ギガゼール

登録日:2023/02/07 Tue 21:19:52
更新日:2024/05/12 Sun 21:10:23
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ギガゼールとは、特撮テレビドラマ『仮面ライダー龍騎』に登場するミラーモンスターである。
本項目では、同族のギガゼール種についても記載する。

●目次

【データ】

身長:243.0㎝
体重:125.0㎏
CV:柴本浩行、千田義正、塩野勝美

【概要】

7種存在するレイヨウ型モンスターの一種で、紫の体色とガゼルを思わせる捻れた角「ガゼルトルネード」が特徴。緑がかった色合いの個体も登場している。
大久保の第一印象は「不気味なぬいぐるみ」
主な武器は手首から生えた高周波電磁ブレード「ガゼルカッター」で、鎌鼬現象を起こすことでダイヤモンドをも両断する切れ味を発揮できる。個体によっては、自身の頭部を象った刺又状の槍を所持している。
また、強靭な脚「ガゼルレッグ」を持ち、高さ50mの跳躍力と驚異的な走力を誇る。この瞬発力を活かして人間を奇襲し、ミラーワールドへ引きずり込んで捕食する。
体の各所に備わる銀色の円は「電磁サークル」と呼ばれ、ここから放つ電気信号で他のレイヨウ型ミラーモンスター達と通信している。

個別の戦闘力は今一つパッとしないが、他のレイヨウ型モンスターと徒党を組めばそれなりの脅威となる。

当初は単なるゲスト怪人と思われたが、後にある個体が仮面ライダーインペラーと契約していたことが判明。AP(攻撃力)は4000。
彼等の種族的な特性から、インペラーはギガゼール以外にも同族のモンスター達を使役できる。
尚、デッキのカードの内容には槍やカッターは反映されていない。代わりにスピンベントのカードで、角を模した2連装ドリル「ガゼルスタッブ」をインペラーに与える。

【劇中での活躍】

初登場は第3話。劇中初の人型のミラーモンスターである。
南新宿小学校を拠点に、紫と緑の2体がメガゼールと共に行動していた。

紫の個体はゴミを捨てに外に出た一人の女子児童を狙って襲い掛かるが、直後に真司に妨害され交戦。
デッキから上手くカードが取れない彼を脚力と刺又で優勢に立ち、召喚したドラグセイバーも弾き飛ばす。
しかし、ナイトとの戦いを思い出した龍騎に踏み台にされ、ドラグセイバーを取り返されると、振り下ろされた一撃で刺又を破壊された末、最期はドラグクローファイヤーを受け爆散。エネルギーはドラグレッダーに吸収された。

緑の個体はメガゼールと共に行動し、後日に窓ガラスを盛大に割って生徒を襲おうとするが真司と蓮の存在もあって一旦撤退。
その後、再び生徒に襲い掛かるがナイトに殴り飛ばされ、逃げようとした所を龍騎にしがみつかれ墜落。
校舎の天井をぶち破り、武器を放棄して逃走。それでも戦闘では龍騎を圧倒するが、ドラグレッダーの火球でぶっ飛ばされ、最期はドラゴンライダーキックを食らって爆散した。


24話では別個体がネガゼール、オメガゼールと共に登場。
ネガゼールが倒された直後に出現し、存在を感知した龍騎とナイトと戦闘。非常階段とビルの壁を立体的に飛び回り、飛び掛かった龍騎を殴り飛ばすが、地面に着地した直後にゾルダのギガランチャーの一撃で粉砕された。


39話で島田がペットのイグアナをデジカメで撮影している最中、オメガゼール、マガゼールと共に飛び回っていた内の一体が偶然写り込んだ。*1
写った画像は大久保達に見せ、大久保が知り合いの専門家に頼んで分析してもらった結果、ガラスの中にいる存在であると証明された。
それでOREジャーナルの面々はモンスターの実在を確信した。

