登録日:2023/11/01 Wed 20:40:28
更新日:2025/04/11 Fri 14:10:23
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目次
【概要】
本作の主人公。
もう一人の主人公である
高丘敬文(たかふみ)の母方の叔父。
本名は物語開始時点では不明で、地球では「おじさん」、異世界では偽名で呼ばれる。
本名については30話でエルフに教える形で判明。判明する前にも宅配業者に「シバザキさん」と呼ばれる場面があった。
誕生日は11月30日で、2017年に35歳になった。
SEGA大好き。
SEGA大好き。(大事な事なので2回言いました)
当時17歳だった2000年1月にお年玉でゲームを買いに行く途中にトラックにはねられて昏睡状態となっていたが、2017年になり突如目覚めた。
はねられた際に魂だけが異世界『グランバハマル』に飛ばされており、転生者として17年間冒険者を続けていた。
そこで異世界語と魔法を覚えて現代に戻ってきたおじさんが、たかふみ達に自分の記憶を魔法で映像化して見せるという形で異世界にいた頃の話が進行する。
【人物】
基本的に端正な顔立ちの人間ばかりの異世界において、おじさんはブサイクすぎて「オークの亜種」として認識されていたため
- 何もしていないのに何度も殺されかける
- 人間と分かってもゴミ屑のように扱われる
- 村人とエンカウントすると初手でまずは魔物扱いされて攻撃を受ける
- 人助けをしてもお礼どころかあらぬ疑いをかけられる
- 人間どころか動物にまで物凄く嫌われる
など壮絶な迫害を受け続けた。
このため異世界でのおじさんは人間不信気味で、他人の言動を悪い方向に受け取って極端な行動に走りがち。
地球人である読者からは、黙っている時には苦み走った良い男という評も多い。ただし
その笑顔は(現代基準でも)果てしない気持ち悪さが極まっている。
異世界では凄まじい戦士に成長していたが、おじさんも上述の経緯で他人との信頼関係やヒロインズとの恋愛
フラグをへし折り続けた為、基本的にソロプレイだった。
……とおじさんは自認しているが、おじさんは「後ろについて来る仲間を引き離してガンガン一人で先に行くこと」をソロプレイだと思っている節があるので、実際のソロプレイ期間は不明である。
一応誰とも会わずに過ごした年とかも普通にあるらしい。
異世界での苦労話をよく語るが、心に抱えていられない悲痛な話はメモだけ残して魔法で記憶消去している。
このため、おじさんが語る苦労話はおじさんにとってはあくまで思い出の一つ。消去した記憶が戻る際、おじさん曰く精霊からの警告として鼻血が出る。
散々な仕打ちの中やってこれたのは記憶操作によるものも大きいが、それ以外に特技として「感受性を殺す技術」を備えているのもある。
これは理論上どんな嫌な事でもそれを心で感じなければノーダメージという理屈に基づき、心を殺される前に先に自分で殺しておくというもの。
後にたかふみも使えるようになった。
なお藤宮などは煽り抜きで「…おじさん記憶消しすぎて頭どうにかなってんじゃねぇのか…?」と思ったことがあり、たかふみも否定できなかった。
周りに巻き込まれるばかりではなく、現代日本基準でも常識がずれたおじさん自身が問題を起こす事も間々ある。
例えば指輪の扱いについては、「指輪は薬指に填めるもの」と認識しており、男女問わないばかりか時には強制的に相手の薬指に填める。
必死になると周りが見えなくなって思考がトび易く、相手が怪我人だと誤認すれば野外で女性を裸にひん剥くことにも一切の躊躇が無い。
この常識の無さに底抜けの天然さと重度のラッキースケベ体質、生来の口数の少なさが加わると傍目には傍若無人系エロゲ主人公にも見えるため、
異性同性含め手あたり次第婚姻関係を結びつつ性的行為に及ばんとする性欲異常者認定されることも。
傷の手当をせねばと焦っていたとは言え
ツンデレエルフの服を半裸まで強引に脱がしたり、沢江と千秋に魔法を見られた際は問答無用で記憶を消去しようとすることもあった。
恋愛観については『
新世紀エヴァンゲリオン』を全話見た上で
「アスカは加持さんの事が好きなんだぜ」とドヤ顔で言ってしまうほど浅い。その為、ツンデレについては全く気付かない。
と言うよりも
現実世界でツンデレキャラが広く人気を博すようになったのは2002年~2004年頃である為、その前のタイミングで転移したおじさんは
そもそもツンデレを理解出来ておらず、
明確なツンデレの言動を受けてもそれをただの罵倒としてしか認識しないし出来ない。
ただしおじさんが問題を起こす時は単におじさんがKYすぎた場合が多く、問題と分かれば即座に解決に向けて邁進する。
元の世界に帰る方法を模索するために、意図的に(一般的な視点における)問題行動を取る必要があったという事情があることも考慮すべきだろう。
思考回路がゲームに汚染され気味で行動基準にゲームを参考にする事も多く、特にグランバハマルでは祠を
破壊可能オブジェクトと思って勝手に破壊するのもザラ。
敵対してないが強敵であるメイベルを
いかにして倒せるかシミュレートしたりなど、物騒な考え方をすることも。
ぶっちゃけセガマニアがこんな思考回路に至っているということはセガへのネガキャンじゃなかろうか?
