スカウター(ドラゴンボール)

登録日:2022/11/30 Wed 20:30:18
更新日:2024/03/13 Wed 11:01:44
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戦闘力たったの5か…ゴミめ…


スカウターとは、漫画『ドラゴンボール』に登場するハイパーテクノロジーメカの通称。


概要

ドラゴンボールのサイヤ人編からフリーザ編(ナメック星編)にかけて活躍した装備。
一般的な物は片側耳あて+片目の前方に固定される小型半透明の板。いわば「単眼式ヘッドマウントディスプレイ」の一種。
元々は惑星ベジータの先住民族ツフル人が開発したものだが、後にサイヤ人により絶滅させられてサイヤ人に取り込まれ、
しばらく後にサイヤ人たちがフリーザ軍の傘下に入ったことでベジータ王を通じてフリーザ軍の主要軍事技術に正式採用された。
ドラゴンボール超』シリーズではスカウターの前段階に当たる、望遠鏡型のスカウトスコープが登場している。
ドラゴンボール超 ブロリー』によると軍のトップがコルド大王からフリーザに変わる際、サイヤ人達に新型のスカウターが配備されていた。


機能

代表的なのは戦闘力を計測する機能。この戦闘力というのは悟空たちが言うところの「気」の強さと同義であり、周辺の生物の気を検出して数値化する。
計測時のカッ ピピピピ…はドラゴンボールを代表する効果音の一つである。
あくまでも敵の気をはかるため、銃などの装備品などは含まないと思われるが、悟空ピッコロが重い服を脱いだらスカウターの戦闘力が増加した場面があるという反論があり、実際どちらなのかは明確に定められていない。
またグルドのように身体的特徴により装備できない種族もいる。
新型と旧型が存在しており、それぞれ測れる戦闘力の上限が違い、ザーボンやキュイが装備していた旧型は約22000、新型は最低でも180000以上まで計ることができる。なお、ターレスが装着していたものは外見は旧型に見えるが30000以上の数値を問題なく計測しているため新型と思われるが詳細は不明。
スコープの色はの基本四色。

戦闘力を計測する以外にも、おそらく何光年*1離れていようと通信できる通信機能や、対象物の距離や方角・座標を算出する機能、宇宙ポッドを操作するリモコン機能もついた大変な優れもの。
更にスカウターを通じて会話を盗聴することもでき、この機能でフリーザはドラゴンボールの存在を知り、映画『ドラゴンボール超 ブロリー』では自身の悪口を言った部下を処刑している。
ただ、もちろん全ての通信を拾えるわけでもないようで、ベジータとナッパの「ナメック星にドラゴンボールがある」と言う会話を拾えたフリーザも、その一年も前にラディッツが発した「地球にドラゴンボールがある」と言う通信は拾っていなかった。前者を傍受できたのはたまたまなのだろう。
しかも通信した情報だけでなく、ただ近くで会話しただけでも傍受されると言う特徴もある。
「-」ではバーダックがこれを「部下たちへの監視」と見なしていたようだが、実は「フリーザの会話がドドリアのスカウターを通じてベジータに盗聴される」*2と言う場面もあって、フリーザにとっても好ましくない事態も引き起こした。

なお、耳当て式が一般的となっているが何故か左目用しか作られておらず、『復活のF』でタゴマの両目用のものが出てくるまでは右目につけられるものは無かった。
また高速移動時の風圧や戦闘時の衝撃でもほぼ脱落しない*3のに着脱は極めて容易という不思議な密着性を誇り、原作者曰く「吸盤のようになっていると思う」とされている。
また、クウラ機甲戦隊のドーレのようなヘルメットに内蔵されたタイプもある(フリーザ軍の兵士も何人かそのタイプのスカウターをつけていた)。

元々は地球人やサイヤ人の半分程度の身長しかない非力なツフル人が開発した機械であるため「誰もが手軽に使える」をコンセプトとしており、「気を探る能力」と同等以上の機能を機械的に再現している点、あらゆる分析情報を数値と文字に置き換えて具体化してくれる点で極めて優れた文明の利器と言えるだろう。

