あぁ いいな!

登録日:2022/12/21 Wed 08:58:59
更新日:2025/04/14 Mon 18:59:09
所要時間:約 3 分で読めます






あぁ いいな!」とは、歌手ユニット「W」(ダブルユー)の楽曲である。



【概要】

元「モーニング娘。」で知られる辻希美・加護亜依によるハロープロジェクト所属のアイドルデュオ「W」の2枚目のシングルとして、2004年8月18日にリリース。
作詞・作曲はプロデューサーのつんく、編曲は鈴木Daichi秀行が担当した。
B面は「乙女の携帯電話の秘密」。
PVも制作されており、後述するアニメと比べて見ると面白いかも知れない。

なんといっても目を引くのは最初の歌詞で、最後の歌詞も意味不明ユニークなフレーズとなっている。
しかしそこを除けば、年頃の女の子の等身大の欲求・日常・恋心をどことなく思わせる、アイドル曲の定番の……はずだったのだが。



タイアップ

この曲はあるアニメの主題歌に起用されていた。

そのアニメというのが、あの国民的作品『ドラえもん』で、いわゆる大山版の10代目エンディングテーマとなったのが、この「あぁ いいな!」だった。
のび太の宇宙漂流記』の主題歌「季節がいく時」を担当した「SPEED」等の前例こそあったが、アイドル、それもハロプロによるドラえもん主題歌は、当時としては攻めた人選だったことは想像に難くない。



そして曲の世界観を表現した結果、こうなった。



まず、アニメーションには終始、原作・アニメ本編に出ない、歌詞由来のナマズのキャラクターが登場する(「地震なまず」という道具ならあるが、それとは別物)。

Bメロでは、のび太しずかジャイアンスネ夫が夜の歓楽街をバックに、歌詞そのままに金持ち風(なぜか明治風)のコスプレをする中、ドラえもんだけナマズのコスプレ……どころかナマズの人魚と化す。*1
すると、例のナマズがドラえもんを見つめ❤状態に。

続くCメロでは、チェア2つが置かれたビーチでナマズが、かき氷2つを持ちながら誰かを待っている様子に。
その後ドラえもんは夫婦岩を背景に駆けていき、ガールフレンドの猫「ミイちゃん」と寄り添いながら見つめ合う場面に変わる。
それを見たナマズはショックを受け、立っていた岩場ごと崩れ落ちてしまう。

そしてDメロでは、ピンクのフリフリエプロンを着たジャイアンの母ちゃんがカレーの味見をするのだが、激辛だったのか鼻から炎を吹き出してしまう。
その後ドラえもんが夜の住宅街を歩く後ろをナマズがストーキング。ドラえもんは夜空に輝くミイちゃん型の星座を見つめるのだが、突如ナマズ型の星座に変わり、しかめっ面になる。
そしてレギュラー5人とナマズが夫婦岩を背景に駆けていき、先程のミイちゃんとの映像が使い回される。

最後に、ナマズがレギュラー5人と一緒に自分もレギュラー面して手を振り終了する。


総じて、ナマズがドラえもんに横恋慕しているかのような映像となっている。
いくら恋心を歌っているとはいえ……。

当然ファンの間では、ドラえもん屈指の迷曲として扱われるようになった。


更に言えば、この曲が大山版ドラえもんにおける最後のエンディングテーマである。


しかしリアルタイムで見ていた人でも、一部からは

「大山版最後のエンディングは(ひとつ前の)『YUME日和』かと思っていた」

という声があがる事もある。無意識に記憶から消去したのだろうか…*2

兎にも角にも、26年間続いた大山版ドラえもんという作品を締めくくるには、あまりにもキテレツすぎたのかもしれない。
実際、(アイドルタイアップ曲やシュールな曲が多かった)『キテレツ大百科』なら違和感はなかったという声もある。

ただし、末期の大山版の作風がカオス&シュール傾向にあったことから

「末期の大山版ドラえもんにぴったりな曲」

という良いのか悪いのかわからない評価も多い。

そんな曲だが、好きな人も勿論いるので、黒歴史呼ばわりといった過度な批判は控えよう。

最後に、当時発売していたムック本『ぼく、ドラえもん』13号のインタビューにて辻・加護両氏は、「歌詞で女の子はナマズに色々な願いをかけている。それをドラえもんに様々なお願いをするのび太に重ねた」というのがつんく氏の考えらしい…と語っている。


追記・修正はナマズに片思いされながらお願いします。

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最終更新:2025年04月14日 18:59

*1 ちなみに普段の服装から変化する際、原作漫画のコマが被さる演出がある。

*2 大山版最後の放送回は、前年上映の映画「ワンニャン時空伝」の地上波放送であり、そのEDが『YUME日和』であったため、当たらずとも遠からずであるが。