強い雑魚(女神転生・ペルソナシリーズ)

登録日:2023/02/03 Fri 06:31:50
更新日:2023/02/07 Tue 07:01:34
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ここでは、RPG作品『女神転生』及び『ペルソナ』シリーズに登場する「強い雑魚」を紹介する。
強い雑魚の定義や、他作品における強い雑魚については本項目の方を参照の事。

一覧

第4エリア「マズルカの回廊」に登場する敵専用悪魔。
当時はまだレベルを下げるエナジードレインや即死攻撃を使ってこなかったものの、こちらを「やられる前にやる」タイプの強敵である。
周囲の敵に比べて知力と機敏さが高く、そこから放たれる攻撃魔法「カンデオン」で全員のHPを満遍なくガリガリ削り、「マリンカリン」と麻痺攻撃で何もさせずにこちらを仕留めにかかる。
防御力は低く、こちらの「エトナ」で魔法を封じることも可能だが、上記の性能でありながら出現数が5~8体に設定されているので手数が多く、
魔法封じできる数にも限りがあるので全員を一気に封じれず、狙った個体に集中攻撃して倒すのもゲームシステム上無理なため、防御性能も決して低くないのが彼女らを難敵たらしめている。
会話による戦闘回避も望めず、先制されれば適正レベル+3匹フル召喚でもPT半壊しかねないため、同エリアの難易度上昇に貢献している。

最初のダンジョン「京浜第3シェルター」で頻繁に出現する雑魚悪魔。
ガンの一撃で倒せる様な敵だが、毒の状態異常がこの時点では凶悪。
シェルター内には回復施設として医務室があるものの状態異常の回復は出来ず、アイテム購入場所もない。
一目散に最寄りの街の邪教の館に駆け込むしか無いのだが、「ボスのネビロスを倒さずともシェルター外へ脱出出来る」事はノーヒント
また邪教の館までは地味に距離があり、到着前に毒ダメージで頓死も十分あり得る。序盤のHP回復手段は限られているのも死亡率を引き上げている要因である。
そして治療費は100マッカ以上と、序盤としてはボッタクリに等しい金額をふんだくられる。

いっそ毒を受けたら散財してから召喚中の仲魔を全てCOMPに退避させてパートナー共々死んで所持金の半額をカロンに渡して蘇生してもらった方が安上がりまである。

  • 鬼女メデューサ(デジタルデビル物語 女神転生Ⅱ)
終盤のダンジョン「アスタロート城」で登場する悪魔。
毒ガスによる毒の状態異常で攻撃力が下がってしまうため戦闘が長引きやすいが、防具での予防手段が存在しない石化攻撃を集団でぶっ放してくる。仲魔は石化してもリカバリーが効くが、人間が全員石化するとゲームオーバー。
しかも出現するタイミングが最悪で、よりによって城の城主であるアスタロートにヒロインが拉致されて人間が主人公1人しかいないタイミングで現れる
内部的にはヒロインは離脱していないという扱いなのかパーティー人数が5人に制限され、6人目の枠に仲魔を追加する事も出来ず、主人公が狙われる可能性も上がっている。
無論、主人公が石化=即全滅となると、メデューサ飛び交う城の決死行もやり直し。
城内部でも石化回復魔法ペトラディを使える悪魔フーリーを仲魔にする事は可能だが、どのみち主人公に石化が直撃したら無意味なので本当に気休め程度。
アスタロートを倒せばヒロインが復帰するので、一直線に救出を優先すればある程度危険度は下がるが、帰り道で石化しないという保証はどこにもない
不安であればラグの店で「施餓鬼の霊薬」を用意して、出現を抑制してしまうのが吉。他の悪魔からのドロップアイテム狙いならアスタロートを倒した後で1Fでやればいい。

