桑田怜恩

登録日:2011/02/07 Mon 23:02:37
更新日:2025/04/06 Sun 21:43:10
所要時間:約 9 分で読めます





うーっす!俺の名前は桑田怜恩だ!
ヨロシクな~!!



桑田(くわた)怜恩(れおん)とは、ゲーム『ダンガンロンパ 希望の学園と絶望の高校生』の登場人物。
CV:櫻井孝宏

肩書き:「超高校級の野球選手」


高校野球全国大会常連校から希望ヶ峰学園へとやってきた。
異常なまでに際立つ野球の才能の持ち主で、プロが注目する程。
見た目は野球のユニフォーム+丸坊主と、いかにも野球部員な格好で、毎日グランドの整備から倉庫の鍵閉め+練習も欠かさない。
高校野球選手の鑑である。


追記・修正お願いします。




つーかさ…
ぶっちゃけていいっスか?




オレって、ぜんっぜん野球好きじゃないんだよね。
そもそも今まで練習したことだって一度もねーし…

上のセリフから分かる通り、野球が好きではない。

見た目も野球部員とはかけ離れた、パンクなファッションをしている(丸坊主にしたことはあるが、顧問に言われたからやった)。
将来はミュージシャン(ボーカル)になりたいらしい。

だが、心のどこかでは野球を愛しているらしく、希望ヶ峰学園から出ることが出来たらまた野球をやりたいと思っている。
おちゃらけた感じの性格だが、どこか憎めないキャラクター。


追記・修正お願いします。




うぷぷぷぷ…
以下ネタバレだよ…













一章のネタバレ













第一章「イキキル」で、舞園さやかを殺害した犯人。

とはいっても、桑田が能動的に舞園を殺害しようとしたわけではなく、
自分を殺そうとしていた舞園に呼び出されて襲い掛かられるも、逆に返り討ちにしてしまったというのが真相である。

桑田は舞園を殺害してしまってから慌てて証拠隠滅を図り、何食わぬ顔で学級裁判に参加していたが、
死にゆく舞園が最期の力を振り絞って犯人が桑田であることを示すダイイングメッセージを遺していたことと、
舞園が桑田の殺人に際して、自身が犯人だとバレないために苗木と予め部屋を交換していたことの両方に気付かなかったこと、
そもそも突発的に舞園を殺してしまったため、証拠隠滅のやり方が(超人的ではあるが)強引で粗があったことから、
捜査する中でそれらを発見したり、あるいは最初から知っていた苗木たちにより、自身がクロであることを暴かれてしまう。
それでも「おしおき」を回避しようと「アホアホアホアホ!」と連呼し見苦しく抗い、最後に「・・・アポ?」と愕然とするシーンは必見。

クロだと暴かれた後も「お前らもあの状況だったら同じことをしていただろう!正当防衛だよ!」と主張。
確かに呼び出されたと思ったらいきなり舞園に包丁で襲い掛かられたら、咄嗟に反撃行動に出るのは仕方ないと言えるが、
反撃によって片手を骨折させられ、形勢不利を悟って風呂場に逃げ込んだ舞園を追うも、浴室のドアが開かないと見るや、
そこで追撃を諦めずにわざわざ自室に戻って工具を持ち出し、ドアをこじ開けて殺害したという顛末を考慮すると、
正当防衛」というより「過剰防衛」であり、咄嗟に反撃した時はともかく、その後舞園を殺害する際には明確な殺意があったと見なしていいだろう。
作中セレスにこの点を指摘された(アニメ及び少年エースの漫画ではカットされている)際は言い返せず、言葉を濁すだけであった。
尤も、「危うく殺されかけた」という状況でパニックに陥ると共に、頭に血が上って加害者に殺意を抱くのもおかしくはなく、
正当防衛」と言い張るには無理があるのは確かだが、このような行動に出たことを頭ごなしに非難するのも酷と言える。

