登録日:2010/05/22 Sat 21:47:49
更新日:2025/03/17 Mon 12:19:03
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2001年に放映された映画
クレヨンしんちゃんの第9作品目にして、21世紀初の映画作品。キャッチフレーズは「未来はオラが守るゾ」。
主題歌は、こばやしさちこ(小林幸子)が歌う「元気でいてね」。
クレヨンしんちゃんの劇場版の中でもトップクラスの人気と知名度を誇っており、最高傑作との呼び声も高い。
テーマは
『懐かしい』と思う事はいい事なのか?
21世紀を迎えた今の状況を絶望し、
夢と希望に溢れた『黄金の20世紀』の時代に戻そうとする組織にしんのすけらが立ち向かう。
序盤はややシュールでシリアスな場面があるがギャグ色が強く、中盤はトリプルファイターのデーモンカーを思わせる大量のスバル360やカーチェイスのようなバス運転などのアクションが目立つものの、終盤で団結した野原一家が未来を手に入れる為に奮闘するシーンはかなり感動的である。
今でも何か未来やこれからの事に不安を覚えたのなら、是非見て欲しい。
【あらすじ】
新しくカスカベに建設された20世紀博。大人たちは子供の頃の懐かしいものに夢中になってしまう。
親が遊ぶのに夢中で20世紀博の子供部屋に預けられて毎日のように会うしんのすけたち。風間くんは大人たちの異常なハマり方に疑心を抱く。
ある日の夜、20世紀博からのお知らせという番組を見たとたんに大人たちは操られたかのように眠ってしまう。
翌日大人たちは子供のように遊び呆け、謎のトラックに乗って何処かへ行ってしまう。
その夜、
ラジオで謎の組織「イエスタデイ・ワンスモア」から子供の一斉捕獲が知らされる。
しんのすけたち
かすかべ防衛隊はシロ、ひまわりを連れて大人たちを連れ戻す為に20世紀博へと向かう。
【登場人物】
◇
野原しんのすけ(声:
矢島晶子)
本作の主人公で、お馴染みの嵐を呼ぶ園児。
バーのママを演じる、遅いトラックとはいえ塀の上を全力疾走で並走する、足でのハンドル操作をするなど相変わらず五歳児離れしている。
後半からは21世紀を生きていく子どもを代表して家族と共に生きる未来を手に入れるべく本気で奮闘する。
◇
野原ひろし(声:
藤原啓治)
ヒロシSUN。
映画の前半ではみさえ共々懐かしさに囚われて洗脳されてしまい、
かすかべ防衛隊に襲い掛かるが、洗脳が解けてからは父親として、夫として、
そして20世紀を生きてきた大人として、懐かしさに狂いそうになりながらも家族と共に生きる未来を掴もうと足掻く本作における裏の主人公。
数々の名言を残す。
今回の映画では家族の為に毎日頑張っている証でもある足の臭いが最大限に発揮され、ひろしの足の臭いがなければ未来はなかった。
記憶を無くして子供になったひろしが足の臭いで大人に戻る際の回想シーンは、作中でも屈指の名場面であり、非常に高い評価を受けている。
◇
野原みさえ(声:ならはしみき)
魔法少女みさりん。対向車が来る道路を全力で逆走した。
今回もひまわりと共に危険な目に遭う。終盤にはシロ、ひまわりと共に21世紀の為に奮闘する。
◇
野原ひまわり(声:こおろぎさとみ)
嵐を呼ぶ園児の妹。しんのすけと同じく21世紀を生きる子どもの1人として未来を掴むべく立ち向かう。
20世紀博突入後はしんのすけ、シロと共にイエスタデイ・ワンスモアの隊員達から
逃げる際に的確な指示でしんのすけをサポートした。
◇シロ(声:真柴摩利)
名犬シロ。わたあめ、人形の真似、車の運転と犬とは思えない神業を披露。
◇風間トオル(声:真柴摩利)
しんのすけに甲斐性なしの烙印を下される。車の運転は一番短かった。「交通法規を破るなんて僕にはできない」と最高速度を守って運転していた…が無免許運転。
物語序盤では大人たちの20世紀の異常なハマりっぷりを周りに話しながら「懐かしいってそんなにいいものなのかな?」と子供ならではの視点でこのテーマを端的に表した一言をつぶやく。
◇佐藤マサオ(声:一龍斎貞友)
今回から運転の際に性格が変わるようになった。運転ではしんのすけと同じくらい貢献してる。
「あい!今行くゼ!」
◇桜田ネネ(声:林玉緒)
バスの運転でガイドしながら運転できるテクニシャン。ガイドは大抵当たってる。
「ヘンテコな車にヘンテコな人が乗っていま~す♪」
コンビニに食料を探しに来たが不良な少年たちに横取りされて、もし帰らないとひどい目に合わせると追い出したが