同時にゲームの中のヒロイックな部分や好きな物を思考することが孤独な異世界でも善性を保ち続ける楔となっている節もあり、
セガによって狂っている一方でセガが心にあるから辛くても悪に堕ちず正気でいられるという複雑なメンタリティとなっている。
例え散々な扱いを受けても迷惑を掛けたら謝り賠償し、傷ついた者は敵味方関係なく助けるなど、SEGA脳なだけで基本的に善人。自分を監禁して食事も与えず餓死させられかけた見世物小屋の主人でさえ、一切の躊躇なく助けるほど。
女性の裸を事故で見てしまった場合も、喜ぶどころか相手の為に瞬時に自分の記憶を消去するなど、むしろ聖人君子に近い。
アリシア達がほぼ鉄砲玉同然に使い捨てされそうなのを知った際は黒幕に対して激怒しており、たかふみ達には「
命を懸けて死地に行く者の魂への冒涜」と当時の心境を語っている。
礼節も大事にしており、例え年下でも偉ぶったりせず、深々と頭を下げて丁寧にあいさつをし、若い店員に対しても低姿勢で対応している。しかし、転移直後に見世物小屋へ売り飛ばされたため、グランバハマルでは基本的に乱暴な口調と態度で接していた。本人曰く、
「礼節は、人であると認められてから」だそうな。
無類の動物好きでもあり、討伐した魔獣の墓を立てたり、ヒロイン達がけだもののローブで動物に変化した時は猫かわいがりしていた。おじさんの動物好きの様子は単行本のおまけでよく描かれている。
だが動物側からは蛇蝎のごとく嫌われており、馬車馬の手綱を握っただけで馬が狂暴化する程。
現代では異世界で培った魔法で『YouTuber』として活動しているが
ジェネレーションギャップにも度々苦労しており、ゲームの話や「
領域(テリトリー)」などが若者に通じず落ち込むことも。
ちなみに煽り耐性はなく、動画についたコメントにマジレスしてしまう。異世界の経験もあり見た目で評価される事に対して敏感。
エルフ美女に変身して配信した際は物凄い再生数を記録したが、本人的には大変不本意であり思わず憎悪の念で徐々に戻って藤宮を発狂させた。
2018年秋時点でのフォロワー数は13,010人で動画1件毎の再生数もさほど多くはないが、稀にホームランをかっ飛ばして巻き返すタイプの投稿者である。
それ故に稼ぎにムラっ気が多いようで、エアコンを購入するのさえ躊躇う等、SEGAや
コーヒー等一部の嗜好品を除くと暮らしぶりは結構カツカツ。
現代日本での生活は17歳で止まってその感性を引き摺っているのか、「オークションで競り落とした品の送料を節約する為に、魔法で出品者の自宅に押し掛ける」等、腰の落ち着いていない行動も目立つ。
だが異世界とはいえ向こうでそれなりの人生経験を積んできたので、精神年齢自体はたかふみ達よりはずっと上である。
藤宮からプロ野球で魔法を使って稼ぐプランを提案された際は、
「ちゃんと努力してきた者をズルして踏みにじるような真似はしたくない」と断った。
【戦闘能力】
異世界での戦闘スタイルは魔法使い。
それも異世界人の魔法使いとは比較にならないほど威力・応用力ともに突出している。
これは生命のギリギリまで追い詰められた挙句、脱走した恐ろしい魔獣達と一昼夜眠ることも許されず殺し合って最終的に皆殺しにし美味しく頂いたせい。
異世界生活9日目にして作中屈指の実力者である
ツンデレエルフが追い詰められていた魔毒龍を一撃で倒すというとんでもない実力者。
強化魔法により身体能力を大幅に強化し、近接戦闘も達人以上の実力を誇る。主な武器はナイフと光・闇の剣で、本気を出せば山を真っ二つに切断し、強力な結界を一撃で粉砕する一撃を放つ。頭もかなり回る方で、初見の相手でも瞬時に攻略法を発案・実行する知性を持っている。
凶悪なモンスターだろうと瞬殺できるほど強いが、一度寝ると起きない熟睡体質なため寝込みを襲われ吊るされることも多い。
また、戦闘力を魔法に依存しているため魔法を封じられるとほぼポンコツになるという欠点を持つ。
学生時代の体育の成績は2か3の身体能力で、すぐ息切れする。
