登録日:2025/03/03 Mon 23:43:07
更新日:2025/04/02 Wed 17:45:12
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うん。でもいいんだ。そいつで、あのパイプラインを突破できますように……!
ワンショット・ブースター
効果モンスター
星1/
地属性/
機械族/攻 0/守 0
自分がモンスターの召喚に成功したターン、このカードは手札から特殊召喚できる。
また、このカードをリリースして発動できる。このターン自分のモンスターと戦闘を行った相手モンスター1体を選択して破壊する。
「
ワンショット・ブースター」とは
遊戯王OCGの1枚。
初出はTHE DUELIST GENESIS。
自身の効果で手札から特殊召喚するできる効果と、自身をリリースすることによる相手モンスターの破壊効果を持っている。
概要
このカードの効果の中で最もに目につくのはやはり1つ目の特殊召喚効果だろう。
「モンスターの召喚に成功したターン」という非常に緩い条件で手札からの展開ができ、
モンスターの召喚と言うアクションは、基本的にどんなデッキでも行われるため、このカードの特殊召喚の機会は多くある。
おまけに特殊召喚の条件は「召喚に成功した時/場合」ではなく「召喚に成功したターン」なので、召喚にチェーンして特殊召喚するといった形を取る必要がなく、モンスターを召喚したターン中のメインフェイズであればいつでも特殊召喚が可能。
またこの効果はチェーンブロックを作らない特殊召喚である為、仮にこのカードを「
クリッター/黒き森のウィッチ」「
ピリ・レイスの地図」などの効果の発動を封じる制約が付くカードでデッキから持ってきた場合でも条件さえ満たしていれば即座に特殊召喚をすることができる。
(尤も、これは「
神の宣告」等での特殊召喚の無効効果に引っかかってしまうというデメリットにもなる可能性がある点には注意が必要。)
その他、この効果には1ターンに1度の制限がないため、手札に同名モンスターがダブついても、腐ることなく展開が可能である。
仮に召喚したのがレベル1モンスターであった場合はランク1のエクシーズ召喚に、チューナーならば召喚したモンスターのレベル+1のレベルを持つシンクロモンスターを出すことができ、もし違った場合でもこのカード自身でリンク1に、召喚したモンスターとの抱き合わせならばリンク2のリンク召喚に繋げていく事が出来る。
特殊召喚云々の効果を抜きにしても、このカードは攻撃力/守備力0、レベル1、地属性、機械族と非常に優れたステータスの持ち主であるため、リンク1の召喚先として「
リンクリボー」「サクリファイス・アニマ」「機械仕掛けの騎士」などを考えることができる。
また、「地獄の暴走召喚」「機械複製術」の両方に対応しているため、1体を複数体に化けさせるなども容易に行う事が出来ると言った利点もある。
2つ目の効果は何らかの理由で戦闘破壊できなかったモンスターを破壊する効果だが、こちらも「自分のモンスターと戦闘を行った」と言う条件さえ満たしていればいいので、戦闘を行った自分モンスターが場に残っていなくても発動することができる。
しかしこの効果を使用しているという事は、「対象のモンスターを戦闘で破壊することが出来なかった」という事であり、原則として以下のどちらかの状態になっている事を意味している。
①:破壊対象のモンスターが自身の効果・または他のカードから効果を付与された事で戦闘破壊を免れている。
②:自爆特攻もしくは(攻撃を無効にしない形の)別のカードの効果で自分のモンスターが返り討ちにあっている。
前者であれば戦闘破壊できずともダメージなどを通せている状態なのでダメ押しとして機能すると考えられるが、後者の場合は状況的に自分側が損失を負っている状態であり、破壊効果も苦肉の策と言う側面が強くなる。
更に言えばこれらの除去は基本的にバトルフェイズに入る前に済ませておくのが昨今の環境における定石となっているため、どうしても他に突破手段を準備できない場合の保険などとして扱うのがいいだろう。
「
アーゼウスを展開する為にXモンスターで戦闘したが、それはそれとして(アーゼウスのX素材を温存しつつ)除去は行っておきたい」などの状況であればこのカードの除去効果を比較的有効に生かせるだろう。
また他にも、1つ目の効果での展開条件と併せて「メインフェイズ2に手札からいきなり特殊召喚→そのまま破壊効果を使用する」とすれば、相手側に予期せぬ形での除去をお見舞いし、動揺を誘う展開につなげられるかもしれない。
アニメにて
アニメ
遊戯王5D’sでは、サテライトにおける
遊星の仲間の1人、ラリー・ドーソンのカードとして登場している。
彼がお気に入りのカードとして所持していた物だったが、遊星がごみ集積に開閉されるパイプラインを通ってネオ童実野シティへ向かう際に、遊星に「お守り」として渡された。
それ以降、このカードは遊星のデッキに入ることとなり、同回で行われた
牛尾とのデュエルで早速使用され、ライディングデュエルにおける生命線ともいえるスピードカウンターの追加を封じてくる「ゲート・ブロッカー」の破壊に貢献している。
(尤も、「ブロークン・ブロッカー」を使用された事で情勢は結果的に悪化してしまったが。)
その後のデュエルでも何度か登場しており、ボマーとのデュエルでは「ジャイアント・ボマー・エアレイド」を、
