デビルリバース(北斗の拳)

登録日:2025/10/13 Mon 14:56:05
更新日:2025/10/23 Thu 17:20:20
所要時間:約 12 分で読めます




「暗い……なぜ…なぜ閉じこめる…」
「光…………光くれ~!!」


「おまえか!? おまえか~~閉じこめたのは!?」

デビルリバースとは、武論尊・原哲夫の漫画『北斗の拳』の登場人物である。

CV:/蟹江栄司(旧アニメ版)/今村直樹(ゲーム『世紀末救世主伝説』)/稲田徹(『真・北斗無双』)/茅野愛衣(『DD北斗の拳2』)


【概要】

登場はジャッカル編の終盤であり、ジャッカル編におけるラスボスの立ち位置。旧アニメでは第13話「羅漢仁王拳!動き出したらもう止まらない!!」に登場。
かつて凶悪犯ばかりを投獄していたという「ビレニィプリズン」の中でも、最深部に幽閉されていた凶悪な殺人犯である。
ジャッカル編におけるメインヴィラン・ジャッカルはかつてそこの囚人であり、最終戦争で文明崩壊後はそこを拠点に部下たちと野盗として活動していた。

主人公のケンシロウとは何ら因縁のない存在なのだが、バットの村を襲撃したことでケンシロウの怒りを買ったジャッカルは、その怪物的な強さに対し「悪魔を倒すには悪魔だ!!」という発想から、切り札として封印を解き放つことになる。

なお、後述の通り「デビルリバース」は「悪魔の化身」という意味の通称・称号であり、本名は不明。劇中では単に「デビル」と呼ばれることもあるので、本項目も以下はそれに倣うことにする。


【人物】


「過去七〇〇人を殺し 死刑執行されること十三回!!」
「だが そのことごとくを生きのびた!!」
「電気椅子も絞首台も無用 最終判決懲役二〇〇年!!」

一発で常識離れした怪物だということが伝わる上記のフレーズが印象に残っている読者も多いことであろう。
その独房は地底深く、特に厳重な扉で封印されており、2人の見張りによって鍵が管理されていた。
そしてジャッカルが鍵を開け、幾度もの爆発の末に出てきた姿は……

デカい。

とんでもなくデカい。

ありえないぐらいデカい。


それまでのコマからケンシロウ(185cm・100kg)と大差ない程度の長身と思われるジャッカルを片手で掴み上げるほどの巨体は、もはや怪獣の領域。
『北斗の拳』は演出として実際の設定の背丈よりも誇張して巨大に描くキャラがかなりいる*1のだが、デビルはその中でも極端に一際巨大で、そもそも演出じゃなく本当にそれほどデカい設定としか思えないのである。
「まさに悪魔だな…」*2
「デビルと言えば巨体」という代名詞的巨体だが、北斗世界基準で考えても異常なので、後年の派生作品では理由付けが用意されることもある。

容姿はこれに合うほどのサイズとなると何の動物かは知らないが毛皮製と思しきブーツと腰巻を身に着け、上半身は裸で胸にはいくつもの翼を持つ虫かあるいは角の生えた悪魔のような左右対称の刺青が入っている。
長い幽閉生活の影響で爪と髭は伸び、髪は前頭部から頭頂部までは禿げていて、側頭部と後頭部はボサボサに伸びるという落ち武者のような風貌となっている。
一方、幽閉されていた割に体つき自体はそれほどやせ細っておらず、プロレスラーや力士を思わせるほどの筋肉を備えた体格を有している。後述の拳法の奥義に衰えを防ぐものでもあったのだろうか。
旧アニメ版では髪の毛が緑色になり、日光に当たらなかった影響という表現なのか肌が薄い青紫色で塗られており、より怪物然とした風貌となっていた。
後のメディアでもゲーム『世紀末救世主伝説』やパチンコ・パチスロなどではこの色で表現されるが、『北斗無双』では汚れたような褐色の肌にされている。

