戦刃むくろ

登録日:2023/01/03 Tue 14:25:58
更新日:2024/12/11 Wed 16:33:06
所要時間:約 10 分で読めます









この項目には『ダンガンロンパ 希望の学園と絶望の高校生』のネタバレしかありません。
閲覧には十分にご注意ください。















































戦刃むくろ…この学園に入学した16人目の高校生…
《超高校級の絶望》と呼ばれる女子高校生…
戦刃むくろに気をつけて。












戦刃(いくさば)むくろとは、ゲーム『ダンガンロンパ 希望の学園と絶望の高校生』の登場人物。





概要


第4章の終盤、霧切響子の口から初めて明かされた存在であり、苗木誠らと同時期に希望ヶ峰学園に入学したものの、
その苗木はもちろん、15人の新入生の誰もが存在を知らなかった「16人目」の高校生。
プロローグの全員集合にも姿を現さなかったため、プレイヤーもここで初めてその存在を知ることになっただろう。

第4章において、大神さくらが学園長室の鍵を破壊したため、隙をついて霧切が侵入し、その存在を彼女が認知。
その後の第5章で、苗木との密談で、《超高校級の絶望》という異名を持つ人物だと明かし、霧切は彼女こそが黒幕ではないかと推理した。
そして、同じく学園長室で入手した学園全体のマスターキーを駆使し、学園の謎を暴くことを霧切は苗木に誓う。



……しかし、事態は急転する。
就寝中の苗木を覆面の人物が強襲した夜の翌朝、モノクマが停止したため十神達はモノクマを解体、調査した後、
「今しかない」と判断した、その場にいなかった霧切を除く5人は、学園長室に乗り込むことを決める。

だが、武器を調達しに植物園に行った腐川ジェノサイダー翔に人格交代して戻ってきて、植物園に死体があったと証言。
急いで5人が確認しに行ったところ、覆面を頭に被った謎の死体が横たわっていた。
顔を確認するためにジェノサイダーが覆面を剥がそうとしたところ、仕掛けてあった爆弾が作動し爆発。
顔が黒焦げになってしまったため、身元を判明出来なくなってしまった。

しかし、死体を調べた結果、身元は判らずとも体つきから性別は女性であると思われたこと、
爆発前に被っていた覆面が、昨夜自分を襲撃した何者かの被っていたものと同じという苗木の証言から、
死体の素性は霧切が黒幕と目星を付けていた戦刃むくろであると推測された。
モノクマが停止したのも、彼を操作していた黒幕が死亡したためと考えれば矛盾せず、
黒幕の死亡によって「コロシアイ学園生活」は終わりを迎えた…と思われたが、直後にモノクマが活動を再開し、学級裁判の開始を宣言。
モノクマが活動を再開したということは、黒幕はまだ生きているということになり、死体が戦刃であるという前提すら怪しくなる。
結局、苗木たちは死体の素性すら分からないままに捜査を開始し、証拠と思しきものを集めながら、
死体は戦刃むくろか、それとも現在行方が分からない霧切かと推測しながら学級裁判の時を迎えるが、
学級裁判開始ギリギリになって霧切が姿を現し、死体の正体は姿を見せなかった戦刃むくろなのだと宣言。


すなわち、戦刃むくろは本格登場前から死亡してしまったことになる。
謎の「16人目」にして黒幕候補という肩書きを引っ提げてこれは、まさに出オチと言わざるを得ない。






それはともかく、霧切が入手した戦刃のデータには、彼女のおおまかなプロフィールが書かれていた。


人物


肩書きは《超高校級の軍人》であり、世界最強と謳われる傭兵集団「フェンリル」のメンバーの女子高校生。
幼い頃家族旅行中に謎の組織に誘拐され、紆余曲折を経て「フェンリル」に単身で自ら入隊を希望。
幾多ものの戦場を行き渡り、数々の戦績を打ち立てた後、高校入学前に突然日本に帰国した。

「フェンリル」のメンバーは全員体のどこかに「狼のタトゥー」が刻まれており、組織に忠誠を誓っているという。
実際、死体の右手の甲には狼のタトゥーがあったため、死体の正体が戦刃だと確定した。
一方で、手には赤い付け爪がしてあり、女子高生としてはともかく、軍人としてはどこか不釣り合いなファッションと言えよう。

ただし、霧切の言に反して、戦刃が《超高校級の絶望》だという記載はどこにもなかったため、
戦刃のデータを検めた十神は、戦刃が《超高校級の絶望》というのは霧切の早とちりだと判断している。


その後行われた学級裁判では、犯行時刻にアリバイがない苗木と霧切のどちらかが「クロ」だという推論で進み、
モノクマが急にタイムアップを宣告したことで、霧切の証言に追及しないのならば苗木が、追及すれば霧切が犯人にされてしまう。
こうして、死体が本当に戦刃だったのかも明らかにならないままに、裁判は打ち切られてしまった……。






