ムシバキンマン

登録日:2024/06/04 Tue 00:02:30
更新日:2025/04/24 Thu 21:05:57
所要時間:約 8 分で読めます






お前たちの歯も虫歯だらけにしてやるっち~!


ムシバキンマンは、絵本シリーズ『アンパンマン』およびテレビアニメ『それいけ!アンパンマン』の登場人物。

声:内海賢二(第140話Bパート - 第1175話Aパート)(1991年7月8日 - 2013年5月31日)→龍田直樹(第1405話Bパート - )(2018年5月18日 - )






【概要】

虫歯菌をモチーフにしたキャラクター。子供たちを虫歯だらけにしようと度々町へやって来てパニックを起こす。
手に持っている「虫歯棒」で頬または口内を突かれると虫歯になってしまう。

はみがきまんライバル視しており、倒すために日夜特訓している。

ばいきんまんなどとは異なり片仮名表記が正式だが、一部の絵本版では平仮名で「むしばきんまん」と表記されることがあった。


【特徴】

一人称は「オレっち」、語尾に「~っち」を付けて話し「ム~シッシ」と笑う。

外見はばいきんまんを一回り小さくしたような姿で、体色は藍色→暗い青緑。ドキンちゃんのように角が一本生えている。
ばいきんまんと同じくギザギザの歯を剥き出しにしているが、本数は少ない。そして虫歯菌のくせに歯は常に真っ白。羽は生えていないが、矢印型の尻尾もそっくりだったりと、ばいきんまんとの外見的な共通点は結構多い。
こんな小柄だが、初代は声が世紀末覇者だった。
これらの特徴からばいきんまん・ドキンちゃんと同じバイキン星出身ではないかと思われるが真相は不明。

『アンパンマンとはみがきやま』(絵本版・アニメ版共通)では同じ外見をしたムシバキンマンの仲間が大勢登場していたが、現在は単体でしか登場しない。

手に持っている両端が矢印型になった棒状の武器は『虫歯棒』。これで他人の頬または直接歯を突くと相手が一瞬で虫歯になってしまう。
彼による虫歯はかなり強力で、大人でも大泣きするほどの激痛を伴う。特に対抗策はなく、ただ突かれるだけで誰でも無条件で虫歯になってしまう。それもほとんどの本数が。
たとえ毎日欠かさず歯を磨いていようがその予防も全く意味を成さないという、まさに理不尽と言う他ない侵食性である。
その上厄介なことに、この虫歯ははみがきまんでないと治すことができないリアルの虫歯がそもそも歯磨きでは治せないので当然といえば当然…いや、むしろ磨いて治せる分ずっと良心的だが。

甘いものが好物(さすがにアンパンマンの顔を食べたがったことはない)で塩が苦手。そしてもちろん歯磨き粉やピカピカの歯にも弱い。


【はみがきまんとの戦い】

人々を虫歯だらけにするのが生き甲斐だが、毎回それを阻止するはみがきまんを忌み嫌っており、アンパンマンを倒したいばいきんまんとしばしば結託してはみがきまんに勝負を挑む。

他の敵役と比べてばいきんまんには協力的で、自ら作戦を持ち掛けるなど参謀のような立ち位置が多い。しかし、基本的にはみがきまんに勝つことにしか興味がないことや、そもそも共闘を持ち掛けるのもばいきんまんの技術や戦闘力を利用している節があることから、ひとたび劣勢になると責任の擦り付け合いを始めるなどケンカや仲間割れが絶えない。

特に初登場時はかなりヤンチャで、バイキン城に乗り込んでばいきんまんを脅しお菓子を独り占めするなど自分勝手な部分が見られた。それでも初期ではムシバキンマンがやられた際にばいきんまんが「よくも俺様のかわいいムシバキンマンを!」と言っている辺り、それなりに仲間として気に入られているらしい。

