登録日:2023/09/29 Fri 00:03:41
更新日:2025/03/19 Wed 19:11:48
所要時間:約 20分で読めます
概要
F-ZEROシリーズはファンから続編を熱望されていたが、
任天堂のレースゲームと言えば2017年発売の『
マリオカート8デラックス』が数年に渡りアップデートされているマリオカートシリーズが確固たる地位を築いており、F-ZEROシリーズの据置版はGCの
F-ZERO GXで一旦終了。以降は携帯機の方へ移行し、2004年のGBAソフト・CLIMAXを最後に途絶えてしまう。
元開発者の今村孝矢氏も「マリオカートが人気を獲得している以上、F-ZEROの新作を開発するのは高いリスクを伴うのではないか?」という旨の発言をしていた。
ユーザー間では「マリオカートとの差別化が図りにくくなったから作られなくなったのでは?」という説もあった。
しかし、令和の時代に突如としてF-ZEROグランプリは帰ってきた。
基本無料配信、そしてマリオカートにはなく、F-ZEROの原点から健在である過激でスリリングで硬派なゲーム性を引っ提げ、全世界のSwitchOnlineユーザーを巻き込む形で。
基本ルール
ゲームの基礎部分は、SFCの初代『F-ZERO』に調整を加えたものである。
最大の違いは、おそらくレースゲームの中でもトップクラスの同時走行数99人によるバトルロイヤル方式のレースであること。
1レースでコースを4周走り、最終的に先頭で走り抜けたプレイヤーが優勝となる。
シリーズ経験者に通じやすい言い方だとSFC版のGRAND PRIXモードを多人数対戦対応にし、『X』以降のデスレースを意識して後続作の機能を一部追加+耐久力をややシビアにした調整とするとわかりやすいか。
本家同様、ラップごとに一定以下の順位になってしまう、コース外に落下、マシンのパワーが0になった状態で障害物や敵車に接触してクラッシュすると失格。
リペアマシンはなく、クラッシュするとどれだけ上位を走っていても問答無用で完走者未満の順位に叩き落され、後述の複数コース制のモードでも即退場となってしまう。
これまでの99シリーズと同じくマッチングは基本無作為だが、本作では同時にそのマッチングごとにランクの近いプレイヤーから4人「
ライバル」が選ばれマーキングと共に可視化されるランクマッチを複合している。
ライバルより順位(脱落した順番も含む)で上回る事でランクメーターが貯まり(ただし格下しか抜けないと減少)、満タンになるとより高いランクのライバルから選ばれるようになる。
加えて
今までのバトルロイヤルゲームは1組の生き残り以外は全員死あるのみだったが、
今作はレースなので4周生き残ったら後は先着順。
初心者でも「上位入賞は難しいけど、(ライバルより先に)
とりあえず完走出来るように走ろう」という小目標を設定でき、1位になるだけが目的ではない、バトルロイヤルゲームの中でも有数の親切仕様となっている。
用語集
プレイヤーがレースで操作する車両。
特徴の異なる初代の4機が用意されており、これ自体はアンロック無しでレース開始前に好きに選べる。同じマシンが大量に走る様は些かシュール。
レースでの実績を重ねていくとカラーリングやデカールといった見た目のカスタマイズ要素が解放されるが、直接性能に影響を及ぼす物はない。
色々試してお好みのマシンを見つけるべし。
マシンのHPというべきもの。
これが0になった状態ではスピードが落ち、さらにバンパー含む障害物にぶつかったり、スピン・ターボ中の他プレイヤーのマシンに接触されるとマシンが破壊されて失格となる。
後述するターボを使用する際にも消費し、ピットエリアを走ると回復するが、『X』以降のように満タンにできるわけではない。残量には常に気を配ろう。
主にスタート地点に配置されている、黄色いラインの走った道。
この上を走っている間、マシンのパワーを回復できる。
安定したパワーの回復手段はコレだけなので忘れずに通過したいが、必然的に多くのマシンがひしめき合い、容易に激戦区と化す。
Aボタンを押す事で発動。パワーを消費してマシンを急加速させる。スピンアタックのようにぶつかり合いにも有利になる。
他のマシンを抜き去りたい時や、スピードの落ちるコーナーの出口で使用して立ち上がりをカバーする、ダートゾーンを強引に突っ切って擬似ショートカットするなど、使い道は多岐に渡る。
考えなしに乱発するとパワーが枯渇して一気に死地に陥るため、使いどころをよく見極める必要がある。
初代では回数制のS-JETだったが、今回は以降のシリーズでお馴染みの"ブースト"と同じパワー消費制になった。
ただしパワー量はマシンにもよるが総じてシビアになり、だいたい「1回分回復できれば御の字」程度になっていることが多い。
マシン同士が接触したり、後述のゴールドバンパーに接触するとスーパースパークという小さな黄色い球が排出される。
