ギラファノコギリクワガタ

登録日:2012/01/22 Sun 10:49:33
更新日:2025/05/31 Sat 16:52:17
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/コノキョリナラバリアh\



帰れ





/うわあああ!\








/もっと強くなっt\



すみませんでした







◆概要

ギラファノコギリクワガタとは、みんな大好きクワガタムシの一種である。

主にネパールやインドネシアなどのアジア圏を中心に生息しているクワガタで、ノコギリクワガタ種としては世界最大を誇る。
名前のギラファは「キリン」。つまり英語のジラフに相当する言葉である。

特筆すべき点は大アゴがとんでもなく長い、そしてでかいのだ。
これがギラファがギラファたる所以で、一部の図鑑で「キバナガノコギリクワガタ」と呼ばれるのも納得だ。

この大アゴのお陰で必然的に体長も大きくなり、記録に残っているものでギラファノコギリの亜種の中では最も大型になりやすいフローレス島産亜種ケイスケの飼育レコード個体はなんと122mmにもなり、文句なしに世界最大のクワガタという称号を欲しいままにしている。
なお、ケイスケギラファに続いて大きいフィリピン産の亜種ダイスケも、最大サイズは119.4mmとなるが、メスの大きさではケイスケギラファを凌いで60mmを超え、ノコメスとしては世界最大となる。
因みに、最も小さいティモール島産亜種のティモーレンシスは、大きい個体でも100mmに届くかどうかだが、それでもその大きさは我々が知る普通のノコギリクワガタなら55mm~70mm前後(最大で76mm程。メスは30~44mm)で充分大きいと言える事から、こいつがいかに怪物じみた大きさか分かるだろうか。
なお、世界第二位の近縁種であるコンフキウスノコギリクワガタも、100mmを超える大きさ。

上述した通り大顎がとんでもなく長いが、この長い大顎は圧倒的なロングリーチを生み出し、戦闘において大きなアドバンテージとなる。
相手がギラファを攻撃しようと近づいたところで長い大顎を相手の体の下に差し込み、脚を挟んで力を封じるというのが鉄板の戦法で、うまく決まればどんなに力の強いクワガタでもなす術なく土俵から引き剥がされてしまう。
また、流石にオオヒラタ系には見劣りするものの、華奢そうな外観に反して意外にパワーも高水準な部類であり、これを活かして相手の首や胸を下から掴んで持ち上げたり、一気に顎を跳ね上げて相手を弾き飛ばしたりする場合もある*1

そして最大の武器は顎の奥にあるコブのように膨らんだ巨大な内歯だ。
ギラファの挟む力はオオヒラタ種と比べれば弱いが、内歯だけは別である。
この内歯は凄まじい破壊力を誇り、ここで角や顎を挟まれると良くて穴が空く最悪へし折れてしまうというのだ。
これはヘラクレスオオカブトコーカサスオオカブトといった類まれな戦闘能力を有するカブトムシやクワガタで最強を問われれば真っ先にその名が挙がるパラワンやスマトラといったオオヒラタクワガタなどにも有効であり、内歯で傷つけて相手を負傷させ、戦意喪失に追い込む事もある。
しかもこの威力は中型個体でも健在でアトラスオオカブトや日本のカブトムシの角を切断する事もある。人間も挟まれると結構痛い。

総合的に見ればオオヒラタほどの安定感はないものの、最強クワガタの一角に名を連ねられうるだけの高いポテンシャルを秘めたクワガタと言えよう。


大きさばかりに目がいきがちだが、ちょっと待って欲しい。
見所は他にもある。

流れるような流線を描く鋏の造形、程よく艶の乗った上品な漆黒のボディ…素晴らしい。

この迫力、カッコよさ、美しさが同居したこいつの姿を見れば、まだあどけない少年達が一発で骨抜きにされてしまうのは想像にかたくないだろう。

スペースにさえ気をつければ飼育も容易で、菌糸ビンを使えば100mmを超す個体も簡単に育てることができる。
さらに100mmを超す個体でも1年くらいで羽化してくることもありクワガタ飼育初心者にもおすすめのクワガタである。

世界最大級のクワガタであることで、昆虫ブームの立役者ゲームである「ムシキング」の登場によってその名を轟かせ、瞬く間にクワガタ界でトップクラスの人気を獲得した。


上述されているが、近縁種としてコンフキウスノコギリクワガタというよく似たクワガタもいる。
こちらも長い大アゴが特徴的だが、顎が細く内歯があまり発達しないせいで迫力に欠け、ギラファに比べると人気では劣るのが実情。ぶっちゃけ影が薄い。
しかし、実は戦闘能力の方は同体格であればギラファ以上とも言われる化け物で、こちらも闘争心が十分なら強豪オオヒラタとも互角に渡り合える数少ないクワガタである。
特に大顎が下側に湾曲している点を活かした戦術は特筆すべきものがあり、ギラファで時々見られる「大顎を外から挟まれて押し込まれる」という状況になっても、力を受け流しながらするりと顎を抜いてカウンターを決めることが出来る。
他にも、上から敵の脚を掴んで力を奪って引き剥がしたりと、ギラファ以上に器用な闘いぶりを見せてくれる。
ギラファがノコギリクワガタ界の表番長とするなら、こちらは知る人ぞ知る隠れた強キャラ、裏番長といったところか。