とはいえ、魔法を使える場合と比べると弱すぎるだけで、過酷な戦いを潜り抜けてきただけあって魔法なしでも地球人基準ではかなりの身のこなしが可能だったりする。魔法を封じられた事態に陥った際の保険として、腰に炎・風・氷の呪符を提げている。
魔法さえ万全の状態なら戦闘能力面での弱点は無いが、映画「
ターミネーター」が
トラウマになっておりスケルトンに這いずりで追いかけられるのが苦手。
おじさんが神から授かった異世界転移ボーナスのチート能力。ただしそれに気が付いたのは地球に戻ってきて、たかふみの指摘があってから。
その為に能力名はついておらず、たかふみが名付けた。
尚、藤宮とおじさんも案を出しており、藤宮は「マルチリンガル」、おじさんは「The Super SHABERI(喋™)」だった。
異世界に飛ばされた直後、問答無用でオーク扱いされてボコボコにされた時
「言葉が通じたら」と考えたことで神から与えられた。
その後、地下牢に閉じ込められ一週間放置された際に正気を失わない為に、僅かに差し込む月の光に対して話しかけ続けた事で精霊との会話に成功。
これにより精霊と直接対話することで魔法を行使しているため、一般における魔法とはほぼ別物。厳重に張られた結界や魔法的な契約も一言二言で切ったり修復したりできる。
強力なのだがその反面、精霊さんの機嫌を損ねると割と簡単に世界を滅ぼしかねない事態になったりする危険性を持つ。
そのため地球に戻ってきた際はもう使えない2Gの頃の折り畳みガラケーを用いて、平身低頭で精霊さんと取引交渉をしている。
なお、
回復魔法は神聖魔法の管轄なので使用できない。
あくまでも対話翻訳のスキルなので発動条件は「実際に会って話す」というものであり、それも相手が自分の分からない言葉をしゃべってくれないと発動しない。
おじさんは精霊と直接会話することで魔法を発動させており、魔物と会話することもできる。
また、発動条件には「切実に相手と対話したいという強い意志」が必要ではないかと推測されている。
簡単に言えば「直接対話」と「必死さ」が発動条件のスキル。その為、映画などは翻訳できないし文章も読めない。
【使用魔法】
おじさんがたびたび使用する
記憶操作系の魔法。
記憶を消去する魔法で、おじさんは耐え難いことがあると自分に使用している。
ちなみに、たかふみが消された記憶の内容を見た際は号泣して即座に見た内容を忘れさせるようにお願いしている。
もちろん他人の記憶を消すことも出来る。忘却した記憶は再認識すると思い出せるが、思い出しかけると鼻血が出て「これ以上思考を進めるのは
ヤバイ」と警告してくれる。
鼻血が出るその警告方法から窺える通り、実はかなり危うい類の魔法である。
便利なようでいて、強烈なデメリットを無数に孕む魔法でもある。
ある程度時間が経過した記憶や、当人にとって重要な記憶等を無理やり消去すると、
人格に異常を来しかねない。
おじさん自身がそのデメリットを認識していた辺り、どうやら実際にしくじって惨事になった場面に遭遇したこともあるらしい。
記憶を映像として再生する魔法で、異世界の出来事をたかふみに語る際に使用する。
単なる記憶の再生ではなく、対象の記憶を通して「記憶の精霊」が持つ膨大な記録データにアクセスする魔法であり、憶えていないはずの気絶中の出来事を再生したり、再生中の映像の視点を自由に動かしたりすることが出来る。
ただし、あくまでも精神干渉系魔法なので、何らかの手段で精神への干渉が不可能な状態になっているとその間の記憶は見られなくなる。
基本的なアングルなどは精霊さんが編集してくれており、乳首などは
光の精霊が修正を入れてくれるため見えず、(漫画のレーティングが上がりかねない)過度に破廉恥な場面は閲覧できない。
さらに多言語に対応しており難解なグランバハマル語を
日本語に自動翻訳したりもしてくれる
なんでもあり便利な魔法。
ちなみに、グランバハマル語と違う言語(東の国の言葉など)は英語など海外の物に変換される。
何度も使用するうちにUIも改良が加えられており、最初は主観視点固定だったがすぐタッチパネル方式でのカメラ移動が追加され、
後に言語切り替えや30秒戻るボタンなどがつき動画プレイヤーとしての機能も洗練されてきている。
尚、サターンユーザーならすぐ気づいたであろうが、
