七囚人(ブルーアーカイブ)

登録日:2024/09/29 Sun 19:48:43
更新日:2025/04/18 Fri 23:12:29
所要時間:約 20 分で読めます





七囚人とは、ゲーム『ブルーアーカイブ -Blue Archive-』に登場する生徒たちの総称。


【概要】

キヴォトスで犯罪を犯した生徒が収監される「連邦矯正局」、そこに収監されている生徒の中でもとりわけ危険かつ凶悪な生徒7人の総称である。
世間では「○○の○○」というような二つ名がついているのが特徴。

元々はヴァルキューレ警察学校やSRT特殊学園の生徒らによって捕縛され収監されていたが、連邦生徒会長が失踪したことに伴う連邦生徒会や各学園の混乱に乗じて全員が脱獄。
彼女らが脱獄したのは、ちょうど先生がキヴォトスに赴任したその日である。

「七囚人」と一括りにされてはいるが、ヴァルキューレが「脱獄した札付きの収監者」をひとまとめに呼ぶ際に便宜上使っている呼び名でしかなく、人数以上の意味はない。
そのため組織性は無く、彼らの側ではお互いに面識があるかさえも不明である。
また七囚人と呼ばれるようになったのは脱獄後と、収監後に呼ばれる「囚人」の名が逃亡後につけられるという矛盾したネーミング。
とはいえ生徒の間でもこの呼び方が定着しているほか、「詳しいことは知らないが、「七囚人」と呼ばれるとんでもない凶悪犯がいる」ということはキヴォトス全域で割と知られている様子。

2024年9月現在、7人のうち4人まで名前と二つ名、姿が判明している。
メインストーリーではワカモが少し出てきた程度で、登場は現状ほとんどがイベントストーリーである。

因みに、先生には現状全員が好意的(アケミはまだ交流自体が少ないが)。ガチ恋勢のワカモとアキラ、興味を惹かれる研究対象と見ているカイ、とベクトルは異なるが。

なお、声優が判明しているのもプレイアブル実装されているのも現状ワカモのみ。


【メンバー】

狐坂(こさか)ワカモ


そこでお亡くなりになりなさい!

年齢:18歳(3年生)
所属:百鬼夜行連合学院(停学中)
二つ名:災厄の狐
CV:斎藤千和

人物

狐面を被り、古風なライフルを携えた少女。
七囚人の中でもとりわけ危険人物とされており、無差別かつ大規模な破壊行為を何度も繰り返していたという。
その戦闘能力は凄まじいの一言であり、ワカモ単騎で選りすぐりの精鋭が集うSRT特殊学園の3年生チーム「FOX小隊」と互角に渡り合えており、激戦の末にやっとワカモを捕縛したくらいである。
さらには監視カメラのハッキングやドローンなどハイテク機器の扱いを瞬時に理解し使いこなすなど電子戦もこなせるほか、昼食に出された親子丼で手錠を外し脱獄という驚異的な手先の器用さを持ち合わせている。
その上で、短時間の会話でチンピラやスケバンを扇動しまとめ上げる話術や心理戦、多数の生徒を率いるカリスマ性にも長けている。

先生が初めて対峙した七囚人であり、ワカモやその扇動によって暴れていたチンピラやスケバン達をその場に居合わせた生徒だけで収めたことが、先生の評価をキヴォトス中に知らしめることになった。

詳細は当該項目を参照。



清澄(きよすみ)アキラ


そう、我が名は――「慈愛の怪盗」。

年齢:???
所属:???
二つ名:慈愛の怪盗

人物

リリースから2年以上経ってようやく登場した2人目の七囚人。初登場はイベントストーリー「白亜の予告状~虚飾の館と美学の在り処~」。

猫のような尻尾と耳を有しており、純白のスーツとマントを着用。目元にはドミノマスクを着用しているため、素顔は晒していない。
杖のようなものを持っているが、よく見ると銃床や引き金も確認できるため、得物はマスケット銃、あるいは仕込み杖とみられる。
本名よりも二つ名の方が知られている……というより、本人の口ぶりからするに本名の方が知られていないという奇特な存在。
独自の「美学」のもと美術品を狙う窃盗犯として名が知られており、犯行の前には予告状を送り付けることから「怪盗」の名で呼ばれるようになり、アキラ自身もその名を受け入れたとのことである。

