登録日:2024/01/08 Mon 21:35:00
更新日:2026/07/04 Sat 23:01:49
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朗読劇/舞台「魔法少女育成計画」シリーズは、
原作シリーズ第一作のアニメ放映から6年ほどが過ぎ、原作小説はコンスタントに発表されていたものの、メディアミックスが上手くいっていなかったことに気をもんでいた原作ファンの前に、突如として提供された新たなメディアミックスのシリーズである。
経緯
本朗読劇の企画・製作を行ったオッドエンタテインメント社のCEOであるサトウケイイチ氏が、【登場人物のほとんどが死んでしまうような舞台】の原作を探しているときにたまたま無印まほいくのアニメを視聴し、興味を持ったことが発端。
氏の本業(パチスロメーカーであるカルミナ社の社長)であるパチスロ機と合わせて版権を取ろうとしたが、その時点では別メーカーが権利を抑えていたため断念。
しかし、その別メーカーの経営破綻により持っていた各種版権が手放されたようで、改めて権利を取得。
2022年10月にパチスロがリリースされたのと前後して、朗読劇第1弾として『森の音楽家クラムベリー外伝 魔法少女育成計画 UNRIPE DUET』の上演が発表された。
2023年1月に上演された同公演は、幸いにして損益分岐点を超えたようで、以降も朗読劇シリーズとして展開されることとなった。
さらに2025年からは、舞台劇としてのシリーズも展開される。
この一連の流れにより、朗読劇/舞台だけでなく『restart』のアニメ化、漫画では『F2P』と『restart』の再開が実現しており、作品ファンからは「(原作が細々と続いていたとはいえ)瀕死だった作品がスロマネーで復活した」と、わりと好意的に受け止められている。ちなみにスロット自体も、そこそこ好評な機種となっている様子。
公演
朗読劇第1弾 森の音楽家クラムベリー外伝 魔法少女育成計画 UNRIPE DUET
- 日程:2023年1月27日~1月29日(全4公演。27日は「前夜祭」として、本編公演ではなくキャストトークと短い短編の朗読のみ)
- 会場:草月ホール
原作者の遠藤浅蜊による、完全書下ろしの新作が使用された。
キービジュアルにはクラムベリーの姿が描かれ、彼女の過去の話が語られることが予告されていた。
あらすじ
児童養護施設で育てられていた少女、其宮 桃はある日、道端で見つけた魔法少女試験の案内に従い、夜の学校で魔法少女「ミーヤ・オクターブ」となる。
……そして20年後、ミーヤは魔法の国の「実験場」で目覚めた。曰く、その試験で事故が発生し、ミーヤも死んでしまったのだが、類稀な才能を有していたことから「実験場」で引き取り蘇生措置を行い、これまで治療していたとのこと。
あまりのことに呆然としていたミーヤであったが、その試験を一緒に受けていた親友の蔵野 苺も無事に生きており、魔法少女として活躍していることを知り、会いたいと強く願う。
その魔法少女の名は、「森の音楽家クラムベリー」。
登場人物・キャスト
(キャストが複数人書いてあるキャラは、公演回によってキャストが異なる)
キャストとしては一番手ではあるが、物語じたいはクラムベリーを追うミーヤとテルミ・ドールの視点で紡がれるため、「クラムベリー」としてのセリフはあまり多くない。
むしろ、今作で明かされた変身前の姿である「蔵野 苺」としてのセリフの方が多いくらいである。つまり、「男八段」緒方アネキの貴重な幼女ボイスを思う存分堪能できるわけである。
魔法の能力は「音を自由自在に操ることができるよ」
アニメで魔法少女育成計画の顔であるスノーホワイトを演じた東山奈央氏が、物語の語り手であるミーヤを演じる。
スノーさんと同じく、「魔法少女らしい魔法少女」ではあるが、あらすじの通りの重い運命を背負っている。
もともとの才能の高さに加えて、実験場であれこれされていたようで、なんと袋井魔梨華を相手に真っ向から力比べができるほどの肉体能力を有している。
魔法の能力は「いろんな楽器で心を震わす音色を奏でるよ♪」。
いくつかの魔法の国界隈のスキャンダルをすっぱ抜いたことで名が売れている、フリーのジャーナリスト魔法少女。
今はクラムベリーを追っているらしく、その手掛かりとしてミーヤに接触、ともに行動することとなる。
ベテラン魔法少女であり、かつ情報通でもあるためか、ほとんど何も知らないミーヤにかわって、彼女が状況を説明することも多い。
魔法の能力は「魔法のガラケーで誰にでもコンタクトできるよ!」
