仮面ライダーアビス

登録日:2009/11/13 Fri 04:40:34
更新日:2020/03/26 Thu 22:20:55
所要時間:約 12 分で読めます




私に勝てるライダーはいませんよ。


仮面ライダーアビスとは、特撮テレビドラマ『仮面ライダーディケイド』に登場する仮面ライダーである。
『ディケイド』における変身者は鎌田 (演:入江雅人)。
仮面ライダー龍騎』モチーフのライダーだが、変身する鎌田の正体は『仮面ライダー剣』の怪人・アンデッドであり、
「『剣』の怪人が変身する『龍騎』のライダー」という同作ならではのコラボライダーと言える。
後に2019年配信の『RIDER TIME 仮面ライダー龍騎』でも変身者こそ異なるものの、まさかの再登場を果たした。




【データ】

身長 187cm
体重 92kg
パンチ力 200AP(10t)
キック力 300AP(15t)
ジャンプ力 ひと跳び30m
走力 100mを5秒
スーツアクター 永徳(『ディケイド』)



【概要】

鎌田がカードデッキとVバックルを用いて『龍騎の世界』で変身する仮面ライダー。
モチーフはサメで、カラーは水色
顔はどことなく王蛇に似ている*1
ゲストとはいえ、なかなか凝ったデザインをしている。


デザイナーはライダーや怪人でお馴染みの篠原保氏。
補完的なデザインのライダーらしく、「自分が担当したライダーとプレックスデザインのライダーの中間あたりのデザインにした」とのこと。
「王蛇 (プレックス) とシザース (篠原氏) の間に置くと、なんとなく落ち着ける」らしい。
よくよく考えてみると、シザースとは水中生物モチーフのモンスターと契約したライダーという点では共通していたりもする。

『龍騎』系ライダー準拠のデザインだが、アンダースーツは配色が異なっている*2

元々『龍騎』は登場するライダーシステムの性質上、「どの仮面ライダー(のブランク体)がどのミラーモンスターと契約したか」という妄想がしやすい作品であり、放送当時から多くのファンが自分だけのオリジナルライダーを思い描いてきた。
放送から7年の歳月を経て新たに登場したアビスはある意味でその妄想の一つを叶えた存在と言うことも出来、他の『龍騎』系ライダーと並んだ際も違和感なく溶け込んでいる。

戦闘能力は高く、ディケイド龍騎ナイトの三人を吹き飛ばし、「(ただの副編集長が変身しているにしては) 強すぎる」と言わしめた。
カードのAPだけならサバイブ・オーディンオルタナティブシリーズのような強キャラには及ばないものの、ゾルダやユナイトベント込の王蛇並みで、リュウガとはアドベントと所持していないガードベントを除けば互角*3

『龍騎の世界』のライダーではリュウガ、王蛇を除いた11人とアビス、そして別世界からの参加者であるディケイドで13ライダーになる。

ちなみに『龍騎の世界』でのライダーは基本支給品で裁判の道具であり、検事や弁護士といったポジションではなく、関係者の鎌田が使用したことから、作品としてではなくあの世界だけで考えると特に鎌田専用のライダーや悪ライダーではないと思われる。
尤も、劇中の雑誌記事にはアビスがいなかったため、実は『龍騎』系のライダーシステムと見せかけて鎌田自身が正体を隠すために用意したフェイクだった可能性もある。



【召喚機アビスバイザー】

コバンザメを模したガントレット型の召喚機。
龍騎やシザース、ライアのように左腕に装着している。
口の中にアドベントカードを装填して読み込ませる方式。
それ以外でも先端から光刃を連射可能。
なお、バイザーの中に腕を差し込む形式である為、使用武器の都合など状況によって着脱を行っている様子。



【契約モンスター】

[ミラーモンスターはノコギリザメ型のアビスラッシャーシュモクザメ型のアビスハンマーの2体を保有している。
カードや武装はアビスラッシャー由来なのでアビスハンマーはおまけ程度。

ストライクベント、もしくはファイナルベルト時には契約モンスター2体が合体し、巨大なホホジロザメ型モンスターアビソドン (原典未登場) になる。
これは王蛇のユナイトベントによるキメラモンスター・ジェノサイダーと共通した面を持つと言える。
アビソドンは4つの形態があり、状況に応じて変形する。
なお、アビソドンの外見そのものは元となった2体の面影があまりない。
ちなみに、アビスバイザーの形状はアビソドンに似ている。