事あらば銃弾が飛び交うキヴォトスにおいて珍しく無駄な争いを好まない性格。
しかし煙幕や停電、罠といった搦め手を得意としており、加えて華奢な外見からは想像できないほどのタフネスを有しており、トキとやり合えるだけの実力はある。
そしていざ捕えようとしても、事前に送り付ける予告状は非常に難解な暗号であるため、いつ現れるのかという前情報を読み取るのが難しく、警備のタイミングを掴みづらいという点も彼女の捕えにくさに繋がっている。

当初はトリニティ所属と予想されていたが、現在は芸術を本分とするワイルドハント芸術学院の出身とする考察が有力。

+ アキラの「美学」
美術品を狙う怪盗とは言っても、ターゲットにするのは違法に取引された盗品ばかり。
曰く「美術品があくどい人間や、美術品の価値を理解できない者の手にあるのは気に入らない」とのこと。
ヴァルキューレに渡すことなく手元に置いている理由としては、みすみす自分たちを取り逃がすような組織には任せておけないとのこと。
実際にヴァルキューレは装備面や生徒の質の面でも低下しており、アキラの主張にも分があるのは確か。

ここだけ見れば義賊のようにも見えるが、同時に「美術品は人の目に触れてこそ価値があるが、今は誰も美術品の価値を理解しようとしない」「美術品の価値を真に理解する者が現れるまで自分が管理する」という考えも持っており、実際盗み出した美術品は自身の手元で管理しているため、義賊と呼ぶには疑問符がつく。
やり方こそ褒められたものではないが、少なくとも私利私欲のために盗みを働いているということはなく、アキラが持論の下で美術品に向ける「慈愛」は本物であろう。

一方でこの持論が独善でしかないことも理解しており、また数々の批判や罵倒を向けられていたこともあって、
他者に自分の在り方を理解してもらうことを放棄している状態でもある。


+ そして…… ※イベントストーリーのネタバレにつき折り畳み
アキラと対峙することになったゲーム開発部とトキ、そして先生は激戦の末に制圧に成功する。
これまで誰からも理解されず、自分自身も理解してもらうことを放棄した状態であったが、「どんな生徒だろうと見守り、手を差し伸べて導く」先生のスタンスに触れる。

こんな私でも……まだ、先生の生徒で居られますか?

……うん、もちろん。みんな大切な生徒だよ。

そのやり取りを経て心打たれたのか、誰も知らない自分の名「清澄アキラ」を告げてその場から撤退する。





……が、彼女はハジケた。
エピローグで映し出される、ビルの屋上に佇むアキラ。
偶然なのか狙ってやったものなのかは不明だが一連のやり取りを録音しており、恍惚とした表情を浮かべながら鬼リピというなかなかぶっ飛んだ行為を行っていた。

こんなにも、胸が締めつけられるなんて……この鼓動は一体……
ですが苦しくは……むしろ、幸せな気持ちに。
何故でしょう。先生なら、この答えを知っているのでしょうか?
私に盗めない物などありません。いつだって……大切な物は皆のために。

先生、いつの日か――

――この気持ちの名を、頂きに参ります。

ワカモに次いで、先生にベタ惚れする七囚人が誕生したのだった。




申谷(しんたに)カイ


私は、私のものを取り戻す。誰にも邪魔させないよ。

年齢:???(3年生?)
所属:山海経高級中学校(永久追放)
二つ名:五塵(ごじん)獼猴(びこう)

人物

登場順としては3番目の七囚人。初登場は「龍武同舟~思い描くは、ひとつの未来~」。
右が白、左が黒という特徴的な髪色が特徴で、さながら陰陽太極図のように、白髪の中に黒髪が一房、黒髪の中に白髪が一房ある。
そしてご立派なモノがよく見えるほど胸元が開いたチーパオ姿に、裾部分に"悔毒之歎"*1と書かれた白衣のような白いコートを着用している。
右手首には独特の形状をしたブレスレットのようなものが2つ巻かれている。