さらに40話ではオメガゼール、マガゼールと共にライダー達とオルタナティブ・ゼロの戦場に大多数が乱入。最終的にドラゴンファイヤーストームで殲滅された。

41話でインペラーが本格的に参戦してからは、彼の配下として多くの個体が出現する。
集団戦で度々戦況をかき乱していたが、お世辞にも信頼関係は強いとは言い難く、望みが叶ってライダーを辞めようとした佐野に警告の為に現れたり、佐野とデートしていた百合絵を襲う事で彼に空腹を訴えたりしていた。


44話で佐野が死亡した後の動向は不明。

ハイパーバトルビデオでは、ミラクルワールドのモンスターとして登場。
王蛇等と交戦した末、アビスラッシャー共々ベノクラッシュで粉砕された。


【ギガゼール種】

名称は41、42、44話のOPクレジットより。
ギガゼールと同じ種族で、全種が四つの赤い目にウシ科の動物のような角を持つ人型モンスター。
名前はオメガゼールを例外として○+ガゼールで統一されている。また、胸にエンブレムが刻まれている。

腕にカッターが装備されており、高い瞬発力、跳躍力で縦横無尽に駆け巡る。変身者の感知出来ない距離まで一気に移動可能で、それによるヒット&アウェイを得意とする。
武器を持つ者もいる。
は何度か彼等と戦った事があるらしき発言をしており、後に真司東條に彼等の特性や戦法を解説している。

最大の特性は同族同士で電気信号の交信が行える事。これによって複数の群れで行動する。また、この特性から一体のギガゼールと契約しているインペラーは事実上ミラーワールドにうじゃうじゃいる彼等を配下として使役している。尚、餌を集ってくるからかインペラーは彼等を平気で捨て駒のように扱っている。
インペラーのアドベントでは、ギガゼール以外も召喚可能。

劇中ではギガゼールを含む5種が登場し、更に設定では2種存在する。
偶然か意図的かは不明だが、本編で1体のみ登場した種は末路としてナイトに倒されるという共通点がある。着ぐるみの関係上5種が揃って登場した事は本編ではない。


メガゼール

CVは菊池いづみ

身長:240.0㎝
体重:130.0㎏

金色の体色に四つの赤い目、アンテロープのような真っ直ぐの角が特徴。武器は大きなハサミ状の刃物で、単純に斬りつけるだけでなく相手の動きを封じるのにも使う。

三話で登場。拠点の南新宿小学校で勤務している中村先生を狙い、夜に彼を襲い食らう。この時彼を感知した真司と蓮も向かったが、間に合わなかった。その後は女子児童を狙い、襲い掛かった所でダークウイングの妨害に遭い撤退。その後ギガゼールを倒した真司も悲鳴を聞いて駆け付けたが、既に逃げた後だったのと蓮が事態の説明をしなかった為蓮がダークウイングをけしかけたと誤解してしまった。

その後もギガゼールと共に女子児童を狙い、襲い掛かろうとした時龍騎に蹴り飛ばされる。そしてナイトと彼自身の『プライドの問題』として交戦。校舎に逃げ回りながら階段で蹴り飛ばしたり、屋上で斬り合いの末に校庭まで吹っ飛ばし、飛び掛かった所で召喚したダークウイングに体当たりされる。
最期は飛翔斬を食らって爆散、その魂はダークウイングに吸収された。

スーツはネガゼールとの共用で、本編でインペラーが登場した時期はネガゼールが登場していたため彼に使役されることはなかったが、、北米リメイク版『KAMENRIDER DRAGON KNIGHT』で新造スーツが用意され、その後『仮面ライダーディケイド』で遂にインペラーやネガゼールと共演を果たした。


ネガゼール

CVは千田義正

身長:245.0㎝
体重:135.0㎏

赤い模様が身体の各部に入った白い体色に各五つの穴の空いた水牛のような角が特徴。手持ち武器は無し。
ナイトサバイブと王蛇の戦いに乱入し、ナイトに襲い掛かるも返り討ちにされ撤退する。
その後は電話ボックスから公園で遊んでいる子供を狙ったが、そこに偶然居合わせた真司と蓮の内、蓮が真司を止めてミラーワールドに追い払う。その後はナイトと交戦、オメガゼールも加勢するがナイトはサバイブに変身し、ダークトルネードで纏めて吹っ飛ばされ、最期は疾風断を受け爆散した。

