ま
まぁおめざましい(まぁお目覚ましい)
まぁそうじゃけんにするなよ(まぁそんな邪険にするなよ)
まいない(賄賂)……わいろ。ほうしょまいない(苞苴賄賂)
まいもどる(舞い戻る)
まいをかなずる(舞を乙ずる)……舞うこと。
まえいわい(前祝い)
まがさして(魔が差して)
まかせておくんなさい(任せておくんなさい)
まがったこととのきらいな(曲ったことの嫌いな)
まがってかどからさんげんめ(曲って角から三軒目)
まかりこしてございまする(罷り越してございまする)
まがわるい(間が悪い)
まきえのおどうぐ(蒔絵の御道具)……蒔絵細工などのほどこされた立派な器物。お屋敷向きの道具。
まきわり(薪割り)
まきわりみずくみ(薪割り水汲み)……銭がないときに店や宿でやらされる仕事の定番。
まくらをたかくして(枕を高くして)……安心して。
- おちおちまくらをたかくしてねられやしませんや(おちおち枕を高くして寝られやしませんや)……心配する。
- どうやらこれでまくらをたかくしてねむれるというもの(どうやらこれで枕を高くして眠れるというもの)
- やぶんもまくらをたかくしてねられるようになった(夜分も枕を高くして寝られるようになった)
まげてごしょうちねがいます(枉げてご承知願います)……どうかお聞き入れ下さいませ。
まげる……質屋に入れる。
まげをくずして(髷を崩して)
まげをこわして(髷を壊して)
まことに(誠に・洵に)
まことにかんじんたいどのあつきおぼしめしありがたきしあわせにぞんじたてまつる(洵に寛仁大度の厚き思召し有難き幸せに存じ奉る)
まことにひょうばんのよろしい(誠に評判のよろしい)
まさきのはでふえをこしらえてあそんでいた(柾の葉で笛を拵えて遊んでいた)……子供のあそび。幼時の形容。
まさゆめでありしか(正夢でありしか)
まじめなこころがるすになってはこまるな(真面目な心が留守になっては困るな)
まずはおてなみはいけん(まずはお手並み拝見)
まずはこれをもってたいびといたします(まずはこれを以て大尾と致します)……めでたしめでたし。
ますますごきげんうるわしゅうきょうえつしごくにございます(ますますご機嫌麗しゅう恐悦至極にございます)
またうどんげのはながさく(また優曇華の花が咲く)……再起が出来る。
まだくたばらねぇのかい
またぐら(股座)
またたくまにかいじんにきすであろう(瞬く間に灰燼に帰すであろう)
またのしたをくぐれ(股の下を潜れ)……▼韓信の故事でも知られる。
まだまだしゅぎょうがたりねぇな(まだまだ修行が足りねぇな)
またれよ(待たれよ)
まだわけぇっていうのに(まだ若ぇって言うのに)
まちいしゃ(町医者)
まちうけておったぞ(待ち受けておったぞ)
まちがい(間違い)……不手際。
- まちがいがあっちゃならねぇ(間違いがあっちゃならねぇ)
- まちがいをおこすわけはございません(間違いを起こすわけはございません)
まちがいあるまい(間違いあるまい)
まちがいなくあっしでございます(間違いなくあっしでございます)
まちがいなくごようだ(間違いなく御用だ)……必ずや捕まってしまうだろう。
まちかた(町方)……町奉行所の手の者。
- まちかたがめをつけはじめたんじゃないかな(町方が目をつけはじめたんじゃないかな)
- まちかただっにげろっ(町方だっ逃げろっ)……ずらかれっ。
まちやずまい(町屋住まい)
まっかなうそ(真っ赤な嘘)
まっくろになってはたらいてるんだ(真っ黒になって働いてるんだ)……泥や煙にまみれて一生懸命労働している。
まっこうなめたえんまのよう(抹香なめた閻魔のよう)……にがにがしい顔。
まっすぐかえってくるんだよ(まっすぐ帰って来るんだよ)……寄り道しないでね。
まっすぐにはくじょうせい(まっすぐに白状せい)
まっすぐまいればあわかずさ(まっすぐ参れば安房上総)……まっすぐ行けということばに対する海を無視した減らず口。
まっておくんなさい(待っておくんなさい)
まっとうしょうじきにいきる(真っ当正直に生きる)
- まっとうしょうじきにいきてるものがまともにくらせねぇよのなかだ(真っ当正直に生きてる者がまともに暮らせねぇ世の中だ)
まっとうなかね(真っ当な金)
まっとうなくらし(真っ当な暮らし)
まっとうなしょうばい(真っ当な商売)
まつのきのようなだいじゃ(松の木のような大蛇)
まっぴらごめんだね(真平御免だね)……おれはイヤだよ。
まっぴらごめんなされませ(真平御免なされませ)
まっぴらごようしゃくだされませ(真平御容赦下されませ)
まつりごと(政治)
まつりごとはひとなり(政は人なり)
まとまったもんをいただく(纏まった物を頂く)
まどろむ(微睡む)
- いっときほどまどろんでまいる(一時ほど微睡んで参る)
まにんげん(真人間)
- まにんげんになっておくれ(真人間になっておくれ)
- まにんげんになってからかえってこい(真人間になってから帰ってこい)
まのぬけた(間の抜けた)
- まのぬけたどろぼうだぜ(間の抜けた泥坊だぜ)
- まのぬけたやろうだ(間の抜けた野郎だ)
まぶかにあみがさをかぶって(目深に編笠をかぶって)
まめがし(豆菓子)
まめだ(豆狸)……化け狸。凧の絵柄にも用いられる。
まめもち(豆餅)
まやかしもの(まやかし物)……贋物、まがい物。
まようときんばすなわちくくそうゆうさとるときんばすなわちもんもんはんにゃ(迷うときんば則ち句々瘡疣悟るときんば文々般若)……「句々真如文々般若」
まよってでたにちがいない(迷って出たに違いない)……幽霊。
まよわずじょうぶつするがよい(迷わず成仏するがよい)
- まよわずじょうぶつなさるがよい(迷わず成仏なさるがよい)
まるたんぼう(丸太ん棒)……聞き分けのない奴、聞く耳持たない奴。
まるでけんとうがつかない(まるで見当がつかない)
まわしてもらったしごと(回してもらった仕事)
まんいちのことがあっては(万一のことがあっては)
まんげんまんじ(満眼満耳)……見聞きする対象すべて。
まんざのなかで(満座の中で)……大勢の目の前で。
まんざら
- まんざらけびょうでもなさそうだぞ(まんざら仮病でもなさそうだぞ)
- まんざらたにんというわけじゃないだろう(まんざら他人というわけじゃないだろう)
まんざらでもない
- まんざらでもないしろものだ(まんざらでもない代物だ)
まんだらげ(曼陀羅華)……朝鮮朝顔。▼外科手術の場面がある場合、麻酔薬の代替として用いられる。
まんにひとつということもある(万に一つということもある)……もしかして。
まんにひとつにもたすかるみこみはねぇ(万に一つにも助かる見込みは無ぇ)
最終更新:2025年06月09日 15:25