やはり、男たちを黙らせることができるさすがのネネちゃんも手を出すことができなかったのかその通りにしていた。
まあ、しんのすけの作戦で
コンビニに潜入しお菓子や食べ物を持っていくことができたのだが、その途中でしんのすけと風間くんのせいでほとんど落としてしまったのであった。
◇ボーちゃん(声:佐藤智恵)
しんのすけと共にテレビで笑っていた。園長の運転を見ていただけで運転できる技術と知識を習得していた。
カスカベ防衛隊の司令塔として活躍。
◇
高倉文太(声:納谷六朗)
園長と言う名の組長。案内板に敗れる。今回一番かわいそうな人かもしれない。
「ハハハ!!ボクのバスゥゥゥゥ!!!」
↓
\[案内板]/
↓
「ぐぇぇ!」
普通は死ぬレベルだが、
補正があって無事である、というより今作は園長以外にもギャグ漫画原作じゃなければ無事ですまなかったキャラも多い。
◇
ケン(声:津嘉山正種)
本作のヴィランで、イエスタデイ・ワンスモアのリーダー。マッシュルームカットのメガネ。
希望に満ちていた20世紀を取り戻す為に「におい」を使って大人たちをコントロールする。
愛車はトヨタ2000GT。しんのすけに車を汚された。
終盤ではどこか野原一家を試す一面も…。
「最近 走ってないな」
◇
チャコ(声:小林愛)
本作におけるもう一人のヴィランで、ケンの恋人。21世紀に絶望し、希望に満ちていた20世紀を求める。
ラストの彼女の問いに対するしんのすけの答えは、この映画のテーマを端的に表している。
なお中の人は翌年の映画で、今度は普通のゲストヒロイン役として出演したが、そっちでは…。
「見苦しいわね」
◇イエスタディ・ワンスモアの隊員
青い制服と帽子が特徴の男性隊員達。大人に歯向かう者は子供だろうと容赦せず、しんのすけ達をしつこく追い回した。
エアガンや
パチンコなどの玩具を武装しているものの頭脳がアレだった為にあっけなく自滅したりしていたが、こちらも補正で無事だと思われる。
女性隊員は黄色い制服と帽子が特徴だが、主に20世紀博のガイドを務めており、非戦闘員である。
しんちゃん「追記修正、ファイヤー!」
Wiki民「ファイヤー!!」
- ひろしが正気に戻った後も「チクショウなんだってこんなに懐かしいんだ!!!」と懐かしさに葛藤してるのが深いと思った。現実からの逃避でしかないのはわかるけれどそれを容易に切り捨てることができないのもまた人情というかなんというか。 -- 名無しさん (2018-03-24 14:32:23)
- 10代の紅さそり隊まで洗脳されてたが当時何歳以上の連中にまで洗脳効果があったんだろうな -- 名無しさん (2018-04-25 22:00:36)
- 黒磯も被害に遭ったのかな? -- 名無しさん (2018-04-25 22:14:30)
- ↑2作中の年代が放映時の2001年だと考えると昭和生まれ、ケンの『高度経済成長期的活躍』という台詞を鑑みればバブル世代が境目かな -- 名無しさん (2018-10-05 08:40:03)
- 平成も終わりが近い。ケンたちは何を想うのか -- 名無しさん (2018-12-09 20:13:11)
- 老人と若者を分けるのは年齢ではない。未来に希望を描けるか描けないかだ。未来に希望を描けなくなった人間を人は老人と呼ぶのだ -- 名無しさん (2019-02-18 14:23:31)
- ↑9 今の日本を作ったのは昭和に生まれた子供だからね。平成生まれの中からは将来を悲観してこの世代を恨む声があるし -- 名無しさん (2019-04-07 15:00:45)
- 見た当時普通に未成年で今おっさんになってもこれで感動とか共感とかできんのはやっぱあれか、一部の世代にだけ向けたネタだったか -- 名無しさん (2019-11-24 16:44:03)
- 最初の方のおかしくなった大人達の行動って、子供のようと言うよりは『無責任』『身勝手』と言うのがしっくりくる。 -- 名無しさん (2020-02-20 05:30:48)
- ↑で、それに対してしんのすけはひまわりあやしたり幼稚園に行くといった自分の『義務』をしっかり果たしてる。 -- 名無しさん (2020-02-20 05:32:53)
- ↑この辺り、『大人が幻想として抱く子供像』と『現実の子供』とのギャップを象徴しているように思えるんだよね -- 名無しさん (2020-02-20 05:33:51)