  • 夜魔サウォバク(デジタルデビル物語 女神転生Ⅱ)
終盤ダンジョン「恐れの山」に出現するDARK悪魔。
ほぼ確実に集団(2~6体)で出現し「1~8回攻撃で混乱効果をもたらすテンタラフー」「味方を豚にするBOOの呪い」に加え「最大で3人を即死させるムドハンマ」まで使う、当時のナムコの悪意の塊。
味方は最大6人パーティーなのでムドハンマ1発で半壊し得るし、主人公&ヒロインの人間2人が両方共死亡すると即座にゲームオーバーなので、集団で容赦なくぶっ放されるだけで脅威である。先手を取られたらまずあの世が見える。
こいつのせいで「恐れの山突入→ムドハンマで人間狙い撃ちで全滅→カロン宅配便で所持金半額→恐れの山突入…」の無限ループも非常に起こり易い。
おまけにBOOの呪いで豚になると「COMPも魔法も使えず基礎ステータス5」になってしまい、人間やトラスタルトでの脱出役が豚になってしまうと地獄の様相を呈する。

一応マカジャマは有効だが、成功させるにはこいつよりも高い機敏さと知恵が要求される上に、サウォバクは両方が高い為、計画的にヒロインを育成してないと成功率か行動順のいずれかで不安が出てしまう。
仲魔だとヒロインのように特化したステータスとマカジャマを両立できるものが少なく、もっと封殺が狙いづらい。
しかも魔法を封じてもBOOの呪いは平然とぶっ放すのが泣かせてくれる。
HPはあまり高くないので攻撃が当たりさえすれば楽には倒せるが、その前の相手の動きに関してはお祈りするしかない…。
ダークゾーンと扉の多さ、それに起因する高いエンカウント率も相俟って、恐れの山がシリーズでも伝説レベルの難易度になった原因の1つであり、幾多のプレイヤーの心を折ってきた。
施餓鬼の霊薬やオートパイロットバグでエンカウントを抑えて強行突破したプレイヤーも少なくない。

同ダンジョンには下記のギリメカテ(ギリメカラ)も徘徊しており同じくムドハンマを使うが、出現する最大数は少なくムドハンマの使用頻度も低く、高めの確率でマカジャマやムドオンも通じるので相対的に脅威度は低い。

  • 邪鬼(邪神)ギリメカラ(女神転生シリーズ、ペルソナシリーズ)
女神転生・ペルソナシリーズにおいてほぼ常連で最古株の悪魔。見た目は1つ目の象である事がほとんど。初期作品では「ギリメカテ」という名前になっていた。
シリーズ全体で共通して物理反射属性を持ち、作品によっては即死魔法も使いこなす。
初見殺し・AUTO戦闘殺し・主人公殺し*1な凶悪悪魔だが、初出となる『デジタルデビル物語 女神転生II』の攻略本には物理反射の旨が記載されていないという壮大な罠が……*2
そして、時を経てストレンジジャーニー。ギリメカラで検索すれば速攻で「物理反射」が返ってくるご時世に対応してか、一度倒すか事前に仲魔として作るかしないと姿が判別できないという仕様により猛威を振るう事となった。
…実際はギリメカラの前に外道ドッペルゲンガー相手に物理や銃を、凶鳥カマソッソに銃を反射されてお陀仏したプレイヤーの数が多かったのだが。ちなみにギリメカラは銃ならば「吸収」どまりなのでセーフ。

  • 妖魔テング、闘鬼ヤクシャ、邪鬼ラクシャーサ、幽鬼サンニ・ヤカー(真・女神転生)
ゲーム後半のキーポイントとなる「四天王の館」に出現する雑魚達。皆Lv40以上と中々の実力者。
問題はこの館に序盤から入れてしまう事。
警告メッセージ等も特になく、フィールド探索中に何も知らずに入った初見プレイヤーを尽く血祭りに上げた。

……が、このゲームは即死攻撃や神経弾といった戦闘における抜け道が結構多い為、それらを熟知したプレイヤーからは逆に経験値稼ぎのカモにされる事も。
とはいえそれらはある程度運が絡む手段ばかりであり、失敗した瞬間にフルボッコにされるのでやはり油断ならない。

