登録日:2024/01/07 Sun 02:07:54
更新日:2025/04/12 Sat 19:37:24
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チーム名(もとい異名)は作中内では明かされていなかったが、アニメイト福岡天神ビブレで開催された「イナズマイレブン アニメイトオンリーショップ」のポスターより判明した。
無印三作目「
世界への挑戦!!」編のブラジル代表は「ザ・キングダム」で、オーレ・デ・サンバは今作が初登場。
●目次
【概要】
フットボールフロンティア・インターナショナル(以下FFI)の主催団体・オリオン財団の理事長ベルナルド・ギリカナン直属のチーム。
選手全員が財団所属のサッカープレイヤー「オリオンの使徒」で編成されている。
サッカー王国ブラジル出身かつ直属の精鋭というだけあって身体能力、ポテンシャルはイナズマジャパンと対戦した海外チームを上回り、これまでの試合でも1点も許さずに勝ち進んでおり、スペイン代表「無敵のジャイアント」に続くFFIの優勝候補と評されている。
一方で今まで陰湿・悪辣の印象が目立った使徒の選手たちと異なり、ブラジルらしい陽気さで敵対している対戦相手にもフレンドリーに接するほど、使徒とは思えない雰囲気を出している。彼らとしても試合では正々堂々戦うことを心から望んでいる。
ユニフォームのカラーは黄/緑(FP)、紺/赤(GK)が特徴。
アルトゥールを始め、選手全員が故郷ブラジルのある村で暮らしていた。
貧しい家に育った彼らは、親の少ない稼ぎだけでは食べて行けないので幼少の頃から繊維工場で働き、1日の殆どを労働で費やすことが当たり前という閉鎖的な日常を送っていた。
そんなある日のこと、ベルナルドが(視察目的で)工場を訪れ、彼らにサッカーの楽しさを教える。
当初はそんな暇はないと突っぱねていたアルトゥールたちだったが、仕事後の1時間だけという条件でサッカーを始める。当初はアルトゥール、ミゲル、ルシアン、ダニーニョの4人だけだったが、毎日サッカーをする時間を設けて続けていくうちに参加者が増えていき、彼らが見る景色も大きく変わっていくようになり、サッカーを楽しむようになっていった。
その経験もあってアルトゥールたちは練習を重ねて代表に選ばれるほど成長。サッカーを与えてくれたベルナルドを慕い、彼と大きな信頼関係を結んでいる。
ベルナルドの言っている言葉に間違いはないと捉え、たとえ自分たちの望むプレーに反する指示を出されても……。
【作中(アニメ)における活躍】
初登場はアニメ41話。
FFIの決勝トーナメント1回戦でイギリス代表に勝利、トーナメント2回戦(準々決勝)で日本代表イナズマジャパンと対戦。
試合前はメンバー一同でサンバを披露、日本も
円堂や剛陣が盆踊りで対抗したりで緊張感ゼロの中で盛り上がり交流を深めた。
試合前半はアルトゥールが先制点を決め、素早いパス回しで日本を圧倒するも、全力でブラジルの選手たちに立ち向かう明日人のアツい気持ちが他のメンバーにも伝播したことで食らいつかれ、日本の加入メンバー・水神矢がブラジルを打ち破る策としてサッカー盤戦法、まさかの
「地雷原」を利用した足止め作戦を駆使され、アルトゥールからボールを奪った吉良と
基山の必殺シュートで同点に並ばれる。
日本の対策に感心し、よりサッカーを楽しんで試合の勝利を目指すブラジルの選手たちだったが、ベルナルドが監督を介し「オリオンのやり方で戦え」と指示を下されたことで従わざるを得ず、日本を潰すための奥義・
経穴殺法なる反則行為を仕掛ける。
人差し指と中指をまっすぐ立て(ツーフィンガー)、身体のある経穴(ツボ)を高い精度で突くことで相手の全身の力を奪い、動きを一時的に封じる。経穴の位置はマチマチで、人体の首(うなじ)と背中の間だったり、背中の中心、胸の左上、左足の所にあったりする。
(イナイレ世界での)昔のブラジルの格闘技で相手の動きを封じる手段として用いられたが、卑劣な手段(禁じ手)として永久に封印されていた。
ブラジルの選手たちがこの技をいつ習得したのかは不明。大会前までにそう特訓してきたのだろうか?