ともあれ、クロであることが証明された桑田はモノクマに「おしおき」され、その人生を終えた。
少年エース掲載の漫画版では、「おしおき」の場に引きずられる際に、本当は野球が好きなことに最近気づいていたことなどを吐露していた。

一方、ファミ通クリア版では桑田視点の物語が掲載されている。
…のだが、この漫画、ファンの間では「ツッコミどころが満載」ということで、桑田ファン・舞園ファンから半ば黒歴史に近い扱いを受けている。
というのも、1章の話を取り上げただけでも、

  • 原作においては、舞園が苗木の好意を利用したのは確かであっても、最初から苗木を利用するつもりで近付いたかは曖昧にされている*1が、
    こちらでは舞園が苗木の言葉に苛立ち、彼の好意を利用するという、完全に「悪女」としか言いようのない人物になっている。
  • 原作では舞園は桑田の反撃によって手に持った包丁を叩き落とされてから風呂場に逃げ込んだが、こちらでは風呂場まで包丁を持ち込んでいる。
    この時舞園は右手首を骨折しており、原作においては残る左手で立て付けの悪いドアを開け、風呂場に逃げ込んでいるが、
    漫画では右手を骨折、左手は包丁でふさがっている状態で、立てつけの悪いドアを開けて風呂場に入って内側から閉めたという事になる。
    舞園が風呂場に逃げ込むコマでは内開きのドアに向かって肩からぶつかるように転がり込んでいるが、
    この際包丁を持った左手で右手を庇うようにしており、どう見てもドアノブに触れていない。
    「立てつけの悪さを気にして風呂場のドアをきちんと閉めておらず、体当たりでドアを開けて内側から体で押して閉めた」とも考えられるが、
    「きちんと閉めていなかった」という点についてはそもそも舞園がそんなことをする理由がなく*2
    さらに立てつけの悪いドアを体で押して閉めるのは、あの切羽詰まった状況では困難であると思われる。
  • 桑田がドアを工具を使ってまでこじ開けたのは「どうして自分が襲われたのか納得いかないから問い詰めたい」という理解不能な行動
    (原作からしてパニックになっていたのは間違いないが…)
  • 舞園を殺害した状況が、「風呂場のドアをこじ開けたら再び襲いかかってきた舞園と揉み合いになり刺してしまった」という、殺人というより過失致死のような顛末。
  • 上記とは関係ないが「アポ?」のシーンの顔芸が削除
まあ、そもそもこの漫画、公式の監修を一切受けていないのだが…それが原因だろう。
ネタバレなので伏せるが、2章以降の話(特に3章)もツッコミどころ満載で不評)

オシオキ:千本ノック
桑田に首輪を付けておしおき部屋に引きずり込み、おしおき部屋で全身を拘束。
桑田を中心に回転するピッチングマシーンからガトリングガンの様に、無数の軟球が桑田に向かって発射される。

桑田の後ろにはスコアボードがあり、桑田に当たるごとに一点ずつ入っていく。


このシーンでは裁判所からお仕置き部屋まで恐らく数百メートルは引きずられているにもかかわらず、
裁判所にいた全員がお仕置き部屋の数メートル手前でお仕置きを眺めているという物理的矛盾が生じている。
まぁ、実際は処刑シーンのインパクトがあまりにも強過ぎてあまり気にならないのだが。


  • 余談
桑田と舞園は、何回も使われているキャラクターであり、それ故にスタッフに飽きられていた上に、本編でも最初に退場したという悲しい扱いを受けている。
(別に飽きられたから最初に退場させられたわけではない)
ビジュアルブックにて主人公よりも先にデザインが完成しており、ゲーム内の男性キャラの基準となった存在でもある。
そのため一般的な体型で身長も175cm(ラバーソール込み)と標準なのだ。
初期の設定画や企画書にもすでにキャラが固まった状態で設定されている数少ないキャラである(舞園も同様)。

