いちごとうふ(MOTHERシリーズ)

登録日:2024/08/07 Wed 03:23:30
更新日:2025/01/05 Sun 21:35:33
所要時間:約 6 分で読めます





いちご味のとうふって
都会の方で流行ってるらしいな。
食ってみてえよ


いちごとうふ」とは、ゲーム「MOTHER」シリーズに登場する、都会で流行りのお洒落な最先端デザートである。

◆概要

MOTHERシリーズに登場する食べ物系のアイテムで、地味に1,2,3全てに登場し皆勤賞を達成している。
どちらも現代的な世界観を持つ1,2はともかく世界観が大きく変わった3にも続投しているアイテムはかなり珍しい。
効果はHP回復で、食べた時の回復量は作品によってまちまちだが、総じてお洒落なデザートとして扱われているのが特徴。

……なのだが、「」と「豆腐」というおよそ考えにくい組み合わせのこの食べ物、ゲーム中ですらこの食べ物の味に関する情報は無い。
欲しがっている人も全く味には触れず、流行っているから、珍しいからという理由で欲しがっているだけなのである。ほしにくやサマーズ風パスタなどいやに想像力を掻き立てるアイテム説明文が多いMOTHER2ですら都会で流行しているとしか書いていない。
そのくせ割とイベントに絡んでくることが多いため、殆どのプレイヤーは「本当に美味しいのかよ」という疑問と共に強く印象に残る事になるアイテムなのである。

ちなみにこのアイテムが生まれたモチーフとしては「日本の食文化を変な形で理解した外国人が作る"日本料理"」である。
現実の例で言えば寿司をアメリカナイズした結果誕生したカリフォルニアロールや、スパムむすびあたりが近いだろうか。

MOTHERでは


いちご味のとうふを食べた事はあるかな?
今度見つけたら持って来てくれないか。
お礼に良いものをやるから。

ゲーム中盤に訪れるレインディアの町にあるデパート、ならびにゲーム終盤に訪れるバレンタインの町にあるデパートの2箇所で販売している。
価格は975ドルで、食べるとHPが10前後回復する。これはオレンジジュースやフライドポテトと同じくらいの回復値。体力全快アイテムのきずぐすりが194ドルである事を考えるといかに高級アイテムかが分かるだろう。
この他、マジカントのクイーンマリー城にある、6つの内1つしか手に入らないプレゼントボックスの1つにこれが入っている。
しかし、ここには強力な武器「ブーメラン」や個数限定品の「ファイトカプセル」といった有用なアイテムも混ざっているため、中身を知らないならまだしも、中身を知ったうえでわざわざこれを選ぶプレイヤーは少ないと思われる。

値段の割に回復量が低すぎるため、回復アイテムとして購入される事はほぼなく、バレンタイン沖の離れ小島にある研究所への手土産として購入するプレイヤーがほとんどのはず。
研究所にいる博士と2人の助手はいちごとうふを欲しがっており、彼らに差し入れる事で一人からは最終ダンジョンであるホーリーローリーマウンテン攻略のヒントが、あとの二人からは謎のアイテム「あいのことば」「のろいのことば」を貰うことができる。

ちなみに公式ガイドブック『MOTHER百科』のアイテム辞典に載っている写真は、杏仁豆腐のような牛乳寒天を固めた白い豆腐の中にヘタつきのイチゴがゴロゴロ入っているという中々インパクトのあるもの。

MOTHER2では

大都会で人気のファッショナブルなデザート。
食べると体力が約30回復する。

フォーサイド編の終盤、街の権力者モノトリーが呼んだゲストが食べたがっている「グルメの間で大評判のデザート」。
しかし相当な大都会であるはずのフォーサイドですら手に入れることができず、モノトリーのビルで働くメイドのエツコさんは困り果てている。
主人公たちはモノトリーのふところへ潜入すべく、アップルキッドが発明し配達の途中でどこかに紛失してしまった、いちごどうふ製造機「ぐるめとうふマシン」を探すことになる。……というのが本編のシナリオ。