元々は山海経の部活動「錬丹術研究会」の会長だったが、秘薬の密輸行為や生徒を利用した人体実験等の危険行為を理由に、門主・キサキの裁定により永久追放(=退学)され、さらに山海経では手に負えないためヴァルキューレへと引き渡された。
錬丹術研究会の会長というだけあって薬学や化学への造詣は非常に深く、強烈な副作用や後遺症があるとはいえ、生徒の需要に応える薬品を開発している。

追放された身ながら薬の研究を続けていたため相当な資金力を有しているとみられ、また錬丹術研究会を中心に山海経の内部にも内通者を用意しているなど、山海経に対して何かしらの未練や強い執着のようなものが見られる。
追放されてなお残り続けるカリスマ性や、他者の弱みや願望に付け込んでの法外な要求を飲ませる話術など、対人交渉に長けている描写が多い。

周囲の生徒を「凡夫」と呼んで見下し、自らの目的のためならば薬の実験等で周囲にどれほどの被害を与えても「あくまで他人の判断」と切り捨てる自己中心的かつ手段を選ばない性格。ただ「天才」のように自分を高めて自称していないあたり、とにかく他者を下に見ている様子。
また目的以外のことにはほとんど興味を示さず、自分の研究に没頭しているが、「凡夫」の身に起きたことであっても自身の研究に関わることであれば重要視しているようで、被験者に起きた症例は全て覚えているらしい。

影響がキヴォトス全域に及ぶ他の七囚人とは異なり、カイが影響を及ぼしているのは閉鎖的な山海経の中に留まっているため、知名度は他の七囚人よりも低い。加えて追放処分時の徹底した情報抹消によって、キヴォトス全域どころか山海経内部ですらカイの存在を知る生徒は少数であり、1、2年生にとっては都市伝説レベルの存在である様子。

二つ名五塵(ごじん)獼猴(びこう)だが、「五塵」は塵が物を汚すように、人の心に煩悩を起こさせる「色・(しょう)・香・味・(しょく)」の5つの物を指す仏教用語、「獼猴」は猿のこと。
中国モチーフの山海経に猿とくれば、想像できるのは西遊記の主人公・孫悟空であろうか。
ブレスレットの形状も、孫悟空が頭に巻いている拘束具「緊箍児(きんこじ)」と見ることもできるなど、総じて猿をベースにしたものとする考察がある。

+ カイの暗躍 ※イベントストーリーのネタバレにつき折り畳み
  • イベントストーリー「龍武同舟~思い描くは、ひとつの未来~」
山海経でしか採れない希少な植物であり、その希少さ故に取引が厳しく制限されている「萬年参(まんねんじん)」が密輸される事件が発生。
玄龍門は密輸に使われた段ボールの出所であり、かねてより山海経の伝統を乱し、外部から異文化を取り入れようとする玄武商会のしわざと断定。
その嫌疑を晴らすべく玄武商会の会長・朱城ルミからシャーレに調査に協力してほしいと依頼されるところから始まる。
玄龍門からは執行部長・近衛ミナも同行し調査が行われ、その結果なんと玄龍門の幹部が密輸に加担していたことが発覚。
さらには山海経における絶対の中立地帯である「梅花園」の園児に運び屋をやらせるという外道な方法も使っていたことまで明らかとなる。
調査に加わっていたサヤには真犯人の心当たりがあったようで、「申谷カイ」の名を出した途端犯人たちが激しく動揺したのを見て、真犯人はカイであることを確信する。