彼との交流で得られるスキルは精神集中時、照準が自動的にウィークポイントに合わさるようになる「動体視力」と発射した言弾の速度が上がる「豪腕」。

『1』と『2』の間の出来事を描いた『絶対絶望少女 ダンガンロンパ AnotherEpisode』では、桑田自身は既に死亡しているので登場しないが、
とあるステージで拾える手記の中に、ひたすら「レオンお兄ちゃん」と書き込まれたものがある。
『絶対絶望少女』には主人公を始めとして『1』の関係者が登場することから、この「レオンお兄ちゃん」は桑田のこととも取れるが…
この真相については、クリア後に読むことのできる小説の内容から窺える。

ニューダンガンロンパV3 みんなのコロシアイ新学期』のおまけモードである超高校級の才能育成計画では、本編同様にミュージシャン志望だが、
音楽家を甘く見た発言で澪田を引かせたり、野球を悪く言ってを呆れさせたりしている。
その一方で、やはり野球を捨て切れてはいない模様。
また花村百田と男のロマンについて語り合ったり、大和田から女子を引かせずに告白する方法を相談されたりもしている。
実家にいる従妹へのお土産について東条に相談する事も。

『ハッピーダンガンロンパS 超高校級の南国サイコロ合宿』では、女子を遊びに誘いたがる等、基本的にバカンスを楽しむ事を優先で行動しており、
リゾート地に来ても漫画制作やゲームを行っている山田七海の事を理解できずにいる。
自分と被ったところがあると感じた天海をミュージシャンのコンビを組もうと誘ったり、茶柱と喧嘩したり、浩子から大人の話を色々聞きたがったりする事も。
才能と無関係の事をやるお祭りでは売店をやる事になったが、商品を自分で作らずに島で買い集めたサングラスを転売するという手抜きで済ませようとする。

シナリオ担当の小高氏監修で一部が簡略された舞台版では、
  • シャワールーム関連が尺の都合でカットされた結果、殺害経緯が「襲われたことに激高し、その勢いのまま刺殺してしまった」という完全な過剰防衛に。
  • 水晶玉を投げるシーンでは、パニック状態で過去の栄光に縋る思いや「必ず償いをするから生き残らせてくれ」と許しを請う言葉を口走り、泣きながら祈りつつ投擲。
  • おしおき直前には苗木に罪を被せたことを謝罪しながら周囲に命乞い。
  • 再演では舞園に殺害対象として自分を選んだ理由を問い詰めたところ、錯乱中の舞園から「桑田君は現役じゃないから」という残酷な返答。
と、より一層被害者的な雰囲気が増した。

  • 更に余談
このゲームでアイテムゲットやギャラリー解放を行うためには「モノクマメダル」というアイテムが必要になる。
このモノクマメダルは、学級裁判をクリアした時に大量にゲットできる。
そして、第一章の学級裁判は全編で特に難易度が低く時間も少ない。
つまりモノクマメダルを得るためには桑田を千本ノックでフルボッコにするのが一番手っ取り早く
日々様々なプレイヤーからオシオキされることになってしまった。

今日もどこかでモノクマメダルを欲しがるプレイヤーによって千本ノックのオシオキを受けているだろう。

ちなみにリメイク版ではこれよりも稼げる方法が見つかったため、オシオキを受ける頻度は減った。よかったね。


追記・修正は「アホ」を連呼しつつお願いします。

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最終更新:2025年04月06日 21:43
添付ファイル

*1 「動機」をモノクマに渡されたことが桑田殺害を思い立ったきっかけになったと推測されるが、その前から舞園は苗木に好意的に接している。また、霧切も舞園のダイイングメッセージについて、「苗木の好意を利用したことへの贖罪の意識から遺したのではないか」と推測しているが、苗木の言う通り「自分を殺した者への復讐」かもしれないし、舞園当人が死んだ今、彼女の本意を遺された者たちが知ることは不可能であるという締め。

*2 予めこのようなことをしていたとなれば「舞園は風呂場に自分が逃げ込む想定をしていた」としか考えられないが、出会い頭に桑田を襲って殺すつもりだった舞園がそんな想定をする時点で不可解である。