野原せまし

登録日:2011/12/23 Fri 15:49:36
更新日:2025/01/19 Sun 19:18:42
所要時間:約 3 分で読めます




野原せましとは、漫画『クレヨンしんちゃん』の登場人物。

CV:細谷佳正/田村睦心(幼少期)


概要

野原ひろしの実兄であり、しんのすけの伯父にあたる。
秋田県大曲市(現:大仙市)出身。

地元で農業を営んでおり、話す言葉も秋田弁。
年齢はひろしの5歳上の40歳。

兄弟だけあって顔はひろしに似ているが、喜怒哀楽のはっきりしたひろしとは違い無表情。
どちらかといえば連載初期のしんのすけの雰囲気に似ている。

名前のとおり非常に心が狭く、秋田から埼玉までヒッチハイクでやってきたり、お土産を自分で食べてしまったりする。息子にこんな珍妙な名前を付けた銀の介も銀の介だが
更に「オラのパワーが減る」と言ってだっこを拒否したり、秋田に帰省した際も「光熱費がかかる」を理由に「早く帰っていいよ」などと言うほどドケチ
一方ひろしや銀の介、そして義妹のみさえには(そのドケチさを呆れられつつも)嫌われている様子は無く、関係は元から良好だった模様。

活躍

初登場は24巻。

おうじゃねぇよ、迎えに来てやったぞ親父。早くしろ

なかなか帰って来ない父親の銀の介を迎えに野原家にやってくる。
ただし、上記の通りヒッチハイクでやってきたので、秋田を出た時からかなり時間が経っていた。
この時しんのすけとは3歳の時に会って以来だったので、しんのすけはせましの事を全く覚えておらず、
せましが冗談でいった「お前のほんとのお父さんだよ」という言葉を信じていた。

次の登場は、それからおよそ5年程後の40巻。前回とは逆に野原一家が秋田に帰省した話であった。
以前よりは表情がわかりやすくなったものの、ケチな所は全く変わっておらずしんのすけに「秋田一のおケチ」といわれてしまう。
この時せましは喫茶店で働く女性、こまちに一目惚れしており、好きでもないコーヒーを飲みに毎日喫茶店に通うほどゾッコンであった。
しんのすけに見つかったものの、それをキッカケに遂にデートに誘うことに成功したが、これからという所でこまちの前に元夫が現れ、よりを戻してしまう。
その際「戻ってくるのが後1日遅ければ良かったのに」というしんのすけに対して泣いてはいたものの、
「こまちさんが幸せならそれでいい」と普段のケチっぷりからは考えられない発言をする。
それ以降はケンカしていたひろしに自ら謝るなど、やや心が広くなった様子を見せるようになるが、
「ガソリンが勿体無い」を理由にドライブを中止にするなど、本質は変わっていない。 


作者の臼井儀人の亡き後に元スタッフが引き継いだ「新クレヨンしんちゃん」では11巻で久々の登場。
なんと秋田のお見合いパーティーに参加した際に農家でシングルマザーの小鹿野育菜(おがのいくな)(CV:福圓美里)と結婚したことが判明し、彼女の連れ子である小学生の長男・(いつき)(CV:生田輝)、幼稚園児の長女・菜摘(なつみ)(CV:今泉りおな)の継父に*1
結婚式を執り行った後、育菜との間に息子・芽生(めぐむ)が誕生し、三児の父となった。


アニメ版において

アニメでも、銀の介を迎えに野原家へ来る話と、野原家が秋田に帰省する話は放送されたが、どちらもせましが登場しない
特に秋田での話は、内容自体が大幅に変えられており、ほぼ別物となっている。
更に『嵐を呼ぶモーレツ!オトナ帝国の逆襲』で、ひろしの幼少期~現在までの回想が流れる場面があるが、この時にもせましは一切登場しない。

長らくアニメには未登場であり、アニメ未登場キャラクターの項目にも名前が書かれていたが 、2022年8月6日の放送回でめでたくアニメ初登場となった。
「新」の様に表情豊かになっており、しんのすけのボケにも困惑しながらツッコむようになっている。
また、地味にひろしからの呼ばれ方が「あんちゃん」*2となっている。
あまりにも遅い初登場ということもあって

しんのすけ「えっ!? オラにおじさんがいたなんて30年聞いてないゾ!」*3
ひろし「オレに兄弟がいるなんて知らない人はびっくりするだろうな」

といったそのことを意識したような発言が見られる。他にも「安直なネーミング」「先にせましって名付ける親のセンスが謎」と、後から登場したキャラクター特有の設定にもツッコむような台詞もちらほら存在している。
そう考えると、何故これまでアニメ版に登場しなかったのが謎ともいえるキャラクターとなっている。

初登場エピソードでは銀の介が登場しなくなった事もあって来訪理由が変わっており、10年前に上京するひろしに貸した借用書が出てきた為、それを返してもらいに(原作通りヒッチハイクで)来たというものになっている。
その借用書もちゃんとしたものではなく、「3000円借りました」とひろしに書かせただけのメモ用紙。
その場では持ち合わせがなかったひろしを見て「返すのは明日の夜でもいい」と野原家に2泊する気マンマンで返す*4、その借用書も結局上京する際にひろしが買っていた良さげな靴(4000円)を強引に自分の物にする代わりにチャラにしていたことをひろしが思い出したことで骨折り損に終わる*5となる等、アニメオリジナルの展開でも中々のドケチっぷりを見せてくれる。

また、「ひろしとは違って足が臭くない」という設定も新たに(?)追加されている。
しかし、上記の性格や使っている物のボロボロ具合からしんのすけには「足は臭くないけどケチ臭い」と言われてしまっている。

上記の「新」での結婚エピソードは「せましおじさんご結婚シリーズ」として2024年1月から6月まで1ヶ月ごとのペースで定期的に放送された。


余談

せましの登場前の回で、ひろしが痔になった際にひろしの妄想の中でしんのすけが「オラの父ちゃん、長男なのにじなんだぞ」と言っている場面がある。
また、声優の細谷氏はアニメでせましが初登場した時にはせましと同じく40歳だった。


追記・修正は通信料がもったいないので弟の家のパソコンからお願いします。

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最終更新:2025年01月19日 19:18

*1 結婚式後は育菜と子供たちは野原姓に変えている。

*2 原作では「兄ちゃん」→「アニキ」である。

*3 アニメ放送開始が30年前の1992年であることから出たネタ。直後にみさえから「30年も生きとらんでしょ」とツッコまれた

*4 当然ひろしには魂胆を見破られており、「明日の朝会社に行く時にATMで下ろすから一緒に来い」と返された。なお、原作では二日酔いして銀の介と共にもう一泊している。

*5 実際の発言。直後に「でも久しぶりに会えて良かった」とも言っているが