設定上は「ぐるめとうふマシン」さえあればいくらでも作れるはずなのだが、ゲーム上このマシンを使うことができるのは戦闘中のみ。しかも使用すると作ったいちごとうふを敵に発射して微ダメージを与えるという、あまりにも用途を間違っているとしか思えない効果になる。

そんな訳なのでいちごとうふがアイテムとして貰えるのは、メイドのエツコさんにぐるめとうふマシンを渡した後、モノトリービル内にあるエツコさんの自室で彼女に話しかけた時のみ。しかも最初の1回しかもらえないので本作における一点物のひとつである。
もったいなくてトレーシーに預けたままにしてしまう人も多いのではないだろうか。
ちなみに買取価格は24ドルで、効果は上記の通りHP30前後回復、相性のいいあじつけこものはコンデンスミルク。

なお、海外版での名前は「Trout Yogurt」((マス)ヨーグルト)である。やっぱりこれゲテモノなのでは…?

MOTHER3では

おしゃれデザート。
食べると HPを120回復。

第7章「7つの針」内で訪れるどせいさんたちの集落「どせいだに」で販売されている。
価格は180DPで、効果は上記の通りHP120回復。過去作で登場した時のようにイベントに絡んだ半ばキーアイテムとしてではなく、普通のアイテムとしての登場である。
アイテムアイコンはお皿に乗ったピンク色の豆腐。

この時点では数少ない前作要素のひとつであり、どせいだにの雰囲気やあわせて売られているうらカンポー、3種の属性付きペンダントなどMOTHER2を知る人ならばニヤリとする演出だろう。もっとも第8章ではそれをさらに上回る衝撃的な展開が待ち受けているのだが…


◆余談


ここまで読んだ人やプレイ済みの人ならだれもが思うであろう疑問が一つある。
で、結局美味しい食べ物なの?
結論としてはわからない。というのも公式にレシピがある訳ではないので、再現してみた人によって材料も作り方も変わる以上、一概に旨いともマズいとも言えないのである。

ただ、講談社から発売されたMOTHER2の攻略本である「覇王ゲームスペシャル16 MOTHER2 ギーグの逆襲」では、独自レシピで制作したいちごとうふを糸井重里に食わせて感想を聞くというコーナーがあった。
以下はその感想部の引用である。
これは、スゴイ!! 奥が深い味で悲しくなっちゃう(笑)。
異国の文化を変に理解するアメリカ人なら作ると思ったんですが、こりゃヒドイや!!

「覇王ゲームスペシャル16 MOTHER2 ギーグの逆襲」 106p 「特別企画 糸井重里 いちごとうふを食べる!!」より引用

実際にネットのレシピサイトなどに掲載されている作って食べてみた人からの感想にも「素朴な味わい」「淡泊だった」というコメントが多く、中にはMOTHER2のゲーム設定同様「コンデンスミルクをかけて食べたら美味しかった」という声も。

よって、マズくはないのだが味付け次第では相当薄味になってしまうというのが実際の所ではないだろうか。


また、いくつかの洋菓子店では豆乳と苺を素材としたデザートを「いちごとうふ」として販売しているものがあるほか、
そのものズバリ苺味の豆腐が一般流通商品としてスーパーなどで売られていたこともある。

一正蒲鉾株式会社が季節限定で販売していた「苺とうふ」がその一つで、ビジュアルはMOTHER3の物と同じくピンク色の豆腐。甘酸っぱい苺ジュレがパック入りで付属しており、それをかけて食べるという形になっている。やはり単体では淡泊すぎるのではないだろうか。

また株式会社ふじや食品からは「いちごラテ胡麻どうふ」が販売されている。こちらは様々なデザートと胡麻豆腐のかけあわせバリエーションのうちの一つとしての登場であり、ほかにもバナナラテやチョコミントといったフレーバーがあったりする。

ちなみにこの手の商品化に積極的なほぼ日刊イトイ新聞からの製品化はまだされていない。
というか「いのちのうどん」に先を越されてしまった。ご丁寧にもこちらはぐんまけん産の小麦を使用した一品とのこと。



追記・修正はお土産のいちごとうふを持ってきた方にお願いします。

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最終更新:2025年01月05日 21:35