それを拾っていくとゲージが貯まっていき、満タンになった状態でAボタンを押すと通常のターボに変わって発動できる。
発動すると通常のコースの上空に設置されている「スカイウェイ」に誘導され、ゲージが尽きるまで走る事が出来る。また、1位のマシンとの差が大きければ大きいほど長くなる。
スカイウェイには所々にダッシュプレートが配置されている他、バリアビーム等の障害物や壁の摩擦減速が存在せず、本来スピードを落とさなければ通過できないような急カーブでも全速力でほぼ安全に走り抜ける事が可能。
また、本来の急カーブを通過中はゲージが切れても解除されないという仕様があるため、使うタイミングを工夫する事で使用時間を伸ばすことも出来る。
上手く使えば大逆転も可能な切り札。発動条件の兼ね合いで後方を走っているほど発動機会に恵まれやすく、このため先行して走るだけが能ではない駆け引きが生まれてくる。
ZL、ZRボタンを押す事で発動。
マシンを回転させての体当たり。他のマシンに接触する事で、こちらに入る接触ダメージを防ぎ、相手を大きく弾き飛ばす。1回発動するとクールタイムが発生する。マシンによりクールタイムの時間が変わる。
走行ラインに無理やり割り込んだり、逆に相手のターボ・スピンやバンパーを跳ね返す防御にも使える。
特に赤バンパーの爆風をガードできると心強い。
初代には存在せず『X』以降で採用されたアクションの逆輸入だが、『X』以降の
CPU相手に発揮していたような必殺の威力ではない。
それでも塵積なダメージの蓄積や走行ラインへの干渉などを緩和してくれる盾にはなるが、決して短くないクールタイムがある。
スーパーターボ発動やジャンプパネルを踏むなどで、空中に飛び出した瞬間に即回復する。
ノックアウト。
パワーが0になったマシンにターボやスピンアタックを使って接触する事で、そのマシンを破壊する事が出来る。
これによってとどめを刺したプレイヤーはパワーゲージ上限が増加、さらに他のプレイヤーを倒した場合マシンのパワーゲージが全回復というかなりの恩恵が得られる。
狙って行う事が難しい分、そのリターンは絶大。序盤に決められればその後のレースを有利に展開できる。
特にグランプリでは以降のレースにも上限増加が引き継がれるので、序盤のコースでバンパーを狩るだけでも侮れないアドバンテージが最後まで稼げる。
パワーが0になったマシンの目印は点滅と立ち上る煙。確認したら遠慮なく潰しにかかろう。勝負とは非情なものである。
ただし、ダブルKOも発生しうる。
ちなみにマシンがコース上で破壊された場合、その痕の煤はこっそりダートゾーン扱いになり、通ったマシンを少し減速させる。あとしっかりプレイヤー名がタグされている。
レース途中から投入される障害物。見た目は原作のモブ車。
こちらの進路を塞ぐように走る灰色のバンパー、接触すると爆発により大きなダメージ+吹っ飛ばしを食らう赤の爆弾バンパーに加え、脱落したプレイヤーの一部が操作する青(またはチームカラー)のラッキーバンパーが追加されている。
赤バンパーは原作よりも格段に爆発の威力が向上し、スピンアタックで防げないとごっそりとパワーメーターを奪われる凶悪仕様と化している。また、一定時間走行しているとカウントダウンを知らせる警告音と共に点滅し、最後には自爆する。
レース終盤は先行選手の独走を許さないとばかりに大量の赤バンパーが投入されるため、よほど腕に自信のある上級者でなければ先頭を維持して走るのは困難を極める。
灰色のバンパーはプレイヤーのマシン同様にパワーゲージを持っており、何度か接触するとやがて煙を上げつつ点滅してKO可能になることもある。
これを破壊すればプレイヤーのマシンを破壊した時と同様にパワーゲージの上限が増加する。
回復量が上限増加分と同じくらいだけなのでプレイヤーをKOした時ほどの恩恵はないが、エネルギーに多少の余裕ができるだけでも大きい。グランプリでは積極的に狙うべし。
時折、順位中間あたりに巨大なゴールドバンパーが投下される。
接触すると大量のスーパースパークを得られるボーナスキャラなので、見かけたらなるべくぶつかりに行こう。
大抵はコース外周の壁沿いに設置されている、丸いパネル。
接触するとマシンに電流が走り、パワーが削られてスピードも落ちてしまう。
軽くかする程度なら大きな問題にはならないが、長時間触れるとパワーもスピードもガタ落ちするため、マシンによっては一気にプランが崩壊する恐れもある。
グランプリ等のイベントに参加するために必要なアイテム。
レースを走る事でポイントが貯まっていき、満タンになると1枚貰える。
グランプリ・ミニグランプリの結果で入手できるポイントの合計で競う1週間ごとのランキング。
総合100位以内に入賞できれば特別なバッジを入手できる。ちなみに総合1位を獲得すると...?
