デスペラード(MS)

登録日:2012/02/21(火) 17:32:17
更新日:2025/10/13 Mon 22:02:33
所要時間:約 5 分で読めます




お前達…絶対に許さん!

お前達さえいなければ!


デスペラードは『機動戦士ガンダムAGE』に登場する作業用のMS。
ただし読み方は「モビルスーツ」ではなく「モビルスタンダード」


デスペラード
DESPERADO

形式番号:CMS-328
全高:18.0m
重量:50.3t
武装:ヒートスコップ(工具)、ヒートピッケル(工具)、ジラマシンガン(ジラから強奪)
動力:水素エンジン
パイロット:イワーク・ブライアフリット・アスノ小説版

【概要】

主にスペースコロニーの建設現場で使われている作業用モビルスタンダードであり、連邦軍のジェノアスの母体となった。
パワーは戦闘用モビルスーツにひけを取らないものの、軍用ではないので防御力はお察し。
ツルハシとスコップを持ち、頭部がヘルメットのような形をしているため、工場現場のおっさんを思い起こす人もいるかもしれない。

作中ではガンダムAGEきっての大人気キャラ、イワーク・ブライアの乗機として活躍。
そしてイワークさん共々格好のコラ素材と化すことを…


強いられているんだ!


【劇中の活躍】

第6話「ファーデーンの光と影」に登場。
ザラム/エウバによる小競り合いのしわ寄せを受け、苦しい生活を強いられているイワークさんがなけなしのお金で購入したらしい。

なけなしの金でMS買えるかよとか言ってはいけない。中古品ならば維持費も含めて貧乏人のなけなしの金でどうにかできるくらい安いという設定なのだ。
他シリーズに登場するプチ・モビルスーツやモビルワーカー、別作品ならウォーカーマシンレイバーのような存在に近いと思えば良いだろうか。

イワークさんの娘リリアがファーデーン上層街に遊びに出ている時にザラムとエウバの戦闘が発生し、心配したイワークさんが探すために搭乗。
無事娘を発見するも、我慢の限界が来たイワークさんは、作業用にもかかわらずそのままジラ、ゼノに戦いを挑む。

不意打ちとはいえ見事ジラを撃退するも、両軍からの集中攻撃を強いられ、機体には大きな損傷を受ける。
結局、ガンダムAGE-1で駆けつけたフリットに説得されたイワークさんが脱出した後に限界を迎えて爆散してしまった。

小説版

こちらではデスペラードという名前は愛称で、(A.G.115年時点で)旧型を通り越し骨董品の機体とされている。
作中の描写からすると、イワークの所有品ではない模様。
第1巻では、イワーク達の住む下層に、『地面』を踏み割ったと思しき(ザラムあるいはエウバの)モビルスーツが墜落。下敷きになった人々を救助すべく、フリットが搭乗した。
本来の操縦士もキーも巻き込まれていたため、AGEデバイスでパスワードを解析しコクピットを開けている。
一通り救助を終えたフリットは本機を降りる…かと思いきや
「止めてきます、あのバカげた戦いを…!」と宣言。

その後、エウバの正当性をアピールすべく演説していたラクトの前に、ゼノの首を投げこみ、左手にはジラの首を提げて現れた。
フリットはラクトの考えを真っ向から否定し、スコップで突きを繰り出してエルメダの左肩のスパイクを吹き飛ばす。
さらにエルメダの反撃を脇でホールドし、脚を根元から溶断するなど、とても作業用とは思えないほどの戦いぶりを見せた。
直後にザラム、エウバ両陣営に包囲され窮地に陥るも、ラーガンのジェノアスが現れた*1ことで事なきをえた。その後本機がどうなったかは不明。さすがに返却されたと信じたい。

第2巻では、直接登場はしないがフリットがデスペラードで大暴れした件に何度か言及がある。

第3巻では、ゼハートが自身の(表向きの)経歴をアセムに話す際、「辺境の鉱山小惑星の生まれで、デスペラードくらいは転がせないと生きられないので、二種の重モビルスタンダードライセンスを取った(要約)」と本機に言及している。

第4巻では、シアトル方面を占領したヴェイガンに対し、オリバーノーツ守備軍は決死の反抗作戦『エクソダス作戦』を決行。
その際、試作機や故障機に混じって土建屋に眠っていた本機種もかつぎだされた。(※A.G.164年の話です。)
作戦内での役割や機体の安否は不明だが、作戦結果のほうはお察しください

第5巻では、帰化ヴェイガン兵ゼイビア・ロシュフォールの駆るバクトが、長年使い古された末にシド・スレイブとの戦闘でパワーダウン。
その際、地の文で「デスペラード並のカンオケになったバクト」と形容された。

結果として全ての巻にその名を記されることを強いられた数少ないMSとなった。

【関連機体】

  • デスペラード(ヤクヤク機)
『機動戦士ガンダムAGE トレジャースター』に登場する機体。
初登場は第5話。
連邦が地球の貴重な動物を保護するために建設していたコロニーのレンジャー隊に所属していた少年・ヤクヤクの機体。
帽子を被ったような頭部と★マーク、そして何より至る所に葉っぱを付けた姿が特徴。