一方のカイは後輩の成長を喜び、計画が失敗したことを認めつつも新薬の実験は完了したと告げ、シャーレの先生への興味を持ち始めたところで一区切りとなった。

  • イベントストーリー「月華夢騒」
キサキの命により、レッドウィンター連邦学園と山海経高級中学校との交流会の開催が決定。
保守的かつ排他的な玄龍門の構成員は戸惑いや少なくない反感を抱きながらも、レッドウィンターの訪問者……チェリノ、トモエ、マリナの3名をもてなす。
山海経を代表する文化「京劇」の保存や興行を担う「京劇部」の部長・漆原カグヤはチェリノらの前で京劇を披露し、チェリノはかなり感銘を受けたらしくカグヤの演技を絶賛。
そのことはカグヤ自身も喜んでいるように見えたが、山海経の守護者たるキサキが、こうも安易に山海経に外部勢力を入れていることに対しわだかまりが生まれてしまう。
そこに付け入ったカイはカグヤと接触。「山海経の伝統を破壊しているのは、他でもないキサキである」と扇動し、山海経の伝統を忠実に守り続ける京劇部には今の体制を覆す資格があると唆す。
一度は提案をはねのけるカグヤだったが、「忠臣の諫言」と称する現体制を批判する京劇の台本のネタをカイから提供され、またカグヤ自身も伝統を遵守するべきという考えから、カイから受けたとある提案を承諾する。

そして「忠臣の諫言」と称する京劇はレッドウィンターの訪問者やキサキら玄龍門の構成員らの前で上演され、ついにカグヤはクーデターを決行。
……が、クーデターが日常のレッドウィンターの首脳部が居合わせたタイミングで決行したこと、そんなクーデター慣れした人間を放置したことが最大のミスであった。
チェリノの持つ為政者としてのスタンスをキサキに説き、そこから結束を固めた玄龍門やマリナの奮戦もあってクーデターの鎮圧に成功する。

カグヤはその後山海経の牢獄に投獄。
取り調べでは、「正式な手続きに則らずに行われたカイの追放処分を撤回し復学させ、その上で正式な手続きに則って再度追放する」という主張を展開。
カイからされた「とある提案」とは、「カイを復学させ、その上で再度追放させる」ことであったが、当のカイは再び追放される気は一切なく、「私は、私のものを取り戻す。誰にも邪魔させないよ」と、山海経へ舞い戻る計画を進めるのであった。
またクーデターの成否はさほど重要ではなかったようで、「今の山海経、ひいては玄龍門への不安を煽ることが最大の狙い」とも語っている。

  • イベントストーリー「五塵来降」
レッドウィンターとの交流会以降、山海経の内部では外部勢力を良く思わない空気が漂うようになってしまう。
山海経の伝統的な行事「月影祭」が近づく中、玄武商会を中心に子供の姿に戻る「若返り現象」が発生。外部の観光客も制限付きで受け入れて開催していた従来の方式を改め、今回は山海経内部でのみ開催することを決定する。
そして「若返り現象」の重要参考人として、錬丹術研究会のサヤが連行*2されてしまう。

現会長が不在となったタイミングでカイは山海経へと舞い戻り、部室にある隠し部屋*3で「仙丹」の開発を開始する。
カイの最大の目的、それは「仙丹」を調合し、神仙へ至ることであった。
そのために錬丹術研究会を発足させたとも語っており、在学中から「仙丹」の開発のため、山海経の多数の生徒からの要望に応える形で人体実験を繰り返していた。
しかしカイの薬は一時的に被験者が望む効果を生み出したものの、後から重大な後遺症を発症するというデメリット*4も内包しており、そうした副作用から逃れるためにカイの指示に従わざるを得なくなる生徒が続出。
また玄龍門の方でも先代門主が不祥事を起こしたために退任し、山海経が重視する伝統や慣習を無視してまで*5キサキを次代門主に選出。キサキが門主の座に就いて初めての仕事が、カイを山海経から手続きを全て無視して永久追放することだったのである。
またこの一件によってキサキはカイから毒を盛られたらしく、日に数時間しか活動できないほどの虚弱体質になってしまったことも明かされる。

