ほうがい(法外)
  • ほうがいなやくれい(法外な薬礼)……とんでもなく高額な治療代。
ほうがむほうにやぶられる(法が無法に破られる)……司法の敗北。
ほうこうさき(奉公先)
ぼうこうそうかく(茆香皂角)……生薬のこと。
ほうこうのまことをつくせ(奉公の誠を尽せ)
ほうしょまいない(苞苴賄賂)……わいろ。
  • ほうしょまいないこうぜんとおこなわれ(苞苴賄賂公然と行われ)
ぼうずころすとさんだいたたる(坊主殺すと三代祟る)
  • ぼうずのたたりはさんだいたたる(坊主の祟りは三代祟る)
ほうそん(法孫)……教えにつながる弟子。
ほうちょうのほうはまだまだだ(包丁のほうはまだまだだ)……料理の腕はまだ修行途上です。
ほうにゅうにむくゆ(法乳に酬ゆ)
ほうばいしゅう(朋輩衆)……同僚・友達。
  • ほうばいしゅうとけんかしやしないだろうね(朋輩衆と喧嘩しやしないだろうね)
ぼうはち(亡八・忘八)……女郎屋。轡屋。▼亡八とは「仁・義・礼・智・忠・信・孝・悌」をうしなった者のこと。
ぼうはな(棒鼻)……宿場町の入口・はずれ。
ぼうびき(棒引き)……墨で上から棒線を引いて記載を抹消すること。
  • しゃっきんはぼうびき(借金は棒引き)……借金を無しにすること。
ほうびのかね(褒美の金)
  • これをさしだせばほうびのかねになるのでございまする(これを差し出せば褒美の金になるのでございまする)
ほうびをとらせる(褒美をとらせる)
ほうふくぜっとう(抱腹絶倒、捧腹絶倒)……わらいころげる。
ほおずきのしん(酸漿の芯)……堕胎に用いる。
ぼかし……刺青の彫り方のひとつ。
ぼくせきではあるまい(木石ではあるまい)……色恋に興味はあるだろう。
ほご(反故・反古)……使い捨てられた紙。
  • ほごにする(反故にする)……約束を無かったことにする。
ほこさきにほろびたる(鉾先に滅びたる)
  • せんねんあしかがのほこさきにほろびたるはりまにとどろくあかまつの(先年足利の鋒先に滅びたる播磨に轟く赤松の)
ほじくりかえす(穿り返す)
ほしのかずほどおとこはおれどぬしとおもうはそなたがひとり(星の数ほど男はおれど主と想うはそなたが一人)
ほしまわりがわるい(星回りが善い)
ほそくない(細くない)……胆が太い、大胆。
  • おめぇもあんがいほそくないんだないいだろう(お前も案外細くないんだな良いだろう)
ほそびき(細引き)
ほそびきのようなあめ(細引きのような雨)
ぼだいをとむらう(菩提を弔う)
ほっかぶり(頬被り)……てぬぐいのかぶり方のひとつ。頭をつつんで頬のあたりでまげ、鼻の下で結ぶ。泥棒や忍者のかぶり方としても知られる。
ほっとむねをなでおろした(ほっと胸を撫で下ろした)……安心した。
ほとけ(仏)……亡くなった者。霊。
  • ほとけがうばれねぇ(仏が浮かばれねぇ)……成仏出来ない。
  • ほとけがよろこぶとおもてるのか(仏が喜ぶと思ってるのか)
  • ほとけのまえでよくいうぜ(仏の前でよく言うぜ)
  • ほとけのもちものはこれだけです(仏の持物はこれだけです)
  • ほとけもくさばのかげでよろこんでおりましょう(仏も草葉の蔭で喜んでおりましょう)
ほとけ(仏)……被害者。
  • ほとけをおあらためください(仏をお改め下さい)……検死。
  • ほとけをうらんでのしわざ(仏を恨んでの仕業)
ほとけごころ(仏心)……物事を許してやる心、誰かを助けてやる感情。
  • ついほとけごころがでて(つい仏心が出て)
  • ほとけごころがつよかったんでしょうな(仏心が強かったんでしょうな)
ほとけつくってたましいいれず(仏作って魂入れず)……かたちばかりでまことがない。
ほとけの(仏の)……あだ名などにつく語句。やさしい人物。「仏の仁兵衛さん」など。
ほとけのかおもさんどまで(仏の顔も三度まで)……がまんにも限界がある。
  • ほとけのかおもさんどだよ(仏の顔も三度だよ)……もういけないよ。
ほどこしをくれてやる(施しをくれてやる)
ほねおりぞんのくたびれもうけ(骨折り損の草臥れ儲け)
ほねはひろってやる(骨は拾ってやる)……安心してあの世へ行け。
ほねみおしまずはたらいて(骨身惜しまず働いて)
ほねやすみ(骨休み)
  • しばらくのあいだほねやすみでもしてこい(暫くのあいだ骨休みでもしてこい)
ほねやすみがてら(骨休みがてら)……休暇中に。
ほねをおらせる(骨を折らせる)……手間をかけさせる、苦労をかけせる。
ほりもの(刺青)……▼刺青の色彩は古くは墨・朱・紅殻(べんがら)が用いられてた。
ほりものし(刺青師)……刺青の彫師。
ほんかい(本懐)
ほんかいをとげる(本懐を遂げる)
ぼんご(梵語)……天竺のことば。「華言か梵語か」
ぼんてんごくをくわせる(梵天国を喰わせる)……追い払うこと、家から追い出す。「梵天国を喰らった」▼むかし「梵天国」が閉場前の浄瑠璃の定番曲だったことから。
  • ぼんてんごくをくわしてやるべ(梵天国を喰わしてやるべ)
ほんとうによくしらせてくださった(本当によく知らせて下さった)……情報たれこみに対する礼のせりふ。
ほんとうのことをいったまでですよ(本当のことを言ったまでですよ)
ほんとうのみうちだとおもってんだ(本当の身内だと思ってんだ)
ほんにこころのやさしいおかた(ほんに心の優しいおかた)
ぼんのうぼだいはのりのみちづれ(煩悩菩提は法の道連れ)
ほんのくちをぬらすだけ(ほんの口を濡らすだけ)……酒を飲ましておくれな。
ほんのさるぢえ(ほんの猿知恵)
ほんのわずかなこころえちがいから(ほんの僅かな心得違いから)
ほんぷく(本復)……体かが全快する。
  • ほんぷくのみこみはあるのか(本復の見込みはあるのか)
  • 門前
最終更新:2025年01月14日 19:08