追記・修正はフェンリルに入隊してからお願いします。





































顛末


ストーリー分岐で苗木がクロとなる(=霧切を庇う選択を採る)と、苗木が処刑されることとなるが、
アルターエゴのウイルスによって苗木は処刑を免れ、廃棄場に落とされたところを霧切に救出される。
そして学園に戻った二人はモノクマと対峙し、戦刃むくろの学級裁判のやり直しを提案する。

これにはいくつか事情がある。

まず、黒幕は邪魔者と認識した苗木と霧切を排除するため、苗木を殺害し、その罪を霧切に擦り付けようとしたが、
苗木を襲撃した時に霧切によって妨害されたため、計画を変更して戦刃むくろの死体を担ぎ出し、殺人事件をでっちあげた。
学級裁判で苗木がクロとされたことで、彼を排除できた…と思いきや、アルターエゴの介入で彼の処刑(おしおき)は果たせなかったばかりか、
そもそも苗木誠は戦刃むくろ殺害のクロではないので、学級裁判の判断は誤っていることになり、
明示されている学級裁判のルールに従うのならば、本来は『誤った判断を下した苗木以外の全員』を処刑しなければならないのだが、
苗木の排除を優先した黒幕(モノクマ)は、ルールを無視して苗木が判断だという誤った判断を支持し、苗木を処刑するというルール違反を犯した。
黒幕が自身の敷いたルールに則ることに拘っていることを見抜いていた霧切はこの点を衝き、
生還した苗木を即時再処刑させないように仕向け、再度戦刃むくろ殺しに関する学級裁判を開かせようとしたのだ。

果たして霧切の読み通り、黒幕(モノクマ)は苗木の処刑を止め、戦刃むくろ殺しの裁判を再度開くことを認める。
こうして苗木たちは、再び戦刃むくろ殺しの捜査・裁判と、学園の秘密全ての謎解きを行うことになったのだ。


その後、学園の制限が解除された更なる詳しい調査で、以下のことが判明する。

  • 容姿は黒髪のショートヘアーで、目は切れ長、そばかすがある。
  • フェンリル時代は百戦錬磨の活躍で、傷を負うことは一度もなかった。
  • 身長:169cm、胸囲:80cm。(霧切の検視より)

容姿に関しては、どこか野暮ったい印象がある人物だ。

そして、この新事実により、モノクマファイルの記載にある決定的な矛盾が明かされる。
それは、「全身にここ数日のものではない傷があった」という記述。

《超高校級の軍人》という肩書きから、苗木たちは当初「戦場で負った古傷だろう」と判断していたが、
入学時点では戦刃むくろの身体に傷跡はなく、「フェンリル時代に傷を負ったことはなかった」記述が事実だと判明したことで、
戦刃の死体にあった「ここ数日のものではない傷」をいつ負ったのかという謎が浮上した。

また、苗木を襲った覆面の人物と同じ覆面を被っていたため、苗木を襲ったのは戦刃と推測されていたが、
苗木を襲った覆面の右手の甲には狼のタトゥーがなかったため、この人物は戦刃ではないということが判明し、
苗木の証言に基づいた「死体発見前日まで戦刃むくろは生きていた」という推測は誤りであり、
さらに、霧切が襲われた苗木を庇ったのも事実だと判明したことで、彼を襲った覆面の正体は黒幕であったと推測された。

戦刃むくろの死体にあった傷はいつ負ったものなのか?そしていつまで生きていたのか?
生きている間、彼女はどこで何をしていたのか?黒幕とはどういう関係なのか?

これらの謎は、再度開かれたこの事件の学級裁判で明かされることとなった。










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最終更新:2024年12月11日 16:33

*1 戦刃が扮している時の江ノ島の設定資料で「ド貧乳」と指定されているほどで、実際本物と見比べると明らかにボリュームが足りない。ただ、公式で「B80」と言及されている通り全く「ない」わけではなく、本物とのサイズ差がありすぎて悪目立ちしているような形。

*2 すなわち特殊な才能は持っていない

*3 一応後の作品で他人の経歴を騙って入学した生徒が存在するが、その生徒すら「入学予定年度すら違う経歴を使用して評議会を騙して入学出来た」と言う事実を持って自らを《超高校級の詐欺師》として認定させる為に起こした物であり、そう言った経歴でもない《超高校級のギャル》でこうなるのはあり得ない

*4 これはそのままの意味ではなく、当時のアジア圏に対する神秘感を反映させたのもので、要するに無根拠な特殊能力者を登場させるべきではないという戒め