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サイラックス(メトロイド)

登録日:2025/11/28 Fri 22:10:00
更新日:2026/08/08 Sat 01:55:00
所要時間約 30 分で読めるぞ…







画像出典: メトペディア 、2025/11/30、CC-BY-SAライセンス


サイラックス (SYLUX) とは、メトロイドシリーズの外伝的作品である「メトロイドプライム」シリーズに登場するキャラクター。


シリーズ主人公であるサムス・アランと同業のバウンティ・ハンター(賞金稼ぎ)であるが、作中世界を統治する政府機関「銀河連邦」を激しく憎んでおり、それを助けるサムスのことも憎む……という、明確に敵としての設定がなされたキャラクター。

当初はプライムシリーズの一作品に登場するいちキャラクターでしかなかったが、やがてプライムシリーズの各作品で暗躍を重ねていき、遂には……?


【キャラクター】

やや紫がかった深い青を基調とし、各部に緑色に発光する部位のあるパワードスーツを身に着けた人物。サムスのスーツと比較して、各部が角張ったようなデザインとなっている。装甲の表面部には各所に細かな傷が付いている。
素顔や性別は明かされていないが、キャラ説明などでは「彼」と表現されているため、便宜上男性として扱う。
人型をしているものの、被ダメの際などに上げる声は人間のそれとはかけ離れた「ア゛エ゛ッ」みたいな感じの電子的に歪んだ咆哮とも言うべきものであり、地球人種であるかどうかは判明していない。

初登場作品である『メトロイドプライムハンターズ』の説明は「隠密行動、追跡術に優れた射撃の名手」とのこと。
さらにスキャンデータによると、身に着けているスーツは「元は銀河連邦製と思われる改造スーツ」となっている。

頭部ヘルメットには正中線に沿って縦に細長いスリット状のバイザーが存在している。
ボンドルドの色違い? おやおや…
右腕にはアームキャノンを備えているが、サムスの物と比べて長く、先端が細く尖ったようなデザイン。
右前腕部を覆うような構造で右手首から先が露出しており、グリップを逆手持ちで把持するようになっている。
『ハンターズ』のマルチプレイモードで使用する際に確認できるが、グリップを握った腕を横に寝かせて構えるという独特な射撃姿勢。
文章だとかえって難解になるが、トンファーバーザム用ビームライフルと同じ構え方、と表現すればアニヲタ的にはわかりやすいだろうか?

右手の甲には円形のディスプレイ型デバイスが装着されており、『ハンターズ』ではサブウェポンを切り替えるごとにそれぞれに対応した色に変化する。初期状態ではスーツの発光部位と同じ緑色。
アームキャノン自体も、チャージビーム使用時は銃身の一部が展開し内部の回転機構が露出、ミサイル使用時は銃身が両横に展開→回転する内部の砲身がせり上がる……など複雑かつ凝った変形機構を備えている。
パワービーム⇆サブウェポンやサブウェポン間での装備変更を行う際は、砲身を傾けて内側の部位を緩め、強く引っ張ってリロードするという挙動を見せる。このときに響き渡るリアルなポンプ音も特徴的。


ロックジョー(Lockjaw)

サムスのモーフボール同様、サイラックスにも中身がどうなってるのかサッパリわからないトランスフォーム(変形形態)が用意されている。
その名も「ロックジョー」

他のハンターの変形と比べると形容しがたい形状。
「洗濯ばさみのバネをとっぱらい、代わりに緑色の光球を支点に両パーツが交差して浮いていて、正面側の先端同士がスタンガンのように電磁ワイヤーで繋がっている」のを想像してもらえればいいだろうか。わかるわけないって? まあそりゃそう
無理やり記号で例えるならこんな感じ?

  
←こっちがサイラックス視点の正面

作中でのスキャンデータによれば、「銀河連邦の極秘研究所より消失した試作技術との共通点を多数確認」と書かれており、これも元は銀河連邦製である模様。サムスのモーフボールが参考技術として組み込まれているのかは不明。
変形の際は、ルパンダイブのごとく大ジャンプしつつ飛び込み前転→着地と同時に変形という流れ。
逆に解除する際は一瞬で元の姿に戻りつつ華麗にバク転を決めつつ立ち上がる、と全体的にスタイリッシュ。
ただ、移動(キー入力)したまま立ち上がった際は勢いを殺しきれないのか、若干のけぞりつつ両手をパタパタさせるモーションが入る。ペンギンのよちよち歩きがまさにそれ

サムスのモーフボールと違い、地面には接地しておらず完全に浮遊しており、移動速度もかなり速い。
武装は「ワイヤーボム」。最大3個まで設置可能。サムスのボムとは異なり、時限式ではなく設置・起爆式となっている。
1個だけではその場に残り、敵が触れると爆発する。
2個目を仕掛けると、1個目のボムとの間に電磁ワイヤーが張られ、間を通った相手にダメージを与えるトラップとなる。ただし、ボム同士の距離が離れすぎたり間に障害物があるとそのまま爆発する。
3個目を仕掛けると、そのままではすべてのボムが爆発するだけで終わるが、この3つのワイヤーボムの内側に敵がいた場合全てのボムが相手に向かって収束。フルヘルスの敵体力を九割消し飛ばす「180」という恐るべき火力を叩き出せる。*1

またそれ以外にも、ワイヤーボムをひたすら連打することで、ボムジャンプによって高度を維持したまま空中を移動することも可能。無重力ステージで行えばあっという間に高高度にまで達することができてしまうぶっ壊れ性能。そして頭上からインペリアリストによるヘッドショットを決めるまでがワンセット
とはいえやりすぎると一定時間ワイヤーボムが補充されなくなるため、調子に乗っていると落ちてしまうので注意。


ショックコイル

『ハンターズ』内で使用する武器は「ショックコイル」。短射程だが、画面内の相手一人を自動追尾する電撃状のビームを放つ。サイラックスの腕前あっての性能なのかもしれないが、標的を自動追尾する上に近距離でないと機能しない武器を使っておいて射撃の名手とはこれいかに
これも、作中のログブックでは「銀河連邦で極秘開発中の試作兵器」と解説されている。
見た目は電気系攻撃にしか見えないが、解説によれば「高密度のニュートリノ体を連続照射する武器」とのこと*2
アドベンチャーではセレスステーションに配置されているが、連邦の極秘試作兵器が過去に滅びたアレンビッククラスターにあった理由は不明。他のサブウェポンにも言える話ではあるが。
一応、アレンビック族が先に開発していたものを、連邦が後から何らかの形で参照し自軍の試作兵器として完成させたとすれば、辻褄は合うだろうか。