ルドガー戦(1回目)ではダークシンクロモンスターである「地底のアラクネー」を破壊するという大きな戦果を上げている。
と言う風に、遊星本人のカードではないながらも彼のデュエルの中で重要な仕事をこなす場面がある関係から、5D’sを視聴していた人にとってはこのカードは印象に残っているカードの1つになっている。同じ様に渡されたカードでも1度も使われる場面がなかった「トーテムポール」とは大違いである。
因みに遊星はこのカードを受け取った際に「必ず返す」と言っているのだが、ダークシグナー編・WRGP編でも引き続き使用しており、少なくとも劇中では返している描写が無い。
他の「ワンショット」カード
劇中でラリーが使用した「ワンショット」カードは他にもあり、いずれもOCG化がなされている。
ワンショット・ロケット
チューナー(効果モンスター)
星2/風属性/機械族/攻 0/守 0
このカードが攻撃する場合、このカードはその戦闘では破壊されない。
また、このカードが攻撃を行ったダメージ計算後、
攻撃対象モンスターの攻撃力の半分のダメージを相手ライフに与える。
限定的だが戦闘破壊耐性を持っており、戦闘した相手モンスターの攻撃力の半分のダメージを与えるという、どことなく
ユベルを彷彿とさせるような効果を持つ。
(このカード攻撃した時に、ユベルは攻撃される時にタメージ効果が発動するので場面上では真逆なのだが。)
ただし、基本的には戦闘を行う過程で自分もダメージを負う事になり、かつ相手が守備表示でモンスターを出していない限り、相手に与える効果ダメージよりも自分が受ける戦闘ダメージが上回る事になるため、安易な使用は出来ない。
「そのダメージで相手にとどめを刺すことが出来る」状況などであれば自分がダメージを負ったとしても狙う意義があるだろう。
後述するワンショット・キャノンのS素材にこのカードが指定されているため、「シンクロ・オーバーテイク」での展開が可能になっている。
ワンショット・キャノン
シンクロ・効果モンスター
星3/炎属性/機械族/攻 0/守 0
「ワンショット・ロケット」+チューナー以外のモンスター1体
1ターンに1度、自分のメインフェイズ時に発動できる。
フィールド上に表側表示で存在するモンスター1体を選択して破壊し、
そのコントローラーに破壊したモンスターの攻撃力の半分のダメージを与える。
レベル3シンクロで、素材に「ワンショット・ロケット」を指定しているため、ワンショット・ロケットのレベルを下げない限り、一緒に素材になるのはレベル1モンスターになる。
また、非チューナー側のモンスターは1体しか素材にできないので、「(レベルを下げた)ワンショット・ロケット + レベル1モンスター2体」という召喚は出来ない。
フィールドのモンスターを破壊してそのコントローラーにダメージを与えるという条件付きの「
破壊輪」のような効果を持っている。
但しダメージを受けるのは破壊したモンスターのコントローラーである為、自分のカードを対象とする場合、自分がダメージを受けてしまう。
またこのカード自身には特に耐性は無く、攻撃力・守備力も0から変わっていないため、そのまま展開しても、次の相手ターンでほぼ確実に戦闘等で破壊されてしまう。
そのため、ワンショット・ロケット同様に止めを刺す為に使用するのが特に有効な使い方になる。
因みにアニメでは
地縛神Uruを自身の効果で破壊しており、(自害の為ではある物の)劇中で地縛神を破壊した初のモンスターになっている。
タッグフォース4、6ではラリーの主力モンスター。スケープゴートや黄泉ガエルで素材を確保、シンクロ召喚後はくず鉄のかかしや光の護符剣で戦闘を妨害。キャノンを守る布陣を構えた後、バーン効果で地道にLPを削っていく。カードはラリーのシナリオクリア特典で入手可能。
またOCGでも何気に「初のレベル3シンクロモンスター」「初の攻撃力0の効果持ちのシンクロモンスター」という2つの称号を持っていたりする。
余談
- アニメ本編で遊星がこのカードを使用した際はワンショット・ブースターのブースター部にモンスターが乗り、射出がされることで相手のモンスターが破壊されるという演出になっており、そこからバトルフェイズ中に発動する効果と勘違いしている人もいるかもしれないが、破壊効果は実際にはメインフェイズ2にしか使えない為注意が必要。
- 5D’sでは同じく手札から容易に展開が出来るレベル1モンスターとして「ジェスター・コンフィ」が登場している。このカードと比較してみると、「ジェスター・コンフィ」は展開する際の表示形式の指定以外に必要な条件が何もなく、より簡単に出せるが1体しか表側表示で存在できない制約がある為、並べやすさでは「ワンショット・ブースター」に軍配が上がるという、一長一短の関係になっている。
使用者が男性っぽくない外見の男性キャラなのも同じである。
追記・修正はパイプラインからなだれ込んでくるゴミを避けつつ、サテライトから脱出しながらお願い致します。
- 途中で正式に譲り受けたんだよ(震え声)。 -- 名無しさん (2025-03-05 13:31:02)
- ダークシグナー編以降はラリーの出番がほんのちょい役程度しかなかったから会う機会がなくて返せなかっただけかもしれない -- 名無しさん (2025-03-06 11:46:17)
最終更新:2025年04月02日 17:45