登録日:2024/06/13 Thu 01:10:00
更新日:2024/06/30 Sun 03:35:48
所要時間:約 10 分で読めます
出典:「THE NEW GATE」第4話 「長い夜を越えて」より
2024年4月~6月 横浜アニメーションラボ・CloudHearts
©風波しのぎ・アルファポリス/THE NEW GATE製作委員会
「THE NEW GATE」は風波しのぎによるライトノベル作品である。
イラストは魔界の住人(1巻~9巻)、KeG(10巻~11巻)、晩杯あきら(12巻~現在)が担当している。
既刊22巻(2023年11月現在)
【概要】
「
小説家になろう」で2013年から連載されており、2014年にアルファポリスから書籍版が刊行された。
2016年の「
小説家になろう」の運営側によるダイジェスト規制によりアルファポリスでの連載に移行している。(こうした事象は「
月が導く異世界道中」でも発生している)
デスゲームと化したVRMMORPGにおいて、クリア後の500年後のゲーム世界に迷い込んだ主人公が、かつての仲間たちと共に冒険と戦いに挑んでいく流れになっている。
勿論主人公はゲーム攻略時の能力は健在で、彼の所持品やスキルは500年後の世界からすれば古より伝わる伝説の能力だったりプレミアムな価値がついていたり、いわばオーパーツな扱いを受けるものばかりであり、主人公の特殊性が引き立つ結果になっている。
チート設定の土台といってもいいだろう。
メディアミックスとしては三輪ヨシユキによるコミカライズが連載されており、2024年からはテレビアニメも放送されている。
2016年にはモバゲー版も配信されていたが、こちらは2021年にサービスが終了している。
【あらすじ】
オンラインゲーム「
THE NEW GATE」
多くのプレイヤーで賑わいを見せていた仮想空間は突如姿を変え、
人々を
ゲームの世界に閉じ込め、苦しめていた。
そんな現状を打破すべく、ゲーム内最強のプレイヤーである一人の青年――シンが立ち上がった。
彼の前に立ちはだかるのは、この世界の最大の敵<オリジン>。
「終わりだ……ッ!!!!」
死闘の末、シンの一太刀が<オリジン>の身体を貫く。
鳴り響くアナウンスが
ゲームのクリアと、囚われていたプレイヤーたちの解放を伝える。
人々がログアウトしていく中、シンも同じく、見慣れた世界に別れを告げようとしていた。
しかしその刹那、突如新たな扉が開く――
光に包まれたシンの前に広がったのは……
ゲームクリアから500年後の「THE NEW GATE」の世界だった!
【キャラクタ―】
(主要人物)
・シン(桐谷進也)
CV:
小野賢章
「門が・・・開いた!?」
本作の主人公。
「THE NEW GATE」の古参プレイヤーであり、オンラインゲーム絶対覇者の青年。
この
ゲームに関してはクローズドβ版からプレイしていたこともあり、圧倒的なプレイ時間と効率重視のモンスター狩り、度重なる転生システムを駆使して各ステータスを軒並み
カンストさせてきた。これはリアルの世界でも生粋の
オタクかつネトゲ廃人だったことが起因している。
なお、
500年後に転送された際のステータスを確認すると、それらのステータスの2倍以上の数値にまで増加しており、最強プレイヤー以上のステータスを手に入れることになった。
本人もさすがにこれには苦笑していた。
デスゲームと化した「THE NEW GATE」の中で
ラスボスにあたる<オリジン>を撃破しログアウトしようとするが、500年後の「THE NEW GATE」の世界に転送されてしまった。
現実の世界へ帰る手段を探るため、新たな冒険に旅立つ。高い戦闘技術や