魔法のSEはセガサターンのメニュー画面のデフォルト音である。
【余談】
異世界では
『ウルフガンブラッド』という偽名を名乗っていたが、これはおじさんが恋人のように語る『七瀬楓』と同じく
メガドライブの「エイリアンソルジャー」が元ネタ。
後にアリシア達には
『黒木天魔』、オートムとシャリオンには
『ラブ・ペンギン』を偽名にしており、たかふみにもどれかに統一しないのかと呆れられていた。
王国騎士団長には「亀頭万作」と名乗りそうになったが、メイベルがいたのでウルフガンブラッドに戻した。
ちなみに偽名を名乗っているのは
「よく知らないやつに普通は本名を教えないだろう」という異世界リテラシーの高さから。
このせいでメイベルからは「ウルフ」、アリシア達からは「クロキ」と呼ばれ、察したエルフは引き続き「
オーク顔」と呼んでいる。
コメディ作品なので忘れがちだが、おじさんの異世界生活は基本地獄であり、大抵の場合ろくでもない目にばかり遭って来た。エルフ達と行動を共にしている以外は大概集団リンチか処刑を受け、怪我をすれば異世界人は「おっしゃ!オークよっしゃ!」と大喜びし、更なる追撃をしてくるので、現代編に比べると異世界編におけるおじさんは険しい表情をしている事が多く、笑顔も少ない上、人里に入る際は襲撃に備えて重武装をしなければならない過酷な旅をしていた。
追記・修正お願いします。
- この世界のオークはまだ登場してないけど、過去に異世界に転生して野盗になったのがオークと呼ばれてる可能性 -- 名無しさん (2023-11-01 20:57:05)
- KYな部分もあるけど基本善人なのよね… -- 名無しさん (2023-11-01 21:01:09)
- 女性絡みは「当時はマジでアスカの本心に気づけなかった人も少なくない」「そもそもマトモにヒト扱いすらされないレベルの凄惨な迫害を受け続けるような環境で、顔を合わせる度敵対的な姿勢を見せるような相手では恐ろしい者にしか見えないのも無理もない」なんて声も -- 名無しさん (2023-11-02 03:19:57)
- あと今回の更新で容姿関連の悪口が聞こえる時は感受性殺してるのがわかったので、そりゃエルフは「有能だけど嫌な奴」としか思われんよなと -- 名無しさん (2023-11-03 14:15:11)
- 存在的にシャーマンに近いんだっけ? -- 名無しさん (2023-11-03 14:19:38)
- YouTubeでセガの新作のソニックの実況やってたのは吹いた。子安さん楽しそうだったな -- 名無しさん (2023-11-04 14:41:31)
- オークって大抵の作品ではガチムチ体型なので、たとえるならゴブリンとかのほうが合ってる気がする。しかし本名だと誰だかわからんな…… -- 名無しさん (2023-11-04 23:14:36)
- 高校で野球部員が嫌いだったにも関わらず「毎日炎天下で汗を流してたのを知ってるからそれをズルして踏みにじりたくない」って苦手な人でもそれ以外の側面をキチンと見れるのはすごいよなぁ。そりゃツンデレエルフの事を嫌な奴と思っていても戦闘関連では信頼できるわけだ -- 名無しさん (2023-11-05 03:51:38)
- おじさんってずっと呼んでたけど年齢聞いたらそこまで自分と変わらなくてショックを受けた…世間的には三十代前半もおじさんなんだよな… -- 名無しさん (2024-06-07 09:40:52)
- ↑というかおじさんはタカフミからすると血縁的におじさんだからね -- 名無しさん (2024-07-13 10:10:21)
- ↑甥タカフミの年齢から計算するとヨウスケは中学生で叔父だしな -- 名無しさん (2024-10-11 03:51:14)
- まず誰にでも指輪を装備させるな せめて、手のひらに渡せよ -- 名無しさん (2024-11-13 15:20:33)
- ↑ほら、小さくてすぐ失くしちゃいそうだから・・・ -- 名無しさん (2024-11-13 16:39:27)
最終更新:2025年04月11日 14:10