『restart』に登場する魔法少女「ペチカ」の、魔法少女試験の際の相棒。
臆病で内向的なペチカとは対照的に、活発で友人も多い少女。
最初は反りが合わない二人だったが、やがて打ち解け、お互いに相棒だと認め合う仲になるが……
ちなみにメインキャラであるミーヤとテルミ・ドールに加えて、彼女もマルイノ氏によるキャラクターデザインが公開されている。
そしてデザインはあるのに能力が明らかにされていない、シリーズ内でも珍しい魔法少女である。
そういうわけで、作中でミーヤが目覚めた現在は、ちょうど、ペチカの魔法少女試験が開催されていたタイミングとなる。
原作『restart』本編で描かれていた、試験の際の出来事が、井上ほの花氏の悲痛な声で演じられた。
ちなみに、氏のまほいくとの絡みはこれが初めてではなく、原作『breakdown』が書籍化された際にキャンペーンで作成されたボイスドラマにおいて「ドリーミィ☆チェルシー」を演じていた。
言わずもがなではあるが、井上喜久子氏とは舞台上で母娘共演の形。
『restart』に登場する、アニメ化もされたけど儲からなかった有名魔法少女。
「クラムベリーが試験官をした試験で合格した魔法少女」のうち、居所がすぐわかることから、手掛かりを求めてテルミ・ドールがアポをとった相手。
開いた台本を逆に折り曲げてハート形を作っての『デイジービーム』で客席を撃ち抜いた。
クラムベリーがかつて所属した「魔王塾」の代表ということで、話を聞きに行った相手。
本作では、あくまで塾の代表者としてふるまっているせいか、理知的で礼儀正しい面を見せる。
ミーヤに対しては、直接に魔王塾への勧誘までするほど、その能力を買っているようである。
当然ながら、キャストの衣装はキャラクターの衣装のような露出しかない類のものではなかった。
予定が埋まっていてアポイントを取りようがないパムと直接会うための仕込みとして、テルミ・ドールがコネクションを使って呼び出した相手。
言わずと知れた戦闘狂っぷりは本作でも健在で、ド派手なアクションシーンを見せる。
クラムベリーの相方である白黒電子妖精。
ペチカがクラムベリーに送った相談のメールへの対応を押し付けられたりと、こき使われている。
アニメ版の間宮くるみ氏からキャスト変更されているが、それと感じさせない声質で演じられている。
その他
- 当初は、無印アニメのキャストを再集結させようという案もあったようだが、さすがにあの豪華メンバーをそろえることは難しかったようで、それでも魔法少女16名中の6名が参加している。むしろアニメ一期終了後に開催されたキャラソンライブで全員が揃ったことが奇跡的ともいえるレベル
- ラストシーンで、マルイノ氏が描きおろした「蔵野苺が其宮桃の身体を抱いている」イラストが舞台上に投影されるのだが、このイラストは後述の原作小説にも収録されていない、非常にレアなもの。
- 前夜祭で上演された短編の朗読劇は、カラミティ・メアリ(声:井上喜久子)とミナエル(声:松田利冴)による「ハッピートリガーバースデー」と、クラムベリー(声:緒方恵美)と魔梨華(声:宮村優子)による「試験官の在り方」の2作品。
こちらは配信もなく、当日現地に行った観客だけが聞くことができた。
「試験官の在り方」の内容は、クラムベリーが魔梨華に魔法少女試験の試験官の心得をレクチャーするというものだが、途中にアドリブでクラムベリーが(実在の)魔法少女アニメの名前を挙げ、魔梨華が即興でそれに反応するというなかなかカオティックなやりとりが挟まっていたりする。むしろ緒方さんと宮村さんがふざけあっていただけとも言う。
- 最終公演の直後に、原作2作目である『魔法少女育成計画restart』のアニメ化が発表された。
- 全公演が、インターネットで同時有料配信・アーカイブ配信されていたが、ソフト化はされていないため2024年1月現在では視聴する手段が存在しなかった。
が、2024年11月のファンイベントにて映像ソフト化が発表され、2025年6月にBlu-rayで発売された。
朗読劇第2弾 「魔法少女育成計画」 スノーホワイト育成計画
- 日程:2023年10月14日~15日(全4公演)
- 会場:飛行船シアター
当初はWeb公開されていた、スノーホワイトの無印~restartの間の話である『スノーホワイト育成計画』と、遠藤浅蜊書下ろしの『青い魔法少女の自己主張』の二本立てとなっている。
青い魔法少女の自己主張 あらすじ
これは、(二代目)ラピス・ラズリーヌがまだ「ブルーコメット」という名前だったころの物語。
人事部門に呼び出されたその要件は、ブルーコメットという名前の変更要請で……?