ゲームの知識を持ち合わせる他、鍛冶師の道も極めている。少々凝り性な一面があり、こだわりだすと素材も時間も湯水のように使ってしまう。
また、無自覚にスキンシップしてくるシュニーや胸の大きさが自慢のティエラにはどぎまぎしているようだが、彼女らの気持ちを察するまでにはいたっていない。
・シュニー・ライザー
CV:
瀬戸麻沙美
「おかえりなさい・・・、もう帰ってこないと思っていました」
本作のヒロインの1人。
ゲーム時代にシンが作り出したサポートキャラで、種族はハイエルフ。
ゲーム時代の頃のステータスはLV.255で、ずっとシンのレベルアップに付き合わされていたことから、
異世界ではほぼ敵なし。シンと肩を並べる程の戦闘力を有している。彼とコンビを組めば、その実力は計り知れない。
銀髪で青のメイド服を着ているのが特徴(偶然だが、
同時期のアニメに似たようなメイド服を着たエルフのメインヒロインがいるが関係ない)
シンが不在の間、<月の祠>の店主代理として店を守っていた。キャラメイク時に設定された美貌も相まって注目の的になりがちである。女性としても、戦力としても多くの人に求められていたが、どの勢力にも属さずに忠誠を誓うシンを500年間待ち続けていた。
再会した時はとてもうれしかったようで、以降はシンのパートナーとして行動を共にする。クールで無表情に見えるが、時にシンの寝床に潜り込んで寂しげに寝言をこぼすなど、寂しがり屋な側面を有している。家事や料理もできる完璧超人。だが、少々天然なところがあるのとシンのことになると暴走しがち。
・ティエラ・ルーセント
CV:
本渡楓
「そうよね、何事もなく会話が進んでいるシンと師匠(シュニー)がおかしいのよね」
本作のもう一人のヒロイン。
黒髪金瞳のエルフ。
強力な呪いの影響で、不吉の象徴である黒髪になってしまった。この黒髪が影響し、一族のエルフ達から恐れられ、故郷から追放されてしまった。(
某悪役令嬢を彷彿とさせる)
追放され、途方に暮れていた所をシュニーに助けられる。
現在は<月の祠>の店員であり、そしてシュニーの弟子として生活している。500年の世界にやってきたシンのことは胡散臭い存在だと思っていたが、彼が呪いを解いてくれたことにより心を開く。併せて太古に失われたアイテムやスキルの数々に驚かされる日常を送ることになる。
なお、呪いを説いた際、髪の一部は元の銀髪に戻されたが、
中途半端な形になってしまった。シンは申し訳ないと謝罪をしたが、ティエラは呪いを解いてくれたこと自体がうれしく、そのままの髪でいるようにしている。
・ユズハ
CV:岡咲美保
小狐の姿をしたエレメントテイルの子ども。
子どもながら本来の姿はレベル1000の怪物であるという。ゲーム内では最強の種族とされている。
人の言葉を喋り、少女の姿に化ける能力を持っている。瀕死状態の所をシンに助けられ、彼と契約を交わすことになる。
とはいえ、基本的には心身共に未だ幼く、何に対しても興味津々である。
・カゲロウ
CV:星祐樹
神獣グルファジオの亜種とされている。
シュニーが馬車を引かせるために「ちょうどいいわ」と思い連れてきた神獣である。
(なにが「ちょうどいい」かは不明である。)
ちなみに大きさを変えることは可能で馬車を引くサイズなど臨機応変に変えられる。
幼い頃、ティエラに助けられた事があり、ティエラとテイマー契約を結ぶことになる。
影の中に潜り込む能力を持つ。
(シンの仲間)
・ジラード・エストレア
CV:三上哲
シンのサポートキャラクターNo.3。
ハイビーストの拳闘士。
【栄華の落日】以降、シンが現れるのを待ち続けたシンの元サポートキャラ。
獣族をまとめたファルニッド獣連合を築いた初代獣王。己の死期を悟り人生の最期に、誰よりも強かったシンとの決闘を望む。