キサキと対峙したカイは、自分を追放したことへの復讐と称し、山海経で起きる一連の騒動の責任は全て自分を追放したキサキの責任であると主張。その場にいた玄龍門の構成員に、守るべきは「山海経」か「門主・竜華キサキ」かの二択を突きつける。
レッドウィンターとの交流会以降じわじわと積もっていたキサキへの不信感や反発がここでついに頂点に達し、「キサキは山海経の伝統に反している、そもそも門主に就いた経緯からして伝統に反している」と主張する玄龍門の強硬派が伸長し、ついにキサキを追放。
一時的に追われる身となったキサキだったが、穏健派の構成員とも合流し玄龍門の奪還作戦を開始。
強硬派に祭り上げられたとはいえ獄中にいたカグヤと対峙することになり、山海経の門主としてあるべき姿を説き、その身を挺した「忠義」を受けたキサキは再度カイと対峙する。
キサキの活動限界を知っていたために余裕綽々だったカイだったが、他ならぬカイの策略であった「若返り現象」を逆手に取り、活動限界の無い全盛の状態だったキサキや玄龍門に敗れる。

敗北を認めるカイだったが、自分は絶対に反省しないし何度でも同じことを繰り返す、と不敵に挑発。
「すべての生徒の味方になってくれる大人」である先生にも同じ問いをかけるが、先生は無論当然と答える。

"カイがこれ以上他の生徒を利用しないと約束してくれるのなら。"
"私はいつでも、カイの味方になるよ。"

でも、先生。私は反省しないと思うがねぇ?

"それならカイには「勉強」が必要だね。"
"指導が必要になったら、私を呼んで。"



私はできれば……どんな生徒も諦めたくないから。



ふむ……これも個人的な好奇心なのだが……あくまで、仮定の話として。
どれほど無茶苦茶で、救いようがない生徒がいたとして――
決して反省などせず――そうさね、世間の表現を借りるのなら化け物同然の生徒がいたとして。
それでも先生は、同じ選択をするのかね?

"だとしても私は最善を尽くすよ。"
"私たちにはそれ以外できることがないから。"

それが本当に――万に一つも改善の見込みがない生徒だとしたら?

一つだけお願いがある、カイ。



君が、君自身を諦めないでほしい。



ははっ!ああ、構わないよ。私を捕まえると良い。
先生の顔を立てて、ここは素直に従おう!
私自身を諦めないでほしい、か……ああ、楽しかった。本当に楽しかったよ。



カイは満足げに笑い投降。
「若返り現象」の特効薬を開発することを約束し*6、その後連邦矯正局へと再収監された。



自分の目的や利益のためならば、周囲にどれほどの被害を与えてもそれを一顧だにしないマッドサイエンティスト。
アリウススクワッドのように「周囲の環境故に悪の道に進まざるを得なかった」というわけでもなければ、美食研究会のように「テロや誘拐はするが、ある程度の善性は持ち合わせている」というわけでも、温泉開発部のように「仲間や部下とは堅い信頼で結ばれている」というわけでもない。

先生からすれば「自分の行為に責任を取らない/取れない子供」「自分を悪い大人だと勘違いしている悪い子供」であったようで、「騒動の責任は自分を追放したキサキのせい」というのも、結局のところ「追放されるに足る行為をしたカイ自身が行った選択の責任を他者に押し付けようとした」だけであった。





栗浜(くりはま)アケミ


私の名は、栗浜アケミ。こう見えて、スケバンをしておりますのよ。

年齢:???
所属:???
二つ名:伝説のスケバン

人物

4番目に登場した七囚人。初登場はイベントストーリー「Sheside Outside」。
早い話が筋肉モリモリマッチョウーマンのスケバン
ボディビルダーもかくやと言わんばかりにバキバキに鍛え上げられた上半身にサラシを巻いている。
深紅のロングスカートには威血婆云乃悪上沙魔(いちばんのおじょうさま)」「天下無敵須怪婆云(てんかむてきすけばん)」「我絶死覇火我異威々(わたしはかわいい)とも読めなくもない当て字の文字列が刺繍されている。