そんなばいきんまんの手柄も多少役立っており、はみがきまんには毎回善戦するのだが、最終的には敗北に終わる。彼の『ウルトラ真っ白ブラシ』で磨かれて衰弱・体を矮小化させられ、捨て台詞を言いながら退散するのがお約束。なす術もなく浄化されていく姿はちょっと可哀想。
弱点をお見舞いされて体が小さくなる特徴としては石鹸などが苦手なばいきんまんと同じだが、彼と同様次の登場回までには元の大きさに戻って復活している。

大抵の場合トドメの攻撃は上記のようなはみがきまんの歯磨き攻撃であり、ばいきんまんとは別々に撃退される。そのため、他の敵キャラのようにアンパンチなどでばいきんまん共々一掃されるような結末はほとんど見られない。

はみがきまんとの一騎打ちでは虫歯棒と歯ブラシによる鍔迫り合いが多く見られ、純粋な力関係はほぼ互角である模様。身長差を考慮するとなかなか健闘していると言える。


【その他の関連キャラクター】

●はみがきまん
ムシバキンマンにとっての永遠の宿敵。ばいきんまんで言うアンパンマン的な存在。

詳細は本人の項目を参照。

●ムシバキン
『はみがきまんとアンコラ』に登場する虫歯菌の集団。
名前はムシバキンマンに似ているが、こちらはかびるんるんなどと同様ばいきんまんの手下。外見も一頭身でよくあるマンガのバイキンキャラのようなデザインで計3色がいる。
ばいきんまんが用意したあんこの中に潜んでおり、それを食べたアンコラを虫歯で苦しめるが、はみがきまんに残らず退治される。
なお、ムシバキンマンはこの回より前に登場を果たしているため、前身キャラというわけではない。まだこの頃は「はみがきまんの宿敵」というポジションが定着していなかったのだろうか。

●ムシバルンルン
アリンコキッドの銃で巨大化したムシバキンマンが吐き出した虫歯菌の大群。ムシバキンマンの頭にかびるんるんのような手足が生えた姿をしている。人々に取り憑いて虫歯にしてしまう。

●ムシバラス
絵本『アンパンマンとムシバラス』に登場する、黄色いモンスターのような外見の虫歯菌。
元は日用品メーカー・ライオンのマスコットキャラクターで、現在マスコットとして起用されているライオンちゃんが制定されるよりも前から歯磨き製品関連のテレビCMに登場していた。上記の絵本はライオンとアンパンマンのタイアップ作品にあたる。
なんとバイキンマン*1の歯をも虫歯にするという恐るべき力を持つ。増殖能力も持つが、ムシバキンマンと同様歯磨き粉が弱点。

●ムシバキンマンⅡ&ムシバキンマンⅢ
声 - 梅津秀行(Ⅱ)・鈴木琢磨(Ⅲ)
なんでも3つに増やすことができる「3ばいマシーン」で誕生した別人格のムシバキンマン。本物のムシバキンマンは3人で協力して強敵・はみがきまんを倒すつもりだったが…。
Ⅱは体が茶色で太眉、元のムシバキンマンよりも好戦的で1人ではみがきまんを倒そうとするなど協調性ゼロ。Ⅲは体が赤紫色で敬語口調、正々堂々と1対1での戦いにこだわっており、こちらも仲間と力を合わせる気はなかった。


【その他】

  • アニメでは「歯と口の健康週間」*2にちなんで毎年5月最終週~6月第1週放送回にはみがきまんと共にゲストで登場するパターンが恒例となっていたが、初代ムシバキンマン役の内海が2013年6月13日に亡くなってから龍田が2代目に就任した『はみがきまんとコアンコラ』(2018年5月11日放送)までは約5年近く登場しない時期が続いていた。また、現在は5・6月以外の時期にも登場するようになった。




歯なんか磨いてる暇があったら、オレっちの項目を追記・修正するんだっち!ム~シッシッシ~!


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  • バイキン族
最終更新:2025年04月24日 21:05

*1 この作品では片仮名表記。

*2 厚生労働省・文部科学省・日本歯科医師会が1958年から実施している歯科疾患の予防習慣を啓発する週間で、毎年6月4日から6月10日までが該当する。1928年から1938年まで歯科医師会が実施していた「6(む)4(し)」にちなんだ6月4日の「虫歯予防デー」が起源。