本来なら寿命が150年ほどなのだが、500年経過した
ゲームの世界観でも生存している。
・ウォルフガング・エストレア
CV:鈴木達央
八代目の獣王。
優秀な統治者で戦闘力もジラードに次ぐ実力者である。
・クオーレ・エストレア
CV:
花澤香菜
ウォルフガングの娘である。
好奇心旺盛でハイヒューマンのシンに興味津々な様子。
(冒険者ギルド)
・エルス・バルド
・シリカ・バルド
CV:
髙橋ミナミ
21歳のヒューマンで冒険者ギルドの受付嬢。
セリカが姉でシリカが妹の双子。
妹はやや小悪魔気質。二人ともシンに気があるのか、互いに取り合うような言動も。
またティエラをはじめとする女性と一緒にいると機嫌が悪くなる(特に姉の方)
・バルクス・ハイム
CV:高塚正也
冒険者ギルドのギルドマスター。元Sランクの実力者で義理人情に厚い。
(教会・孤児院の関係者)
・ヴィルヘイム・エイビス
CV:比留間俊哉
愛称はヴィル。
魔槍【ヴェノム】を操る冒険者。ランクはAクラス。
戦闘能力が高く、冒険者達から一目置かれる実力者。
魔槍の属性や禍々しい見た目や荒々しい口調で周囲からは敬遠され気味だが、シンは気軽に話しかけている。
上記のような風貌だが、教会や孤児院の面々には優しく面倒見のいい一面もある。これは教会の孤児院出身で、自身と子どもたちの境遇を重ねているところもあると考えられる。
教会のシスター、ラシアとは幼馴染。
・ラシア・ルゼル
CV:
石原夏織
ビーストの
シスター
ヴィルヘルムとは子どもの頃からの幼馴染で一緒の孤児院で暮らしていた。
教会の所有権を確保するために「浄化」のスキルを会得しようとヴィルと共にシンを頼った。
・トリア・スリアス
CV:
豊口めぐみ
教会のシスター。陰謀により教会を潰されそうになっている現状を見て、シンにラシアに浄化のスキルを取得してもらうように依頼をした。
・ミリー
CV:涼本あきほ
教会の孤児院で暮らす8歳のビースト。
未来予知の能力を持つ「星詠み」の称号を所持している。このため、この称号を手に入れようとする人間に狙われることもある。
(ベイルリヒト王国)
・リオン・シュトライル・ベイルリヒト
CV:
Lynn
ベイルリヒト王国第二王女。
大剣を自在に扱う王国最強の剣士。
シンが倒したスカルフェイスの持っていた大剣「ムスリム」を譲り受け、その能力に磨きがかかっている。
並外れたシンに興味を持っている。
【用語】
〇THE NEW GATE
シンがプレイしていたVRMMORPG。
後にログアウト不可のデスゲームになってしまう。シンはこの状態を打開すべくラスボスを討伐したのだが、突然門が現れ、シンは500年後のゲーム世界へ転送されてしまった。
〇オリジン
THE NEW GATEの
ラスボス。シンにより討伐された。
〇六天
デスゲームと化す前からプレイしていたシンを含む6人組の生産ギルド。
500年後の世界では伝説的な扱いを受けている。
〇種族
本作の種族は以下のとおりである
・ヒューマン:人族を司る。王国を作り、そのトップは国王になる。能力値は各種族で最下位だが、バランスは良い。
・ロード:魔人族。帝国を作り、そのトップに君臨するのは魔王にあたる。
・エルフ:ピクシーに次ぐ長命な種族。魔術や危機察知能力が高い。
・ビースト:獣族を司る。部族ごとに集まり、連合を作っていた。ジラードの作った連合もその1つ。
・ドラグニル:竜人族。力と生命力が突出している。人間体になることも可能
・ドワーフ:手足が器用で武器などの精製が得意。最高の職人は「巌窟王」と呼ばれる。
・ピクシー:妖精族・種族の中で一番長命である。
〇ハイヒューマン・ハイエルフ
ヒューマンやエルフの上位種。シン(ハイヒューマン)やシュニー(ハイエルフ)がこれにあたる。