武器ボタン押しっぱなしで照射し続け、捉えた相手にダメージを与え続ける。しかも照射時間が長引くと与ダメージが加速度的に上昇するという特性があり、長くダメージを受けすぎると非常に危険。
もし対戦で使用されたらすぐに変形して距離をとるなどで被害を最小限に抑えるのが無難。一方、必然的に下半身をその場に置き去りにしてしまうウィーヴェルは格好の的となりがち。
さらにサイラックスがこの武器を使用したときに限り、相手から体力を吸収する効果が追加される。ショックコイルの与ダメ数値がそのまま体力回復に回されるため、対戦ではショックコイルを使用するサイラックスの正面に立ち続けることは許されない。その特性上慣れない初心者~エイムがまだ不安定な中級者相手に猛威を振るいまくった。
とはいえ、逆に言えばサイラックスも相手の正面に立つ必要があり、インペリアリストのHSの格好の的という上級者間の対戦において致命的な弱点があったことからお手軽な最強武器というわけでもない。また、最大火力を発揮するには攻撃を当て続けなければならないため、射線を切られやすい障害物多めのステージはやや苦手。

総合すると、ロックジョーによるズバ抜けた機動力の高さや収束ボム成立時の即死級火力、ショックコイルの体力吸収効果によるしぶとさ等基本的なキャラ性能が高く、それゆえ対戦モードではトレースと並ぶ強キャラとして使用者は非常に多かった。
対抗馬のトレースは最強武器のインペリアリストを安定補充可能、トランスフォームのトリスケリオンの突進攻撃でゲージ半分を削れるといった火力型のわかりやすい強キャラ。
経験者ならわかるだろうが『ハンターズ』においてトレースと並ぶだけでもすごいことであり、この性能の高さも下記の人気の高さにつながったのかもしれない。

デラノ7

サイラックスが所有するスターシップ。
本人と同じカラーリングのX字型のシルエットを持つスターシップで、計4枚の翼を持つその外観は蝶や蛾に近いかもしれない。
機体下部にはタレットが装備されており、これで対地攻撃が行える。

また、海外版のみのログブックの記載では「デルタ級戦闘攻撃機」というこれまた銀河連邦軍で開発中の試作機であることが判明している。


……なお、以上の説明を読んでもらえばわかる通り、サイラックスの装備の大半は銀河連邦から強奪した(と思しき)物でそろえられている。
銀河連邦に憎しみを抱いているという設定から、過去に銀河連邦に何らかの形で関わりのあった人物と目されているが、初登場から長らくその素性に関しては明かされていなかった。
詳細が語られるのは、後述の『プライム4』まで待つことになる。




【各作品での活躍】


メトロイドプライムハンターズ


2006年6月1日発売。初登場作品。
今作のオープニング映像は、作中に登場する各ハンターの紹介映像のような形式となっているが、何を隠そう最初に紹介されるのがこのサイラックス。

どこかの雪山のような寒冷地帯を調査する3人の銀河連邦兵。
突然その上空から何かが緑の閃光と共に超スピードで落下、1人の連邦兵を圧し潰す。
慌てて振り返り、銃を構える残り2人の連邦兵。
その煙の向こうから、アームキャノンを振り回して煙を払いつつサイラックスが姿を現し、圧し潰した連邦兵を足蹴にしながら人外じみた咆哮を上げ……
といったインパクト溢れる登場をする。

このオープニング映像では各キャラクターの種族名と出身地が書かれているが、サイラックスの場合は
Species(種族名) : UNKNOWN(不明)
Origin(出身地) : CYLOSIS (サイロシス?)
と、書かれている。
現在判明しているサイラックスの数少ない個人情報といえる。

他のハンター同様、今作の舞台であるアレンビッククラスターに「究極の力」が眠るというテレパシーメッセージを受け参戦。本人のキャラ設定からして、銀河連邦へ対抗するための力を求めていたのだろうか。

ゲーム中では「ベスパー防衛基地」内のエリア「ウェポンブロック」にて初遭遇する。
アドベンチャーモードにおけるこのエリアは、上下に広いステージが各層で区切られており、上層へはある特定の条件を満たした際に起動するリフトに乗って到達することができる。
条件を満たし、起動したリフトに乗って上層に到達した直後、心臓に悪いクソデカSEと共にいきなりサイラックスと遭遇、すぐに戦闘になる。

戦闘(ハンターズ)

戦闘においては、ひたすらこちらを追いかけながらショックコイルを照射してくる。マルチプレイモード同様体力の吸収効果も健在。
鬱陶しいことこの上ないが、実は初戦時のサイラックスは「こちらの動きに追従する」ようなAIが組まれており、こちらが棒立ちになるとサイラックスも棒立ちのままショックコイルを照射し続けてくる。
そのため、ひたすら動き回るよりもダメージ覚悟で棒立ちになり、至近距離からヘッドショットを決めまくるとあっという間に体力を削れたりする。

一定のダメージを与えると、ロックジョーに変形するルーチンが開放される。
変形中はワイヤーボムを仕掛けながらこちらから遠ざかるような動作をとる。非変形中は最初と同じようにこちらに近づいてショックコイルを使用してくるため、
無理に追わずに向こうから接近してくる方を待った方が効率がいい。

ある程度まで体力を削ると、サイラックスがエリア中央の広場へと移動するムービーが挟まれ、こちらも後を追うことになる。
中央の広場は障害物が無く、ようやく一対一の決闘になる……と思いきや、サイラックスは広場入り口の脇でなんと待ち伏せしており、サムスが広場に入るなりショックコイルの先制攻撃を仕掛けてくる。
ムービーからの即強襲という演出を味方につけたガチの不意打ちなので絶対に回避不可能であり、このせいで本作のノーダメプレイは実質不可能となっている。

さらにダメージを与えると、エリア天井にサイラックスのスターシップ「デラノ7」が飛来し、機体に搭載されたタレットで援護射撃をしてくるようになる。
デラノ7をスキャンできるのはこの時のみなので、達成率100%を狙う場合は忘れずにスキャンすること。
ログブックによれば、タレットには構造的欠陥があり、実際に何度か攻撃を受けるとタレットが一時的に機能を停止する。
ここでサイラックスを撃破するとそのままデラノ7で撤退し、以降アレンビッククラスター各地にランダムに出没するようになる。