青い魔法少女の自己主張 登場人物・キャスト
彼女がもともと「ブルーコメット」であったのはrestart本編でも語られているのだが、本作ではその名前に込められていた想いが明らかとなる。
ちなみに役名はラズリーヌとなっているが、話の中ではずっとブルーコメットのままだったりする。
ムードメーカーかつ人の話を聞かない困ったちゃん。
ブルーコメットが名前を変えさせられようとしている場になぜか乱入し、彼女に同情。二人して、7753へと交渉を行うことに。
人事部門の苦労人。
ブルーコメットという名前の魔法少女が先に存在していたために本来ならば登録できなかったはずのところ、当時の担当者のミスで通ってしまった結果の尻拭いを、名前の変更を要請するという形でさせられることとなっている。
陽キャ二人に挟まれてクレームを受ける、彼女の心労はいかほどか。
スノーホワイト育成計画 登場人物・キャスト
主人公のおなじみ白い魔法少女。キャストは当然、アニメ版からの続投となる。
無印終了直後の弱弱しいスノーホワイトから、restartのスノーさんへの変化が声の演技でもしっかりと再現されるのは聴き所。
スノーホワイトの相方である黒い魔法少女。こちらは、アニメ版から続投の沼倉愛美氏に加え、相羽あいな氏がダブルキャストで演じる。
無印の物語で片腕を失っているため、台本を持つ手もできるだけ片手にするといった演じ方も見どころ。
スノーホワイトの指導役となったベテラン魔法少女。
大半は彼女の視点から描かれるので、ほぼセリフをしゃべりっぱなしのような状態。
弟子を想うあまりに、基本電話だけの付き合いなのにこっそり彼女の部屋に不法侵入をしたりもするが、その様子をあまりにも優しい声で滑らかに自然に語るものだから、原作未読で観劇していた人の中には「なんか変だけど、当たり前のことではあるのかな」と感じてしまった人も多いようである。
「青い魔法少女の自己主張」にて、『吉岡』役で登場していたりもする。
…そして翌月発売の『魔法少女育成計画「赤」』では、『スノーホワイト育成計画』から始まったスノーホワイトとピティ・フレデリカの因縁についに決着がつく事になる。
その他
- こちらは、両日の夜公演が有料同時配信・アーカイブ配信されていた。また、上演の少し後に、メイン声優3名を集めての生オーディオコメンタリー収録を兼ねたトーク特番が配信された。さらに、両日夜公演(と特番のオーコメ)を収録したBlu-rayが発売された。
- 会場の特性でプロジェクションマッピングがふんだんに使われており、実は最前方の席では角度的に見ることが難しい演出もなされていたりする。
- 会場ロビーで、11月に発売された原作『魔法少女育成計画「赤」』の表紙とリバーシブル表紙がパネルで初公開された。
- こちらでは最終公演後の特報として、アニメrestartにおいて、プフレ役に南條愛乃氏、シャドウゲール役に近藤玲奈氏がキャスティングされたことが発表された。
朗読劇第3弾 朗読劇 魔法少女育成計画double shadow
- 日程:2024年3月16日~17日(全4公演)
- 会場:壮絶草月ホール
今回はアニメ版『restart』との連動を意図しており、『RESTART PREQUEL SERIES』と銘打っての公演となる。
演目は『青い魔法少女の自己主張ver.2』と『魔法少女育成計画 double shadow』の二本。前回公演後の特報にて予告されたとおり、主役となるプフレ役の南條愛乃はアニメ版でも同役を演じることが発表されている。
どちらも、『restart』に登場する魔法少女のルーツにまつわる、本編以前の話となる。
青い魔法少女の自己主張ver.2 あらすじ
ver.2となっているが話の筋じたいはほぼ同一であり、キャストの違いによる味わいの違いを感じられるような作品となっている。
特に2日目は、高垣彩陽と井口裕香という芸人気質を持った二人が並んでしまったために、アドリブの加速っぷりがひどいことに……
青い魔法少女の自己主張 登場人物・キャスト
前回公演ではチョイ役として吉岡が出てきたが、今回は似たような役どころで魔王パムが登場する。
朗読劇 魔法少女育成計画double shadow あらすじ
プフレとシャドウゲールが、森の音楽家に魔法少女の候補生として選ばれ、凄惨な試験が始まる、ほんの少し前の話。
魔法少女になったことで単純に浮かれているシャドウゲール/魚山 護に対し、プフレ/人小路 庚江は、「試験にはたった一人しか合格しないというのに何を無邪気に浮かれているのか」と呆れ混じりの苛立ちを覚えていた。