なお、ハイヒューマンは栄華の落日で消えた六天を指し、シン達に該当する。
〇栄華の落日
6人のハイヒューマン(六天)や、各種族の有力者や多くの人が行方不明になった日で、歴史的な出来事として語り継がれている。
栄華の落日までの人々を旧世代、後の人々を新世代と呼ぶ。
シンがオリジンを討伐し、ログアウトが可能になったプレイヤー達が一斉に
ゲームから解放された日と重なる。
〇ベイルリヒト王国
本作の舞台。
ベイルリヒト騎士団を有する大きい壁に囲まれた王国。
〇ファルニッド獣連合
ジラート・エストレアが築き上げたビーストで賑わう国。
〇エレメントテイル
別名:九尾の狐。作中最強の種族と称される。
ユズハはエレメントテイルの娘。
〇月の祠
シンが500年後の世界に転送される前、拠点としていたショップ。
栄華の落日以降はシュニーが店長代理を務め、ティエラは従業員として勤めていた。
【テレビアニメ版】
2024年よりTOKYO MXなどで放送している。
原作通りの流れで進行されている。
監督は中津環。シリーズ構成は内田裕基。総作画監督は嵩本樹。
アニメーション制作は横浜アニメーションラボ・CloudHearts
(主題歌)
ED:カナタボシ
岡咲美保による
エンディングテーマ。
シュニーの日常が描かれており、彼女の性格も相まって、神秘的な雰囲気が印象的。
追記・修正は
ゲームクリア後に新たな門をくぐってみた時にお願いします。
- 劇中で複数回にわたり大団円が無いと明言されている作品。ぶっちゃけ読者向けのチート描写はシリアス一辺倒にならない様にするガス抜きの一環。後は主人公のシンは神やPKや無責任主義な奴等の所為でデスゲームに巻き込まれた近しい友人全てと多くの仲間と恋人が殺されるという割を喰わされている事といずれ異世界側にいる殆どの身内と強制的に離別させられる事が明言されている。 -- 名無しさん (2024-06-13 02:57:39)
- チート描写というガス抜きで暈しているが、デスゲームの時の事といい、押し付けた使命の事といい、何れ訪れる(神や世界の都合による)強制的な離別の事といい、所々で描写されるデスゲーム以後のシンに対する神や世界の無情さが拭い去れないのがまた… -- 名無しさん (2024-06-13 03:22:56)
- 背表紙しかみてなかったので、ずっと「ゲート 自衛隊 彼の地にて、斯く戦えり」の続編だと思っていたw これも同じアルポリからの出版だし -- 名無しさん (2024-06-13 15:20:54)
- ヒロインレース、最初からシュニーの独走と思いきや、「元の世界に帰ってから一緒に過ごせる」ポイントでミルトがダークホースになってるのも不穏っちゃ不穏だけどちょっと好きな感じかも -- 名無しさん (2024-06-13 22:32:58)
- ユズハの岡咲氏は同時期放送の転スラ、鑑定スキルと異世界出演。 -- 名無しさん (2024-06-13 23:58:36)
- 小説10巻を見た後で1巻最序盤のシンのモノローグを見るとシリアス分が爆増するのは必定… ↑2 だがこの作品の拭い去れぬシリアスさ(シンに対する執拗な負の御都合主義)を考えると↑2の指摘以上の事が起こるかもしれない可能性も… -- 名無しさん (2024-06-14 09:48:10)
- シンのフルネームは桐谷進也じゃなかったか? -- 名無しさん (2024-06-16 12:12:24)
- 名前を直しておきました。以前、意味不明な改変をした荒らしがあったのでその名残かもしれません。 -- 名無しさん (2024-06-16 14:19:56)
最終更新:2024年06月30日 03:35