性格

大型のクワガタとしては珍しく、基本的にはおとなしい性格であり無駄な戦いを好まないとされる*2。そのせいかクワガタ相撲ではスロースターター気味な個体が少なくなく、動き出しの早いクワガタに一気に不利な状況に追い込まれて敗北してしまう事もしばしば。
しかし、いざ闘志に火がつけば並外れた勇敢さを発揮し、オオヒラタやフタマタクワガタツヤクワガタなどの凶暴な強豪相手にも一歩も引かず戦う。またメンタルも強く、一度戦いになればそう簡単には引き下がらない傾向がある。

ちなみに他のノコギリクワガタ属(プロソポコイルス属)はファブリースノコギリクワガタやサバゲノコギリクワガタなど気性が荒い種類も多い。日本のノコギリクワガタも日本のクワガタの中では気性が荒い方である。しかしフタマタクワガタと同様にメンタルはそれほど強いわけではないとされる。

甲虫王者ムシキングでの活躍

初期シリーズより登場。
強さは200。性格はアタックタイプ。必殺技はチョキ。
肩書きは「世界最大のノコギリ」
「2004夏限定」で一旦排出を終了したが、「2005セカンドプラス」で新技「G・ネックブリーカー」を携え、復活。
若干グラフィックが変わった。


旧超必殺技「ブルロック」
横に回り込み、挟み込んだ後に振り回しながら締め付ける。
ちなみにパラワンオオヒラタクワガタもこれを超必殺技として使用している。


新超必殺技「G・ネックブリーカー」
相手の攻撃を屈んでかわした後、すかさず弾き飛ばし、突っ込んで相手の頭部に大アゴを挟みつけ、回転しながら地面に叩きつける。
ちなみに「G」は「ジャイアント」「ギラファ」の意味。


DS版ゲーム甲虫王者ムシキング スーパーコレクション」のゲームモードの一つ「そだててぼうけん」では、ほのおのやまのボスとして登場し、同モードの事実上のラスボスを務めた。



◆アダー完結編

  • 第一弾EXノーマル
ダゲキ54 ハサミ118 ナゲ53 体力188 防御20

  • 第一弾ハイパーレア
ダゲキ54 ハサミ136 ナゲ55 体力199 防御17

  • 第五弾
上記の通り。

元々高かったハサミ技はさらに磨きあがり強化した。
性格は自信家で「ギラファ様」と自称する程でどんな強い相手だろうと自分の強さに余裕を持っている。


時は流れシリーズ最新作、新甲虫王者ムシキング2ndにて再登場。
前回の1ndのヘルクレスオオカブトの立ち位置に並ぶ。
鳴き声は前作の「ヴゥガウゥゥゥー!」という荒々しい声ではなく、「ゴアアァァオウ!」とやや控えめな鳴き声となった。
ちなみにこの鳴き声、前作ではウォレスノコギリクワガタ(つよさ120)のもので、ギアスゾウカブトと非常によく似ていたりもする。


◆余談

冒頭に登場した同じくチビっ子の人気者『仮面ライダー剣』で、(0M0)こと橘朔也/仮面ライダーギャレンと壮絶なラストバトルを繰り広げた相手がギラファアンデッドであり、
最強フォームにこのギラファノコギリクワガタがモチーフに使われていたのも要因となっている…かもしれない。
なお、ギャレン キングフォームはTV本編には登場しなかったが、同作から19年後にクロスオーバー作品の『仮面ライダーアウトサイダーズ』で遂に登場を果たした。

ギラファノコギリクワガタをモチーフしたものは他にも存在し、映画『仮面ライダーギーツ×リバイス MOVIEバトルロワイヤル』には仮面ライダーゲットオーバーデモンズが、
2023年には同じニチアサのスーパー戦隊シリーズでも『王様戦隊キングオージャー』にてギラファノコギリクワガタから名前を拝借したキャラクターがそれぞれ登場した。

遊戯王』ではインヴェルズに『インヴェルズ・ギラファ』が登場。
その名に恥じず、非常に強力な効果を持ち、インヴェルズデッキのエースカードである。

また、『ヴァンガード』にも犯罪結社メガコロニーの将軍、ギラファを始めとするギラファシリーズが存在する。
こちらもメガコロニーのメイン的存在であり、メガコロニー屈指の強さを誇る。




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最終更新:2025年05月31日 16:52

*1 110ミリを超えるとヘラクレスをも持ち上げる事もあるとされる。ただし、押し合いはそこまで強くないという意見も

*2 そもそも天敵が少ないから、というのもあるが。