待ち伏せやデラノ7の援護等、あまり正々堂々としていない、悪く言えば卑怯な戦い方が目立つが、サムスの戦闘力を高く見積もったゆえの搦め手ともとれるか*3

ハンターズ終盤のサイラックス

ラストダンジョン「オブリエット」が出現すると、サムスよりも一足先に他のハンターと共にオブリエットへ向かう。
サムスが最奥部へ到達した頃には、既に他のハンター5名と共に封印装置「シールスフィア」を一人だけやたらと気合いの入ったポーズ*4攻撃していた。
やがてシールスフィアが壊れ、中から「究極の力」……を装っていたラスボス「ゴリア」が出現。
予想だにしない存在の出現に困惑したのか、周囲のハンター共々後ずさりするが、その直後ゴリアから発された触手に身体を貫かれ、そのまま能力を吸収されたあげくボロ雑巾のようにポイ捨てされてしまう。
サムスとゴリアとの戦闘時には一切介入しないことから完全に戦闘不能状態に陥っていた模様。

通常エンドではその後姿を見せることなくエンディングへ移行。
それに加え滅亡するゴリアと共にオブリエットも爆発して終わるため、サムスを含めた他のハンター共々爆発に巻き込まれたように見える。そもそもゴリアに触手で貫かれた時点で死んでしまったと判断したプレイヤーも多いだろう。
しかし、とある条件を達成することで見られる真のエンディングでは、ゴリアの最終形態を滅ぼし、オブリエットの崩落に気づき慌てて退却したサムスに続いて爆発寸前のオブリエットから脱出する6つの宇宙船の光が見えるため、彼を含む全員の生存が示唆された……。


『ハンターズ』でのサイラックスの出番は以上である。
しかし、今作に登場するハンターにおいてサイラックスは設定面・演出面ともに明らかに磨き込まれており、露骨に言ってしまえばかなり優遇されている。
作中でサムス以外のハンターでスターシップが明確に登場するのはほぼ彼だけであり*5、戦闘時にスターシップが絡む、火山惑星の「惑星アリノス」のとあるエリアでは「上空をデラノ7が通過する」ムービーが唐突に流れる*6という演出も特徴的。
今後の展開を見据えた将来のメインキャラ/サムスに恨みを持つヴィランとして意図的に出番を強調していた可能性もなくはないだろう。

事実、「プライム4」発売後のインタビュー記事ではこの経緯が明かされており、「ハンターズ」にて初登場した6人のハンター達の設定は本作製作元のNST側が書き起こした物であったが、サイラックスの設定を見た田邊賢輔プロデューサーが「今後プライムシリーズの世界観を広げる目的もあり、サイラックスが連邦を憎んでいる理由の詳細はまだ決めないでほしい」という旨の要請をNST側の担当者に行ったと述べられている。

前述の通り対戦モードでの性能も他ハンターたちに較べかなり壊れ気味高水準であり、結果的に今作で「サイラックス」というキャラはメトロイドファンに広く認知される存在となったのは間違いない。
同じくサムスのライバルに相応しい因縁を持つウィーヴェルはキャラ性能の点でサイラックスに大きく水を開けられてしまっているのがちょっと痛いか*7


メトロイドプライム3 コラプション


2008年3月6日発売。
フェイゾン絡みの事件を描いた3部作の完結編。
ストーリーはダークサムスとの戦いを描いたものであり、サイラックスは本編にいっさい登場しないのだが……?
+ 隠しエンディングのネタバレ注意
なんと、アイテム回収率100%達成時に開放される隠しエンディングのワンシーンにだけ登場。
惑星エリシアでの束の間の休息を終え、パワードスーツを完全解除するサムス。
スターシップで惑星を離脱し、そのまま何処かへワープ航行で飛び去っていく。

次の瞬間、画面に別の宇宙船がゆっくりとフレームイン。
宇宙船は船体から4枚の主翼を広げ、まるでサムスの後を追うかのように、ワープ航行に入るのだった……。

カラーリングはやや薄い青に変わっているものの、4枚の主翼をもつX字型のシルエットがデラノ7の特徴と完全に一致。
ファンサービスとしてもあまりに唐突な出現から、今後のプライムシリーズにサイラックスが登場するというメッセージなのではないかとファンの考察を呼んだ。

また、E3 2015での田邊賢輔プロデューサーへのインタビュー*8にて、このエンディングに映った宇宙船はサイラックスのものであると明言されたうえで、同時に「サムスとサイラックスの物語を作っていきたい」という旨の発言もされている。
これにより、以降のシリーズにおけるサイラックスの出演と活躍がファンの間で大いに期待されるものとなった。


メトロイドプライム フェデレーションフォース


2016年8月25日発売。
プライム3終了後の銀河連邦兵の活躍を描いた外伝作品。
今作にはアイテム回収・スキャン率などの要素は無いが、ある特定の条件を満たすことで、隠しエンディングが開放される。
+ 隠しエンディングのネタバレ注意
ミッション17にて、スペースパイレーツのメトロイド研究施設を襲撃する任務が下されるが、その際に「メトロイドの平和利用の研究のため」という名目で 「メトロイドの卵を持ち帰る」というサブミッションがプレイヤーに課される。

ミッションの主目的はあくまでも「研究施設の破壊」であるため、サブミッションの達成はプレイヤーの判断に委ねられる。また、最大4人までの協力プレイ可能な今作では、参加人数に合わせて配置されるメトロイドの卵の数も増える。なので条件を満たすなら少人数の方が楽

そして、参加人数分のメトロイドの卵を持ち帰る事に成功した場合、恒例のスタッフロール後のムービーが解禁される。

銀河連邦の関連施設と思しき屋内を、人目を避けて隠れながら移動するある人物の主観視点で映像が進む。
廊下を行き来する連邦兵をやり過ごし、とある部屋……フェデレーションフォースの主人公が持ち帰ったメトロイドの卵の保管場所へとたどり着く。

