ドロイド(特捜戦隊デカレンジャー)

登録日:2023/05/20 Sat 02:45:00
更新日:2025/06/22 Sun 11:04:17
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『ドロイド』とは、スーパー戦隊シリーズ特捜戦隊デカレンジャー』に登場する、敵戦闘員の総称である。


【概要】

本作の黒幕的存在である宇宙の武器商人『エージェント・アブレラ』が開発した戦闘アンドロイドであり、劇中に登場した多くのアリエナイザー達へと販売されていた。
普段は未来戦隊タイムレンジャーのゼニット同様、手に持てる位のコンパクトな球体サイズとなっており、使用する際に放り投げると等身大のロボット形態に変化する。

このドロイドには
  • 下級ドロイドのアーナロイド
  • 中級ドロイドのバーツロイド
  • 上級ドロイドのイーガロイド
3タイプが存在する。ランクが高いほど値段も高いが、その分戦闘力や知能も高い。
デカレンジャーの面々からは『メカ人間』と総称して呼ばれている。



アーナロイド



ウィーン

CV:塩野勝美、穴井勇輝

小惑星や隕石の様に無数の穴のあいた顔が特徴的な下級ドロイド。球体時の形状も穴つきの球。
上述の通り、ウィーンとしか話せないが、それでも言語は理解できる模様。
ドロイドの中では一番安いためか、劇中では毎回数十体は確実に登場している。
しかしその分戦闘力と知性は低めで、生身のデカレンジャーにさえ歯が立たず、またよそ見をしながら倒されることもしばしばであるが、アブレラによるデカベース襲撃時はデカベース職員の銃撃による防衛線をものともせず、職員たちを蹴散らしながら進撃しており、並の地球人では歯が立たない程度の戦闘能力はある様子。

彼らの印象的なエピソードとしてはやはりEpisode.13を思い浮かべる人が多いであろう。
ドギーへの復讐に燃えるカジメリ星人ベン・Gの手によってなんと100体ものアーナロイドを仕向けられたが、デカマスターに変身したドギーによってあっという間に倒されてしまった。*1

  • アーナナイフ
    アーナロイド専用の小型ナイフ。刀身に穴状の装飾が並んでいる。威力はそれほど高くない。
  • アーナガン
    左腕の先に装着するアーナロイド専用の光線銃。威力は変身前のデカレンジャーが使用している『SPシューター』と同じくらい。



バーツロイド



○▼※☆×■◇!

CV:塩野勝美、穴井勇輝

×型に交差した2つの環を持つ顔が特徴的な中級アンドロイド。
顔面の中央には水色の惑星があしらわれており、球体時は環を持つ惑星のような形状になっている。
意味不明な言葉を話すが、アーナロイド同様言語は理解できる模様。
Episode.1でジャスミンが彼らの言葉を理解している描写があったため、異星の言葉である可能性が高い…が、後半の回になると明らかに日本語を喋ろうとしているバーツロイドが多数見受けられるようになる*2。イーガロイドほどではないにせよ現地言語のラーニング機能が設けられているのかもしれない。
アーナロイドよりも戦闘力と知能に優れており、怪重機の操縦も可能。
しかし、お世辞にも戦闘面での操縦テクニックはあまり良くないため、どちらかというと物資輸送や囮に使われることが多い。
戦闘力はデカレンジャーとほぼ互角といった具合だが、Episode.20ではバン以外の4人を苦戦させており、ドロイドの中でも特に個体毎の強弱の差が激しい。


  • バーツソード
    バーツロイド専用の×型の剣。巨大な岩石を切断できるほどの鋭い切れ味を持っている。Episode.49では変身前のドギーが使用していた。
  • バーツショット
    左腕の先に装着するバーツロイド専用の光線銃。威力は変身後のジャスミンウメコが使用している『ディーショット』と同じくらい。


イーガロイド


今のお前らは俺の敵ではない。もっと腕を磨いておけ!