『ディケイド』オリジナル設定なのか、先にアビソドンが倒されてもブランク体にならなかった。



【所有アドベントカード】

◇アドベント:〈アビスラッシャー〉 AP:5000

契約モンスター・アビスラッシャーを召喚するアドベントカード。
使用するとアビスハンマーも一緒に出現する。
これはインペラーと性質が似ており、彼の場合はギガゼールを召喚すると大量のガゼル系モンスターを引き連れてくる。
インペラーにはその特性によるライダーバトル上でのメリットとデメリットが存在したが、こちらはそもそも原作と異なる世界観なのであまり当てはまらない。
どちらのモンスターも原典『龍騎』や海外リメイクの『KAMENRIDER DRAGON KNIGHT』に野生モンスターとして登場している。
アビスラッシャーとアビスハンマーを気に入っていたファンにはまさにサプライズだったと言える。

なお、アビスラッシャーのA(アタック)P(ポイント):5000は龍騎のドラグレッダーや王蛇のベノスネーカー、タイガのデストワイルダーと同じ能力値である
『龍騎』におけるミラーモンスターは人間や他のモンスターを捕食するほどステータスが向上するため、あくまで数値は目安ではあるものの、強力なモンスターであるといえよう。


◇ソードベント:〈アビスセイバー〉 AP:3000

サメの歯の形を模したで、アビスラッシャーが使うものと同形状。
本来はアビスラッシャー同様、二刀一対で、カードにも2本描かれている。
ただし、バイザーを取り外す必要があるためか、劇中では一本しか使用されず、後述の『RIDER TIME 龍騎』にて映像作品では初めて二刀流の戦法を見せた。
『仮面ライダーディケイド 特写写真集』では撮り下ろしの二刀流姿の写真が確認できる。
後述のS.H.Figuartsにも2本付属している。


◇ストライクベント:〈アビスクロー〉 AP:3000

アビスラッシャーの頭部を模した手甲で、右腕に装着される。
サメ型の高圧水流を放つアビススマッシュを発動出来、その威力はディケイド・龍騎・ナイトの三者を一気にミラーワールドから押し出すほど。
その際に発生した水面からは後述するアビソドンを召喚出来る。


◇ファイナルベント:《アビスダイブ》 AP:7000

アビスの必殺技を放つためのアドベントカード。
アビスラッシャーとアビスハンマーを融合させてアビソドンを召喚し、敵を攻撃させる。
アビソドンはホホジロザメ型のミラーモンスターなのだが、基本形態「ホホジロザメモード」に加えて合体元の2体を反映してか、鋸状の巨大な刃を伸ばした「ノコギリザメモード」と頭の両脇から三連砲を伸ばして砲撃を行う「シュモクザメモード」、それらを同時に展開した形態の4つの姿をとる。
劇中では辰巳シンジ=龍騎ファイナルフォームライドしたリュウキドラグレッダーと激戦を繰り広げ、最期はドラグレッダーの尾の一振りでアビスに先駆けて撃破された。



【ライダー裁判に参加した仮面ライダー】

アビスが初登場した『ディケイド』第6話・第7話では仮面ライダーの戦闘結果で判決を下す仮面ライダー裁判が行われている。
光夏海の裁判に参加したライダーはアビスを含めて13人存在する。
そのうちディケイドは項目参照、龍騎・ナイトはリ・イマジネーションライダーの項目を参照のこと。


私が立件した以上、有罪以外有り得ない!

夏海の事件を立件した検事が変身する、バッファローの仮面ライダー。
契約モンスターはマグナギガだが、本エピソードでは未登場*4
立場上夏海の有罪を主張し、作中ではタイガをミラーワールドから追い出して破った他,ディケイドとナイトに容赦なく砲撃を食らわせている。
なお『龍騎』原典の変身者は検察官とは真逆の立場にいるスーパー弁護士その秘書だった。


卑怯もラッキョウも大好物だぜ!ヒャーハッハッハッハ!