キヴォトス各地のスケバンをまとめ上げ「姐様」と強く慕われていたが、ヘルメット団の策略に嵌り、スケバンらを庇う形でヴァルキューレに捕縛され収監されていた。
また12台の警備車両と2台の戦車を全損させ、多数の怪我人をたった1人で出すという事件を起こしており、今でもその当事者であるヴァルキューレにとっては悪夢のような存在である。

銃火器が当たり前のキヴォトスにおいて、圧倒的なフィジカルの持ち主という異端の勢力。
一般キヴォトス人でも銃弾程度であれば「痛い」程度で済むが、アケミの場合は「キンッ」「チュイン」という金属音めいた音を発し銃弾を弾くなんなんだぁ今のはァ……
そしてバキバキに鍛え上げられた肉体は、「片手でトラックや戦車を横転させ」「デカい重機関銃*7と4連装ロケットランチャーを軽々と担ぎ」「ロケット弾を拳で殴って飛ばす」という異次元のパワーを有している。
これでも長い収監生活によってなまったとのことである。
さらにはスケバンの真髄なる独自の呼吸法を体得しており、瞑想して気合いを入れることもあるが、相応に負担がかかるものらしい。なぜか銃の威力が上がる

非常にいかつい外見だが、その内面は礼儀正しく、言葉遣いも丁寧。語尾も「~ですわ」と、いいところのお嬢様のそれである。
また「カルレス君」という名前のムササビを飼っているとのことで、動物も好んでいる様子。
情に篤く、ヘルメット団への復讐に逸るスケバンに「自分が始めた戦い」と諫め巻き込まないようにしているが、その義理人情に打たれたスケバンも「姐様の戦いはウチらの復讐も同然」と返して士気が上がるという、お互いに固い友情で結ばれている様子。
こうした点から悪役であるが、悪人ではないのだろうという見方が強い。

育ちの良さそうなお嬢様という点から、元はトリニティ所属だったとする説が有力。
ヨシミ*テラーや名前が栗○ア○○という点から放課後スイーツ部所属などとネタにされている。

+ アケミの復讐 ※イベントストーリーのネタバレにつき折り畳み
  • イベントストーリー「Sheside Outside」
アウトロービーチで開催される「ヘルメット団総連合会」にアルバイトとして参加することになったアリウススクワッドのリーダー・サオリと、
初めての海とお祭りを堪能するべくアウトロービーチを訪れたミサキ・ヒヨリ・アツコの3人と先生。
サオリは他の3人が海を満喫できるように、3人もサオリのやりたいことを応援するべく、お互いに気付かれぬよう助け合う奇妙な状態が続く。

総連合会のトリでDJライブが行われる予定だったが、そこにスケバンが襲撃をかける。
当然あっさりと制圧されるが、そこにロケットランチャーが撃ち込まれアケミが加勢。意趣返し
その圧倒的なフィジカルとアケミの登場に士気を高めたスケバンらはヘルメット団を蹂躙し、サオリも反撃に打って出るが劣勢に立たされてしまう。
3人もサオリに加勢し、先生指揮のもとアリウススクワッドを一時的に再結成してアケミに立ち向かうが、長期の収容生活でなまっているにも関わらずスクワッドと互角に渡り合う。
しかしなまっていたのが堪えたのか決着がつかないまま消耗戦に突入……するかと思われたが、無線越しに現れた謎の人物「ニヤニヤ教授」から撤退するよう指示され、なまったことに悔しさをにじませつつも撤退したのだった。



【関係者】


ニヤニヤ教授


人物

キヴォトスの裏社会において「犯罪コンサルタント」として名が知れ渡っている、犯罪のプロフェッショナル。
「ニヤニヤ教授」という名前自体は、別のイベントストーリー「不忍ノ心」で登場していたが、その正体は陰陽部の部長・天地ニヤが騙っていたものであった。
しかし「Sheside Outside」において立ち絵付きでの登場を果たしたため、ニヤとニヤニヤ教授は別人であることが確定した。