自分を閉じこめた者への怒りを抱えて長く幽閉されたためか、精神が崩壊してしまっているようで、項目冒頭のようにたどたどしいしゃべり方をしている。
「なぜ閉じこめる」という発言からも、もはや自分がかつて何をしたのかすら覚えていないようだ。
ジャッカルの発言を信じるならとんでもない凶悪犯なのは間違いないはずなのだが、母親のことは「マザー」と呼んで慕っており、ジャッカルはそこに付け込んで肉親と偽ることで彼を手懐けた。ある意味哀しい悪役である。
母については写真しか出てきていないが、ジャッカル曰く「どんなに悪事をかさねてもいつもかばってくれた」とのことで、それが本当なら慈愛に満ちた人だったのだろうと推測される。


【作中での活躍】

上記の通り、追い込まれたジャッカルがケンシロウにぶつけようとし、おびえる見張り役の片方がカギを飲み込んだ*3のを切り殺して強引に体内から取り出すなどのいざこざを経て、解放。
アニメ版ではジャッカルがKING配下となっていることから、KING幹部のジョーカーによりケンシロウ撃破のための切り札として解放するよう指示されてのことになり、後述のロケットもジョーカーが渡したものとなった。

当初はジャッカルを自分を閉じこめた本人と誤解するが、ジャッカルは囚人時代に経緯は不明ながらデビルの母の写真入りロケットをくすねており、それをちらつかせて「おれはおまえの兄だ」と偽り説得*4
涙を流してデビルに訴えかける名演技(ケンシロウ談)から、さらにグレネードで天井を破壊、デビルに光を見せたことでジャッカルが兄ということに納得したデビルは、続けて現れたケンシロウこそがここに閉じ込めた張本人と騙され、対決することになる*5

瓦礫を投げつけられ、それを回避してジャンプからの回し蹴りを放つケンシロウだが、なんとデビルは片手でそれを受け止め、ケンシロウもこれには「な!?」と驚愕する
さらに勢いよく投げられ、天井を突き抜けて地上(球場のような競技場となっている)に飛ばされ吐血するほどのダメージを負うケンシロウ。

「は 速い そしてこの身のこなし! やつは一体……」

投げ飛ばしたケンシロウを追いかけて飛び上がってきたデビルは、そこで構えをとる。
デビルはただ巨体なだけではなく、「羅漢仁王拳」の伝承者だったのだ。


「ワハハハハ いくら巨体怪力の人間であろうと七〇〇人は殺せない」
「懲役二〇〇年の悪魔の化身(デビルリバース)の名はその拳法の称号だ!!」

葉巻を吸いながら勝ち誇るジャッカルだが、ケンシロウがそれで臆するはずもない。


「よかろう 仁王拳が悪魔(デビル)化身(リバース)なら 北斗神拳は……」
闘神(インドラ)化身(リバース)であることを教えてやろう!!」

仁王拳に対抗するべくケンシロウは常人が30%使えるだけの人間の潜在能力を100%引き出す奥義「転龍呼吸法」を発動、上着を吹き飛ばすほど筋肉を増強させる。
対応してデビルもまたジャッカルの指示に従い、風圧を自在に操る仁王拳の奥義「風殺金剛拳」を放ち、ケンシロウを壁まで吹き飛ばした。

もはや敵なしとジャッカルはデビルを引き連れ再度バットの村の水を奪おうとする*6が、ケンシロウは全くの無傷で立ち上がる。
そしてジャンプするケンシロウを両手で挟み込んで潰そうとするデビルだが、ケンシロウは内側から手を突き破って脱出し、頭から腹部にかけて北斗七星形に並ぶ秘孔を突きすべての肋骨を内側にへし折る「北斗七死星点」を食らってしまう。
倒れる際の悲鳴は原作では「いっ!! おお!!」、アニメでは「ひぃ~でぇ~ぶぅ~!!」