そしてその人物はおもむろに、左腕に腕時計のように装着した円形のディスプレイ型デバイスを操作し、部屋内の設備を遠隔操作。メトロイドの卵を強制的に孵化させる。

卵が孵り、産声を上げるメトロイドの幼生を前に、これまで主観視点だったカメラが後方に下がり、謎の人物の尖った形状の青い右肩が画面内に映った所で映像が終了する。

発売前に不評だった今作特有のデフォルメされたデザインではあるものの、特徴的な「青色の尖った肩」腕に装着したデバイスの形状、何より『プライム3』での印象的な幕引きから、この謎の人物はサイラックスであり、孵化させたメトロイドと共に今後の作品に再登場するのではないかとさらなる期待を呼んだ。

なお、今作では右腕にアームキャノンを装備しておらず、円形型デバイスの装着位置も左腕側だが、あくまでも潜入任務として戦闘用の装備を身に着けていなかったとも考えられる。
実際、改造コードを使用してこのシーンのサイラックスを別アングルから見ると、ヘルメットは縦線バイザー入りではなく連邦兵と同じ形状をしており、スーツの胴体部も黒色をしていたりと、『ハンターズ』とは外観が大きく異なっていることが確認されている。
単に正規手段では全身を拝めないので、モデルを作り込む必要がなかったという開発側の事情によるものと思われるが。

……そして、本作から8年後、ついに彼は表舞台に姿を現す。


メトロイドプライム4 ビヨンド


2025年12月4日に発売された最新作。
2024年6月18日に公開されたファーストトレイラーにて、いよいよ明確に敵として登場する事が発表された。
『ハンターズ』時代と比較して、スーツ各部の装甲が縮小・簡略化され、脚部の発光ラインが無くなる等、よりスリムかつスマートな外見にアレンジされている。装甲の胴体部や二の腕等の一部パーツはカメラアングル改造で全身を暴露されたことを意識してか『フェデレーションフォース』を思わせるシックな黒に変更され、発光部のカラーも黄緑系からエメラルドグリーン系の色合いになった。
公式サイトにおいても「サムスの宿敵」と銘打たれ、大物感が増したデザインとなった。宿敵と呼ばれるほどの因縁と活躍があったかどうかは別として

Nintendo Direct内で初公開された上記ファーストトレイラーでは、スペースパイレーツに襲撃される銀河連邦の研究施設内で、パイレーツと共に2匹のメトロイドを従えたサイラックスが姿を現し、サムスと対峙する場面が映し出されていた。
この時点でフェデレーションフォースからリアル時間で実に8年、初登場作品から数えれば18年ぶりの登場である。

一方で、サイラックスとスペースパイレーツが共闘している(ようにしか見えない)絵面についてはファンの間で様々な考察を呼んだ。
連邦やサムスと敵対しているという点は同じなものの、『ハンターズ』当時ではパイレーツ(及びその一員であったウィーヴェル)とサイラックスに接点はない。
目的は共通しているため「敵の敵は味方」理論でサイラックスが加勢したのか……と思いきや、
その後公開された更なる続報として、今回のメトロイドは「サイラックス・メトロイド」というサイラックスが独自に培養し、他の生物と融合し精神と肉体を支配する能力を付与された変種であること、
今作のスペースパイレーツ残党は指揮官クラスがサイラックス・メトロイドに融合された事で操られ、サイラックスの私兵と化した情報が明かされた。つまり共闘でも何でもないサイラックス側の一方的な利用。
「確実に言える…我々は呪われている!」

さらに2025年11月頃から公開されたCM「仲間と共に 編」では、何らかのハッチ内部からサイラックスが頭を押さえながら這い出して来るというシーンも新たに公開。
ちなみにこのシーンは「飲み会帰り」「二日酔いにしか見えない」等と一部でネタにされている

今作でサイラックスの背景が遂に明かされるのか、サムスとどのような戦いが繰り広げられるのか。
メトロイドプライム4にて、いよいよそれが描かれることとなった。

本編での活躍(ネタバレを含むため、該当箇所はサイキック・バイザーで読み解いて下さい)


前作フェデレーションフォースより単純計算で3年後*9のコスモ歴20X9年。

上記の経緯で元スペースパイレーツ軍を手駒にして構成したサイラックス軍を率い、遂に銀河連邦への直接攻撃を開始。各地の施設を襲撃しては、最新技術の強奪を繰り返していた。
そのため、ゲーム開始直後のプロローグの時点で、サイラックスが「他生物に憑依するメトロイド」を用いてパイレーツ残党を率いている事は連邦軍側にも既に周知されていた。

プロローグでは、惑星タナマールの銀河連邦UTO研究所を襲撃。現地で研究されていた、謎のアーティファクトを強奪しようとしていた。
偶然にも近くの宙域で活動していたサムスが、銀河連邦からの依頼でタナマールへと急行、そこでサイラックスと久方ぶりの対面を果たす*10
周囲で連邦兵とパイレーツ戦闘員の激しい銃撃戦が始まる中、静かに対峙するサムスとサイラックス。
刹那の瞬間、両者は同時に動き出す。しかし、それぞれの行動は異なっていた。

真っ先に引き金を引いたサイラックスと、空中へと跳び上がったサムス。
サイラックスの攻撃は外れ、空中で身を翻したサムスがカウンター気味に放ったビームが命中し、無様に倒れるサイラックス。射撃の名手はどうした

だが、サイラックスの放ったビームは搬出されようとしていたアーティファクトに命中しており、誤作動したアーティファクトが起動。
UTO研究所全域に広がらんばかりの強烈な光が発せられ、サムスと他数人の連邦兵は今作の舞台「惑星ビューロス」へと飛ばされてしまう。


その後はビューロスでの冒険が始まるが、サイラックスも同様にビューロスに転送されていたらしく、突如としてやたらとロック調なBGMと共に遭遇、直接戦闘を行う場面が存在する。


うち2回は、どちらもビューロスの工業都市エリア「ボルトフォージ」にて。
遭遇時は何故かサイキック・ジャマーによってスキャンが正常に行えず、電気属性のアームキャノンを装備している事が分かるのみ。ニュートリノ体設定はどうした
緑色の電撃弾をやたらと連射しながら走り回ったり、
謎の空中浮遊で飛び回り、地面に衝撃波を発生させたり、
ファンネルのごとく謎の物体を射出、ミサイルのように飛ばしてくる等の攻撃を行う。

