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ニーファイ第３書 第１５章
3ﾆｰ15,*-*,モーセの律法、その目的を達して廃せられる。”律法を授けた者”が律法の目的を成就する。別の羊
群の羊。
3ﾆｰ15,1,イエスは上のことを言い終って群衆を見廻し、さて仰せになった”見よ、われはわが父のもとに上りし前
に教えたることを今汝らにもこれを聞かせたり。よりて、われが告げたるこれらの言葉を忘れずに行う者はわれ終り
の日にこれを救いあげん”と。
3ﾆｰ15,2,しかしイエスがこれを仰せになったとき、イエスは群衆の中に自分の言ったことを不思議に思い、またイ
エスはモーセの律法をどうなさる気かと怪しんでいる者があることに気がつかれた。この者たちは、古い事がすでに
廃されてすべてのことが新しくなっていると言う
3ﾆｰ15,2-1,意味が解らなかったから、
3ﾆｰ15,3,イエスはかれらに向って”われが、古き事すでに廃されてすべてのこと新しくなりたりと言いしことを不思
議に思うなかれ。
3ﾆｰ15,4,汝らに告ぐ、モーセに授けられし律法は、もはやその目的を達して効用のなきものとなりぬ。
3ﾆｰ15,5,律法を授けたる者、またわが民なるイスラエル人と誓約を結びたる者はすなわちわれなり。それ故に、
モーセの律法はわれによりてその目的を達して効用のなきものとなりたり。われは律法の目的を達するために来り
たるによりて律法は終るなり。
3ﾆｰ15,6,見よ、われは予言者たちの予言を亡ぼすものにあらず。われによりて、事実とならざりしすべての予言
は今後必ず事実となるべし。
3ﾆｰ15,7,われは古き事すでに廃されたりと言いしが、かく言いても、将来起るはずのことにつきて言われたる予言
を亡ぼすものにあらず。
3ﾆｰ15,8,われがわが民と結びたる誓約は、いまだことごとくは履行されてあらずといえども、モーセに授けたる律
法はわれによりてその効用なくなり終りぬ。
3ﾆｰ15,9,見よ、われは律法にしてまた光なり。われにすがりて終りまで堪え忍べ。然すれば汝らは必ず生く。終り
まで忍ぶ者にわれは永遠の生命を与うればなり。
3ﾆｰ15,10,われはすでに汝らに誡命を与えたればこれを守れ。律法も予言者たちもまことにわれのことを証する
ものなるにより、わが誡命を守ることはすなわち律法と予言者の道にかなうことなり”と。
3ﾆｰ15,11,イエスはこのように群衆に仰せになってから、自分が選びたもうた１２人の者に仰せになった。
3ﾆｰ15,12,”汝らはわが弟子にして、ヨセフの家の残れる子孫なるこの民の光なり。
3ﾆｰ15,13,この地は汝らの受けつぐ地にして、御父これを汝らに与えたまえり。
3ﾆｰ15,14,されど、このことをエルサレムに居る汝らの兄弟たちに知らせよとの命は、御父いまだかつてわれに下
したまわず。
3ﾆｰ15,15,また、御父がエルサレムの地よりほかへ導きたまえるイスラエルの家のほかの氏族のことも、エルサレ
ムに居る者たちに知らせよと御父のわれに命じたまいしこともなし。
3ﾆｰ15,16,されど、御父がエルサレムに居る者たちに知らせよとわれに命じたまいしこと１つあり。
3ﾆｰ15,17,そはすなわち、われはこの群にあらざるほかの羊を有つ。われはかれらも集め来らざるべからず。か
れらは必ずわが声を聞きて知るべし。されば、ただ１つの群と１つの牧者とのみあるに至るべしと言うことなり。
3ﾆｰ15,18,さて、エルサレムの人々はその心かたくなにして信仰足らざりし故に、わが言葉を解せざりき。故にこ
のことにつきてはもはやかれらに何も言うなかれとの命を御父より受けたりき。
3ﾆｰ15,19,されど、今御父よりさらに命令をたまわりしによりわれは汝らに言い伝うることあり、すなわち、汝らはエ
ルサレムに居る人々最悪を犯したるによりてかれらより分けられたり。かれらが汝らのことを知らざるは、かれらに罪
悪ある故なり。
3ﾆｰ15,20,まことにわれ汝らに告ぐ、御父はエルサレムの人々よりわれがさきに告げたるほかの氏族を離れたま
いしが、エルサレムの人々は己れらに罪悪がある故にその氏族のことも知らざるなり。
3ﾆｰ15,21,まことに汝らに告ぐ’われはこの群にあらざるほかの羊を有つ。われはかれらも集め来らざるべからず。
かれらは必ずわが声を聞き手知るべし。さればただ１つの群とただ１つの牧者とのみあるに至るべし’とわれが言い
たるそのほかの羊とはすなわち汝らのことなり。
3ﾆｰ15,22,されど、エルサレムの人々はわれが言いしこの言葉の意味を解せず、ほかの羊と言うは異邦人のこと
ならんと思いしが、こはかれらの伝道によりて初めて異邦人が心を改めて信仰するに至ることを知らざりし故なり。
3ﾆｰ15,23,われが’かれらは必ずわが声を聞き手知るべし’と言いし意味は、エルサレムの人々に解らざりき。いか
なる時にも異邦人は直接わが声を聞かずと言うことと、また聖霊によらざればわれ自らは異邦人に現われずと言う
ことはエルサレムの人々に解せられざりき。
3ﾆｰ15,24,しかし見よ、汝らはわが声を聞きまたわれを見る。すなわち汝らはわが羊にして、御父がわれに与えた
まいし者の中に数えらるるなり”。