こうして倒れたデビルを見て、ジャッカルはケンシロウに「あ…あなたは救世主!! よ…よくぞこの悪魔を倒してくれた! これで世の民は救われる!!」熱い手のひら返し。
当然に「そいつはお前の弟じゃなかったのか!?」とツッコまれるが「じ…冗談じゃねえ! こんなバケモノ!!」とあっさり見捨てるのだった。

だが巨体故のタフさかデビルはまだ息絶えておらず、しかしジャッカルの暴言は耳に届いてなかったようで、ジャッカルをなおも「アニキ」と慕い、助けを求めて掴み上げる。
もはや息も絶え絶えのデビルには兄というのは嘘だという言葉も届かず、ジャッカルはケンシロウに助けを求めるが、ド外道のジャッカルをケンシロウが助けるはずもない。
「得意の芝居でもう一度説得してみるんだな」ジャッカルのダイナマイトを引き抜いて点火、その場に放置して去ったのである。
ジャッカルはデビルを説得できるはずがなく、「あろ!!」の断末魔と共に兄弟仲良く吹き飛んで死亡した*7

「やつらのために祈る言葉はない……」


【戦闘能力】

怪獣クラスの巨体から繰り出す腕力は当然に脅威だが、見た目に反してケンシロウに対応できるレベルに動きも素早い。
その真相は、作中で示された通り古代インドの殺人拳「羅漢仁王拳」の使い手であるため。

作中の説明*8によると「五千年の歴史を誇る」「その破壊力は無限大だがあまりに獰猛すぎて時の皇帝により禁じ手とされ伝承者はいなくなったとされる」という、恐るべき拳法。
何しろ主人公のケンシロウが使う北斗神拳の歴史は千八百年とも二千年とも言われるが、歴史だけで言えばそれを上回るという凄まじい背景の持ち主なのである。

失われている拳法のはずなのに、デビルがいかなる経緯でこれを習得したのか、そしてそれのことをケンシロウが何故知っていたのかは謎。
前者はともかく、後者は北斗神拳の性格から、失われる前に先代の北斗神拳伝承者が仁王拳の使い手と対決しその内容を後世に伝えていた、という可能性が高いか*9

その奥義は「風圧を自在に操る」というもので、劇中に登場し明確に名のある技は「風殺金剛拳」のみ。
原作・旧アニメでは猛風によりケンシロウを吹き飛ばす程度の描写であるが、ゲーム作品では竜巻を起こすという描写にされている。
デビルほどの巨体が自然災害級の事象を引き起こすとなれば、数百人という人間を殺す残忍獰猛な殺人拳という評価も納得だろう。

だが劇中ではケンシロウがその力を早くに脅威と認識し、自らも奥義を以て臨んでいたためか、最初は多少のダメージこそ与えたもののその程度で終ってしまい、最終的にはあっさりと敗れ去ってしまった。
五千年の歴史を持ちつつも伝承者が失われたために発達しなかった仁王拳では戦場で強くなる北斗神拳に対抗できなかったのだろう。
またデビルは上記の通り憎しみで精神が壊れている状態なので、精神状態が全盛期ならもっと強かったのかもしれない。

何にせよ、その規格外の巨体から拳法抜きにしても並の兵器や小手先だけの一芸的な拳法家は対抗できそうにもなく、加えて扱う拳のスケールの大きさも相まって、デビルは北斗・南斗・元斗を除く、宿命の星を持たない拳士の中では最強争いできる位置に属するのではと見る読者は多い。
というか正直、次章の牙一族を一人で壊滅できるレベルはありそう*10だし、何ならウイグル辺りもデビルに対する有効打を持ってなさそう
章のボスとはいえ2話(旧アニメ版では1話分)の出番しかない敵ながら、恐ろしい存在感を見せつけたと言えよう。