モード
99人による、基本ルールに則ったオーソドックスなレース。
なお、初プレイ時はCPUたちを相手に25人→50人→99人と段階を分けてチュートリアルが行われる。ちなみに99人での段階になったら、ライバルの欄を見てみよう。こだわりにニヤリとくるはず。
当然ながら99台もコース上に配置するとパンパンに詰まりかねないのでコース道幅は上方修正され、
さらに基本的にはホームストレッチへとジャンプで突入する広大な引き込み線路が新設され、そこがスターティンググリッドとなる。
ここから最初のスタートラインを通過するまでの好位置争いも極めて重要。
一度でも走ったコースを1人でタイムアタック。
自分の記録の先を目指し、1位への道筋のヒントを見つけ出そう。
規定タイム以内で完走すると、各コースの背景をパイロットカードで使用できるようになる。
全5レースを走り、最終的に上位20人を決定する定期開催の長期レース。週末は開催頻度が上がる。
チケット3枚消費、かつ1レース毎に下位20人以上が脱落していく。最後まで生き残るには相応の実力が求められる。
コース順は基本的にSFC版のリーグ準拠で、これの最終戦には現状ここでしか選ばれないハードコースよりも過酷な限定コースが待ち構えている。
この限定コースは20人スタートということもあり、原作と同じくコース上からのスタートになる。
ランダムに選出されるコースで3レースを走る、文字通りの小さなグランプリ。
条件がチケット1枚と緩いのでグランプリに参加する前の腕慣らしに。
グランプリとミニグランプリの成績は、週間ランキングの集計対象になる。
複数チームに分かれての対抗戦。
ラップ順位だけでなくスピンアタックとラッキーバンパーでのぶつかり合いも勝敗に関わるポイント制になっており、
他のモードと違ってほぼ確実と言えるほどにラッキーバンパーで復活させてもらえやすい。このモードでは死んでも役目は終わらないので諦めずに活躍し続けよう。
逆に味方をどついて足を引っ張りかねないこともあるので注意。
Ver.1.4,0ではルールが大幅に変更。1チーム10人、5チーム別(ブルー、イエロー、グリーン、ピンク、ホワイトの5色)計50人でのバトルに変更された。
前バージョンのポイント加算項目にスカイウェイ走行時間に関する部門が追加。スカイウェイを長く乗っていた分のポイントが加算される。今バージョンでスカイウェイゲージはチームメイトと共有する形式となり、チームメイト全員でスカイウェイに乗って大逆転....も可能になった。更にチームメイトのマシンに対してスピンアタックを当てると、ゴールドバンパー程ではないもののやや多めのスーパースパークが手に入るようになった。
チームバトルでは出てこなかった灰色バンパー、赤バンパー、ゴールドバンパーも出現するようになった。
そのうち、灰色とゴールドはバトル中にKOできるようになり勿論その分はしっかりチームのKOポイントに加算されていく。
普段はグランプリ終盤でしか見かけない一部の高難易度コースで通常レースを行う。
満足に完走するだけでも一苦労な難所揃いだが、チケットポイントが貯まりやすく、未知のコースへの挑戦はそれだけプラクティスでの解禁にもつながる。
ただし(今のところは)ハードコースですら出てこないグランプリ決勝限定コースがちらほら。
ベリーハードコースキボンヌ…
Ver.1.1.0で追加された、
スーパーファミコン版準拠の仕様で20人対戦するモード。
スタート線路・スカイウェイ・スピンアタック・KOによるゲージ上昇が無くなり、
ブーストが1周1回ストックされるS-JET仕様に変更。(ロケットスタートはスタート位置に応じて補正される)
更にバンパーに至ってはKO不可(爆発する赤バンパーもしっかり存在、点滅しており通常のレースより判別が難しくなっている)、道幅と画面比も4:3画面向けに狭くなる、おっさんホイホイな硬派スタイルになる。
このルールでのミニグランプリも存在している。(クラシックミニグランプリ)通常のクラシックレースと同様に最大20人でのバトルとなりセーフランクも普通にせりあがってくるので最終コースのゴールラインを触れるのは20人のうち半分以下となっていくため非常にシビアなルールとなっている。
毎週末に開催される特別なイベント。
