登録日:2024/04/17 (水曜日) 23:02:00
更新日:2024/12/30 Mon 03:28:17
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エミル・ハートマン
は『レメディー・コネクテッド・ユニバース』関連作品の登場キャラクター。
演者
- マーク・ブラム(『Alan Wake』)
- マーティン・マクドゥーガル(『Control』)
登場作品
概要
白人、ダークブラウンの髪、青い瞳の男性。1954年生まれ。
若い頃にバーモント州からワシントン州ブライトフォールズへ引っ越し、
トーマス・ゼインと
バーバラ・ジャガーが設立したアーティストコミューンに参加してゼインのアシスタントとして活躍する最中に
カルデラ湖「コールドロンレイク」(厳密にはそこをスレッショルドとする異次元空間「闇の底」)には創作を現実に変えてしまう力があることに気付く。
彼が根っからのアーティストなら、アートを現実に変えられる、即ち世界を自分のアートにできることに興奮を覚えたかもしれないが、ハートマンの本質は
アーティストでは無くマッドサイエンティスト寄り
であったため、「この不思議な力をもっと知りたい」という強い欲求を抱くようになった。
1970年7月10日、コールドロンレイクでジャガーが溺死したことを知ったハートマンは
ゼインに湖の力でジャガーを蘇らせる
ことを提案。これが
全ての元凶となり
ゼインの執筆した原稿によりジャガーは「闇の存在」こと「
超常現象生命体A-010(別名:影)」として復活を遂げ、これを封じるためにゼインがコールドロンレイクに浮かぶダイバー島とそこに建つ自身のキャビン、そして自分の殆どの痕跡を消し去ってジャガーと共に異次元空間「闇の底」へ消えていくというブライトフォールズで最初の変貌世界事象(AWE)が引き起こされることとなった。
原因は不明ながらゼインの最後の創作による現実改編の影響を受けず、ゼインと関わった記憶を保持していたハートマンは、コールドロンレイクロッジというクリニックを立ち上げて運営し始める。
このクリニックは表向きは
創作家専門の療養所
だが、その実態は
投薬やボディーガード代わりの看護師による威圧などで患者の抵抗する気力を奪い、自身の「湖の力」の研究のために創作活動を強制する
といった悪辣なものであった。
2010年9月『創作家のジレンマ』という本を出版。
それから間もない時期にその本を読んだアリス・ウェイクの相談を受け、
アラン・ウェイクに目を付ける。
その後、『創作家のジレンマ』の取材のためやってきた記者ジェイク・フィッシャーのインタビューを受けつつ、闇に支配された鹿を介してジャガーに触れられ
闇に支配された者になりつつあった彼に興味を示していた。
ジェイクが
消息不明
になった日にウェイク夫妻がブライトフォールズへやって来たため、アランを監視するために自身の手下である
ベン・モット
を派遣。
コールドロンレイクへ向かったウェイク夫妻がその日の内に行方不明となったため、彼らが闇の存在に捕まったと悟り一時は落胆するも、一週間後に再びアランが姿を現したため
彼をロッジに収容するため
に本格的に動き出す。
モットに「アリスを誘拐した誘拐犯」の役を演じさせることでアランの目を「闇の存在」や「闇の底」といった超自然的な事柄から逸らしつつ、自身はアランが保護された保安官事務所に赴き「穏やかで親身な医者」を演じて信頼を得ようと試みるが、
アラン本人がメチャクチャ反社会的な人間
であったために拒絶され顔面をパンチされてしまい(恐らく鼻にヒビが入った)、これ以降は
最期まで鼻にバンドを貼っていた
。
その後、紆余曲折を経てモットはアランを呼び出すことに成功するが
同じくアランを利用しようと目論んでいたジャガー
の逆鱗に触れ闇に支配され、アランも川で溺れ気絶してしまうが、ハートマンはモットと並行してもう一人の手下ジャックを派遣しており、彼の活躍によりアランは保護される。