さらに1回目では、某CV山寺宏一のマスクの怪人のごとく緑色の衝撃波を纏ったシュール極まりない回転攻撃を行ってきたり、ロックジョーはどうした
2回目では部屋の床全域に放電しつつ、さらに近くのグラップルポイントを使用不能にさせながら接近してくるなど、
これまで見せなかった新たな攻撃を繰り出してくる。
撃破すると判明するが、これらはサイラックス本人ではなく、サイラックスに化けたサイボットである。倒すとエネルギータンクをドロップする。

火山エリア「フレアプール」では、新ビークル「ヴァイオラ」で施設に入ろうとするサムスの目の前で橋を崩落させて進入を妨害したり、
ビーム砲とミサイルで武装したホバーシャトルを操縦してサムスを襲撃してくる。
撃墜すると操縦席の窓ガラスをグーパンで割り、墜落するホバーシャトルから脱出する。このサイラックスは本人なのか、それともサイラックスに化けたサイボットなのかは不明。おそらく後者だと思われるが…理由は下記のネタバレ項目にて


それ以降は全く姿を見せなくなるが…


作中で度々、サムスは頭痛と共に額のサイキック・クリスタルを通じて、誰かの断片的な記憶を垣間見ることがあった。
それは何処かの戦場で、銀河連邦軍が激しい戦いを繰り広げ、兵士たちが爆炎に飲み込まていく光景。
最終盤、帰還するためクロノタワー頂上のマスターテレポーターを起動しようとするサムスをこれまでに無いほどの大きな頭痛が襲い…


+ ※未プレイの方は閲覧注意。本編終盤のネタバレを隠していません
爆炎に飲み込まれていく銀河連邦兵たち
焦土となった戦場でただ一人へたり込む兵士
そんな兵士一人のバウンティ・ハンターが歩み寄り、手を差し伸べる
だが兵士は忌々しげにハンターを見やると、差し出された手を荒々しく払いのける

それはただ一人生き残った己への無力感ゆえなのか
自分をこんな戦場に追いやった連邦、もしくは目の前の伝説のハンターへの憤りなのか

ボロボロの自分の両手を見下ろしながら、「彼」は唸り声を上げながら身を震わせていた

そして、自身の過去の記憶と重なるように、サイキック・ヒーリングポッドの中で目覚めた「彼」もまた、自分の両手を見下ろしていた…


「サムスよ」

「この時を待っていた」


帰還を待つ一行の背後でサイキック・ヒーリングポッドのハッチが開き、身体に接続されていたケーブルを引きちぎりながら、サイラックスが姿を現す。前述した、「飲み会帰り」のシーンがこれである
そして、一行の前で狂ったように笑いながら、新たに得た「力」を振るうのだった。

本作での概要(ネタバレ込み)


CV&モーション∶レイス・ウォールシュレッガー

満を持して姿を現したサイラックスだが、


喋る。
とにかくメッチャ喋る。


…『ハンターズ』での人外ボイスはなんだったのかというくらいに。
過去作にボイス無しで登場していた名有りのキャラクターが、新規にボイスが実装されて再登場するのはアダム・マルコビッチレイヴンビークに続いて3人目である。
ゲームオーバー画面でのメッチャ嬉しそうな笑い声に殺意を抱いたのは筆者だけでは無いはず
そして今作にて、彼の素性や背景が断片的に明かされるのだった。


ログブックの記載はヒューマン形態、つまり彼は人間である*11
そして、断片的な過去の記憶から、元銀河連邦軍の兵士であったことが判明した。
サイラックスが着用しているスーツは、元は連邦兵が着用している一般のバトルスーツをナノマシン技術によって作り替えたものである事が判明。右腕のアームキャノンを自在に生成、収納できるのも、原型を留めないロックジョーへの変形も、ナノマシンによる変形によるものなのだろうか…?
これまで各所で強奪してきた技術を取り入れてきた結果、「ハンターズ」時代よりも更に強力になっている。

作中での動向


ゲーム内ではアーティファクトの暴走後の彼の動向については具体的には描写されていなかったが、発売後のニンテンドードリームにおける開発スタッフのインタビュー*12にて大まかな動向が明かされている。

まず、ビューロス転送時のサイラックスは重傷を負った状態であったが、偶然にもクロノタワーのピナクルに降り立ち、そこにあったサイキック・ヒーリングポッドを使用する。
このサイキック・ヒーリングポッドとは、クロノタワー内部に存在する、かつてラモーン族が開発した医療装置だが、スキャンデータによれば主な機能は以下の通り。
  • 内部に入り、装置に接続した者を治療する。
  • 接続した者にクロノタワーの各機能の使用権限を与える
  • 接続した者にサイキック能力を付与する
ラモーン族め…

こうした何のために単なる治癒装置に付加したのか分からない権限*13の掌握により、自身の治癒と同時にビューロスやラモーンの様々な情報を入手し、ビューロスからの脱出にはマスターテレポーターを使う必要があり、その起動のためには5つのマスターキーが必要であることを知る。

ラモーン族滅亡寸前にマスターテレポーターの起動キーの守護を任されていた各エリアのボスは、フューリーグリーンにある「記録の間」での情報によれば、かつてはラモーン族と親交があり、司祭のサイキック能力を通じて意思の疎通が可能であった。
しかし作中ではいずれもサイラックスによって持ち込まれたサイラックス・メトロイドに融合され、意思疎通を図るまでもなくサムスに襲いかかる凶暴な敵対生物へと成り果ててしまっている。*14
これに関しては「選ばれし者と見なされサイキック能力を得たサムスにキーをすんなり渡させないよう、先行して各ボスを洗脳し凶暴化させたのではないか」とも考察されていたが、
上述のインタビューによれば「サイラックス自身がキーを奪うためにサイラックス・メトロイドを使役してボスを支配しようとしたが、ボスの精神力の強さがサイラックス・メトロイドの精神支配力を上回り、その結果ボス側もメトロイド側も正常な思考を失って凶暴な敵意だけを持つ存在に変質した」ことが明かされている。
まあ、生来獰猛な性質を持つうえ「危険生物収容地下ドーム」というあまりにもド直球な名前の部屋に幽閉されていたアイスベルトのケラトスに関しては、仮に意思が通じ合えたとてすんなりテレポーターキーを譲渡されていたかは疑問だが。

ゲーム序盤、最初のステージである森林地帯「フューリーグリーン」をクリア後、突如としてクロノタワーがバリアに包まれて封鎖されるイベントが発生。
以後、クロノタワー内で機能停止していたサイボットをはじめとするラモーン製の無人機群、それもマローダーやエアロノート等、かつて実戦投入が見送られた兵器*15までもが突如としてサムスに襲いかかるようになる。