初期ではグランプリが30分ごとの開催に短縮されるだけであったがVer.1.4.0にて複数のイベントが追加された。(内容については以下を参照)
ラッキーカードの更新が4時間おきに短縮されるイベント。この期間中はF-ZERO 99、ハードコースをプレイするとチケットポイント、EXPにボーナス分が追加される。
期間中ミニグランプリをプレイする際、レース開始時にロビー内の全プレイヤーがランダムに選ばれた1種類のマシンで走ることになる。同じマシンが99台いるために非常にシュールな光景が誕生する
どのマシンが選ばれても勝てることができるような、己の技術が問われる。
チームバトルの開催頻度が高くなるイベント。この期間中に本モードをプレイすると、チケットポイントやEXPにボーナスが入るようになる。
Ver.1.2.0で追加された新たなマッチングロビー。
ゲームモードと4桁のパスコードを設定し、その組み合わせが一致したプレイヤーとのみ対戦できる専用部屋を作成できる。
通常のF-ZERO 99だけでなくチームバトルやクラシックレースなどの特殊モードも指定できる。
各グランプリ(ミニも含む)までも開催可能。
参加登録を締め切った段階で空き枠はCPUが
埋めるが、この仕様を利用して他のプレイヤーを入れずに開始すると実戦形式の練習にも使える……と、地味にかなり多機能。
ラッキーカードや
プラクティスのアンロックも実は可能。
CPU調整はないのでそこまで耐えきれるかは別の話だが
Ver.1.1.5にて追加された期間限定イベント。
ナイトリーグの5コースが雪景色の特別仕様に。雪にちなんでかスリップゾーンが追加されて通常とは違った走行を求められる。
指定されたミッションをクリアすれば本イベント限定の特殊なカスタムパーツを入手できた。
Ver.1.4.0にて追加された期間限定イベント第2弾。
フェスティバルクイーンリーグが開催。クイーンリーグの5コースが夜空に花火が舞う、幻想的な雰囲気へと様変わり。このコースではコース上にジェムスパークが散らばっており、一定数集めると本イベント限定のカスタムパーツをGETできる。
ちなみにこのイベントコースでは元祖F-ZEROで活躍した歴戦のパイロット達(キャプテン・ファルコン、ドクター・スチュワート、ピコ、サムライ・ゴロー)がスターライバルとしてまさかの参戦。見事勝利すれば倒したキャラクターのバッジが入手できる。極稀にスーパースターライバルと呼ばれる超強力なパイロットが乱入してくることも....。
自らのテクニックを最大限活用し、名を馳せたレジェンドたちに挑戦しよう。
ver.1.5.5にて追加された期間限定イベント第3弾。
フローズンナイトリーグから約一年後、今度はほぼ全てのコースが雪景色に染まる。勿論フローズンナイトリーグのコースも再登場。
今回もそれらのコースにジェムスパークが散らばっており、集めれば新たなカスタムパーツを獲得できる。
またスターライバルも再登場するなど、これまでの期間限定イベントの集大成とも言える内容。以前取り逃がした期間限定報酬があっても、一部を除き獲得できるようになっている。
ちなみに期間限定イベントとは別枠のアンロック要素もいくつか追加されている。
さらに期間限定の新モードフローズンワールドツアーが開催。
なんと一度に9種のロケーションを巡り連戦するプラチナカップもびっくりの耐久レース。
1レース3周に短縮されているが、それでも完走に30分はかかる大ボリューム。
グランプリとは違い、レース中の様々な行動でポイントを稼ぎ、そのスコアを競い合うというものになっている。
コース
各コースの
BGMは初代SFC当時の音源の物をそのまま採用。
いずれも色褪せない名曲揃いでレースを盛り上げてくれる、旧来のファンには感涙物の仕様である。
・ミュートシティ
全シリーズ通じて登場しているおなじみの市街地コース。
ナイトリーグのⅠは操作の難しいセクションが少なく、初心者から上級者まで人気が高い。
クイーンリーグのⅡは左右に分岐するロータリーが最大の特徴。
キングリーグのⅢはコース全長が短くなっているものの大量の地雷が敷設されたエリアがあり、最初の周回で先行すると高いリスクを伴う事になる。
いずれもゴール手前の急カーブが勝負の分かれ目となるか。
・ビッグブルー
F-ZERO第2の象徴とも言うべき、こちらもシリーズおなじみの大海原に設置されたコース。