シリーズにおいて序盤悪魔として定番の彼女だが、『if』に於いてはCOMP未所持でも進入可能な学校1Fの体育館前廊下に出現し、最序盤では脅威でしかないジオンガをぶっ放す
最序盤限定で会話内容が特殊なためお助けキャラの側面が強い彼女だが、COMP未所持という事は悪魔との交渉が不可能という事であり、所持していたとしてもFULL MOONの時間帯は交渉を受け付けられずほぼ確実に戦闘せざるを得ない。逃走に失敗してこけた瞬間に三途の川がチラつく。
ジオンガの消費MPに対して最大MPが序盤悪魔故に低く設定されているのでガス欠自体は早いが、序盤では2発も耐えられるか非常に怪しいライン。もし生き残ったとしても感電のバステに掛かってしまえばスリップダメージのおまけ付き。
装備もステータスも貧弱な開始1時間足らずでジオンガの直撃を受ければ、一撃で昇天してカロンとの面接行きとなる可能性が高い。

両者共に最序盤の敵として出て来る雑魚……のはずが、あらゆる人修羅を無慈悲にパトらせる恐怖の存在と化した。
ガキは過去作から何故かステータスが微量上方修正されており、Lv2に上がりたての人修羅1人でLv4のこいつと戦わされる(この時点で微妙に命中や回避で不利)。最初の連戦において戦闘のチュートリアルも兼ねているはずなのに遠慮容赦の欠片もない攻撃を浴びせかけ、一度クリティカルすれば最後そのままハメ殺されて人修羅が天へ召される、通称「ガキパト」はもはや恒例行事や洗礼と化した。
チンは最初のダンジョンを抜けてヘトヘトな人修羅一行に無慈悲に襲いかかり、全体攻撃の「はばたき」の波状攻撃でパトらせようとする。通称「チンパト」「鳥葬」
彼等はチュートリアル或いは最序盤だからそんなに敵の攻撃がきつい事は無いだろうとタカを括った人修羅に、1度クリティカルを許せば全滅も普通にありえるブレスターンバトルの高難易度を叩き込む教官的な存在とも言える。
だからと言って全く有難くはないが。

  • 鬼女ヤクシニー(真・女神転生Ⅲ-NOCTURNE-)
物語が中盤に差し掛かる頃の「カブキチョウ捕囚所」に登場する鬼女。
常に単独出現するレア敵だが、周囲の敵よりもLvが10程度高い
このため悪魔会話で仲魔にしたり、同じ悪魔を加えて見逃してもらったり、エストマ効果で戦闘を回避する*3という手が使いにくい。
ひとたびターンを渡せばクリティカル率の高い物理攻撃「ギロチンカット」やPANICつき全体攻撃魔法「テンタラフー」でこちらを蹂躙し、焦って物理で殴ると「猛反撃」でひどいダメージを返してくる。
これらの攻撃が主人公に集中すれば即ゲームオーバーという時点でも強いのに、下記の「獣の眼光」の強化版「龍の眼光」で行動回数を4回に増やしながら襲ってくる
雑魚敵はこの手のスキルを1体にならないと使わないのだが、「常に単独出現」という形態のせいで使用率がかなり高く、先制されたら心の準備をしなければならない。
後にアマラ神殿・赤の神殿では複数で出現する雑魚になり、味方側Lvも大分上回るため対処も楽になるが、
全体物理スキルで処理に失敗すると「猛反撃」ラッシュで狩られたり、計算ミスで1体にしてターンを回してしまうと龍の眼光で逆襲されたりと、脅威自体は消えてはいない。

同様のルーチンを持つ雑魚悪魔は地霊サルタヒコ、邪神アラハバキ、堕天使エリゴール、妖精セタンタ、堕天使オセ、魔王ロキ、夜魔クイーンメイブ、邪神アルシエルと、他に8種も存在する。
いずれもヤクシニーの様なフライング出現じみた強さではなく「他の敵と同時に現れたら足止めをして後回しにする」「他の敵の弱点を突く全体攻撃に巻き込んで、行動回数を稼いで倒す」等の手段をとれれば対処はできるが、
スタッフもわかっているのかこれらの面子には単独エンカウントするテーブルが組まれている
そのため遭遇してすぐに、先制4回行動による「『気合い』による物理攻撃強化→我らが人修羅を狙い撃ち」や、「『ムド』連打による即死」や、「暴れるだけ暴れて『逃走』や物品要求」したりと、理不尽な結果をもたらす事例が少なくない。
かつて2ch(5ch)に存在した全滅体験を書き記すスレでは常連としてその名を連ねている。

