3ニー7,,ニーファイ第3書  第7章
3ニー7,*-*,大判事殺され、政府転覆する。国家分裂。ヤコブ王。ニーファイの強力な伝道。
3ニー7,1,しかし、私はかれらがその国に王を立てられなかったことを示そう。著解を立てた者たちは、第30年に全
国を治める大判事がその裁判の席についている時これを暗殺した。
3ニー7,2,そこで国民は分裂して、おのおのその家族と親戚と朋友とで党を結んだからついに国の政府を破壊し
た。
3ニー7,3,そして党毎にこれを治める首領を立てた。このようにして国民はいくつかの党に別れて党毎にその首領
があった。
3ニー7,4,党を結んだ人々の中には、大きな家族と多くの親戚と多くの朋友とを持たない者はなかったから、これら
の党は非常に大きなものとなった。
3ニー7,5,さてこのような出来事はあったけれども、まだ国民の中に戦は起らなかった。この悪事はみな国民がサタ
ンの力にその身をゆだねたから起ったことである。
3ニー7,6,予言者らを殺した者たちの朋友親戚から成る秘密結社のために政府の条例は破壊され、
3ニー7,7,また国の中に大きな不和が起った。それがために、かつて最も義しかった人たちさえも大部分悪くなっ
て、義しい人は僅かになった。
3ニー7,8,このようにしてまだ6年もたたないのに、民の大半は早くも義を捨ててもとの有様に返った。これは、犬お
のが吐きたる物に帰り来り、豚身を洗いてまた泥の中に転ぶと言った有様である。
3ニー7,9,このように甚しい悪事を国民にもらした秘密結社の者たちは、集り合ってヤコブという人をその首領に立
てて、
3ニー7,10,これをその王と呼んだ。そこでヤコブはその悪い徒党の王になったが、ヤコブはイエスのことを証した。
予言者たちを訴えてこれを苦しめた者どもの中で最も熱心な1人であった。
3ニー7,11,しかし、ヤコブの味方の数は同盟をした党の数よりも劣っていた。これらの党は同盟をしたと言っても各
党の法度はその党の首領がこれを定めていて、これらはみな同じく義を守らない者共でありながら互に敵意をもっ
ていた。しかし、政府を転覆する誓いを立てた者共
3ニー7,11-1,念では一致していた。
3ニー7,12,従ってヤコブは味方よりも敵方が数の多いことを見ると、自分とが徒党の王であるからその味方に命令
を下し、かれらが国の1番北の方へ逃げて行ってそこで自分たちのために王国を建て、また謀叛人が来て徒党に
加わるから(ヤコブはその味方にへつらって謀叛人が多
3ニー7,12-1,と信じさせた)自分たちが同盟の党と戦える力ができるまでそこに住めと言ったところ、かれの味方は
そのようにした。
3ニー7,13,かれらは非常に速に進んで行ったから、遠く国民の手の届かない所へ行ってしまってその進路を断ち
切るころができなかった。こうして第30年は終ったが、ニーファイの民の有様はまことにこのようであった。
3ニー7,14,第31年目には、民はすでに分離して各々その家族、親戚、朋友で党を結んだが互いに戦争はしない
と言う条件があった。ところがこれらの党は各々その首領の意のままに組織されたので、法律と政治とについて互
に一致していなかった。しかしこの党を侵してはならな
3ニー7,14-1,非常にきびしいおきてを立てたので、ある程度国の平和を保った。国は平和であったが、かれらはみ
なその心を自分らの神である主から遠ざけ、石でもって予言者たちを撃ち、これを自分らの追いはらった。
3ニー7,15,さてニーファイは天使たちの音信に接し、主の御声を聞き、天使たちを見てその見証者となり、前以て
キリストの教えと導きに関わることを知る能力を与えられ、また民が義の道を速に離れて罪悪と憎むべき行いとに帰
る所を目撃して、
3ニー7,16,民の性質がかたくなであることとその心が暗いこととを嘆いていたので、その年の中に民の間へ出て行
って主イエス・キリストを信ずる信仰によって悔改めと罪の赦しとが得られることを勇敢に証をする働きを始めた。
3ニー7,17,ニーファイは民に多くの事を教え導いたが、それをみな書きつくすことはできない。また1部分頴田とて
満足しにくいから、本経には全然これを記さない。ニーファイは威勢と大きな権能とを以て教えと導きを与えた。
3ニー7,18,またニーファイは、民よりもすぐれて大きな能力があったから、民はこれに腹を立てた。しかし、ニーファ
イがその主イエス・キリストを信ずる信仰歯非常に深くまた固かったから、天使たちが毎日ニーファイに導きと恵とを
与え、これによって民はどうしてもニーファ
3ニー7,18-1,信じないわけには行かなかった。
3ニー7,19,ニーファイは、イエスの御名によって悪鬼と汚れた霊とを追い出し、その上民のために石で打ち殺され
た自分の兄弟を蘇生させたが、
3ニー7,20,民はこの奇跡を目撃して、ニーファイに能力があると言うので腹を立てた。しかしニーファイはまたイエ
スの御名によって民の目の前でさらに多くの奇跡を行った。
3ニー7,21,第31年は過ぎ去った。そしてすでに心を改めて主を信ずるようになった者は僅だけであったが、この僅
の者たちは自分らが信じているイエス・キリストにある神の能力とその”みたま”とを受けたことを本当にほかの民に
告げて証をした。
3ニー7,22,悪鬼を追い出された者、病を医された者および身体の弱い所を強くされた者は、神の”みたま”の働き
を受けて医されたことをまことにほかの民に告げて証をし、また自分で不思議なしるしを示し、民の中で多少の奇
跡を行った。
3ニー7,23,このようにして第32年も終った。そして第33年の始めにニーファイは民に向って声をあげ悔改めと罪の
赦しとを説いた。
3ニー7,24,私はあなたたちに、悔改めをした者は全部水でバプテスマを受けたいた言うことを記憶して居てもらい
たい。
3ニー7,25,そこでニーファイは数人の者を召して按手礼を施し、これらの人を神権の職に任じた。このようにしたの
は、すでに悔改めをしてこれらの人の所へくる人々にみな水のバプテスマを施すことができるためである。このバプ
テスマは、これを受ける人々がすでに悔改めをし
3ニー7,25-1,赦しを受けたことを神と人とに示し、また証明するものとして施される儀式である。
3ニー7,26,この年の始め、すでに悔改めをした証拠にバプテスマを受ける者が多かった。このようにして、この年の
大半は暮れて行った。
最終更新:2008年07月05日 01:49