インタビューでは基本的にはサイラックスはヒーリングポッド内で治癒を施されながら意識を失っており、無人機によるサムスへの攻撃は彼が目覚めている間にキーを奪う目的で行われていたことと、サムスの脳裏に繰り返しよぎっていた記憶の断片は、サイラックスが目覚めた瞬間に一時的に両者の意識がリンクして発生していたことが明かされている。
以上のことから、このタイミングで目を覚ましたサイラックスはサムスの到来を認知し、(『ハンターズ』でのオクトリスのように)サムスからキーを奪う作戦に切り替え、クロノタワーの機能を用いて各地に無人機を派遣し、サムスへの攻撃を行うようになったと考えられる。
ボルトフォージにて2度遭遇したサイラックスの偽者も、ヒーリングポッド内のサイラックスがサイボット*16を遠隔操作する形で襲撃していたと思われる。
もっとも、サムスがキーを全て集め終わる前に彼女を殺害してしまった場合、サイラックス・メトロイドの力では手をつけられなくなった残りのボスをどう対処するつもりであったのかは不明。自身の完治後にサイボット達を率いて自ら討伐すると考えていたか、あるいはサムスさえ排除できれば最悪脱出できなくても構わないと割り切っていた可能性もあるが…。


火山エリア「フレアプール」では、かつてラモーン族が建造し、最終的に放棄した「エネルギー拡散キャノン」を再稼働。
生物の突然変異を誘発させるGEシャワーをソルバレイに降り注がせ、クリーチャーを突然変異・凶暴化*17させ、ソルバレイ中にグリーン・クリスタルを大量発生させてプレイヤーの仕事を増やしやがるという悪行を行なっている*18
なお、このフレアプールでは上記のようにホバーシャトルに搭乗してサムスへの襲撃も行っているが、インタビューからはこの時点でもサイラックス本人はヒーリングポッド内に籠ったままと推測できるため、フレアプールに現れたサイラックスはサイボットが化けた偽者である可能性が高い。その後にボルトフォージにて二度目の戦闘を行う偽者のサイラックスと同一個体なのかは不明。

作中での戦闘


第1ラウンド
マスターテレポーターで脱出しようとする一行の前に、上記の流れで出現。
サイキック・ヒーリングポッドに接続されたことで新たに得たサイキック能力、そして彼のスーツのナノマシンを応用し、身体に刺さったまま引き千切られたケーブルを巨大な触手に作り替えて襲いかかる。戦闘が進むと、触手の数も増えていく。
サイラックス本体はエネルギーバリアに守られているため攻撃が届かず、この触手を破壊してバリアを解除する必要がある。
バリアを解除すると、バリアを張り直すまでの間サイラックスが無防備になるため、盛大にフルボッコにしてやろう。

体力をある程度削ると、触手をキングギドラもどきドラゴンヘッドに変化させ、攻撃と耐久力がより強力になる。
しかも、電気属性の3種類のバリエーションがあり、それぞれ多彩な攻撃手段を持つ。
特に、氷属性の吸い込み攻撃や、電気属性の落雷攻撃に悩まされたプレイヤーは数多いはず。
ただし、ドラゴンヘッド形態の維持はナノマシンへの負担も大きいらしく、一定時間が経過すると元の触手に戻るだけでなく、ダメージを与えることでその時間を早める事ができる。


第1ラウンドは他の連邦兵たちとの共闘となり、サムスの足を引っ張りつつサイラックスにダメージを与えてくれる。
しかし、サイラックスの攻撃で仲間がダウンした際、1人でもそれを救えぬまま再び攻撃を受けるとトドメを刺されたことになり、ゲームオーバーになってしまう*19。このため、仲間との位置関係やサイラックスの攻撃を自分に誘導する事も考えなければならない。
むしろ仲間をダウンさせないように立ち回るよりも、仲間はダウンするものと割り切り、ダウンした仲間をいかに素早く復帰させるかに注力した方が気楽。

後ろの方でサボった末にダウンするような奴は正直そのまま見殺しにしてやりたくもなるが


第2ラウンド
デューク「やったか?」それ禁句
「まだまだ…これからだ」
全員からの集団リンチ攻撃を受け、遂にバリアを張れなくなったサイラックス。
だが、サイキック能力の衝撃波を放って全員を怯ませた直後、能力で異空間への入り口を展開、そのままサムスへと突進し、彼女を拉致して異空間へと突入する。
連れ去られたサムスは異空間にて揉み合った末にサイラックスを弾き飛ばし、両者は一定距離をとって向かい合う。

第2ラウンドはロックオンフリーエイム状態で進むシューティングゲームのような形式となり、異空間のトンネル内を自動スクロールしながらの撃ち合いとなる。
シリーズ経験者であれば、「プライム3」のメタリドリー戦と同じと考えればしっくりくるだろう。

画面奥からサイラックスがビームやサイキック能力で生成した障害物を放ってくるが、異空間内には遮蔽物が無いため、こちらは左スティック移動で避ける、もしくはサイラックスに攻撃を当て、動作を中断させる事になる。
なお、サイラックスを怯ませるとその度にエネルギーボールをドロップするため、知っているとかなり楽。慣れてくると体力回復用ラウンドと化す。
一見「避けられない!」と思う攻撃も、能力をフル活用すれば何とかなる。
コントロールビームとか。


最終ラウンド
「二人きりだ、サムス」
「来い!ケリをつけてやる!」
トンネルを抜けた先は、広大な宇宙空間のようなエリア。
そのエリア内にただ一つ浮かぶスマブラの終点円形の足場にサムスとサイラックスは降り立つ。
サイラックスは能力で足場の周囲にバリアを張り、サムスに一対一の決闘を挑む。

ボルトフォージで遭遇した偽者のように、ビームを連射しながら走り回るだけでなく、
「ハンターズ」で使用していたショックコイルのごとき照射ビーム*20の薙ぎはらい、
アームキャノンを弓のような形状に変形させ、巨大なエネルギー波を形成しての突進などを行なってくる。