- ひろしの洗脳が解けるシーンも、階段を駆け上がるシーンも感動的だけど、チャコとケンの「どういうつもり?」「最近、走ってないな…」のやり取りでぐっときた。この時点で、もうケンの心は決まってたんだろうなあ。 -- 名無しさん (2020-03-04 21:21:17)
- まだ映画本編では泣けない。けど主題歌の元気でいてね。 -- 名無しさん (2020-05-12 03:35:37)
- 途中送信ちゃった。元気でいてね。はかなり来る物がある -- 名無しさん (2020-05-12 03:36:54)
- ログ化を提案します -- 名無しさん (2020-05-13 00:36:24)
- 地上波で最初に放送された時は一部シーンカットされてたな。朝からお菓子ばっか食った後のひろしの「国会で青島幸男が決めたのか?」とその後「オラ幼稚園行く!」→みさえ「もう帰ってこなくていいわよ」のくだりとネネちゃんのバスガイドの一部が省かれてた。ひろし達辺りはトラウマになるからかと思ったが二回目はカットされてなかったから尺の都合? -- 名無しさん (2020-10-15 20:58:50)
- 幼稚園児がスナックで、爛れた大人の関係演じるアニメって他にある?『ボーさん(///)』『ママ(///)』は個人的に超ツボ。 -- 名無しさん (2020-10-31 08:13:24)
- 来月で公開20周年か。公開時期がノスタルジーな時代となったな。地上波放送か公式生配信で原恵一監督と見るみたいな感じで見てもよさそう。でもバスでのカーチェイスが放送コードとかに引っかかって無理かねぇ -- 名無しさん (2021-03-30 23:02:23)
- 99年にウテナアドゥレセンス黙示録、00年に結晶塔の帝王テンテイ、01年にオトナ帝国の逆襲と作り出された箱庭に挑む映画が3年連続に放映されるとは因果なものだ、結晶塔ではミー役で矢島晶子が出演してるから尚更。 -- 名無しさん (2021-04-17 13:06:53)
- ログ化しました -- (名無しさん) 2021-08-21 19:26:59
- 子供の頃はチャコの「嫌よ死にたくない」のセリフを聞いて情けないなあと思ったけど、大人の今ではチャコが死にたくなくなったのは、しんのすけのような強い子が作る21世紀を見て見たくなったんだろう。ZZガンダムのハマーンのセリフを思い出した。 -- (名無しさん) 2021-08-29 00:30:20
- ↑3 テンテイは草 -- (名無しさん) 2021-12-28 18:19:00
- なんとなくオトナ帝国が「未来」、戦国大合戦が「過去」ってテーマが対極になっている気がする。 -- (名無しさん) 2022-06-17 00:12:14
- まさか本編で5歳ひろしとしんのすけが出会うとは…足が臭くないとは理解度の高いスタッフgj。 -- (名無しさん) 2022-12-24 20:12:25
- 公開当時は物心ついてなく、今になって初めて観た。感動したよ···でも感動作品!というか、とても良質な映画作品って感じ。ギャグとシリアスのバランスが丁度良いし、多分子供じゃなく今観たからすごく良かった! -- (名無しさん) 2023-06-15 02:25:12
- 当時最新作だったこの映画が20年以上経った今は懐かしがられる側になったのが何かこう…凄い… -- (名無しさん) 2023-08-19 15:01:52
- 紅さそり隊にとっての「懐かしさ」は昭和よりも平成初期に集中しそうなんだが、20世紀博はその辺の年代もカバーしてたのだろうか -- (名無しさん) 2024-06-30 15:49:00
- ↑劇中ではひろしたちの年代ばかり注目されてたけど、たしかに彼女たちが懐かしがるには年齢的にもやや微妙な気がする。10代後半なら昔よりも未来に思いを馳せそうなものだけど。過去を懐かしむっていうのは、就職とか結婚とかして現実の大変さを知ってからでないと起こらない気がする。 -- (名無しさん) 2025-03-14 19:31:58
- むさえが出ていたらどうなっていたか気になる -- (名無しさん) 2025-04-23 01:00:48
- 劇中では描かれなかったけど、昭和や子供時代なんて思い出したくもないって人が匂いを受けたらどうなるのか気になるな。理想の昭和や子供時代の幻想を見せて取り込むのかそもそもそういう人には匂いは全く効かないのか… -- (名無しさん) 2025-04-25 13:05:18
最終更新:2025年03月17日 12:19