み
みあらか(御殿)……神殿。
みいらととりがみいらになる(木乃伊取りが木乃伊になる)
みいりどき(実入り時)……収入のよい時期。反対は「しもがれ」
みうけ(身請け)
みうり(身売り)
みえっぱり(見栄っ張り)
みえぼう(見栄坊・見得坊)……みえっぱり。
みがけばひかるたまだ(磨けば光る玉だ)……よくみりゃ美人じゃねぇか。
みかど(帝)
みがもたない(身が持たない)
- くわないとみがもたないよ(食わないと身が持たないよ)
- しんぱいのしどうしじゃみがもたないよ(心配のしどおしじゃ身が持たないよ)
みからでたさび(身から出た錆)
- みからでたさびだい(身から出た錆だい)……あきらめるしかねぇ。
みさげはてた(見下げ果てた)
- みさげはてたふるまい(見下げ果てた振舞)
- みさげはてたやつじゃ(見下げ果てた奴じゃ)
みじゅくぶこつのと(未熟無骨の徒)
- せっしゃなどはみじゅくぶこつのと(拙者などは未熟無骨の徒)
みしるし(御首・首級)……生首。
みずおよぎ(水泳ぎ)……水泳。
みずおよぎのけいこ(水泳ぎの稽古)……水練。
みすぎよすぎにおわれて(身過ぎ世過ぎに追われて)……日々の暮らしに追われて。
みずくさい(水臭い)
- みずくさいこというもんじゃないよ(水臭いこと言うもんじゃないよ)
- みずくさいじゃねぇかなんでもいっとくれよ(水臭いじゃねぇか何でも言っとくれよ)
- みずくさいねぇあんたとあたしのなかじゃないか(水臭いねぇあんたとあたしの仲じゃないか)
- みずくせぇぜ(水臭ぇぜ)
みずしらず(見ず知らず)
- みずしらずのものにこんなにしんせつに(見ず知らずの者にこんなに親切に)
みずちゃや(水茶屋)
みすぼらしい
- みすぼらしいたびのぼうさまだなぁ(みすぼらしい旅の坊さまだなぁ)
みずをえたうお(水を得た魚)……いきいきして働いてる。
みせなんかいっけんもあいちゃいねぇ(店なんか一軒も開いちゃいねぇ)
みせものれんもすててきた(店も暖簾も捨てて来た)
みたてちがい(見立て違い)……誤診。
みだらなふるまい(淫らな振舞)
みだりにくちをきくではない(濫りに口を利くではない)
みだりにさしでぐちをいたすな(濫りに差出口を致すな)
みだれたったるいくさのこうはい(乱れ立ったる戦の興廃)……向こうは勝ち、こちらは敗け。
みちづれ(道連れ)
みちをあやまていっしょうをぼうにふってはならぬ(道を誤って一生を棒に振ってはならぬ)
みつくろってやりな(見繕ってやりな)
みっしょ(密書)……ひみつの書状。
みてぐら(幣帛)……神様へのささげもの。
みてくれ……見た目。
- みてくれのいいのとわるいの(みてくれの良いのと悪いの)
みども(身共)……わし。
- みどもがわたしたおうごんもみだりにつうようなりがたきろくはらこばん(身共が渡した黄金も濫りに通用なり難し六波羅小判)
みなしんぱいしていたぞ(皆心配していたぞ)
みなげだ(身投げだ)
みにおぼえがある(身に覚えがある)
みにおぼえのないこと(身に覚えのないこと)
みにおぼえはございません(身に覚えはございません)……ぬれぎぬでございますよ。
みのうえにまちがいのないよう(身の上に間違いのないよう)
みのおきどころがございませんでな(身の置き所がございませんでな)……是非とも役職をたまわりたい。
みのかさつけて(蓑笠つけて)……農民のすがた。
みのがしてやるのはいちどきりだぞ(見逃してやるのは一度切りだぞ)
みのけのよだつ(身の毛のよだつ)……おそろしい。
- みのけのよだつおもいがいたします(身の毛のよだつ思いが致します)
みのつまり(身の詰まり)……おしまい。
みのはめつだ(身の破滅だ)
みのぶまいり(身延参り)……身延山へお参りに行く旅。
みはごじょくのちりにまじわるといえどこころはさんどくのきりにおかされぬ(身は五濁の塵に交わるといえど心は三毒の霧に犯されぬ)
みぶんはひのつくったものてんのあたえたものではない(身分は人の作ったもの天の与えたものではない)
みまい(見舞い)
- みまいにいってやってくれ(見舞いに行ってやってくれ)
- みまいにいくよ(見舞いに行くよ)
みみずののたくったようなじ(蚯蚓ののたくったような字)……まずい字。
みみより(耳寄り)
- みみよりなはなし(耳寄りな話)
- みみよりのこと(耳寄りのこと)
みみをそろえて(耳を揃えて)……ふちをきちんと揃えて積み重ねること。小判や銭によく用いる。
- みみをそろえてかえしてもらおう(耳を揃えて返してもらおう)……借金の取り立て。
- みみをそろえてもってこい(耳を揃えて持って来い)
みもちがおさまらない(身持ちが納まらない)……身持ちが悪い。
みもちがわるい(身持ちが悪い)……素行不良。
みもちがわるくてかんどうに(身持ちが悪くて勘当に)……家を追い出される。
みやちしばい(宮地芝居)……寺社の境内で掛けられてた歌舞伎。小芝居、宮芝居。▼正式な櫓を持つ芝居より格下で設備にも制限があった。
みょうがきん(冥加金)……運上金。上へおさめる金。
みょうがきんににわりほうのうしたってはっぴゃくりょう(冥加金に二割奉納したって八百両)……富札で千両が当たった場合の寺への冥加金の計算例。
みょうがしごく(冥加至極)
みょうだのう(妙だのう)
みょうなかぜがふいてきやがった(妙な風が吹いて来やがった)
みょうなきをおこすんじゃねぇぞ(妙な気を起こすんじゃねぇぞ)……変な事はするなよ。
みょうなひのこがふりかかってくる(妙な火の粉が振りかかって来る)……あらぬ疑いがかかる。
みょうなやつがでてくる(妙な奴が出て来る)
みょうなやろうだな(妙な野郎だな)
みょうなれんちゅうがあつまってきてる(妙な連中が集まって来てる)
みょうにめのすばしっこいやろうだ(妙に目のすばしっこい野郎だ)
みよりがあるんだな(身寄りがあるんだな)
みよりたより(身寄り頼り)……家族や知り合い。頼りになる先。
みるにみかねてやむをえず(見るに見かねて止むを得ず)
最終更新:2025年06月11日 15:33