こうして、
遂にハートマンはアランを手中に納めた
。
意識を取り戻したアランに対し投薬で判断力を鈍らせた状態で「君の妻は既に死んでいて闇の存在などの超常現象は全て妄想に過ぎない」と信じ込ませ従順にさせようと目論むが、そこで
ジャガーの襲撃
を受けることになる。
この時看護師兼ボディーガードである三人の内、一人は消息不明、一人は闇に支配され、一人は患者であるトール&
オーディン・アンダーソン兄弟に殴り倒されていたためにハートマンは孤立しており、そこで銃と原稿を取り戻し怒り心頭なアランと鉢合わせてしまう。
悪あがきで「ウェイク、聞いてくれ。我々が手を組めば最高の芸術を生み出せる」などと宣うも聞き入れては貰えず、銃を突き付けられて
ジャガーが操るポルターガイストがいる部屋
に閉じ込められてしまう。
そしてそれが
『Alan Wake』での最後の出番であった。
2010年9月14日、アランがジャガーを倒したことが功を奏したのか、コミック『Psycho Thriller』にて、その後助かっていたことが判明する。
しかし
闇に支配されたモット
がナイフを手にロッジを襲撃してきたため再び生命が脅かされることとなった。
ロッジ内に逃げ込み看護婦シンクレアや患者達と共に籠城するが、患者の一人である芸術家ルドルフ・レーンが描いた
ハートマンがモットに殺される絵
を目撃してしまう。
闇の底に創作を現実にしてしまう力があることを知っていたハートマンは、絵の中の自分の顔が不明瞭なことを利用し
自分のセーターをレーンに着せる
という力業で運命を回避しようと試みた結果、レーンはとばっちりでモットにナイフで滅多刺しにされることとなった。
直後、闇に支配されたモットは駆けつけた保安官代理のコンビ、マリガンとソーントンによって倒され、
ハートマンは助かったのだった。
しかしその後、超常現象を悪用したことからブライトフォールズ変貌世界事象の調査に来た連邦
操作
局(FBC)のレンジャー部隊に逮捕され、
医師免許を永久剥奪された上に研究資料も全て持ち去られる
という、ハートマンにとっては半生をかけて得たものを奪われる屈辱を味わっていたことが『
Control』で判明する。
だが
それでもなお研究意欲を捨てきれなかった
ため自ら湖=闇の底に身を投じる暴挙に出る。
その結果ハートマンは闇(恐らく二代目の闇の存在
ミスター・スクラッチ)に支配され、すぐにブライトフォールズの監視を任されていたFBCエージェントのキラン・エステベス率いるレンジャー部隊に捕獲されてFBC本部オールデストハウスの捜査セクターにて、
超常現象生命体「影になったハートマン」
として収容装置に収容されることとなった。
影になったハートマン
闇に支配された者と成り果てたハートマン。
「
影になったハートマン
」というのはFBCによる正式名称。
詳細は不明だが
タイプ2
と呼ばれる強力な個体に変化したらしく、やがて
収容装置を破壊
。
捜査セクター内で見境無く暴れ周り、セクター内の大半がシステムダウンした結果、「暗闇」という最大の味方を手に入れて手がつけられなくなったため、FBCは捜査セクターそのものを封印して何とか事なきを得るのだった。
なお、収容エリアは“少しでも馴染めるように”とコールドロンレイクロッジを模した作りになっていたが特に効果は無かった。
また、彼が破壊した収容装置は後に
P6や
スクラッチにも破壊されており信頼性に疑問がある。
ヒスの侵略
2019年10月29日、FBC局長(当時)のザカライア・トレンチ及び超常的ユーティリタリアンとして収容されていた
P6/ディラン・フェイデンの両名によってパワーオブジェクト
OOP15-UEスライドプロジェクター
が起動され異次元空間「スライドスケープ36」とのスレッショルドが開いてしまい、そこから