そのころ、傭兵魔法少女としてテロリストに雇われていたエーコ・EX・ランタンは、作戦中に魔王パムと交戦、命からがらで逃げ出す。
そんな彼女を保護したのは、庚江の元従者であり、同じ学校に通う級友であり、そして森の音楽家に魔法少女候補生ジップステップとしての姿と能力を与えられた少女、宍岡 守だった。
これは、同じなまえを持った二つの影と、その影を照らす二つの光の物語。
朗読劇 魔法少女育成計画double shadow 登場人物・キャスト
超がつくほどの名家、人小路家の令嬢として完璧なお嬢様を体現している少女。
とても優秀だとは言えようもない従者である護のことを、それでも手元に置きたいと執着している自らを、人小路家の人間として不合理であると判断しながらも決して手放そうとは考えていない。
そんな彼女が、なぜ護のことをあれだけ気に入っているのかは本編での謎でもあったのだが、本作でその一端が語られることになる。
従者としては欠点がありすぎるものの、なぜか庚江に気に入られている従者。
魔法少女(候補生)として選ばれたことで、庚江に「気持ち悪い」と釘を刺される程度には浮かれている。
内心としては、どうせ庚江が合格するのだから、自分はせめて試験が始まるまでの間は好きなように楽しもう、という意識だったりする。その一方で庚江はというと、護の合格を優先した上で自らも枠を得ることを企みピリピリとしていた、という次第。
主人である庚江に対して遠慮がなく、あまつさえ避難訓練で転ばせてしまうという失態まで演じているが、決して彼女のことを主人だと思っていないわけではない
はずである。
当初はアニメでシャドウゲールを演じることが発表されていた
近藤玲奈氏が演じる予定だったが、同氏が体調不良による一時的な休養期間に入ってしまったために、事務所の先輩である小松氏が演じることとなった。
完全な余談であるが、小松氏が以前にパーソナリティとして出演していた『
A&G NEXT GENERATION Lady Go!!』から生まれた企画『みならい女神プルプルんシャルム』のキャラクターデザイン担当が、まほいくと同じマルイノ氏であり、公演パンフレットのインタビューでもそのことに軽く触れられている。
- エーコ・EX・ランタン/三上 衛子(声:茅野愛衣)
サソリとハートがモチーフとなった外見のフリーの傭兵魔法少女だが、あらすじの通り、テロリストグループに雇われていたところを魔王パムに襲撃され、辛くも生き延びる。
とはいえ、魔王の羽1枚を撃退するなど、その戦闘能力は極めて高いレベル。
三上は人間時に名乗っている名前であるが、生まれは人小路に仕える宍岡家の人間であり、従者としての人生に嫌気がさして家を出た過去がある。
当初は妹であるジップステップの魔法少女試験合格を応援し、自分は姉であることを隠したままそれを見届けてから去ろうと考えていたが、やがて、共に並び立つ魔法少女として生きていくという夢を描いてしまい……
それもあって、「試験の開始前に、人小路庚江(と魚山護)を潰す」という考えをジップステップに教唆し、実行に移すことになる。
魔法の能力は『魔法のランタンから光を放つよ』。
グレーをベースとしてフリルとハートがモチーフとなった外見の魔法少女候補生。そしてこの物語の、実質的な中心人物でもある。
実は護より前に庚江付きの従者となっていた存在だったが、幼稚舎時代のちょっとしたミスが発端でその役を解かれてしまう。
しかしそのことを悔やみこそすれ、またいつか庚江の隣に立つことを願ってひたすらストイックに研鑽を重ねていた。
なので、現従者である護に対しては、能力も足りず、努力もせず、それなのに何故か庚江の側を離れようとしないと、憎んでいるといってもいい程度の認識。
魔法少女候補生としては、もとの性格もあって、努力によって試験を突破しようと考えているタイプ。それもあって、魔法少女の先輩であるエーコから教えを乞うことになる。
その一方で、自らが魔法少女となるためには蹴落とさなければならない他の候補生に、憧れの対象である庚江そのひとが含まれることを知ってしまい、大きな葛藤も抱えている。
魔法の能力は『影を踏んだ相手の動きを止めるよ』。
初回の朗読劇「クラムベリー外伝」からの続投となった最強の魔法少女。
羽の一枚を撃退した「光線使い」が危険な存在であるとみなし、依頼された仕事の域を越え、その姿を追う。
前回は魔王塾の塾長としての余裕ある振る舞いを見せていたが、今回は最強と呼ぶに相応しい派手な戦闘を見せる。
物語のクライマックスで、他の4人が凄絶なドラマを演じている中、良い意味で空気を読まない超然としたセリフを口にする姿は、まさに魔王。
その他
