一人用のポッド(ドラゴンボール)

一人用の登録日:2025/02/04 Tue 22:27:19
一人用の更新日:2025/03/25 Tue 18:46:01
一人用の所要時間約 3 分で読める準備だぁ!




一人用のポッドとは、鳥山明漫画ドラゴンボール』に登場する小型宇宙船。
正式名称は不明で媒体によって名称が大きく違う。
代表的なものでは、サイヤ人ポッドやらアタックボールなど。
バンダイのプラモデルブランド「Figure-rise Mechanics」にて商品化された際は「サイヤ人の宇宙船ポッド」名義になっている。

劇中を通してみても、スカウターや戦闘服と並ぶテクノロジーである。


【概要】

『ドラゴンボール』のサイヤ人編において、地球侵略にやってきたラディッツの乗り物として初登場。
外見はコンパクトな球形で、大柄なラディッツやナッパが座ってちょうど収まるぐらいの収納スペースがある。
より大柄なリクームバータなんかはよくこれに乗れるものである

主人公である悟空も赤ん坊の頃これに乗って地球にやってきていた。
ナメック星に移動するためにこれを改造して修行もできる大型宇宙船にしたり、フリーザを倒した悟空がギニュー特戦隊のものに乗って脱出するなど、本編の要所要所で活躍した頼れるメカである。

瀕死のベジータが帰還した際には、「丸型!戦闘員だぞ!」とフリーザ軍の一人が言っているが、他の形をした一人用のポッドは出てきていない。
他にも多人数用のポッドもあるかもしれないが、原作ではこれまた未登場である。*1
ただ、フリーザが乗っていた宇宙船は円盤形の複数人で動かすタイプの宇宙船であり、これとの区別だったのかもしれない。

名称のように、誰が開発したかの設定も媒体によって差がある。
フリーザ軍の科学者であるキコノの発明とされていたり、スカウターと同じくツフル人の技術だったり、かと思えばGTのベビーの回想ではサイヤ人が元々持っていた技術のように描写されていたりする。


【機能・性能】

直径2メートルにも満たないであろう小サイズ。
しかし、星間航行、それに準ずる生命維持機能を有するオーバーテクノロジーな宇宙船であり、一人乗りの宇宙船としては理想的な性能をしている。

漫画本編の描写を見るだけでも恐るべき性能がよく分かってしまう。
なお、減速機能が無いので巡行速度のまま惑星地表に激突するといった恐ろしく乱暴な着陸方法を取る。
侵略目的なら威嚇や攻撃も兼ねているという解釈は出来そうだが。

ほかに欠点としては、あくまで一人乗りなので目的地から物品を持ち帰ったり誰かを連れて帰るということは難しい。
侵略先の惑星に行って住民を皆殺しにして帰ってくるだけというフリーザ軍の戦闘員だからこそ問題にならなかったが、もし民用として使うならいささか小さすぎるといえよう。
ラディッツはカカロットを味方にしたとして、どうやって地球から連れ出すつもりだったのか?*2
あとは、やはり小さすぎてAからBの目的地に行くことには優れていても、宇宙空間に滞在したり探索するには向いていない。
このため『超ブロリー』劇中において、有能な戦士のスカウトを目的に宇宙をあてなく探索していたチライとレモは小型宇宙船を利用している。
小惑星バンパに飛ばされたブロリーを追ってパラガスが飛び出した時も小型宇宙船を強奪しており、フリーザ軍が一人用のポッドだけ頼みというわけではないようだ。

  • 速度
ブルマの父親で、あの世界でも有数の天才科学者であるブリーフ博士の作る宇宙船があるが、それでも地球からナメック星への移動に4339年と3か月もかかるという試算が出ている。
ナメック星製の宇宙船でも大幅に移動時間が短縮されているとはいえ、地球からナメック星への移動に34日かかる。

それがなんと、一人用のポッドを改造した宇宙船では6日で移動できるという超スピードを誇る。
4339年とは日数換算で1,585,785日。実に25万倍以上のスピードで宇宙を駆ける。
ちなみに考察界隈の計算によると最低でも光速の60倍はあるとされている。

  • 耐久力
ろくに減速もせずに大気圏突入して地球に激突しても損傷がろくに見られず、街一つを更地にするナッパの「クンッ」を至近距離で受けながら何事もないというとんでもない強度を持つ。
機体が壊れかける傷を負うも、超巨大彗星の衝突からの脱出すら可能。
ちなみに外側から相当強力な圧力をかけると潰れてしまうらしいが、伝説の超サイヤ人でもない限り潰すことはできないだろう。
反面、4歳の悟飯が内側から破壊してポッドから脱出した*3ことがあるので、中から攻撃されるなど想定されてないとはいえ逆方向からの力には意外にも脆い模様。*4

先述のスピードも相まって、着地地点は殆どの場合衝撃で荒れ放題になってしまうが、『DRAGON BALL総集編 超悟空伝』内のコラムでは原作者自ら「一度発進したら一方通行(要約)」と言った、かなりガサツな運用が考察されている。
流石に自分達の領地ではここまで手荒な真似はしないのか、フリーザ軍基地の発着場にはクッションのようなもの*5が敷いてあり、そこに着陸するようになっている。