カンフーの達人でもある趙金雲もこの技を使いこなしている(本人曰くマイルドな方)。
しかし何度も経穴殺法を受けても諦めずに立ち向かう明日人の姿を目にした一部のメンバーが耐えられず反発したことでチーム内で揉める事態となり、前半終了後のハーフタイムにアルトゥールはベルナルドの元へ向かい「正々堂々と戦いたい」と直談判するも、ベルナルドから「手段などどうでもいい」と指示に逆らわないよう釘を刺され、結局反則を続けなればならなくなった。
だが試合後半、ブラジルの選手たちは日本も反則を行うという信じられない光景を目の当たりにする。
何よりも反則を一番嫌っていた明日人も平然とした顔で行っていた。
- サムエウの間を水神矢と剛陣が通った直後、すかさずアツヤが割り込んで転倒させた上で、水神矢がワイヤーらしきものを相手に見せつける。
- 灰崎がロランにラフプレーで転倒させ、ボールをサイドラインへ出した所で小瓶を見せつける。「フィールドが滑るのはわかってんだろ? バーカ。」
- アツヤがシューズ裏の先端に光る物を見せてブラジルの選手の動きを止めさせる。
- ロランが野坂の足に経穴殺法を仕掛けた際に野坂がオーバーリアクションで倒れ、ファウルを取らせる。「もっとうまくやらなきゃ。ファウルをとられたらダメだよね。」
- 氷浦と明日人が交互パスでマセウスとマルセロを突破した後、氷浦がゴムバンドを見せつける。
- 明日人が超カーブシュートを決め、マセロがボールをキャッチした直後にロージンバッグを見せつける。「ああ惜しい! 滑り止めはなかなか効いたな。」
自分たちの反則には指示が出されているからと、日本の反則に怒りを顕にするブラジルの選手たち。
ここで“あること”に気づいていたアルトゥールは頭に血が上っているメンバーたちを窘め、断言する。
アイツらは反則をしていない。そう見せかけているだけだ。
実はハーフタイム中、水神矢は他のメンバーに「反則プレーを行うフリをする」という作戦を提案。
相手に自分たちのプレーを行った後に反則の証拠をわざとらしく見せつけるだけというシンプルなもので、報復してきた、上で指示している人物がいると思い込みをさせる心理的トリックであった。
試合中に物を持ち込むのは違反だとか一部の選手は普通にラフプレーしていいのかって? 面倒くさくなるから気にするな!
アルトゥールは日本がわざわざあのような行為に出たのは嫌な気持ち、悔しさを気づかせて反則を辞めさせようとしていると説明。
今の自分たちはサッカーと出会う前の時と同じ状態になってしまっていること、「本当の思いを殺して生きていても幸せになれない」とかつてベルナルドが語った言葉を振り返り、胸の奥にある気持ちのままにサッカーをすべきだと語る。
当然ベルナルドからの指示は絶対であり、オリオンのやり方に背くことは彼を裏切ることになる。しかし指示を無条件で受けることだけが信頼関係と言えるのであろうか?
「相手を理解する信頼もあれば、理解してもらう努力をする信頼もある。」と、オリオンのやり方を止めて、自分たちが初めた頃の純粋なサッカーをしてベルナルドに思いを伝えようと動き出す。
自分と向き合う勇気を出し、反則行為をしないブラジルの本気のプレーを確認した日本の選手たち。彼らを本気にさせ、安易な戦術や戦略が通じなくなっても、明日人の「全力を出して思いっきり戦う」という言葉の通りにブラジルを迎え撃つ。
両チームが1点ずつゴールを決めて同点の中で残り3分を切り、灰崎の必殺シュートと水神矢のアシストでゴールを決められ逆転。
試合結果は3-4で敗退。両チームは健闘を称え合い、握手を交わした。
角馬王将も熱い試合に解説を忘れ、感泣していた。
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両チームの正々堂々とした試合を目の当たりにしたベルナルドはオリオンのやり方を指示したことを恥じ、試合終了後はブラジルの選手たちが自身が生み出した心のカゲに打ち勝ったことを褒め称えた。
これでオリオンによる反則や卑怯な手段、サッカービジネスによる試合操作はもう行われないであろう。……そう思われていた。
そこへ突如ベルナルドの母親・イリーナが姿を現し、青ざめるベルナルドに「問答無用」と往復ビンタを喰らわせる。
幼少のトラウマがフラッシュバックし、その場で泣き崩れ平謝りするベルナルド。その光景を目撃してすべてを察し動揺するフロイ。