- 今回公演も、前回と同様に、両日の夜公演が有料同時配信・アーカイブ配信されていた。また、その内容を収録したBlu-rayも2026年5月に発売された。
- 恒例となっている千秋楽後の特報では、アニメrestartのキャラからマジカルデイジー、のっこちゃん、@娘々、夢ノ島ジェノサイ子、ラピス・ラズリーヌ、チェルナー・マウスの6人分のキャラデザが新規公開となった。
- 朗読劇も3回目となったせいか、わりと近い年代のキャストが集まったせいか、はたまた芸人声優が多く集まったせいか、本公演では前回までにはまったくなかったアドリブによる遊びのかけあいがかなり多くなっている。
そのネタも、台本のやりとりをそのまま膨らませたものから、声優つながりによるファヴ太郎、共通するキャストが多いことによるシンフォギア、客席のオタクいじり、あみたの可愛いポーズ、高垣彩陽のダジャレ連発となかなか濃いものに。
ナンジョルいわく、『戦犯はみかこし』
- 公演グッズとしてdouble shadowの原作小説が販売されているが、ジップステップが庚江=プフレであることを知らないなど、キャラクターの関係性とそれによって生まれるドラマの展開がやや異なる内容となっている。
- 出演声優の大半が、いままさに人気のある層となったせいか、チケットの争奪戦が過去とは比べ物にならないレベルとなり、一次先行抽選の時点でほぼ全席完売ということに。特に最前5列までのVIP席は高額ながらも20倍以上の倍率だったとか。
魔法少女育成計画「プロジェクトrestart」 ファンイベント
- 日程:2024年12月13日~14日
- 会場:草月ホール
舞台ではなく、タイトル上は原作(と制作中のアニメ)restartのファンイベントであるが、製作が同じオッドエンタテインメントであること、後述の舞台F2Pのプロモーションも兼ねていることから、あわせてここに記載する。
内容としては、アニメrestartのキャスト発表と舞台F2Pについてのキャラビジュアル公開をメインとして、短編朗読劇や遠藤・マルイノ両先生によるファンからの質問への回答が行われた。
また、以前にとらのあなが作成していたけど自然消滅したものとは別に魔法少女育成計画ポータルサイトの公開と、連載が止まっていたコミカライズ版restart・F2Pの両作品の同サイト上での連載再開も発表された。
舞台劇第1弾 魔法少女育成計画F2P the STAGE~First Chapter~
- 日程:2025年2月6日~2月10日(全9公演)
- 会場:博品館劇場
2024年の11月に突如として発表された新イベントであり、これまでの朗読劇からさらにスケールアップした舞台劇となる。
原作となるのは、漫画オリジナル作品として宝島社のWebサイト「このマンガがすごい!WEB」にてWeb連載されていたものの、最終回まであと数話という物語のクライマックスで謎の更新停止がなされたまま7年の時間が経過していた『
魔法少女育成計画F2P』であり、ファンには驚きをもって迎えられた。
ちなみに、その正式発表までにはオッドエンタテインメントの公式Xにて、原作の衣装を着用したモデル(の一部)が写った写真がカウントダウンとして公開されており、その特徴的な意匠からF2P絡みの発表であることがカウントダウン初日の段階で予想されてはいた。
舞台劇であることからか、キャスト陣も2.5次元で活躍する若手声優・俳優が多く配されている。
ストーリーと登場人物の詳細については、
作品個別記事も参照のこと。
登場人物・キャスト
主演ということで、舞台の開始とともにモノローグで、魔法少女となるまでの生い立ちが語られる。いわく、母親がなんでも先回りして決めてしまうせいで、選択をできない人間になっていたとのこと。
それに対応して、彼女が「選択」する決意を固めるところで、First Chapterの幕が下りることとなる。
さすがに舞台上で本当にprprはしない。
舞台においてはアルマとW主演の形。
アルマと対比する形にするためか、姉に頼りがちだった原作と比べて、自らが決断をする描写が多くなっている。
おおむね原作どおりのキャラクターではあるが、ルルがアルマに対して家族の話をする際に、いたたまれなさそうに顔を反らすなど、原作を知っていれば感じるものがある細かい演技も多い。
レジスタンスの暴力担当として、殺陣でも暴れまくる。原作の設定どおりに足技主体の動きで、キレのあるハイキックの迫力はかなりのもの。
原作ではもな子がやっていた生首サッカーを何故か担当することに。
アルマに腕を舐めさせる(=自分の過去と目的を教える)シーンに、そこに至るまでの流れが追加され、彼女との絆の深まりがより強く描かれている。