ゴール手前にスリップゾーンがある以外は、こちらもそこまで難易度の高いセクションは多くない。
ナイトリーグの次鋒なので、まずはミュートシティⅠとここでF-ZEROドライビングの基本をみっちりと学ぼう。
・サンドオーシャン
スタート直後から急角度の
ヘアピンが連続する砂漠上のコース。
順位ノルマをクリアするには精度の高いコーナリングや
アクセルワークの技術が求められることだろう。
しかしスーパーターボの使い方次第でその多くを踏み倒せるため、後方待機の恩恵もそれなりに大きい。
・デスウインド
常にマシンが煽られるほどの強風が吹き荒れるコース。
ナイトリーグのⅠはシンプルなオーバルコースで簡単に見えるが、それ故に上級者になるほどミスが発生しづらい。
ダッシュプレートに乗り損ねたりバンパーへの接触はもちろん、スタートの初動などの細かいミスが最後まで順位に直結しやすいため、純粋な競り合い力が試される。
キングリーグのⅡは後半に直角クランク→その出口にダッシュプレートのコンボが多数配置され、攻めの走りを強要される高難易度コース。
どちらもストレートが長くコーナリングによる差し返しのポイントが少ないため、初速の速いマシンが優位に立ちやすい。
・サイレンス
ほとんどが道幅の狭い直角のコーナーで構成された、本作有数のテクニカルコース。
マシンコントロールに精通していなければ完走さえままならない。
おまけに今作ではナイトリーググランプリの決勝ラウンド限定コースのため、初心者には辿り着いて練習解禁するだけでも一苦労である。
運良くスーパーターボを発動できれば、クランクをかなり省略できるため使い所を見極めよう。
・ポートタウン
プレイヤーにとっては
キャプテン・ファルコンの出身地としても有名な宵闇の市街地コース。
クイーンリーグのI、キングリーグのⅡ共にコース道中に設置された3本のマグネットが特徴。
無策で突っ込むとマシンが
バリアにあっさり吸い込まれてしまうため、ターボを吹かして無効化したりシフトウエイトと向き調整でうまく捌くなどの工夫が必要。
・レッドキャニオン
サンドオーシャンをさらに先鋭化したような細かい急カーブが連続する渓谷のコース。
クイーンリーグのⅠはスピードが落ちるコーナー出口をいかにリカバリーするかが勝負のカギ。スーパーターボで多くのテクニカルセクションを踏み倒せる点もサンドオーシャンと共通している。
キングリーグのⅡはファイアフィールド直前の関門で、連続ジャンプ後が地雷の設置されたストレートと、ジャンプ台+矢印型のジャンプ台によるショートカットの分岐になっている。
原作ではCPUが通らなかった定石のジャンプ台ルートが今回はライバルもガンガン乗ってくるため、油断していると空中での競り合いで涙を呑むことになる。
・ホワイトランド
地表が水晶に覆われた、宇宙一ロマンティックな星。その名と雰囲気から雪原コースと思われがちだが原作にはそのような設定はない。
ⅠとⅡいずれもクイーンリーググランプリ終盤のコースであり、ラウンド4と決勝ラウンドで立て続けに走る事になる。
Ⅰでさえハードコース入りしているだけあってヘアピンが連続する難関コースで、マシンの制御には細心の注意が求められる。
ジャンプ台を使ったシケインの突破もタイムを削る上で必須のテクニックとなる。
グランプリ限定のⅡはさらに難易度の高いコーナリングセクション、そして(原作よりはジャンプ台が強化されているが)下ホールド必須な最長クラスの大ジャンプが追加されており、特にバリアビームを踏まなければ最短距離を走れないクランクがブーストの仕様変更により鬼門と化している。ただでさえ厳しいパワーメーターに一層余裕を持たせなければならない。
・ファイアフィールド
キングリーググランプリを5戦目まで生き残ったプレイヤー20人のみがたどり着ける
名実ともにF-ZERO最難関コース
。常人には練習解禁すらままならない。
ただでさえ長いコースに地雷、連続ヘアピン、スリップゾーン、マグネットと全種類の難所が詰め込まれているうえ、
このコースだけ
ピットゾーンがゴール直前の分岐で遠回りする側になっている
(今回はスーパーターボのスカイウェイもピットゾーンに合わせて遠回りする徹底ぶり)。
20人専用ということで道幅も全体的に狭めで、その中でライバルとの競り合いに打ち勝つだけでも厳しいのに、周回を重ねればそこへ赤バンパーも投下され地獄絵図と化す。