  • 長期航行用生命維持装置
ラディッツが死亡したことを切っ掛けにナッパとベジータが地球侵略に乗り出すのだが、この時彼らがいた星から地球までは1年もの時間を要し、しかもそのまま補給も無しという状況である。
この際「ひさしぶりにドーーンと睡眠をとるか」「じゃあ1年後を楽しみにな」とベジータ達が会話している事から、コールドスリープめいた休眠機能が搭載されていると思われる。
さらに、悟空との激闘を経て瀕死状態のベジータが生命維持装置を使用しながら18日かけて無事に帰還できた事もあり、搭乗者の生命・精神を保全する機能が極めて高い。

そのまま乗り続けていたら間違いなくエコノミークラス症候群直行であろう座席の狭さも特に気にならないようで、これまた原作者自ら「完全に搭乗者に負担を掛けない機構も搭載されている」と考察されている。

  • 航行機能
現実でのロケットは色々と面倒臭い手順を踏んでようやく宇宙に出れるという代物なのだが、なんとこの一人用のポッドはあらかじめ目的地をセットするだけで自力で宇宙に出て正確に飛行するというオーバーテクノロジーさを誇る。
爆発寸前のナメック星から脱出した悟空が、ギニュー特戦隊の次の侵略先にインプットしてあったヤードラット星に移動する事になった*6

ポッドの操作方法を悟空が知るはずもない*7のに地球に向けて帰還できた事から、お手軽に目的地を検索するナビ機能があるかもしれない。

  • 遠隔操作
専用のリモコンを使用する事で、任意の座標への自動運転や呼び出し等が可能*8
この点も近年の自動運転技術からすれば比べ物にならない程高性能なものである。

機密保持の為か自爆機能まで付いており、迂闊に操作したブルマのせいでナッパの機体が破損、修復不可能になってしまう珍事も…*9*10
ブルマはリモコンは解析したと言っているので、単に別の機体のリモコン*11の操作を受け付けないのかもしれない。にしたって自爆するのは極端な気もするが

  • 満月のホログラムを投影する機能
アニメオリジナルだが、『Z』18話で赤ん坊の悟空を乗せたポッドが発動した機能。
夜空に満月のホログラムを自動で投影し、サイヤ人の大猿化を促す。
サイヤ人の大猿化には満月が発する「ブルーツ波」が必要なため、ホログラム自体にブルーツ波が組み込まれていると思われる。

なお、これが発動している間、ポッドから「目覚めよ、カカロット」という音声が流れ続けていた。
それを聞いた悟飯が狂暴化していた事から、これは辺境の星に幼児を飛ばすためのポッドにのみ備えられる機能であり、音声で幼児を暴走状態で目覚めさせ、ホログラムで大猿化させて侵略を促すための機能と思われる。
ぶっちゃけこの機能を使えばわざわざ戦闘力を大幅に消耗してまでパワーボールを作る必要が無い気がする…が、ドラゴンボールのアニオリは後先考えてないことが多いので深く気にしてはいけない。

なお、この回はアニオリ設定で勝手にピッコロに悟空のポッドが破壊されてしまった。
一応、「バラバラに壊れていたが肝心なところは残っていた」というブリーフ博士の台詞でフォローされたものの、後のナメック星に向かう宇宙船がこれを元に作られた設定がかなり強引で無茶な流れになってしまっている。
『ドラゴンボール改』ではエピソード自体が削られたが、ブリーフ博士の台詞は残っている。


【使用シーン】

◇原作漫画

  • ラディッツの地球来襲
記念すべき一人用のポッド初登場。
到着してすぐに、戦闘力5のおじさんを殺害したシーンにつながる。
その後、人質として入れられた悟飯が激昂して上述の通り内側から破壊し使用不能に。

  • ベジータ、ナッパの地球侵攻
上記のコールドスリープ装置やリモートコントロール装置あと自爆機能などがここで披露された。

  • ベジータの惑星フリーザNo.79への帰還
生命維持装置が披露された。

  • ベジータとキュイのナメック星到着
特に特別な機能の披露はなし。

  • ギニュー特戦隊のナメック星到着
5人もの大人数の移動でも大型宇宙船ではなく一人用のポッドを使用していることから、その利便性がうかがえる。
このうちの一機はナメック星崩壊時に悟空の脱出に使われた。
後に悟空がヤードラット星から帰還する際にも使用。これが原作での最後の使用になる。
後の『超』ではフリーザ軍の兵士であるクランベリが、もう一機を使用してナメック星から脱出していた事が明かされた。


◇テレビスペシャル

  • たったひとりの最終決戦〜フリーザに挑んだZ戦士 孫悟空の父〜
バーダック一味が惑星ベジータからカナッサ星や惑星ミートへと行き来するために使用している。
またバーダックが惑星ミートから帰還する際、惑星ベジータから飛び出す悟空のポッドとすれ違っている。


◇劇場版

  • とびっきりの最強対最強
冒頭で、惑星ベジータから飛び出す悟空のポッドをクウラが目撃する。

  • 激突!!100億パワーの戦士たち
ベジータが新ナメック星から帰還するシーンで使用する。
これを使って新ナメック星へ来たと見るのが自然だが、地球にあるポッドは悟空がヤードラット星から持ち帰ったものしかないはずなので、それだろうか。

どこへ行くんだぁ…?