次元間の音と知覚を持つ共鳴体ベースのガス漏れ音「超常現象生命体ヒス」がオールデストハウス内を侵略する事件が起こり、捜査セクターもヒスの汚染を受けることになる。
ヒスは闇の存在と同様に生物や物体を汚染して操る能力を有しており、あろうことか
影になったハートマン
をも汚染した。
第三のモノ
「影になったハートマン」が更にヒスによって汚染された
新種の超常現象生命体
。
身に宿すヒスと闇の存在が互いに反発し合った結果、ハートマンの身体は
物理的に引き伸ばされ
、手足の末端が肥大化し、何故か背中側から肋骨が飛び出ている歪な巨人と成り果てた。
また、鼻に貼り付けたバンドやセーター、ズボンなどはボロボロにはなっているが9年前『Alan Wake』でハートマンが身に付けていたものと同じである。
「第三のモノ」となったハートマンは以下の能力を有している。
◇高耐久性
ヒス生物としても
支配された者
としても非常に高い物理的な肉体の耐久性を持つ。
◇闇のシールド
闇のシールドに守られている間は一切の物理的ダメージが通用しない。
光の存在によりシールドを焼き払われるとようやくダメージを与えられるようになる。
◇ヒスシールド
ヒス生物が持つシールド。こちらは物理的なダメージで破壊できるが非常に強固である。
部屋全体を照らされ闇のシールドが焼き払われた際の防御手段。
◇怪力
ヒス生物としても闇に支配された者としても非常に高い膂力を有しており、巨大エレベーターやシェルターの防護扉を力ずくでこじ開けるほど。
攻撃の際も活用し、末端が肥大化した両手を振り回す。
◇ヒス汚染
接近戦では相手を掴んでヒス共鳴体を送り込み汚染するという、他のヒス生物には見られない非常に凶悪な攻撃も行う。
◇瞬間移動
半径数十メートル限定とはいえ一瞬で全く違う場所にテレポートでき、相手の視覚外から奇襲を仕掛けることができる。
◇遠距離攻撃
肉片のような発射体で遠距離攻撃ができる。
散弾のように細かい肉片を広範囲に高速で射出する。
ミサイルのような形状の
ホーミングしてくる
発射体を発射する。
ジェシーとの対決
アランの導きで捜査セクターにやってきたFBC局長(現)ジェシー・フェイデンと幾度も戦いを繰り広げることになる。
セクター内の電力が次々と復旧されていき、その度に暗いエリアへと
逃げるという行動を繰り返し、最後は自身の収容エリアにて6度目の戦いを繰り広げるが、そこの電力もジェシーによって復旧されてしまい闇のシールドを焼き払われた上、ヒスシールドも破壊され、本体も破壊されてようやく倒され消滅した。
もう一人のハートマン
『
Alan Wake』DLC『シグナル』『小説家』には偽物のハートマン、
イマジナリー・エミル
が登場する。
イマジナリー・エミル
闇の底に囚われ闇の侵食を受け狂気に陥ったアラン「
インセイン・アラン
」によって生み出された
アランの想像上の
エミル・ハートマン。
外見は本物のハートマンと全く同じ。
闇の底で分離し実体化したアランの理性「
ラショナル・アラン
」の前に現れて「全ては妄想」だと思い込ませるような言葉を投げ掛ける。
最後は
闇に支配された者と同様の闇のシールドを纒い伐採斧を手に、「
検診の時間だ!
」と叫びながら闇の底の最深部に建つバードレッグキャビンの前でラショナル・アランと対峙する。
行動パターンはテレフランカーと同じで、視認できないほどの超高速で動き周り、突然奇襲を仕掛けるといった行動を繰り返す。
闇のシールド、肉体の耐久性のどちらも通常の闇に支配された者より強固な強敵。
最後はラショナル・アランに返り討ちにされ消滅した。
追記、修正は「ベイビー、ベイビー、ベイビー、イェアー、オレンジの皮」と言ってからお願いします。
- 「CONTROL」で出てきた時はちょっとテンション上がったけど、ボス戦はもう一回クリア出来る気がしないよ・・・ -- 名無しさん (2024-04-19 15:02:46)
最終更新:2024年12月30日 03:28