これまでに培ったテクニックを総動員して走り切ろう。
ちなみに
原作より1少ない4周で済む・他コースと比べて被ダメージ量が増えない・やや道幅増量…と原作よりは有情になっている。
Ver.1.2.0以降、時折確認されるようになった謎のコース。特定のタイミングでF-ZERO 99を開始したときにのみ出現する。
バナーにノイズが混ざっていたりと混沌を醸し出しているが、その見た目が示す通り、大小のアレンジが施されたオリジナルコースとなっている。
+
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具体的には? |
- デスウインドIのオーバルにホワイトランドI・Ⅱのギミックを追加
- ミュートシティⅠの左右反転……に見せかけた超ロングジャンプコース
- ビッグブルーの反転に地雷原とダッシュプレート追加
- ミュートシティⅠにファイアフィールドの難所を追加
|
中でもコースレイアウトを複数コースから組み合わせているものは背景・BGMも
複数のコースのマッシュアップ
をテーマにしている。
Ver.1.3.0にて追加された通常のコースが鏡写しになったもの。すべてのコースに実装されている。
ちなみにミラーコースはただ単に鏡写しになっているだけではなくコースによって新たな仕掛けが追加されていたりいるのでいつもとは違う感覚でレースを楽しむことができる。
Ver.1.5.0にて追加された、あのサテラビュー版『BS F-ZERO GRAND PRIX』で新規追加された5コース。
公式にも「知る人ぞ知る」と称されるマイナー作品であり、まさかの追加に驚きを持って迎えられた。
F-ZERO 99用に微調整が加えられているが、当時のコースをほぼ再現している。ただしコース順は一部入れ替えられた。
現時点では通常コースは各モードに登場するが、ミラーコースやクラシックコースは実装されていない。
なお、BS版の各マシンは「エースリーグを完走したマシンの追加デカール」という形で実装されている。グラフィックのタッチがかなり違うためなかなか浮いて見える。
原作では性能にも差異があったが本作ではベースの4マシンと同じ性能になっている。
+
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エースリーグ各コース紹介 |
基本形状はMUTE CITY I・IIIと同じだが、後半のストレートに大小含むダッシュプレートが6つ追加されており、その後コース外に飛び出すジャンプ台が用意されている。
ラストのヘアピン手前も3連ダッシュプレートが配置されているが、正直に全て乗るとヘアピンが非常に曲がりにくくなる罠になっている。
従来のMUTE CITYにも増して高速コースに仕上がっており、わずかなミスも順位狙いには致命的なダメージになる。
鋭いヘアピンの連続が特徴的なコース。ヘアピンを抜けた後のストレートは両端にダメージゾーン、中央には地雷が配置されており混戦では無傷で通り抜けるのは困難。
原作になかった要素としてレース中にアラートが表示された後に砂嵐が襲来し、一定時間非常に視界が悪くなる。これは後述のSAND STORM IIも同様。
なお、原作ではFIRE FIELDのBGMだったが、本作ではSAND OCEANのBGMになっている。
前半のヘアピンを抜けた後に連続ジャンプ台地帯がある。こちらもMUTE CITY IV同様コース外にもジャンプ台が配置されている。
終盤は連続スリップゾーンが待ち構えており、安易なハンドル操作は大きなミスにつながりかねない。
コース中盤のマグネットバー地帯が印象的なコース。砂嵐ギミックも健在で、コース全体の幅もⅠよりも狭めとなっている。
ラスト付近のS字地帯は曲がりにくいが、その後はダッシュプレートがあるので一気に加速しよう。
こちらも原作ではDEATH WINDのBGMだったがこちらもSAND OCEANに変更されている。
開幕早々地雷原→左にカーブして地雷原をジャンプ台で飛び越えることになる、元のSILENCEのショートカットルートを彷彿とさせる構成。
その後はなんと壁全体がジャンプ台で構成されているという大胆な構成で、迂闊なハンドルミスは場外にご招待。
しかし上手くやれば大ショートカットも……?