蟹のモンスター・ボルキャンサーと契約した仮面ライダー。
ベルデを騙し討ちにして退場させた後、上記の台詞を吐いた、ある意味清々しい方。
だが、ナイトには敵わず飛翔斬で撃破され、彼のアドベントカードはナイトに回収された。


それぞれエイのエビルダイバー、サイのメタルゲラスと契約した仮面ライダー。
『龍騎』本編や『RIDER TIME 龍騎』では因縁が深い両者だが、本作でも熾烈な戦いを繰り広げていた。
なお、勝敗は不明で、エビルダイバーやメタルゲラスは未登場。


白虎のモンスター・デストワイルダーと契約した仮面ライダー。
ゾルダと交戦し、デストワイルダーに彼を引きずらせるなど善戦したが、敗北。


レイヨウのモンスター・ギガゼールと契約し多数の同型モンスターを従える仮面ライダー。
5種類のガゼル達を引き連れ、ディケイドとアビスの戦闘に乱入する。
だが、ディケイドには歯が立たず、ディメンションキックを受けて爆散した。
なお、倒したのがディケイドだからか、彼のカードは回収されていない。


お前はどっちだ……?有罪か、無罪か!

カメレオンのモンスター・バイオグリーザと契約した仮面ライダー。
だが、バイオグリーザ自体は本エピソードでは未登場。
シザースと交戦するも、彼の「判決への主張を変える」という申し出に戸惑っているところを、召喚されたボルキャンサーにミラーワールドから押し出され敗北。


白鳥のモンスター・ブランウィングと契約した女性仮面ライダー。
ただし、作中ではATASHIジャーナルやレンの記事に姿があるだけで、ブランウィング共々未登場。


不死鳥のモンスター・ゴルトフェニックスと契約した最強の仮面ライダー。
ただし、ゴルトフェニックス自体は本エピソードには未登場。
長年の取材経験から、「時間に干渉するタイムベントのカード」の存在を知っていたレンが事件の真実を突き止めるべく狙っていた相手である。

第7話でそんなレンの前に姿を現し、『龍騎』同様の瞬間移動でナイトを苦戦させる。
最後はレンの決死の飛翔斬で倒され、タイムベントは「ライダーの力を裁判以外に使えば即ジャッジから外される」ことを知りながらレンから譲り受けたシンジが使用した。
原典『龍騎』に続き、またしてもナイトに倒される結果となってしまった。

なお、本エピソードにおける『龍騎の世界』では契約モンスター以外のミラーモンスターは登場していない。
しかもアビス=鎌田が意図的にけしかけたアビスラッシャー達を除いて生身の人間を襲う描写も存在しない。
ただし、第5話のラストではミラーワールドで龍騎と戦うガルドサンダー、ゼブラスカル アイアン、オメガゼールの姿が描かれている。
或いは彼らと契約した仮面ライダーとも戦っていたのだろうか。



【ネット版 オールライダー超スピンオフにて】

そんな『ディケイド』ならではの強敵ライダーだったが、2009年夏に配信された『ネット版 仮面ライダーディケイド オールライダー超スピンオフ』では悲しい扱いを受けた。


クイズで「サメがモチーフのライダーは?」と出題された時のことである。
もちろん、このアビスのモチーフこそサメなのだが……。


士「そんなのいたか?」


そんなのいたか?


そ ん な の い た か ?


なかった事にされている。あるいは忘れられている。
ユウスケも夏みかんも海東も首を傾げ、アビスをなかったかのように扱った。
そして、クイズの正解は「ファイズ」だった……*5
哀れアビス……。
実は契約モンスターがサメなだけでアビス自身のモチーフはシャチなんだそうです。



【派生作品における仮面ライダーアビス】

『ディケイド』以降は長らく再登場の機会に恵まれず、仮面ライダーアビスは登場していなかった。
なお、パラドキサアンデッドは複数回仮面ライダーシリーズに登場を果たしている。
そして『仮面ライダージオウ』のスピンオフかつ『龍騎』の続編である『RIDER TIME 龍騎』に13人のライダーの1人として登場。
本作では登場する仮面ライダーの変身者が全員男性であり、女性が変身していたファムの代わりとしての役割を受け持っている。
主題歌の映像ではアビスバイザーを装着している。

変身者は名称不明の会社員風の男性
俳優はスーツアクターの富永研司で、変身時の声は坂井易直が務めた。

第1話にて蓮が変身するナイトが野良モンスターを倒した直後に、召喚したアビスセイバーを装備して襲撃。
ソードベント同士で剣戟を繰り広げるも隙を突いたナイトのナスティベント・ソニックブレイカーにより怯んだところを斬りつけられ、
最終的にファイナルベント”飛翔斬”を避けることが出来ず撃破される。
これが致命傷となり、変身が解除されて倒れ込み消滅。本作のライダーバトルで最初の脱落者となった。

