警告!!
この先は更なるネタバレ情報があります。
本編クリアがまだの方は十分にご注意ください。
その正体は黒幕の内通者。
コロシアイ学園生活が始まる前からモノクマを通じて黒幕と接触しており、黒幕から16人目の高校生など、いくつかの情報を教えられていた。
彼女の実家は300年間にも渡って存続してきた武術道場だったのだが、その道場を人質に取られた結果、黒幕に屈してその命令を引き受けていた。
本人は黒幕に対して全く好感を抱いていなかったものの、先祖代々続けてきた道場を潰すか黒幕に屈するかを秤にかけた結果、後者を選んでしまったが故の内通であった。
そんな彼女に与えられた使命は
コロシアイ学園生活の停滞の回避……すなわち最初の殺人事件を起こし、コロシアイ学園生活自体の口火を切る事。その為に、殺人計画も練っていたのだが、彼女と黒幕にとって予想外の事態が発生する。
なんと、彼女が殺人計画を練っている間に
舞園さやかが先に事件を起こしてしまい、結果内通者としての役割を果たすこともないままにコロシアイ学園生活は本格的に開幕してしまったのだ。
結果、大神はいったん内通者としての役目を棚上げし、一人の参加者としてコロシアイ学園生活に溶け込むこととなった。
そんな中、大神の役割もないままに第二、第三の事件が発生していく。大神は悲しくも起きる殺人事件の数々の中、希望を捨てずに今を必死で生きる仲間たちの姿を目にし己の弱さを恥じた。
確かに道場は大切だ。だがそのために仲間の命を危険にさらしましてや奪おうとすることなどあってはいけなかった。ただ道場を守りたいという想いのあまりそんな大切なことすら見落とし、あまつさえ黒幕と内通したのは自分の心の弱さに他ならない。故に、彼女は結局内通者としての役割を果たすこともないままに黒幕との決別を決意、宣言した。
我は決めたのだ…
もう退かぬ、もう媚びぬ、もう省みぬと……
我は決心したのだ!
お前と…戦うと…ッ!!
しかし、そんな大神の裏切りを許さない黒幕により、彼女が内通者であったことが黒幕により仲間たちに暴露されてしまう。
結果、モノクマを通して黒幕への決別告げた場面を、偶然見ていた苗木や親友である朝日奈など大神を擁護する者もいたが、疑心暗鬼を募らせた仲間たちからは孤立してしまう。
それでも元をたどれば自分の蒔いた種、ましてや彼らは敵ではなく黒幕という共通の巨悪に立ち向かう仲間だと認識する大神はあくまでも彼らと寄り添おうとするも、大神を巡って朝日奈が
ジェノサイダー翔に傷つけられるという事件まで起きてしまう。
自分だけならまだしも親友まで傷つけられてしまう事態に発展した大神は、ある決心をするが…。
我はすべてに絶望した。
醜い争いに絶望した。
このまま殺されるのを待つくらいなら、
我は自らの手で終わらせよう。
第四章「オール・オール・アポロジーズ」の被害者、そして犯人。
事態を重く見た大神は自分に特に敵意を抱く
十神、
葉隠、
腐川を娯楽室に呼び出して彼らと話し合いをしようと試みる。
だが、十神はその場に現れず、葉隠からは唐突にその場にあったボトルシップの瓶で殴打され、その現場を見て気絶した腐川からも入れ替わったジェノサイダーにより
オーガちんを殴打ちん別のボトルシップで殴打されてしまう。
そこにかけつけた朝日奈にプロテインを取りに行くように依頼し、彼女が現場を離れたことを見届けるとそのまま娯楽室を密室にし、あらかじめ持ち込んでいた毒薬を服用し自殺。
霊長類最強の女子高生は志半ばでこの世を去ったのであった。
その後、娯楽室に戻ってきた朝日奈が部屋の前で、大神がすべてに絶望したことを朝日奈宛にしたためた遺書を発見。
心優しき大神を追い詰め殺したのは他ならぬ自分たちだと怒る朝日奈は現場を偽装し、あたかも自身が犯人だと推理できるような証拠を残したことで、大神殺しの学級裁判は混沌を極めることとなる。
我は、黒幕から受けた名を果たす事にした。
『殺人を犯せ』という命を…
…我自身だ。
だが、その遺書はモノクマにより偽装されたものであった。
彼女の本当の自殺の動機は自分を巡って発生した仲間同士の疑心暗鬼を晴らし、彼らを救うため。
大神は絶望して自殺したのではなく、むしろ仲間たちのために自己犠牲を進んで受け入れられるほど心が強いが故に自殺したのだ。
その想いを朝日奈に宛てた遺書と犯人以外には閉じれない密室を作ることにより、学級裁判もスムーズに終わるだろうと踏んでいたがその遺書はモノクマに回収された挙句、偽装した遺書を作られたことでその思惑は外れることとなった。
モノクマはそんな彼女の想いが無駄に踏みにじられたことを嘲笑うが、大神の想いは嘲笑のために開示した本物の遺書と学級裁判を通じて正しく伝わった。
結果、仲間たちは黒幕打倒の為に一致団結。コロシアイ学園生活に最も積極的だった十神ですら、大神と朝日奈の自己犠牲によって仲間たちが恐怖心を捨てゲームへの緊張感がなくなったとして、コロシアイ学園生活からの離脱を宣言した。
そして以降生徒同士のコロシアイは発生しなくなり、黒幕は切り札であった16人目の高校生のカードを切ることとなる。
この16人目の高校生は黒幕の正体を暴く最大のきっかけとなり、すなわち黒幕を打倒する大きな足掛かりとなるのであった。
彼女はまぎれもなく、このコロシアイ学園生活の英雄だったといえるだろう。
さくらちゃんマジ天使。