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マシン
・ブルーファルコン
F-ZEROプレイヤーでなくとも、大乱闘スマッシュブラザーズでもおなじみの
キャプテン・ファルコンの愛機。
最高速度がやや低いが、バランスの取れたクセの無い性能で初心者から上級者まで幅広く使用できる。
コースの好き嫌いが少なく、
どんな状況下でも一定の走りは出来ることが約束されているオールラウンダー。
弱点はバランスが良いゆえに突出した強みが無く、悪く言えば
中途半端な性能である事。特に原作通り余裕の少なめなパワーメーターなどの耐久力まわりは本作の環境でより響いてくる。
上位コース進出にはプレイヤーの苦手要素を露骨に突かれる難コース対策・適切なターボの切り方など、
他マシンの弱みが出る場面をしっかりと突けるように総合的な実力が求められる。
Ver.1.3.0にてターボ使用時、及びダッシュプレートを踏んだ際の加速力が強化された。
・ゴールデンフォックス
SFC版では一瞬で最高速度に達する加速力だけが売りという悲惨な低性能から
上級者向けのマシンだったが、
ターボが1周目から使えるエネルギー消費型になった本作では「全マシン中2番目のターボ燃費とピットエリアを走った際の回復力が最高」という長所が加わった。
それこそ「F-ZERO X」や「CLIMAX」のような勢いでターボを何度も使えるため、
「ターボを多用しての先行逃げ切り」が得意なマシンという位置づけに。
赤バンパーを回避できる腕があるなら、他のマシンに影さえ踏ませない独走が可能。
反面、衝突耐性と最高速度上限・グリップ力・ダート走行時の減速などの基礎能力が総じて低く、集団に飲まれてもみくちゃにされると瞬く間にラインを乱されパワーが削られていく。
特にダート走行と最高速度の上限に至っては全マシン中最低なので、
とにかくターボに余裕があるうちにグイグイと前へ出て自分のレースを作り上げていきたい。というか
無理矢理にでも前に出ないと死ぬ。SFC版とは別の意味で上級者向けだが、「X」以降のやりこみ勢にはおすすめ。
それ故にぶつからずにブーストしまくり回復しまくりのシリーズ超上級者が使うとかなり手強い。
しかしVer.1.3.0にてパワーダウン時の最高速度が減少し、ターボ使用時の消費量もやや増加などといった、強みにかなり響く弱体化を受けた。他マシンが徐々に強化されていく中完全に置いてきぼりを喰らっており、アップデートを重ねる度に不利になっている。
・ワイルドグース
スピンを受けても大きく弾き飛ばされず、ダメージもほとんど受けないタフさがウリ。
原作の敵車はCOMだけだったので自己満足でしかなかったが
プレイヤー99人が入り乱れる本作で躍進が約束された性能に
。
序盤は集団の中で待機してスーパースパークを貯めつつ、他のマシンが消耗する後半から温存したパワーメーターに物を言わせてじわじわと追い上げていく戦法が得意。一度のターボの消費量も全マシン中最も少ない。
ライン取りやペースを乱されにくく安定して走れるため、
特に操作やテイクオーバーに自信の無い初心者や、戦略的に走りたい中〜上級者におススメ。
弱点は加速力を始めとした全般的な機動性=基本的なレーススペックの悪さ、そして何よりSFC版での欠点である「ピットエリアの回復力が全マシン中最低」という点。
序盤に水を空けられすぎると逆転する間も無く置き去りにされてしまうし、かといって無理に前に出ようとターボを吹かし過ぎれば回復が間に合わなくなる。多少のアクシデントには動じない、どっしりとした我慢強い走りを心がけたい。
Ver.1.3.0にてダッシュプレートを踏んだ際の加速力が強化され、スピンアタックのクールタイムが短縮といった強化を受けた。
・ファイアスティングレー
最低の加速力と最速の最高速度&グリップ力を持つ、タイムアタック向け・理論上最強で有名なマシン。
立ち上がりこそ鈍いが、一度スピードに乗れば他のマシンはターボを使わない限り追い抜く事が叶わない。
他にもダートやアクセルを抜いても減速しにくく、アクセル入れ直しでよく曲がるそのグリップ力を生かした高速コーナリングが得意。
他のマシンならLRのシフトウエイト併用でドリフトしなければクリア出来ないコーナーも、アクセルボタンを離して左右キーだけで楽に走り抜けられる事が多々。
しかし、今回は加速力に加えてパワーメーターが重たい=「ピットエリアでも回復しにくい&ターボのパワー燃費も悪い」、スピンアタック耐性が弱い(スピンアタックを食らうと短時間ハンドルが効かない)という弱点が加わっているため、
バリアやライバル、バンパーの洗礼をかいくぐれずに速度やパワーを消耗しすぎるとあっさり手詰まりに陥りがち。
ワンミスが即敗北に直結するため、中央ラインを陣取りつつスピンアタックや障害物を対策するなど、なるべくターボに頼らないテクニックが求められるタイプ。