ミラクルワールドでは王蛇等と交戦し、ゾルダのエンドオブワールドで爆殺された。

先述通りスーツはメガゼールとの共用。


オメガゼール

CVは千田義正
同系のボス格のモンスター。
当該項目参照。


マガゼール

CVは塩野勝美

身長:248.0㎝
体重:138.0㎏

金色の先端が後ろに向いた羊の角をしているのが特徴。メガゼールが持っていたのと同じ剣を使う個体もいる。
オメガゼールと共に旧神崎邸に向かう途中令子と遭遇した真司と東條の近くに挑発するように出現。屋上から飛び降りてタイガに殴りかかった。脚力を活かしたヒット&アウェイでタイガ((タイガがギガゼール種と戦ったのは、分かる範囲ではこれが初めて。))を苦しめるが、ファイナルベントで呼び出されたデストワイルダーに地面に引き落とされ、最期はクリスタルブレイクを食らい爆散。
魂はデストワイルダーに吸収された。

40話ではライダー三人とオルタナティブ・ゼロの混戦の場に他の同族のモンスターと共に大量に出現。内一体がエンドオブワールドを繰り出そうとしたゾルダに飛び掛かって発動を阻止した。最終的に一群はドラゴンファイヤーストームで殲滅された。

その後もインペラーの配下の個体が登場。44話では一体がバイクを運転していた真司を襲ったが、蹴り飛ばされ変身を許し、最終的にドラゴンライダーキックを受け爆散した。

OPのクレジットでは種名は表示されていない。

劇中未登場の種族

イガゼール
赤い体色にアイベックスのような角が特徴。


ベガゼール
金色の体色に後ろへ向けて輪のように一体化している角が特徴。


【『KAMENRIDER DRAGON KNIGHT』における活躍】

原作と同様に多数の個体が登場。
こちらのミラーモンスターにはゼイビアックス将軍という明確な親玉が存在するため、ある意味戦闘員ポジションと言えなくもない。
活躍も概ね原作と変わらなかったが、特筆すべきは第7話に登場したメガゼールとギガゼール。
この回では仮面ライダーウイングナイト(ナイト)ことレンと対峙したのだが、色々あってストレスをため込んでいた彼はなんと生身で戦いを挑む
2体とも完全にレンを「無謀な奴だ」とばかりに舐め腐って武器を投げ捨て、1体ずつ挑むなど完全に舐めプを決め込んでいた
当然レンはなすすべなくコテンパンに…と思いきや、なんと彼はタイマンで両者を完全に圧倒。2体いっぺんに相手取っても余裕綽々であしらい、武器を使われてもその辺の棒を手に互角以上の立ち回りを見せた
メガゼールはあまりの強さに恐れをなしたかその場から逃げ出し、ギガゼールも「付き合いきれるか!」とばかりにそっぽを向いて撤退した。
直後にレンは「何やってんだ、俺…」とひとりごちたが、これには多くの視聴者が同意したことだろう
流石にトドメは刺せなかったが、正規ライダーの実力の凄まじさを見せつけたシーンであった。というかもし撃破していたらそれこそカードデッキの立場がない

その後は仮面ライダースピアー(インペラー)も原作と同じく複数のゼール種を召喚している。スピアーの指揮のもと生き生きとアクションを披露する姿はますます戦闘員っぽい。


【余談】

野生のモンスターとして初登場した種が後に別個体がライダーと契約した初の例。
後年の『仮面ライダーディケイド』では仮面ライダーアビスとアビスラッシャーが挙げられる。
ちなみにアビスには他にも「契約モンスター以外のモンスターを従えている」(アビスハンマー)という点がインペラーと共通している。


追記、修正お願いします。

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最終更新:2024年05月12日 21:10

*1 この個体は明確に島田を見ており、話の最後に飛び掛かったが彼女を襲っておらず、以降狙ってもいない。偶々目に入っただけなのか、インペラーに止められたのか不明。