、
「100点以上所持する泳者と交渉し、都合の良いルールを作らせたい」と考える彼らによって逆に鹿紫雲(と同じく100点所持者の日車寛見)の居場所が突き止められ、標的に定められることとなる。

後に東京第2結界に進入したパンダと遭遇。当初は「上野から脱走したか?」と冗談を言ったが、コガネに聞く事で泳者だと認識し戦闘を開始する。
パンダとの戦いでは「普通過ぎる」と辛辣な評価を下し、パンダ核とゴリラ核を戦闘不能に追いやる。パンダは奥の手のお姉ちゃん核を発動するも鹿紫雲は必中の稲妻でこれも一蹴。トドメを刺そうとしたところへシャルルを下した秤金次が現れた。

少し痩せたか? パンダ!

おい あんまワクワクさせんなよ


秤はパチンコを模した領域展開「坐殺博徒」の使い手で、その中で数百分の一の“大当たり”を引くことで一定の間だけ無敵にも等しい力を獲得する術師だった。
効果が切れたところで再び領域展開を発動し、再び“大当たり”を狙ってくる秤。

鹿紫雲は秤の戦い方を「面白い」と評し、正面からこれを叩き潰さんとする。
強敵を、宿儺との戦いを望んで羂索の道具となることを受け入れた鹿紫雲は、「“大当たり”の効果中に秤を殺すこと」こそ己にふさわしい勝ち方だと考えていた。

音量上げろ! 生前葬だ!


効果時間が終わる直前に帰還電撃で致命傷を負わせることでこれを達成するが、秤はなお瀕死の身体で「坐殺博徒」を発動。
持ち前の豪運で大当たりを引き当てて戦闘を続行する。

秤が鹿紫雲の雷を封じるため海に叩き落とせば、鹿紫雲は海水を電気分解した塩素ガスで秤を苦しめる。
互いの実力に感嘆しつつ、鹿紫雲は一気にケリをつけるため、海中で秤に組み付いたまま水蒸気爆発を誘発する。
ところが秤は「左腕を捨てて、その分の呪力で全身の防御を固める」という方法でこの攻撃を耐え抜き、最終的な軍配は秤に上がるのだった。

死闘には敗れたものの、清々しい表情を浮かべて倒れ伏す鹿紫雲。
しかし宿儺との戦いに全てを賭けていたため、実は秤相手には奥の手の術式を使わず、呪力の特性と操作だけで立ち回っていた。
そのことを察した秤は、宿儺(=虎杖)と戦わせることを条件に仲間に誘う。
鹿紫雲はこれを承諾し、全面的に仲間になったわけじゃないと釘を刺しつつも、秤やパンダと同行する道を選ぶのだった。


追記修正は死滅回游で200点を獲得してからお願いします。

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最終更新:2025年03月24日 12:24

*1 ちなみに生前と現在とで風貌や言葉遣いが大分違うが、これは恐らく宿主の影響を若干受けているものと思われる。

*2 同時代には「伊達藩一の大砲」と謳われた石流龍も存在したが、両者の世代の違いや距離の遠さから出会うことはなかった。