【外伝等での扱い】

蒼黒の餓狼 ー北斗の拳 レイ外伝ー』では某国の科学者たちが遺伝子操作で生み出した生命体として彼らしき姿が描かれた。
確かにそうと考えればあの巨体は納得だが……。

また、『北斗の拳 イチゴ味』単行本9巻には雑魚敵等を題材にした外伝シリーズ『外道伝』の一作として『デビルリバース外道伝 リバース サイド デビル』という、彼を題材にした作品が収録された。
こちらではビレニィプリズンが牢獄ではなく軍の研究施設となっており、デビルの正体は数千年前の南米古代文明が魔術や医学を駆使して生み出したもので、何度も休眠と復活を繰り返して文明を滅ぼしつつ生きてきた伝説の巨人ということにされていた。
「羅漢仁王拳を習得したのは失われる前から生きているから」「言葉がたどたどしいのはそもそも日本人じゃないから」などと考えればいろいろと説明はつくが、それだとビレニィプリズンにジャッカルが囚われていたのは何なのかとか「マザー」は何者なのかとか新たな疑問が浮かぶのが困りもの。
まあ外道伝シリーズ自体、ほとんどネタみたいな作品群なので気にしない方がいいのかもしれない。というかこの作品自体もオチのせいで「スプラッシュ外道伝じゃねーか!」とか言われている
ただ、作品自体はネタではあるものの着眼点は結構鋭いのは事実。
ビレニィプリズンは凶悪犯を人体実験に使っていた(ジャッカルも実験体候補だった)とすれば辻褄は合うし、写真の「マザー」は女性研究員か何かだったなど面白い仮説にも繋がっている。

DD北斗の拳』の漫画版では巨体のままサラリーマンとして働いている。パソコンを爪で操作するなど意外に器用。
アニメ第1期ではOPのみの登場だが、第2期ではなんと女性化した
見た目が元のデビルのハゲ頭巨人のままセーラー服着て茅野愛衣の声で喋るという、ある意味で時の皇帝に禁じ手とされそうなネタだが

北斗の拳 世紀末ドラマ撮影伝』ではジード役のプロレスラー・木村正がメイクを新たに再度出演という形で登場*11
当初は通常の人間サイズを想定していたが、これまでのはっちゃけっぷりのせいで迫力が足りなく感じてしまい、そこで昔の映画企画のために作られた巨大なゴリラ人形を活用することが発案され、超巨大なデビルが誕生する……という経緯で描かれた。

『北斗の拳外伝 天才アミバの異世界覇王伝説』では異世界のそっくりさんとして「デビルリバーシブル」の名前で登場。
善良な性格で、一時的にアミバのパーティに加わり、最終決戦にも援軍として駆けつけた。

セガ・マークIII版『北斗の拳』では3面ボスとして登場。
本作のボス戦闘は道中よりもキャラサイズがアップしての戦闘となるのだが、デビルリバースのみ巨体ということでケンシロウ側が道中でのキャラサイズでの戦闘となる*12。もっとも原作に比べれば常識の範疇での比率ではあるが。

ゲーム『北斗が如く』では第二章のボスとして登場。こちらではエデン地下牢の囚人となっている。
原作通りケンシロウに北斗七死星点を食らって敗れるが、こちらではとどめを刺されず生存し、改心して復興のために働くという形で救済されることになった。

PS1ゲーム『北斗の拳 世紀末救世主伝説』でも2章のボスとして登場。死に様こそやや異なるがそれ以外は概ね原作通りである。
体格差がありすぎて本作のゲーム仕様では戦闘が困難になる為か、デビル戦のみ特殊な仕様となっている。
デビルは画面中央に陣取り、ケンシロウの攻撃は届かない。そしてデビルの攻撃を4回やり過ごすたびに双方ジャンプし秘孔入力モードに移る。
ここで秘孔入力に成功すればデビル撃破となる。失敗したらデビルからの攻撃をやり過ごす所からやり直し。
視点がかなり低くなるのと動けるスペースがあまり広くない事もあって攻撃の回避が意外と難しい。特に岩投げ。殺人拳法より強い岩投げって…