爆発

しかしこれだけ便利な機能が備わった大変優れた機械であるのにもかかわらず、旧型・新型共に戦闘力計測上限にリミッターが備わっていないため「戦闘力が強すぎて計測不能な場合は警告音や表示が出ないまま過負荷によって爆発してしまう」という危険な欠陥がある。
装備者の目と耳が心配になるが、ブルマが装着し爆発した時にはよく見るとスコープの部分は割れておらず、「キャッ!!!!」と言いながらもその後は何ともなかった。
というか作中では相手の強さを示す演出として爆発しているという節があり、スカウター壊しは一種のステータスとなっている。復活のFでフリーザが復活した際にはフリーザ軍兵士たちがつけていたスカウターが次々と爆発している。
映画『ブロリー』に登場した最新型スカウターでようやくこの欠点が解消され、計測不能の数値を測定しても99999で止まり爆発しないようになった。

故障について






作中で相手が自分よりも戦闘力が高いと、すぐに故障を疑い、一方で相手が自分より数値が低ければすぐにそれを過信して油断してしまい、そのまま真の力を解放したベジータや悟空たちにあっさりやられてしまう場面が多く見られた。そのため、「スカウターの故障だ!」は死亡フラグとなっている。
というかフリーザ軍の兵士たちはギニュー以外ほとんどスカウターの数値だけ見て低い場合は
「戦闘力たったの○○くらいか」→(悟空たちが気を解放するor攻撃や防御の一瞬だけ戦闘力を高めるなどする)→「わー!なんだこの戦闘力はorどうなっているんだぁ‼︎」的な流れで敗北し、高い場合は上記のような台詞でそれを認めずそのまま圧倒されて敗北しているという有り様であり、ギニュー特戦隊のメンバーも隊長に指摘されるまで頑なにスカウターの数値を信じ続けていた。

実を言うと、気を操る技能を身につけ気を消している状態の者は探知・計測ができないし、攻撃や防御の一瞬だけ戦闘力を高めた場合はスカウターでも拾い切れない。
ギニュー特戦隊バータ「変身もしないで戦闘力を変化させる種族は珍しい」という発言からしても、作中に登場する種族には気を操る能力を持つ者は少ないようで、ツフル人たちがそういった存在を知らなかったか、その機能の実装が難しかったのかもしれない。

しかし確かに映画『ブロリー』までは計測不能になるとすぐに爆発してしまうものの、それ以外の機器側要因により故障したという描写はない
要は装備者が自分より強い存在を認めたくないというプライドの高さを表現する演出として故障を疑われているだけで、これをもって「スカウターは故障が多い」とは言いにくいところである。
一応フォローするなら、同作ではフリーザ軍は戦力拡大のために戦闘力1000以上の戦士の募集に勤しんでいたのだが、当時スカウト役として派遣されていたチライは「そんな奴そう簡単に見つかるわけがない」と愚痴をこぼしていることから、戦闘力が数千あるだけでも全宇宙で相当上澄みにあるものと考えられる。
そんな中にあって戦闘力数千・数万を誇る戦士たちは自身の強さに相当の自身があって然るべきなので、それが急に脅かされるとなると動揺して認めたくなくなるのも無理はない。

なお、よく言われる「作中で一度も故障したことがない」というのは厳密には正しくなく、ラディッツのスカウターはブルマが拾った時点では故障している。よって正確に表現するのなら「誤った数値を示したことがない」「誤作動を起こしたことがない」というのが正しい。


商品化

作中を代表する機械であるため、なりきり玩具が発売されており、ドラゴンボール関連玩具の定番となっている。
脱落防止用に黒色のカチューシャがつけられた商品が多く、見た目には片耳式ヘッドセットに近い。
バンダイ広報曰く「スカウターはたちまち売り切れた」と絶大な人気を誇るらしい。
また、そのバンダイより体感型アクションゲーム『Let’s!TVプレイ ドラゴンボールZ スカウターバトル体感かめはめ波 〜おらとおめぇとスカウター〜』も発売されている。

スマホのカメラで顔を読み取った人物の戦闘力を表示するジョークアプリもあるほか、近年では多目的ウェアラブルディスプレイ『スマートグラス』が研究、試作されるなどスカウターに類似のデバイスが現実のものとなりつつある。



追記・修正は新型スカウターを破壊できるほどの戦闘力を出してからお願いします

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最終更新:2024年03月13日 11:01

*1 1光年=9兆4600億km

*2 ベジータはこの会話盗聴によって「ドラゴンボールは七つ集める必要があり、所有者は各村の長老」と言うことを知った。

*3 リクームなど、殴られた弾みで外れる場面も存在する。