こちらもほぼ原作どおりの言動ではあるが、ジューベとの交渉やルルに対する妄執の独白において、より狂気性・異常性が垣間見えるような演技となっている。
また、魔法少女体デザインのコンセプトが、ルルのユニコーンと対になるような、ペガサスであることが舞台演出で示唆された。
パペタとあわせて出てくることがほとんどであり、与える仕事は厳しいがお互いに信頼のある上司と部下の関係性が表現された。
その軽妙なやりとりのおかげで、舞台中では癒しパートのような存在感に。
というわけでその部下役だが、原作にあったような一種の怪しさは鳴りを潜め、不憫かわいい担当。
魔法の能力を再現したパペットの「早着替え」はマジックの域。
また、舞台中では唯一といっていいアドリブを披露し、客席に笑いをもたらしていた。
実力者という原作設定どおりに、扇を使った中国拳法のようなダイナミックな殺陣を披露する。
メインキャストの一角となったおかげか、原作ではすぐ殺されてしまうところを生き延び、クライマックスにおいてレジスタンスに加勢するというサプライズを見せた。
この、生き残らせるという理屈を作るために、ミースは犠牲になったのだ……
魔王塾のやべー奴という原作どおり、物語の終盤で暴れまわる。
分身の能力を、同じ仮面をつけ同じような衣装のアンサンブルという形で再現。本気になると仮面を外す。
舞台上で、多対多という迫力のある(一方でどこを見ればいいのか悩ましい)殺陣を実現した。
原作では本格的な戦闘に入る前に連載終了してしまったが、本舞台ではそれからの展開を先取りして暴れまわる。
具体的には、(エイミーとの戦闘で消耗していたとはいえ)レジスタンス+ファンの全員を相手取って、ほぼ無傷で全員を戦闘不能に至らしめるほどの傍若無人。
特に、ファンに対して能力発動→一方的に痛めつけ、鉄扇を首に刺す→能力解除→レジスタンスの見ている前で、刺した鉄扇を錫杖で叩いて絶命させるという流れには声を失った観客も多かった。
ちなみに演じる持田氏は、過去3回の朗読劇においてアンサンブルとして出演しており、今回の舞台劇において改めて、メインキャストの魔法少女として舞台に上がることとなった。
原作のとおりの、可愛い姿と仕草と声で、考えていることはえげつない、というキャラを見事に再現。
出番こそ決して多くないものの、その不気味さは強い印象を残している。
ちなみに鈴木杏奈氏にあっては、これが初の舞台劇とのこと。
主題歌
- 『TASTE FOR TRUTH』Ćrio(cv.鈴木杏奈)
アーティストとしても活動している鈴木杏奈氏が、役名からとった「Ćrio」名義で歌唱する。
その他
- 今回公演は、初日公演及び千穐楽公演の2公演が、生配信及びアーカイブ配信された。
- これまでの朗読劇でも見せた、舞台上の紗幕とプロジェクションマッピングを取り入れた演出はよりパワーアップしており、立体的な演出を可能としている。
特に主題歌が流れる中のオープニングでは、ポーズをとるキャストの脇に白い旗を掲げ、そこにアップの顔と名前を投影するといった、アニメOP的な演出がなされている。
- パペタの早着替えのほかにも、アルマが舐めようとしているところに視線を集中させて裏から説明書を取り出す、倒れたモブ魔法少女の首がいつのまにか作り物の生首と入れ替わっているなど、マジックのような意外性のある演出がいくつも取り入れられている。
- 血飛沫の演出についても、背景に投影するだけではなく、ここぞというときには実際の水飛沫に赤いライトを当てて血に見立て、それがびしゃびしゃと降りそそぐリアルな音を取り入れたりも。
- 朗読劇でも活躍したアンサンブルを今回も取り入れ、エイミーの分身ややられるだけのモブ魔法少女のほか、キャラクターの感情表現やそのシーンの緊迫表現など多彩な「役」を演じている。
朗読劇第4弾 朗読劇 魔法少女育成計画 paradoxical plot/criminal sisters
- 日程:2026年6月20日~21日(全4公演)
- 会場:草月ホール
アニメ『restart』の放映を秋に控え、その中からプフレとのっこちゃんをそれぞれ主役とした2演目の二幕構成となる公演。
テイストの異なる2作品についてそれぞれ、シリーズ内からの既存魔法少女1人と新魔法少女1人を含めた3人の魔法少女がメインとなるエピソードとなっている。
paradoxical plot あらすじ
監査部門が主催する逮捕術講習に参加しようとしていたフリー傭兵魔法少女のパトリシア。しかし講習はなにか事件があったらしく中止に。その帰り道に、彼女はなぜか「基幹コンピュータ破壊事件」の犯人として監査部門に拘束されてしまう。