ブロンドのふわふわとした髪に、露出の少ない黒を基調とするゴスロリ然とした服装。口癖は「ほむ」
戦力やデータを分析し計算する策士タイプで、自身は現場には出ず、遠隔で指示を飛ばす。戦力が足りていなければ依頼人であろうとあっさりと見捨てるが、見捨てるまでは手厚いアフターフォローを素早く飛ばしてくる。

そして七囚人を脱獄させた(・・・・・)と話しており、特にアケミとは協力関係にある模様。
ただ七囚人をなぜ脱獄させたかといった動機や思考背景などは明らかになっておらず、またその立場上先生のことも把握していると思われるが、直接対峙したことがない上にどう思っているかも不明。

「裏社会で暗躍する犯罪のスペシャリスト」という点から、アーサー・コナン・ドイルの推理小説「シャーロック・ホームズシリーズ」の主人公「シャーロック・ホームズ」のライバルでもあるロンドンの犯罪王、モリアーティ教授こと「ジェームズ・モリアーティ」がモチーフとみられ、その流れからトリニティ所属と見る考察もある。
そしてやはりロリコン先生の間で大人気である


【余談】

現時点で登場している七囚人のモチーフは、「人を欺き惑わせる生き物、あるいは妖怪」と思われる。

  • ワカモ:化け狐or玉藻の前/白面金毛九尾の狐
    • 「ワカモ」という名も、玉藻の前が日本に渡ってくるときの偽名「若藻(ワカモ)」から取られたとする考察が有力。
      己が欲(=破壊衝動)のために周囲を破滅に追い込み、甚大な被害を齎すという点でも共通している。

  • アキラ:化け猫/猫又
    • 日本における「猫又」は、「山中に住み、人を襲う巨大な獣」や、「人家で飼われている猫が年老いたもの」という2つに大別されており、いずれも日本各地に伝承が数多く残されている。
      猫又は尻尾が二股に分かれるというのが一般的な伝承であり、既に猫又がモチーフと思われる生徒も登場しているが、アキラの場合は尻尾が1本しかない。

  • カイ:猩々(しょうじょう)
    • 出典は中国の古典書物。人語を操る、あるいは解する猿に似た姿の獣とされている。
      名前からして「()」を前面に押し出しているため、モチーフに含まれている可能性が高い。
      また「人の望みを歪んだ形、あるいは望まない形で叶える」という点では、怪奇短編小説「の手」に通じるものがある。

  • アケミ:(しん)
    • 中国と日本で伝承が残されている伝説上の生物。竜の類、あるいは巨大なハマグリとする説がある。
      気を吐き、楼閣の幻を見せるという。「蜃気楼」の語源が、まさしくこの「(しん)」が「気」を吐き、「楼」閣を見せることに由来しているとする学説もある。
      またハマグリ自体が「浜の栗」を由来としており、「栗浜」を入れ替えれば浜栗と一致する。




追記・修正は七囚人に気に入られている先生がお願いします。

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最終更新:2025年04月18日 23:12

*1 毒を飲んだ後の嘆き。転じて、後悔しても無意味なことを悔やむこと

*2 イベントストーリー「ネバ―ランドでつかまえて」では、サヤが「若返りの秘薬」の開発に成功しており、どういった経緯かは不明だがこの件が外部に知られている様子

*3 カイの信奉者であった部員が、カイが追放されて以降ずっと隠し通していたとのこと

*4 体育の授業で好成績を残したいと願った生徒が、服用直後は好成績を残すものの、のちに代謝の異常を引き起こし生活がままならぬほどになってしまったり、未知の味を求めた結果他人の味覚に共感できなくなるといった症例

*5 門主は代々3年生が担うものだった

*6 キサキも若返り現象の影響を受けていたため、ここで特効薬が開発されれば元の虚弱体質に戻ってしまうことをカイからも指摘されたが、あえて受け入れた

*7 ブローニングM2重機関銃と思われる。総重量38kg、車両や三脚に乗せて使う銃火器であり、決して携行できるものではない。なお、このマシンガンには「エリザベス」という名がついているらしい