本作では珍しくコロニー内での飛行はできないが、デスペラードにしてはなかなかすばしっこい。
ヒートスコップとヒートピッケルの他、ロープやネットランチャーといった捕獲用の装備を用いる。

ヤクヤクはコロニーの外に出たことが無かったため、トレジャースターの面々をUEと勘違いして襲撃。
捕獲用の武装やトラップを駆使して戦うも、仲裁が入り戦闘は終了、ヤクヤクも誤解を解く。

意気投合したダイキとヤクヤクがそれぞれの機体に乗って『大いなる翼』の手がかりを探しに行く途中バクトと遭遇。
日頃の練習成果を見せようと挑むも左腕とピッケルを破壊される。

怖じ気づくヤクヤクだが、ダイキの言葉で勇気を振り絞り、共闘。
それでも苦戦を強いられるが、共に謎のAGEビルダーを発見。

追ってきた2機のバクトに追い詰められるも、『フェニックスウェア』に換装したガンダムAGE-1(ダイキver.)により事なきを得た。

  • ヴァンデラ、スリーディ
同型機種で、ヴァンデラはデスペラードの元になった機体。名前は映画『デスペラード』主演のアントニオ・バンデラスが元ネタか?
本編にはマッドーナ工房のシーンでちょっと映っただけ。おそらく今後も顧みられることはないだろう。

【立体化】

現在に至るまで、AG、HG、ゲイジングビルダー、メガサイズ、MG、ロボット魂……いずれにおいても発売されてない。
そりゃそうだろう、ゲゼ(2016年にようやく食玩で発売)とかと同じカテゴリなんだから。
おかげで熱心なファンはフルスクラッチを強いられているんだ!

ただし模型誌にプロモデラーによる作例が複数回掲載されるなど、業界でもネタ人気は高いようである。
もし何かの間違いで発売されたら……その時はやはり、青バンダイ行きを強いられるのだろうか?

唯一、『マスコレ ガンダムヘッドコレクション Vol.3 ~ニュータイプの決意~』にて頭だけ立体化された。



……ん?



何かおかしな単語が見えたが気のせいだ。うん、きっと気のせいだ……




ニュータイプ……?




宇宙世紀ニュータイプが乗ったMSが並ぶ中、なぜかガンダムAGE-FXと一緒にラインナップ。
FXはまだXラウンダー専用機というAGE世界のニュータイプ的な存在が乗る機体だからわかるが……
まさかイワークさんはニュータイプなのであろうか。

【GUMDAM WAR NEX-A】

第1弾より収録されている。スペックは一国力帯相応の[1][0][2]であり、ロールコストを肩代わりすることができる能力を持つ。
平たく言えばマナクリーチャーである。
現在の所、マナクリーチャー枠は茶のノブッシ、白のリーオー、紫のデスペラードだけで、紫でデッキを組む際の必須カードとも言える。
また、同色のAGEシリーズのユニットが強力であり、本機のテキストがシステムに嚙み合っているため、トーナメント環境ではよく見られるカードである。

その用途はマナクリ以外にも多岐に渡りウルフさんを乗せ、早いターンからゲインによりクロックを刻め、強力なテキストを持つフリットの乗り場になったり、果てはチャンプロ要員になったりと痒いところに手が届くユニット。

一方でその素スペックの低さから戦闘に参加するとサバゲーと揶揄されることもある。

【外部出演】

現状AGE自体がまともに参戦してないので未登場。
唯一の参戦作である『スーパーロボット大戦BX』も第3~4部のみ取り上げることを強いられる結果となり、当然隠しユニットとしても登場しなかった。
フリットの発言からイワークさんが彼の心に与えた影響は鑑みれるが……。

こちらでもAGEは冷遇を強いられているため、現状唯一AGEが本格的に取り上げられた『Gジェネ3D』のみの登場。
ちなみに系統はトールギス。顔しか似てないじゃないか!

  • ガンダムVSシリーズ
同じく出るわけが……



いや、出ている!
『エクストリームバーサス マキシブースト』でフリットのタイタスのアシストとして登場。
地面を猛スピードで滑走しながらヒートスコップで相手を切り裂く。
その後の作品でも度々アシストとして登場している。

LINXTAGE Season01でイワークさん共々まさかの参戦。
戦術技では、タックルからのダウンした相手にヒートスコップを突き刺すのだが、
突き刺す前に強いられたかのようなデスペラードの顔アップと集中線の演出が入る。
更にイワークさんを乗せて戦術技を発動すると「強いられているんだ!」を言ってくれる。


追記・修正を……強いられているんだ!

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最終更新:2025年10月13日 22:02

*1 正規軍の名を出して即座に戦闘を停止するよう警告。さらに上空から彼の部下が威嚇射撃することで、両陣営を一時撤退させることに成功した。