そんなパトリシアの前に、一人の魔法少女が現れた。
「私はプフレ。君を助けに来た者だ」
paradoxical plot 登場人物・キャスト
「基幹コンピュータ破壊事件」の調査を行う第三者委員会委員長(委員はプフレだけ)としてこの事件に関与し、まずは囚われていたパトリシアを解放して助手として同行させることに。
基幹コンピュータの破壊は、そこに保存されていた監査部門の汚職の証拠の隠滅こそが目的だと推測し、その犯人を捜す。
今回は従者であり遊び相手であり弱点でもあるシャドウゲールがいないためか、終始尊大かつ余裕のある言動を見せる。
原作『
ACES』から参戦の、いかにも警官というコスチュームの魔法少女。本エピソードはプフレとの出会いとなっている。
基幹コンピュータの破壊には全く関わっていないが、現場近くにいた監査部門ではない魔法少女だというだけで、監査部門幹部に罪をなすりつけられようとしている状況。
自身を捕らえにきた監査部門の魔法少女を13人まで病院送りにするなど実力は確かであり、「戦わない魔法少女」であるプフレにかわって大立ち回りを演じる。
監査部門の総本部長を務める高位の魔法少女であり、魔法の国の貴族でもある。
白一色のドレスに銀色の髪、氷の羽という外見のとおり、氷を操る魔法を使う。その強さは、部屋をまるごと一瞬で凍り付かせるほど。
貴族という出でありながら現場の凄腕捜査員としても活動していたようで、出世したのも不遇な現場捜査員を支えるためという、抑制された感情の裏にも熱い想いを有している存在。
監査部門の魔法少女で、第三者委員会のアシスタント、実質的には解放されたパトリシアの監視役という立ち位置で、プフレたちに同行する。
とはいえ、基本的には記録を取るばかりで特に前に立つことはない。が、その真意は……
監査部門の教導隊隊長の魔法少女。長い白髪、赤いビキニアーマーという姿で炎を操る魔法を持つ。そのためか、言動もわりと脳筋。
監査部門の警備部長の魔法少女。小学校高学年程度の外見に薄茶色のミリタリーコート、背中にはランドセルという姿。土を操る魔法を持ち、性格も植物を思わせる穏やかさ。
criminal sisters あらすじ
魔法の国のとある職員が裏金を横領して逃げたがそれを追った担当者が勢い余ってその職員を殺してしまう、という事件を受けて、人事部門の始末屋である魔法少女レイン・ポゥは裏金の隠し場所を調査することに。
その目的のため、死んでしまった職員が人間界に作った娘であるのっこちゃんへと接近して情報を得ようとするが……
criminal sisters 登場人物・キャスト
restartより前、小学校低学年でありながら、魔法少女としては数年間のキャリアを持つ魔法少女。
restart本編では語られていなかったが、父親が実は魔法の国関連の人間だったこと、裏金を持って逃げてそのまま行方不明となった(のっこちゃんは知らないが、魔法の国に始末されている)ことが明らかとなる。
そのタイミングで母親も病で入院し、家庭にお金がなくなってどうしようもなくなった、というところで闇バイト仕事を持ってきたレイン・ポゥに協力し、後ろ暗い仕事をすることに。
最初は裏の人間であるレイン・ポゥを恐れていたが、次第に『レイン・ポゥお姉ちゃん』と口走ってしまうくらいに懐いていく。
原作『
limited』から参戦の、人事部門の裏の始末屋。
時間軸的には、変身前はまだ小学生ではあるが、この時点で3つの裏の仕事を終わらせている、ある意味ベテラン。
本人としては暗殺とかそういった派手な仕事を好んでいるのだが、相棒であるトコに泣きつかれて裏金捜索をすることに。
当初は「逃げた男の娘であり隠した金の手がかり」としてのっこちゃんに接触するが、次第に彼女のことを妹分と思うようになるほど絆されてしまい……
余談だが本渡楓氏は、無印アニメにおいて小雪の友人であるスミレを演じていた。
本編や短編では何度か名前が登場していたものの本人の登場は初となる、キューティーヒーラーギャラクシーの片割れ。
白を基調としたコスチュームに緑の長い髪、大きなリボンの凛々しい姿と、まさに魔法少女アニメの主人公そのもの外見。そしてまさかの『僕』っ娘。
本作では、レイン・ポゥが請けた地上げの対象となった定食屋の常連として、彼女らの前に立ちふさがる。
ただでさえ強い魔法少女なのだが、敵の攻撃を受け意識を失うなどして戦闘不能となるたびに、自動回復・モードチェンジでより強くなって復活するというチートじみた能力を持つ。
魔法の能力は「白い星の力を借りて悪と戦うよ」。