さらに、「ハンターズ」以来久々のロックジョーへの変形も行う。
今作のロックジョーは、これまでサイラックスが強奪してきた技術によって強化された結果、コアから緑色のエネルギーを発している間はダメージを受けないという性質を持つ。
さらには『ハンターズ』では使用しなかったドリルのような高速回転からの突進攻撃を繰り出し、これを食らうと電撃によってこちらの動きを封じられるだけでなく、エネルギータンクを落としてしまう。
もう一度言う。

エネルギータンクを落としてしまうのだ。

素早く拘束を解いて再回収出来れば問題は無いが、ここでもたつくとロックジョーにエネルギータンクを掻っ攫われてしまう。
そしてさらに、ステージ上にこれまた久々のワイヤーボムを一度に6つも設置してこちらの進行を妨害しつつ、奪ったエネルギータンクを市中引き回しの刑のごとく牽引しながら走り回る。ここまで来るとただの嫌がらせである

なおこの突進攻撃、繰り出してくるのは一度だけとは限らず、二度三度繰り返す場合がある。
突進を食らうたびにエネルギータンクをポロポロ落としてしまうため、最悪の場合はエネルギータンクを3つぶら下げたロックジョーがステージ中をマラソンしている光景を拝むことになる。
タンクを奪われても救いが無いわけではなく、ブーストボールの体当たりを行えば、引きまわしているタンクを全てぶち撒けさせることができる。ひとしきり走り回るロックジョーがバテているのか煽っているのか時折動きを止めていることがあり、この時が狙い目。
ロックジョーが再び動き出す前にしっかりとタンクを回収すること。
奪還に成功すると、変形するまでしばらく隙を見せる。この隙にパワーボムをぶち当てて体力を削ってやろう。

逆に、最後までタンクを奪い返せなかった場合。ロックジョーが元のサイラックスに戻った際に、奪ったエネルギータンクを使って体力を回復してしまう。当然、奪われたタンクは永続的に帰ってくることはない。この時のサイラックスの「イェェス...!」にイラっと来たのは筆者だけじゃないはず

サイラックスの体力を1/4くらいまで削ると、これまでに使用してきた攻撃に加え、
テレポートで移動後、小型ブラックホールを生成し投げつけてくる技や、
長い予備動作の後、最大出力のショックコイルを放ち、こちらを拘束しつつエネルギーを吸収してくる大技を使用してくる。
ショックコイルはダメージ量が多いうえに相手が体力を回復してしまうため、攻撃タイミングを見計らってブーストボールを発動する*21などで避けるか、ミサイルに余裕があるならレガシースーツのレガシーバリアで無効化してしまうのが無難。バリアを張っていれば、ショックコイルを受けてもダメージを受けず、体力の回復も起こらない。


以上のように、「ハンターズ」のマルチプレイ時代のごとく「体力回復能力に物を言わせた居座り」でしぶとく抵抗してくるため、長丁場になりやすい。
ある程度ダメージを与えると、時折エネルギーボールとアモをドロップしグロッキー状態になるチャンスタイムが到来するため、この機を逃さずに対処しよう。




その他の登場作品・余談


メトロイドシリーズ作品以外では、『大乱闘スマッシュブラザーズ』シリーズにフィギュアやシールとして登場したのみ。
特に『大乱闘スマッシュブラザーズX』においては、サイラックスを含めた『ハンターズ』の6人のハンターのフィギュアが収集要素として登場している。
何気に『ハンターズ』以外の作品で、6人のハンターたちの美麗な3Dグラフィックモデルを拝めるのは本作だけだったりする。サイラックスこそ「プライム4」にてリデザインされたものの、他の5人は今だ未登場のため、実はスマブラXはハンターたちの外見に関しての資料価値が高い作品だったりする。

基本的に原作のアートワークを忠実に再現した造形となっているが、サイラックスはベースカラーが原作に比べ青緑色寄りになっており、やけにテッカテカな光沢のあるメタリックな質感になっている。

メトロイドプライム4発表に伴い、サイラックスのamiiboも登場。
銀河連邦兵のヘルメットを足蹴にして咆哮を上げる、『ハンターズ』のオープニング映像をイメージしたようなポーズをとっている。
効果は、通常はアイテム回収率100%達成時に開放されるムービーを即時開放させるのと、ランダムなサイラックスのセリフを聴けるというもの。誰得なのか

『ハンターズ』でのキャラ重複時の4Pカラーは濃紺のベースカラーに水色の発光部というダークサムスを彷彿とさせる色調となっていた。
もっとも、他の対戦ゲームのようにデフォルト以外のカラーを選択することはできないため、サイラックス以外の場合も含めマイカラーとしてお目にかかりたいなら自分が4Pのスロットに入り、なおかつ全プレイヤーが同じキャラを選ぶという状況を引き当てなければならなかった*29
仲間内で融通の効くフレンド同士ならまだしも、ランダムマッチで4Pカラーを自キャラとして拝めた人は相当珍しいのではないだろうか?

『プライム4』に登場する人型アンドロイドのサイボット(Psy-bot)は、アルファベット表記は異なるものの海外版『ハンターズ』の対戦でCOMのサイラックスに付与される登録ネーム"Sybot"と発音が合致する*30
劇中での影武者としての役回りも、この発音繋がりを意識したものなのかもしれない。

上記の通り『プライム4』の公式宣伝では「サムスの宿敵」と紹介されてはいるが、実のところサムスを一方的に敵視しているのはあくまでサイラックスのほうであって、サムスの方からは特に含むところは無かったりする。
この点、他にサムスの宿敵として名高い
  • リドリー:実の両親と育ての親の仇であり、故郷を2度も奪った怨敵
  • ダークサムス:自分を執拗に付け狙い、挙句に仲間の命までも使い潰した自分そっくりの怪物
の両名がサムス側からはっきりと強い怒りと敵意を向けられているのとはかなり対照的。
しかし開発サイド曰く『4』はサイラックスとの本格的な因縁の始まりとされており、今後の展開に期待といったところであろう。



追記修正は銀河連邦を激しく憎んでいる方がお願いします。

この項目が面白かったなら……\バチバチバチビィィィ↑ビィィィィ↑↑/

最終更新:2026年08月08日 01:55
添付ファイル

*1 参考までに『ハンターズ』の対戦モードの初期体力は99。ステージ中の回復アイテムで体力を最大まで回復させると199となる

*2 同作では「ボルトドライバー」というもう一つの電気系ウェポンが存在しており、こちらは解説内でも「テラワット級の電撃を放つ武器」と明記されている。

*3 作中に登場するハンターの中で「本編以前にサムスと交戦経験がある」と明確に判明しているハンターは、かつて下半身を吹き飛ばされたウィーヴェルのみである。なお、ウィーヴェルとの初交戦はシリーズお馴染みの制限時間付きの脱出の最中となるが、こちらは意外にも小細工のない一騎打ちとなっており、どちらかと言えば単に状況的な焦燥感につけ込む戦法を選んだともとれる。