初期バージョンでは重量級マシンという原作のイメージに反して他マシンとの衝突に弱く、せっかく最高速まで上げてもそれを維持するのが非常に難しかったが、アップデートを重ねるたびに強化され往年の強さを取り戻しつつある。
特にVer.1.3.0ではターボ使用時の燃費がやや減少し、フォローの余地が増えている。
追記・修正は99人の頂点に立ったパイロットからお願いします。
- ゲーム上ギリギリを攻めないとトップにはなれないがトップを狙うとKOリスクが跳ね上がる。Sランク以上でもクラッシュ負けしてる姿は見る -- 名無しさん (2023-09-29 09:25:51)
- マリカとの差別化点としてデスレース要素盛るとは誰も予想してなかった -- 名無しさん (2023-09-29 11:16:52)
- 強く儚き者達が本当に灰になっていってしまうゲーム -- 名無しさん (2023-09-29 14:58:50)
- マリオカートよりもハードコア路線で舵切ったのは正解だな -- 名無しさん (2023-09-29 16:17:28)
- 勝つためにはテクニックも勿論いるが最終的には運もデカいと思う -- 名無しさん (2023-09-29 18:25:05)
- マッチングが凄く早い。早すぎてその後のコース決定までが長く感じるくらい -- 名無しさん (2023-09-29 18:30:04)
- またいつかはGCのF-ZERO GXをSwitch用ソフトでリマスター版が出てほしいが。 -- 名無しさん (2023-09-29 18:37:00)
- 賛よりの賛否両論って感じの反応だったけど、自分的にはこの方向性に舵を切ったのは十分ありだと思うわ。これを起点にF-ZEROシリーズも息を吹き返してくれると嬉しいな -- 名無しさん (2023-09-29 18:50:19)
- F-ZEROXの3年前に発生したとされるマイティガゼルがサイボーグ化する等の大事故はこのレース中の事である(嘘)。この事故の原因はピコだとされているがそれが裏付けされるかのようにワイルドグースとF-ZERO99のゲーム性が噛み合ってる…。 -- 名無しさん (2023-09-29 18:53:30)
- 「そ、そうきたかー」とは個人的には思った。相手を倒しても相手に倒されてもゲラゲラ笑いながらやってるわ -- 名無しさん (2023-09-29 21:37:52)
- 64時代のデスレースを突き詰めた結果 -- 名無しさん (2023-09-29 22:02:43)
- アニメから入った身だからアニメ版で出てきた要素をうまくゲームに落とし込んだクライマックスのノリが好きだっただけにその要素がほぼ残ってないのが悲しい。ターボ中にスピンすることでターボしながらコーナリング出来るとかターボ中の二台のマシンに挟まると二台分のターボを奪えるとか -- 名無しさん (2023-09-29 22:50:49)
- マリオカートがある以上レースゲーム出す必要があんまろないって本当にな…ハードルが高すぎる -- 名無しさん (2023-09-29 23:25:35)
- スマブラSPのミュートシティーのステージ背景で今回使われてるコースとブルーファルコンのドット絵が確認出来るから、作るためのリソース自体はずいぶん前から用意されてたんだろうか -- 名無しさん (2023-09-29 23:43:35)
- クイーンリーグ追加が早かったからエースリーグ出るのではないかと一部の中で話題に -- 名無しさん (2023-09-30 02:46:58)
- マリオ99のF-ZERO版と考えれば当時のままなのは何もおかしくない。 -- 名無しさん (2023-09-30 13:05:57)
- マリカの人気が恨めしくなるな..... -- 名無しさん (2023-09-30 23:16:18)
- 逆にアイテムの要素があるマリカでは難しい試みだろうね そういう意味でも差別化には成功したんじゃないかな -- 名無しさん (2023-09-30 23:19:03)
- 上手い人でもバッタバッタ爆散するのを見ると最多出場記録を持つシルバーニールセンって凄かったんだなって -- 名無しさん (2023-10-01 06:00:48)
- 令和になってまたキャプテンファルコンになれるだけで感無量なんだが -- 名無しさん (2023-10-03 00:55:14)
- シルバーニールセン「出場することに意義がある」 -- 名無しさん (2023-10-04 14:53:58)
- 一番最後のキングリーグをSFC版でやったが、とんでもない難関。グランプリ対象になったら地獄絵図になるのが目に見える -- 名無しさん (2023-10-15 22:40:59)
- ついにサテラビュー版のコースが追加! -- 名無しさん (2024-10-02 12:58:00)
最終更新:2025年03月19日 19:11