魔王ほどじゃないにしろ、さすがに拡大解釈が過ぎませんか
そういうテキストであるせいか、「悪」と認めた相手には苛烈な攻撃を見せる。
余談だが、演じる柊優花氏は、まほいくとも共通点のある『
魔法少女ノ魔女裁判』の橘シェリー役として一躍有名になった人物であり、本朗読劇へのオファーもそれを想定してのものと思われる。
レイン・ポゥの相棒である妖精型マスコット。
見栄を張ったせいで裏金捜索を担当させられることになるが、自分だけではとても解決できずにレイン・ポゥを頼ることに。
これも余談だが、演じる持田氏は、F2Pの項にも書いてあるとおり、過去3回の朗読劇でアンサンブルとして出演。今回では改めて、メインキャストの一人として出演することとなった。
その他
- 本朗読劇シリーズでは「アンサンブル」の存在が特徴的であった(下記「余談」参照)が、今回は「ダンサー」という名称となり、ただの殺陣ではなくダンスとして、朗読劇の表現をより充実したものとさせていた。
- paradoxical plotはミステリー的な筋立てとなっており、途中でプフレが読者への挑戦ならぬ「観客への挑戦」を語り上げてから解決編へと移っていく。
- paradoxical plotが終わり幕間の休憩に入る際にプフレの案内が入るのだが、そこに「今日はこちらに名探偵が多いとはいえ」という一文がある。これは、上記まのさばの橘シェリーと、本渡楓氏演じる『名探偵プリキュア!]』の小林みくる/キュアミスティックを指していると思われる。
- 例によって、両日の夜公演が有料同時配・アーカイブ配信されていた。オッド社長・サトウ氏曰く、配信するかはギリギリまで悩んでいたらしい
- 千秋楽後の特報では、カルミナ社としてのイベントである『Carmina BOOST!!』でのアニメrestart先行上映会の決定と、2027年初頭の新舞台(仮称)『魔法少女育成計画 ON STAGE』が発表となった。
- 今回はチケットとして、これまでの前5列目までを対象としていた「VIP席」を分割する形で最前列を「ロイヤル席」として設定。実質的に通常席の倍という価格でありながらかなりの高倍率の抽選となった模様。
- 今回も公演グッズとして原作小説が売られているが、原作と台本で別商品だった前回までとは異なり、演目ごとに原作小説(併録:台本)という形となっている。
- 有償の入場特典として、ボイスドラマ4本が制作されている。内訳は人小路庚江×パトリシア(CV:前島亜美)の『一流傭兵の話術』、プフレ×パトリシア(CV:Lynn)の『研究部門就任式にて』、プフレ×シャドウゲール(CV:近藤玲奈)の『花嫁についてのあれこれ』、レイン・ポゥ(CV:安済知佳)×ポスタリィ(CV:Lynn)の『放課後の二人』。
余談
- このシリーズは、朗読劇というくくりではあるが、舞台の上では椅子に座ってセリフを読むキャストに加えて、キャラクターたちの動作や心情、アクションなどを表現する「アンサンブル」が10名弱存在する。
そして時には周囲のモブの動き、時には魔王パムの羽、時にはラズリーヌの尻尾、時にはダンス、時には新体操、時には殺陣と呼べるレベルのアクションと激しく動き回り、「2.25次元」と言ってもいいほど、ただの朗読劇には収まらない迫力がある表現がなされている。
- 書下ろしの原作小説と台本がオッドエンタテインメント社の公式通販サイトにて、公演グッズとして販売されており、内容を知ること自体は今からでも可能となっている。短編一本3,000円をどう思うかは受け取り方しだい
- 会場のロビーには毎回、パチスロ魔法少女育成計画の実機に、デモムービーとして朗読劇のキービジュアルを使用した特別版が持ち込まれている。
アンサンブルに混じれるような身体能力のある魔法少女は、追記・修正お願いします。
- 同じオッドエンタテインメントさん主催の舞台劇シリーズも正式に発表されたので、項目名を朗読劇/舞台「魔法少女育成計画」シリーズに変更しようと思います。一週間程度異論が出なければ、この案で実施します -- 名無しさん (2024-11-23 23:10:22)
- 項目名を、朗読劇「魔法少女育成計画」シリーズから、朗読劇/舞台「魔法少女育成計画」シリーズに変更しました。 -- 名無しさん (2024-12-01 20:34:26)
- 広告部門の -- 名無しさん (2025-02-11 04:09:43)
- 途中送信失礼 広告部門の魔法少女がせっせと書いてると思うと可愛い -- 名無しさん (2025-02-11 04:11:13)
最終更新:2026年07月04日 23:01