*4 他のハンターが棒立ちでひたすら武器を連射しているのに対し、サイラックスのみは「右腕に左手を添え、腰だめでショックコイルを照射」している。多作品で例えるなら「ドレッド」でオメガキャノンを構えるサムスと同じようなポーズ。

*5 正確には、サムスのオブリエット到達ムービーにて、デラノ7とは別のスターシップが一瞬映る。作中では明言されていないが、本作発売前の海外のゲーム雑誌の記事内でウィーヴェルのスターシップであることが明かされている。参照

*6 このムービーは惑星アリノスにサイラックスが配置されていなくても流れる上、シナリオ上での強制戦闘も無いので、場合によっては意味不明な演出になることも。

*7 前述のとおりサムスと過去の因縁を持ち、作中でただ1人登場するスペースパイレーツの戦闘員。オープニングではサイラックスに続く2番手として登場・シールスフィア破壊ムービーではサイラックスとは別の画面側でセンターに配置されていたりと、演出上はこちらも中々優遇されていた。

*8 https://www.inside-games.jp/article/2015/06/17/88606.html

*9 10の位のXの位置に入る数字が不明のため

*10 サイラックスのログブック内の説明より、ここでのサムスとの対面は全くの偶然であった事が明かされている。併せて、フェデレーションフォースの隠しエンディングの謎の人物がサイラックスであることも確定した

*11 素顔が明かされていないうえ、作中世界では地球以外の星も数多く登場するため、純粋な地球人種かは不明

*12 https://www.ndw.jp/metroidprime-interview-260211/#i-10

*13 クロノタワーは「大いなる悲劇」以後、生き残ったラモーン族たちの避難所となった経緯があるが、クロノタワー内の設備どころかゲートに至るまで、サイキック能力が無ければ満足に動かすことができない作りのため、能力を持たない一般のラモーンたちのために製作されたと考えるべきか。

*14 グレートマインズのみ、作中でボスを務めるオメガグリーバーではなく「グラビナックス」というトリケラトプスのような姿をした生物が本来の守護者であったことが示唆されている。このグラビナックスからオメガグリーバーに成り代わった経緯や、そこにサイラックスが関与していたのかは不明。

*15 ログブックの記述より。ラモーン族はかつての同胞であったグリーバーへの対抗兵器を製作しながらも、最後まで実力行使を躊躇っていた事が描かれている。

*16 サイボットのバリエーションの中には、体から射撃能力を持つ浮遊砲台を射出しつつ攻撃を仕掛ける「サイボット・ガンナー」、地面に放電して範囲攻撃を行う「サイボット・ショッカー」が存在し、1戦目と2戦目の偽サイラックスはそれぞれ違うサイボットがベースになった物と考えられる。ただし、偽サイラックスはそれぞれの元のサイボットが持たない攻撃能力も持っているため、ラモーンが製造していた高性能機種、もしくはサイラックスがクロノタワーの設備を用いて独自改造を施したワンオフ機などの可能性が考えられる。

*17 この影響が顕著に現れているのが、ソルバレイに生息する鳥類「ガルバット」である。彼らは好奇心旺盛な性質を持ち、ヴァイオラで走行するサムスを見つけると集団で低空飛行して暫し並走してくるという無害かつ愛嬌のある存在だったのだが、GEシャワーを浴びてからは敵対意識が強化され、1体ずつサムスを攻撃してくるようになる。結果的にサムス自身のダメージを抑えるためには駆除するしかなくなるという、中々に良心を抉られる展開となっている。

*18 ただし、(面倒臭ささえ乗り越えて)グリーン・クリスタルを納めることにより、サムス側にもビームやスーツの強化といった恩恵がもたらされるため、図らずも敵に塩を送る形になってしまったとも言える。なお、脱出には直接関係なさそうだからと言って回収をサボっていると(展開上はあまり腑に落ちないが)終盤から先に進めなくなるので、途方もない苦行を強いられる。

*19 これ自体は本作の共闘シーン全てで共通のシステムであるが、このサイラックス戦以外では単純に共闘する人数が少ない関係もあり、仲間の死によるゲームオーバーを迎えることはあまりないと思われる。

*20 グリーンエネルギーの影響ゆえか、『ハンターズ』のような青色ではなく緑色をしている。

*21 攻撃前の予備動作中にステージ外周をなぞるようにブーストボールを連発してサイラックスの背後に回り込むと、ショックコイル攻撃自体が中断される場合がある。

*22 ここで操作がプレイヤーの手に戻り、テレポーターの起動を迫られるが、最後まで起動を渋ると装置が爆発、惑星脱出失敗=ゲームオーバーになってしまう。ちなみにチェックポイントはサイラックス戦の異空間突入後であるため、また第2ラウンドからのやり直しとなってしまう。

*23 最大チャージしたパワービームが、発射直前に銃口内に収束しており、「プライム」「プライム2」におけるチャージコンボのスーパーミサイルに酷似している

*24 参照

*25 作中では、他作品でありがちな賞金稼ぎ同士の寄合や組合(ギルド)的な組織等は描写されたことが無く、存在するかも不明

*26 弱者やターゲットの被害者のために戦うことが多く、時には無償で依頼を引き受けたり、賞金を被害者遺族に寄付するという。サムスもこのような傾向がある。

*27 「プライム2」の連邦兵士の中に、実際にサムスの活躍(「初代/ゼロミッション」のゼーベス攻略)の真偽を疑問視している者が登場している。

*28 現代ではほぼあり得ないそうだが、「戦闘状況下の命令無視」であった場合は極刑もあり得るとの事

*29 対戦相手として出現させるだけならマルチカードプレイで自分+COM3人を全員同キャラにすれば可能。

*30 海外版ではサムスなら"Sambot"、ウィーヴェルなら"Weabot"というようにキャラの名前の前半部+botという登録ネームとなっている。日本版では"COM-SYL"・"COM-SAM"・"COM-WEA"のようにCOM-+キャラの名前3文字となる。