ヤドカリン(ウルトラ怪獣)

登録日:2024/03/20 Wed 00:00:00
更新日:2024/09/20 Fri 01:03:40
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ヤドカリンは『帰ってきたウルトラマン』の29話「次郎くん怪獣に乗る」に登場した怪獣。

別名:やどかり怪獣
身長:52メートル
体重:5万トン
出身地:宇宙

【特徴】

宇宙怪獣の一種で、MATの無人宇宙ステーションNo.5の中に入り込んで地球にやってきた。
名前の通りやどかりのような性質を持っていて、普段はステーションの中に潜んでじっと動かない。
姿はヤドカリのようにハサミを持っているが、丸い目が愛嬌があるユーモラスな顔をしている。
そんなに狂暴な怪獣というわけではないが、人類からしてみれば迷惑な奴であることには変わりない。

武器はハサミから放つ毒液。
また、鈍重な見た目に反して意外に素早く、ハサミのパワーもウルトラマンを抑え込んでしまうほど。
しかし本来の性質は臆病で、不利になるとステーションを殻にして立てこもってしまう。
この宇宙ステーションがどういうわけか異様に頑丈で、宇宙から落ちてきてヤドカリンが背負って動き回ってもビクともしなかったくらい固かったためにウルトラマンも立てこもられると手を焼いた。

【活躍】

郷秀樹が宇宙ステーションNo.5の定期検査をおこなった直後に宇宙のどこからか現れてMATにも気づかれずにステーションを乗っ取った。
そのまま東京郊外に落下して潜んでいたが、ステーションの機能は生きていて、宇宙空間ではありえない温度や湿度の観測データを送ってきたことからMATに逆探知される。
ちょうどその頃東京郊外に埋まっていたステーションの中には次郎くんが迷い込んで閉じ込められており、MATに発見されると次郎くんを乗せたまま動き始める。
郷秀樹によって次郎くんが救出されると、ウルトラマンとの対決となる。
飛び掛かってきたウルトラマンを逆に背負って投げ飛ばす背筋力を見せ、ハサミで打撃し毒液を浴びせてカラータイマーを点滅させ、優勢に戦いを進めた。
しかし積極的に敵に向かっていくような狂暴性はないため、ウルトラマンが毒液に耐えきってしまうと戦意を失ってしまう。
そのまま何度も投げ飛ばされるとステーションの中に逃げ帰って動かなくなり、ウルトラマンは引きずり出そうとするがびくともしない。
だがそこで援護に定評のあるMATの出番。ナパーム弾をマットジャイロから投下し、火の海でついにヤドカリンはいぶりだされてしまう。
そこにウルトラブレスレットを変化させたウルトラランスを直上から投げ落とされて串刺しになり、とどめのスペシウム光線を頭に受けて炎上、絶命した。

【余談】

宇宙船を利用して地球にやってきた怪獣はナメゴンアンノンがいるが、住み家として乗っ取った怪獣はヤドカリンが初。
翌年のウルトラマンAでは超獣ガスゲゴンTACの人工衛星を乗っ取って孵化までの隠れ家に利用している。
平成ではウルトラマンダイナで、シルバック星人の宇宙船に怪獣ゾンバイユが憑依して操っていた。

ベムスターのように宇宙船やステーションを食いにくる怪獣ももちろん脅威だが、住み家や乗り物としても人工衛星や宇宙船は怪獣にとって魅力的な存在らしい。
ウルトラ世界の宇宙を旅する際には十分な注意が必要であろう。

最後のヤドカリンが炎上するシーンは本当にスーツが燃やされた。
ヤドカリンに刺さっていたウルトラランスのプロップがどうなったのかは不明。

同名のひみつ道具が大山版ドラえもんに登場する。
ヤドカリの形をしており、家に貼ると家人に大事な客人として認識されもてなされるというアイテム。

登場回は1972年春の東宝チャンピオンまつりでも上映されている。(同時上映:『地球攻撃命令 ゴジラ対ガイガン』『ミラーマン(第1話のブローアップ版)』他)


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最終更新:2024年09月20日 01:03