出番は数十秒という短さだったものの、変身する間も無かったり不意打ちを受けたりして脱落するライダーもいる中、しっかりと戦った上での退場なので良い方と言えるかしれない。
アビスとの戦いの後、自分自身が人を手にかけたという事実に対し、蓮は身体を震わせ叫び声を上げるしかなかった……。



【関連グッズ】

出番の少ないゲストライダーなのであまり多くはない。
バックルやカードは仕方ないとしてソフビも発売されてない。
その分、マスコレやガシャポン等は出ている。

『仮面ライダー ブットバソウル』では2017年の04弾に登場。
メダルのイラストは契約モンスター2体と共に描かれている。

大人向けアイテムに関しては魂ネイション2011にてS.H.Figuartsが参考展示された。
格好いいのだが、限定になる可能性が高い……と思いきや、2013年にまさかの一般化
同時に発売されたのは2013年当時放送中だった『仮面ライダーウィザード』のインフィニティースタイル
13ライダーですら限定行きだというのに破格の扱いである。
また、パッケージは他の龍騎系ライダーと同じような配置。

素体はfigmaドラゴンナイトに負けじと作られた龍騎アーツと同じなので、可動造形含め良好である。
また、ゲスト怪人と同じくくりでスーツが作られたアビスだが*6、こちらでは同じように作られているため、しっかりした出来に。
さらに水色もメタリック塗装。各部武装に加え、先述の二刀流も可能。
2020年現在では契約モンスターは製作されていない。

『魂ネイション2009』では『RIDER WARS』というS.I.C.の巨大なジオラマが展示され、ディケイドを囲む30人以上のライダーの中にアビスが含まれている。
アレンジは抑えめだが、格好よくまとまっている。
このジオラマの様子はムック本『S.I.C. HERO SAGA vol.3』に掲載されたほか、S.I.C.15周年サイトでも紹介された。

2012年には『仮面ライダー剣 ラウズカードアーカイブス』同様、『仮面ライダー龍騎 アドベントカードアーカイブス』がプレミアムバンダイ受注限定アイテムとして商品化され、
アビスのカードは『仮面ライダーシリーズ カードアーカイブス対応バインダー(カード同梱版)』に付属した。

そして2018年、COMPLETE SELECTION MODIFICATIONの『Vバックル』と『ドラグバイザー』の商品化と共にアビスのカードデッキもまさかの商品化。
カードは前者にアビスラッシャーとファイナルベント、後者にソードベントとストライクベントを収録。
変身者の声の収録は行われていない。

『龍騎』放送15周年の2017年にはプレミアムバンダイにて、『CONVERGE KAMEN RIDER PB09 仮面ライダー龍騎 COMPLETE EDITION』が登場し、
補完セットの15体の中にアビスも含まれている。



【余談】

『ディケイド』で初登場した仮面ライダーだが、変身アイテムの関係もあって先述のように『龍騎』系ライダーと共にグッズが発売されることが多い。
原典『龍騎』には存在しないライダーながら『龍騎』ファンからも高い評価を受けている。
また、『龍騎』のTV本編や『劇場版 仮面ライダー龍騎 EPISODE FINAL』では13人の全容が明らかになっていない*7ことから、
「もしかしたら原典でも見えないところで戦っていたのではないか」という妄想をしているファンもいる。

『ブットバソウル』ではシステム上、メダルの紋章も公式サイトのメダルリストも『龍騎』に分類されている。
2019年の「君が選ぶ!欲しいDXライドウォッチ大投票タイム」のように、登場作品ごとに分けている場合は『ディケイド』に名前がある*8
これらと同じケースとして、同じく『ディケイド』初登場で『響鬼』系統の天鬼がいる。

また、CSMや『RIDER TIME 龍騎』のキービジュアル写真ではごく自然にアビスも写っており、もはや原典に出たと勘違いされそうなレベル。

SPカードとして『ガンバライド仮面ライダーバトル ガンバライド>』第7弾に参戦している。
効果は1/3の確率でコウゲキ+800、失敗するとボウギョ-400というロマン溢れる代物。
敵が使うとやたら成功するから困る。

週刊仮面ライダー オフィシャルデータファイル』104号はアビスが表紙を飾っている。





俺は人間のふりをしてこのWikiに溶け込んだ。

だがWiki篭りに気付かれ騒ぎになり、追記・修正した。追記・修正したはずだった……!



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