お、お前と一緒に避難する準備だぁ!


一人用のポッドでかぁ?


一人用のポッドが有名になったのは間違い無くこの映画のせいでございます。というか「一人用のポッド」の呼称は恐らくこれが初出。
詳細はブロリーパラガスの項目をなんなりと参照ください。

MADでは主に親父ぃことパラガスのオチ要員として登場する。
パラガスが逃げようとする、悪事を働くなどをすると、最終的にはほぼ必ずポッドで圧縮されてブロリーに投げ飛ばされるという流れがお約束となっている。
ただ、MADのせいでこのシーンが本来トラウマなシーンであることが忘れられている。
…というかこの項目名もまさにそのシーンのブロリーの台詞由来なのは言うまでもない

  • 危険なふたり!超戦士はねむれない
前々作でブロリーが新惑星ベジータの爆発から脱出するのに使用(恐らくパラガスがブロリー用にあらかじめ用意していたもの)。
だがさすがに間一髪だったのか、明らかに軌道が不安定で地球到着時には大破してしまっていた*12
ブロリーを避難させるためのポッドもちゃんと用意していたにも関わらず潰された哀れな親父ぃ…*13
余談だが、地球にたどり着いた時点のブロリーは伝説の超サイヤ人状態だったため、脱出してきた時も変身した状態だったと思われるが、推定身長2m以上で悟空達より二周りは大きい巨体がよくこの小さなポッドの中に入れたものである

  • 超戦士撃破!!勝つのはオレだ
前作で残されたポッドの残骸に付着していたブロリーの血液からバイオブロリーが製造されてしまう。


◇ゲーム作品

サバイバー(戦闘力5の一般人)が使用できるスキルとして登場。一般人とは
リモコンで呼び出した数秒後に降ってくる。
乗り込んだ後はステージのどこへでも移動可能なため逃走能力が高く、着地点では爆発が起こるので突貫も行える攻防一体のスキル。
キャラメイクでパラガスを再現しつつこのスキルを愛用するプレイヤーが一定数いるとかいないとか。


【余談】

読み切り漫画『清村くんと杉小路くん』では野球ボールがサイヤ人のポッドみたくに描かれているが、これは作者の土塚理弘氏曰く資料をろくに見ずに描いたらそうなったとの事。

デザイン上の類似点から『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』に登場する機体サザビーの脱出ポッドと絡めてネタにされることもある。



ぐおおぉぉぉっっ…! こ、項目が追記・修正されるとは…これもアニヲタWikiの定めか…!!

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最終更新:2025年03月25日 18:46

*1 ドラゴンボール オッス!帰ってきた孫悟空と仲間たち!!のコミカライズ版(作画:オオイシナホ)では、ターブルとグレが二人用と思われるものに乗って地球に来ている。

*2 ファンの考察として、フリーザ軍の本隊に連絡して迎えをよこしてもらう説、カカロットが幼少に地球に来た際のポッドをアテにしていた説などが上がっている。

*3 といっても、この時の戦闘力は1000を超えているが。

*4 何かしらのトラブルを想定して内部から破壊して脱出しやすい機構になっている可能性もある。

*5 フリーザ軍の戦闘ジャケットに使われる「超質ラバー」である見方が強い。

*6 なお、ベジータによると元々ギニュー特戦隊はヤードラットに侵略中であり、ナメック星へはフリーザの命令で急遽向かうことになったという経緯がある。

*7 悟空がナメック星まで来た宇宙船はもともと一人用のポッドであり、フリーザの宇宙船を「乗ってきた船とほとんど同じ」と言っているので、ポッドにはある程度フリーザ軍の共通規格があると推察される。

*8 アニメ版ではスカウターとも連動している事が仄めかされている

*9 ラディッツが乗ってきた機体もこれでダメになったと後に悟空が語っているが、もともと悟飯が破壊しているのでこれが本当なのかは不明。ちなみに悟空はナメック星へ行くのにナッパの機体を解析しようという話題になった際に悟飯がラディッツの機体を破壊したのはちゃんと把握している。

*10 悟空は自身が乗ってきた機体について「古かったから却って無事だった」と発言しており、この機能は意外と最近搭載されたものかもしれない。

*11 ここで使ったのはベジータの機体のリモコンで、ナッパの機体のリモコンではない。

*12 外装に凹み等は見当たらず扉部分だけが壊れていたので着地の衝撃で壊れたのかブロリーが出る際に破壊したのかは不明。

*13 というか、ブロリー用のポッドを用意していたかよりも、自分だけ先に逃げようとする姿勢がブロリーの逆鱗に触れた…のかもしれない。