決勝戦のイナズマジャパンとロシア代表 パーフェクトスパークの決勝戦はチーム全員で観戦していたが、試合中イリーナの介入により シャドウ・オブ・オリオンが投入され、これに対抗するため趙金雲による世界選抜チーム「チョウキンウンズ」にアルトゥールが選ばれた。
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【メンバー】
- アルトゥール CV:岩中睦樹(幼少期は小若和郁那)
欲しいものを一生懸命追いかければ、想像もつかない世界に踏み出せる。
FW/背番号10
オーレ・デ・サンバキャプテン。現時点でプロフィールは不明。
長身体型で褐色肌、根本と前髪の一部はダークグレー、無造作な赤色の髪が特徴。
試合前半では西蔭に一対一の勝負を仕掛け、冷静さを失った西蔭のスライディングをあっさりとかわし、ノーマルシュートで先制点を決める。
ベルナルドの指示が下された後は経穴殺法で灰崎をダウンさせ、ボールを奪い取る。
オリオンのやり方を辞めた後は全力のプレーで戦い、終盤では灰崎の必殺シュートに高所からのキックでゴールを阻止しようと試みるが、水神矢のヘディングで先を越され、ゴールを許してしまった。
チョウキンウンズの参加にはすかさず挙手し、メンバーに選ばれた際には後半から交代出場。一瞬であるがシャドウ・オブ・オリオンの選手を突破するという活躍を見せた。
必殺技
シュート技。パートナーはルシアン。
二人同時にボールを高く蹴り上げ、サンバ衣装の冠と羽根が生えて飛び上がりツインシュートを決め、ボールに羽根のオーラを生やしながらゴールへと向かう。
ツインシュート時に金平糖の様なギザギザの円形エフェクトが入ることから、旧シリーズのマック・ロニージョが使った「ストライクサンバ」を意識しているような所がある。
試合前半では西蔭・基山・水神矢の合体技「KAMAKURAD」で止められてしまうが、西蔭がミゲルの出した足に当たって右手を負傷したこと、指示が下された後は基山がミゲルの経穴殺法で倒れたことで西蔭の元へ間に合わず、西蔭が使ったアルテミスリングを破りゴールを決めた。
後半では西蔭から交代した円堂が必殺技無しで止めてみせるが、反動でボールがこぼれ落ちた所をすかさずアルトゥールがノーマルシュートでゴールを決める。
シュート技。
後ろでボールを蹴り上げ、前に降ってきたボールを高く蹴り上げ、フロントハンドスプリングで助走を付けて捻りを加えながらシュートを決める。ボールに黄色と緑のオーラを纏わせ紙吹雪のエフェクトが入り、変則的な動きをしながらゴールへと向かうと同時に発動者がアクロバットな動きで決めポーズをとる。
試合後半で使用するが、円堂のダイヤモンドパンチに弾かれた。
賛否両論が目立つオリオンの新規技の中でも高く評価されている。
GK/背番号1
長身痩躯の体型で、前髪部分がピンク、それ以外は紫色のポンパドールアフロヘアーが特徴。顔のパーツが若干剛陣に似ている
必殺技
キャッチ技。
急に現れ茹で上がった
スパゲッティを右腕の周りに巻き付け、ゴールに向かってきたボールにアッパーカットを決めると同時にトマトソースが降りかかり、マカロニの様な円筒状の形を作り、ボールを上昇させて止める。
試合終盤では更にソースが増したパワーアップ版の「マカロニスパゲッティ
ソース増量」を使った。
さて、この必殺技を見た視聴者並びにアニヲタ諸君はこう思ったであろう。
「この必殺技、イタリア代表が使うべきだろ」…と。
一見するとブラジルの国柄とは関係ない技で麺面を食らったかもしれないが、実際のブラジルは移民によって成り立っている国であり、国民の15%はイタリア系で占めている。
ブラジル料理全般にも世界各地の食文化が入り込まれており、パスタ類が主食であることも珍しくない。
その辺りを必殺技のアイデアとして組み込んだと思われる。日野社長か技考えた人そこまで考えてないと思うよ
なによりもこのキーパー技、最後まで日本の必殺シュートを止められず、キャッチ成功シーンが一切描写されていないというある意味で不遇。
「今までの試合で相手チームに1点も許さずに勝ち進んできた」という言葉が嘘でないのなら、単純に日本の必殺シュートの威力が上回っていた可能性が高い。
DF/背番号2
大柄の太った体型で褐色肌、右目が隠れた白の縮髪、そばかすと出っ歯が特徴。全体的に羊っぽい雰囲気。