CV:中井和哉、塩野勝美(Episode.25のみ)

名前の通り、イガグリやウニのようなトゲだらけの顔が特徴的な上級アンドロイド。
その見た目も相まって、ジャスミンやセンちゃんからは「イガイガ君」と呼ばれている。球体時にもイガイガは健在。
かつてドギーによって逮捕され、特殊刑務所送りにされた凶悪なアリエナイザー『ゲド星人ウニーガ』をモデルにして作られている。
上級アンドロイドというだけのことはあり、ドロイドの中では唯一人語を話せる。声もウニーガと同じ。スロープ星人ファラウェイを捕縛した際に彼女が「マジ?」と言った際には「マジ」と返したように、ノリの良さもあるなど単に「喋れる」だけではなく知能そのものが高い。
知能面のみならず戦闘力もバーツロイドとすら比べ物にならないほど高く、ウニーガからコピーされた剣術や彼の得意技であるクロスバーストを使用可能なこともあって初登場時はデカレンジャーが5人がかりでも圧倒した。
ただし、ウニーガの必殺技であるウニーガ・ダイナミックは、そのあまりの威力の高さにデータ化できず、コピーすることができなかったため使用不可能。
また、自分でアーナロイドやバーツロイドを出現させて指揮するなど、ドロイドの大隊長的な役割も担っている。
だがその分高額であるためか登場する機会も少なく、基本的には一度に1体のみ。それでも登場回では毎回デカレンジャーを大いに苦しめている。

それもあってか、戦隊ファンの間ではスーパー戦隊シリーズの戦闘員最強候補と呼ばれることも。製作サイドとしては戦闘員ではなく幹部怪人のつもりらしいが


  • イーガソード
    イーガロイド専用の細身の剣。切れ味は抜群で、デカスーツでさえも貫く。
    また、この剣にエネルギーをチャージし地面を斬ることで、『クロスバースト』と呼ばれる衝撃波を放つこともできる。
  • イーガマグナム
    左腕の先に装着するイーガロイド専用のビーム砲。アーナガンやバーツショット以上の高威力のビームを放つ。
  • イーガブレード
    Episode.30に登場した個体が使用した二振りの大剣。イーガソード同様抜群の切れ味に加え、刀身からベクターハーレー稲妻を放つことも可能。


【本編以降の作品】


『10 YEARS AFTER』


3種類すべてのドロイドが登場。
アブレラの死後も製造されており、黒幕が事件の重要参考人を抹殺するため護送中のデカレンジャーを襲撃し不時着した惑星リーヨで交戦。
経験を積んだことでデカレンジャーの戦闘力が上がったためか、はたまた開発者のアブレラが死んだことで10年間改良ができなかったのか、アーナロイドやバーツロイドはまだしもイーガロイドすら手も足も出ず、センちゃんに至ってはシンキングポーズをしながらイーガロイドを圧倒していた。

本編での強敵がこんな扱いになるなんて……*3



【余談】

モチーフはデフォルメした天体。それぞれアーナロイドが衛星、バーツロイドが惑星、イーガロイドが恒星となっている。
名前の方は各自のデザインに由来(穴、バツ、イガイガ)。これは武器の意匠にも取り入れられている。

イーガロイドの声を演じた中井氏は本作がスーパー戦隊シリーズ初出演であり、終盤ではイーガロイドのモデルとなったウニーガの声も演じた*4

イーガブレードは『タイムレンジャー』に登場した『ダブルベクター』の『スパークベクター』をリペイントしたものとなっている。



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最終更新:2025年06月22日 11:04

*1 そのうち2体は蹴りで倒されている

*2 Episode.46の序盤にウメコに対処されたやつがわかりやすい。よく聞くとほぼ日本語の長セリフで悲鳴をあげている

*3 一応TVシリーズ後半では拮抗~デカレンジャーをほぼ抑えられないように描写することがままあったほか、元になったウニーガが最終的には正面戦闘で圧倒されていたため、10年後にほぼ雑兵扱いまでデカレンジャー側だけ成長しているの自体は不自然ではない

*4 Episode.FINALではウニーガとイーガロイドの二役となった