  • 魔王モト(真・女神転生Ⅲ-NOCTURNE-)
魔王にしてプレイヤーにトラウマを植え付けたモト劇場の支配人。無印版からマニクロに至るまでサービスしてくれる。
雑魚敵として通常出現するのは本編ラストダンジョン「カグツチ塔」の上層部や、追加ダンジョン「アマラ深界」の第4カルパなどに限られる。
後者では無限ループエリア「12mの永遠」で、最下位クラスの敵に紛れて出現し油断したプレイヤーを葬り去る「時期不相応に強い雑魚」枠として登場。
ボス敵のように「獣の眼光」による連続行動は使わないものの、状態異常や即死による搦め手で倒すことはできず、こちらを万能相性の「メギドラオン」で吹き飛ばしてくる。
防御相性で防げず回避率を上げてお祈りするしかないこの攻撃に加え、同時に多数出現する外道シャドウのマカカジャを沢山受けてから放つ俗称「モトシンフォニー」として繰り出し、
単純に3体で出現して連発することで、回避に失敗するとLv3桁でマサカドゥス*4つきの人修羅でさえパトらせてくる。
いくら強くても戦闘後のアフターケアを怠ると死ねる可能性がつきまとうのであった。

  • 凶鳥モー・ショボー、悪霊くちさけ、悪霊はなこさん、悪霊ブキミちゃん(女神異聞録ペルソナ)
序盤から登場する本作のトラウマ要素たち。
最大HP依存の大ダメージを繰り出す呪殺魔法を集団でぶっ放すはなこさんとくちさけ、(現在HPの2倍)のダメージを与える自爆技のバイナルストライクで味方全体のHPを1にし、最悪マハザンでトドメを刺してくるモー・ショボー、その両方を駆使するブキミちゃんにより全滅したプレイヤーは数知れず。
モー・ショボーはバイナルストライク使いの中では一番LvもHPも低いが、素早さがトップクラスに高いので命中率が高く一番恐ろしいという逆転現象を起こしている。
はなこさんとブキミちゃんは見た目が便器だから大した事はないと油断すると主人公のアッーを何度も聞くハメになる。くちさけも隠しキャラ以外では交渉で興味を引く事が難しく、交渉での戦闘回避も厳しい。
2にも続投したが、はなこさんとブキミちゃんは序盤に期間限定の噂悪魔として登場する為か便器の材質が変わったのかそこそこ頑丈な位で落ち着き、くちさけもマイルドな強さになったものの、
モー・ショボーはマハザンが削除された代わりにマハガルが追加されて脅威度はほぼ据え置きになっている。

  • 外道グリーミーズ(女神異聞録ペルソナ)
最終盤に登場する本作屈指の死因悪魔。
アナライズで表記される防御相性こそ「魔法に弱い」とされるものの、実際は全ての雑魚悪魔の中で最大の魔法攻撃力と魔法防御力を誇るため、生半可な魔法では歯が立たない。
その上で放たれる「マハジオダイン」は高威力であり、耐性で無効化できないと必中即死する「ヘルズアイズ」まで備えている為、アクティブなペルソナのチョイスによっては1ターンキルの恐れすらある。
エストマ(敵出現抑制)もバックアッパー(所定ポイント以外でセーブ)もない本作でラスダンの深層にこんなんが出てくるのだからもう…。
ちなみに専用の口調が数字ばかりで初見だと何を言っているかわからないが、「賢い」悪魔の興味を引く要領でコンタクトに臨めば、戦闘回避は難しくない。
解読にキーボードのテンキーが必要だったり、宝石を指定してきた時に何を指定されているのか分からないとかいう点はあるが。

追記・修正は満月の時であろうと危険な雑魚を前に会話で乗り切ろうとしながらお願いします。
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最終更新:2023年02月07日 07:01

*1 シリーズ主人公は魔法が使えない事が多く、事実上お荷物となってしまう

*2 防御相性が数字表記なので、別ページと照らし合わせないとわからない。そもそも油断したら最大3キャラがお陀仏するムドハンマ持ちである点も相まって過小評価である。

*3 他の悪魔の出現は抑制できても、一番危険なこの悪魔の出現率だけが残るという可能性もある。

*4 隠しマガタマのひとつで万能属性以外の攻撃を全て無効化する。