【余談】

以上に述べたように出番はたったの2話だけ、主人公との因縁も北斗の宿命とも一切関係ない、一発屋のザコと大差ない立ち位置の人物であるのが実情なのだが、その見た目の強烈さと使う技の設定のインパクトによって読者には強い印象を残しており、コアな人気を有するキャラクターとなっている。
そのため立ち位置に対してゲームなどの外部出演にも恵まれている。特にアクションゲーム系では巨大なボスキャラとして扱いやすいため出番も多い。
反面、その体格の特異さと劇中で繰り出された技の少なさから格闘ゲームではほとんど出番がなく、アクションゲームにしてもギミックボスとしての出番がほとんどでプレイアブルキャラとしての登場は一度もないという、かなり特殊な立ち位置になっている。

空想科学読本シリーズの柳田理科雄氏は『空想科学[漫画]読本』第1巻でデビルについて考察している。
そこでは以下の考察結果から「科学的に強い」という高評価を下していた。


その強さから柳田は「ケンシロウは劇中のように跳ぶよりも、小ささを活かして足元に潜り込んで戦う方が確実」としているのだが、そんなのお構いなしに正面から勝利したことについて「真に恐るべきは北斗神拳、科学を超越したその強さ」とさらに珍しく全肯定の高評価を繰り出している。

劇中では猛烈な悪人扱いだが、上記の通り仁王拳を始めとした彼の生い立ちには謎が多い。
十三回の死刑執行が通用しなかったとのことだが、そもそもこの巨人をどうやって逮捕して裁判にかけたのか、投獄後もこれほどの巨体と怪力と優れた拳才の持ち主が大人しく幽閉されたのか、七〇〇人も殺した動機や経緯は何なのか、本当に十三回も死刑執行したのか、そういった事情がまるっきり説明されていない。
また、過去にそのような大量殺戮をしたといわれるが、本編中では幽閉の身からその場で倒されたために悪事を働く間もなく、母と偽兄を思い家族のために戦う姿しかろくに描写されなかった。そのためケンシロウが悪人扱いして容赦なく殺すのがヒドく見える。
そのため読者の中では「殺人は実際は戦争でのことで、戦争犯罪人として強引に上層部の罪を着せられたのでは」「単純に巨大すぎて動くだけでも被害が出そうなので、殺人は故意ではなく実は悪人ではなかったのでは」などの説まで挙がることすらある。
前述通り、『北斗が如く』で改心・生存ルートが出てきたのもこれらの説に拍車をかけることになっている。

元も子もないことを言うとジャッカルの発言が全て真実とは限らない。
「過去700人を殺した」「死刑執行されること13回 そのことごとくを生きのびた」「電気椅子も絞首台も無用」「最終判決懲役200年」の全て、もしくはどれかが間違っていてもおかしくない。
特に13回も執行する必要がある2つ目・一目瞭然の3つ目は怪しい
  • 一応3つ目に関しては「電気椅子も絞首台も無用」であって「通用しなかった」とは言っていないので、最初から使用の検討さえされなかった(ほどの怪物的存在)、ということなら事実としてもジャッカルの前口上としても何ら不思議はないが。
  • 2つ目は「ガスなり毒なり重火器なりでなんとか処刑しようとしたが、全て生き抜いてしまい、失敗すること13回に及んだ結果、200年の投獄による寿命死に切り替えた」とも考えられる。

なお、旧アニメでは第二部までのOPにおいて巨神兵のような巨人が登場し、最後はケンシロウがそれに飛び蹴りを放つ場面で締めくくられるが、この巨人は本編に登場しない謎の存在である。
そこで他の作品(ゲーム『世紀末救世主伝説』やアニメ『DD北斗の拳』など)がこのOPを再現する際には、作中の人物で一番体格等が合致するため、デビルリバースが代わりに当てられることが多い。
そのため宿命と無関係なぽっと出のチョイ役的な敵キャラなのにさもラスボスのような存在感で出てくる作品がしばしば見受けられる。
『北斗が如く』でもデビルとの対決で条件を満たすとこのシーンの構図を再現する演出がある。