「動けるデブ」と言った具合にボールコントロールの技術も高く、試合前半ではルシアンからボールのパスを受け、奪いに来た吉良に対し股抜きでマセウスにボールをパスする。
DF/背番号3
やや大柄な体型で色白、マゼンタ色のアフロヘアー、ツリ目が特徴。
試合前半では「スーパーワイルド」となった小僧丸との競り合いをエラシコで華麗に突破する。
DF/背番号4
無造作な青髪が特徴。
試合前半では明日人相手に瞬時に突破しルシアンにパスした。
DF/背番号5
褐色肌、紺色のツーブロックパーマ、厚めの唇が特徴。
口調は若干荒く突き放した言い方をするが、チームメイトへの対応は存外優しい方であり、オリオンのやり方に反発したミゲルに胸倉を掴んで叱責こそしたが彼の共感も分かっているためか、それ以上の追及はしていない。
MF/背番号6
褐色肌、後髪は茶色、M字バングのサフランイエローの髪が特徴。
ベルナルドの指示が下された後はボールをパスしようとする吉良に経穴殺法を用いるも、意地で持ち堪えられ失敗。
- ダニーニョ CV:綿貫竜之介(幼少期はニケライ・ファラナーゼ)
MF/背番号7
大柄な体型、オールバックでヤマアラシの様に広がった赤茶色のロングヘアーが特徴。
ベルナルドの指示が下された後は経穴殺法で小僧丸、氷浦をダウンさせる。しばらくして灰崎の胸めがけて突こうとするも、ミゲルが割って入ったことで不発に終わる。
MF/背番号8
やや褐色肌、オールバックで根本がピンク、濃紺色のドレッドヘアー、タレ目が特徴。
名前や顔からロニージョと同じく、ロナウジーニョがモデルと思われる。
MF/背番号9
色白、外ハネで前髪と左側部分にグレーのメッシュが入った薄いブロンドヘアーが特徴。
FW/背番号11
やや小柄な体型でスタメンの中では一番小さい。太陽を連想させるようなジンジャーの癖毛、パッチリとした目と出っ歯が特徴。上記のセリフは幼い頃からの口癖の模様。
試合前半では水神矢のゾーン・オブ・ペンタグラムをシュートパスで突破。
デス・サンバをKAMAKURADで止めた直後の西蔭からボールを奪おうと突っ込んでいくが、左手で防がれたことで不発。
ベルナルドの指示が下された後は明日人がボールに目がいっている隙を突いて背後から経穴殺法でダウンさせ、KAMAKURADの連携に向かう基山を同じ手段を行い封じさせる。
だが明日人の諦めない姿を見て自分たちの行為に違和感を感じ、ダニーニョが灰崎に狙いを定めた所を割って入り邪魔をする。
DF/背番号14
控え選手。褐色肌、アッシュブロンドのアフロヘアーが特徴。
フィールド外でサンバホイッスルを吹いていた。
ポジションは「イナズマイレブン アニメイトオンリーショップ」のポスター、背番号はBOX4巻のリーフレットより判明。
MF/背番号17
控え選手。褐色肌、前髪部分が黒く染まったフレンチグレイのアフロヘアーが特徴。
フィールド外でドラムで叩いていた。
ポジションは「イナズマイレブン アニメイトオンリーショップ」のポスター、背番号はBOX4巻のリーフレットより判明。
監督
オーレ・デ・サンバ監督。小太りでオールバックの白髪の中年男性。白のワイシャツを着用している。
終始セリフ無しで数秒ぐらいしか出番がない。
名前はBOX4巻のリーフレットより判明。
他、名前不明のアシスタントコーチが登場している。
【余談】
大会主催者(黒幕)が関わっているという点では旧シリーズのザ・キングダムと共通しているが、
ザ・キングダムの場合は選手の家族の職をサポートする一方で選手たちに対し無茶なプレーを要求して酷使し、要求が果たせなければ家族にも危害を加えようとするというブラックなものであり、その点ではオーレ・デ・サンバと対比している。
ゲームでブラジル代表の設定が掘り下げられることを期待されていたが、オリオンの刻印放送終了後に「イナズマイレブン 英雄たちのグレートロード(現・英雄たちのヴィクトリーロード)」としてストーリーそのものを完全オリジナルに変えることを発表したため、(開発の進捗によるが)現状ゲームに出るかどうかも分からず、チームの全貌が明かされることがない状況だったが
2023年9月の東京ゲームショウにてコラボキャラを除いて今までのシリーズに登場したチームがほぼ全員登場するとの事でオーレ・デ・サンバも登場が確定した。
追記・修正お願いします。
最終更新:2025年04月12日 19:37