「懲役200年」というぶっ飛んだ数字だが、現実の日本においては、有期で言い渡される懲役は30年が限度とされる。ただし無期懲役ではこれより長期間臭い飯を食うこともあり、懲役刑の日本記録は61年。
デビルリバースがいかに凶悪な犯罪者かわかろうというものであろう。
…が、これはあくまで日本記録。世界にはこれを上回る記録がゴロゴロしており、懲役刑のギネス記録はなんと14万1078年*14
これは、複数の罪を重ねた場合、その中で一番重い刑罰を科して終わりにするのではなく、すべての罪に対する罰を加算していく「併合罪」という考え方によるもの。
よって死刑制度を廃止した国や、制度が存続していても死刑になるほどではない罪状を多数重ねた場合は、このような生物の寿命を大きく超える懲役刑が科される。多くはその数値の大きさで罪の重さを実感させる見せしめの意味合いが強いようだ。
求刑だけならスペインのガブリエル・グランドスが4万通の手紙を配達しなかった廉で38万4912年の懲役刑を求刑されているが、実際に言い渡された懲役期間は7109年だった。微罪でも積み重ねるとこんな終身の身になるぞ。




追記・修正は死刑執行十三回をことごとく生き延びてからお願いします。なお七〇〇人を殺す必要はありません。

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最終更新:2025年10月23日 17:20

*1 ジャッカルもケンシロウと相対したシーンは上記の通りだが、それ以外のバットの村でトヨに迫るシーンでは3mほどもありそうな巨漢で描かれるコマもある。

*2 ゲーム『世紀末救世主伝説』オリジナルのケンシロウの台詞。旧アニメ版ではジャッカルが「まさに悪魔の化身だ…」と零す場面がある。

*3 原作ではこの見張り役は名無しだったが、『イチゴ味』で「スプラッシュ」と命名され、『デビルリバース外道伝』でもその名前で登場していることから、現在では「スプラッシュ」の名が公式設定となっているようである。なおもう片方の見張り役はケンシロウがやってきた際にデビルへの恐怖から逃げ出しており、ケンシロウも追撃の描写がないのでおそらくジャッカル一味では唯一の生存者となっている可能性がある。

*4 ちなみにジャッカルの風貌も生え際は後退していないがボサボサの長髪で髭面と、微妙にデビルと似てなくもない。

*5 ジャッカルはここで「死んでもおまえを守ってやる」とデビルを庇うように立ちはだかるが、さすがに行き過ぎているためかケンシロウから「くさい演技」とけなされていた。

*6 アニメでは「これでもうKINGに尻尾を振ることもない」とシンに対して下克上をほのめかす発言をしていた。

*7 ゲーム『世紀末救世主伝説』では容量等の都合かダイナマイトが省略され、ジャッカルは握りつぶされて死亡し、直後にデビルも力尽きるものになっている。

*8 原作ではケンシロウのモノローグ、旧アニメとゲーム『世紀末救世主伝説』ではナレーションの千葉繁による説明

*9 旧アニメ版ではラオウが風殺金剛拳を繰り出す場面があるので、北斗神拳の歴史に羅漢仁王拳の情報が伝わっている可能性がより高くなっている。

*10 実際、牙一族との対決でのケンシロウのダメージソースはほとんどレイとの同士討ちであり、リーダーの牙大王相手に奥義どころか上着を脱ぎさえせず、あまつさえ攻略に秘孔を突く必要があるとなった際も消極的(=北斗神拳を使うまでもないという認識)だった。このため奥義を出させたデビルの方が格上と見る読者は多い。

*11 旧アニメ版のデビルの声優はジードと同じ蟹江氏で、ファンならニヤリとするネタの一つである。

*12 なお、海外マスターシステム版北斗の拳である『BLACK BELT』では原作とは関係ないこともあって同様のサイズの相撲レスラーに差し替えられている。

*13 実際のケンシロウの設定では体重100kgなので、これを採用すれば以降の数字はこれよりやや少なくなると思われる

*14 受刑者はタイのチャモーイ・ティプソー。罪状は2万3519件の詐欺