3ニー17,,
ニーファイ第3書 第17章
3ニー17,*-*,救い主の誡命(つずき)。失われた支族。救い主、病んでいる者を医し、幼児を祝福したもう。不思議
な感激的光景。
3ニー17,1,イエスはこう言ってまた群衆を見まわし、さらにつずけて仰せになった”見よ、われが汝らを去る時近づ
けり。
3ニー17,2,汝らは理解力弱く、御父が今汝らに説き伝えよとわれに命じたまいし教えが、ことごとく汝らに了解され
ざることを明らかなり。
3ニー17,3,されば、汝らは各々その住居に帰りて後、われがこれまで汝らに語りしことをよくよく考えて、汝らの理解
できるために、また明日教えを聞く準備をするために、わが名によりて御父に祈るべし。われは明日再び汝らのとこ
ろに来らん。
3ニー17,4,今われは御父のもとに上り、また失われて行方の知れざるイスラエルの支族のところへ行きてわが身を
かれらにも現わさざるべからず。その支族は御父がこれを導きたまいし故にその居るところをよく知りたもう。故に御
父には行方不明にあらざるなり”と。
3ニー17,5,イエスはこう言いたもうてから、もう1度群衆を見まわしてごらんになると、群衆は涙を流してイエスに今し
ばらく自分らと共に居りたまえと言わんばかりにイエスをじっと眺めていた。
3ニー17,6,そこでイエスはかれらに向ってまた”見よ、わが胸は汝らに対する憐みにて溢るるばかりなり。
3ニー17,7,汝らの中にて今病める者あるか。その者たちをここに連れ来れ。汝らの中にて足なえ、めくら、びっこ、
かたわ、らい病人、痿えたる者、つんぼ、またはいかなる病にてもあれ悩める者は、その者たちをここに連れ来れ。
われは汝らを憐み、汝らに対する慈悲の心にて溢
3ニー17,7-1,ばかりなれば、これらの者を医さんとす。
3ニー17,8,われがエルサレムに住む汝らの兄弟に現わしたると同じことを汝らにも現わさんことを汝らの欲すること
見てとらる。またわれは、汝らの信仰われが汝らを充分医すに足ると認む”と仰せになった。
3ニー17,9,イエスがこう仰せになると、群衆は1同してその中にある病人、悩んでいる者、あしなえ、めくら、おし、ま
たはどのような病気であれ悩んでいる者たちをつれてイエスのみもとに近よってきたから、イエスはその来た順序に
従ってみなこれを医したもうた。
3ニー17,10,それで病を医された者も健康な者も、みなイエスの足もとに伏してイエスを拝んだ。そして群衆を押し
わけて出ることのできた日禿びとは、みなイエスの足に口をつけて涙でイエスの足をぬらした。
3ニー17,11,それからイエスは人々にその小さい子たちを連れて来よと仰せになった。
3ニー17,12,そこで人々はその小さい子たちを連れて来てイエスをとりまいて地上にすわらせた。イエスはその真
中に立っていたもうた。群衆は子供たちをみなイエスのところへ連れてくるまで道をあけていたが、
3ニー17,13,子供たちはみな連れてくるとイエスはその真中に立ちたもうて、群衆に地へひざまずけと仰せになっ
た。
3ニー17,14,群衆が地へひざまずくとイエスは心の中でうめいて”父よ、われはイスラエルの家に属する者の罪悪の
ために悲しむ”と言い、
3ニー17,15,こう言って自らも地にひざまずいて御父に祈りたもうた。その祈りは書くことができないが群衆の中でこ
れを来いた者たちは次のように証を立てた。
3ニー17,16,”私たちが見たり聞いたりしたイエスの御父に対するお祈りは、人の目がまだ見ず、耳がまだ聞かない
ほど偉大で驚嘆すべきものである。
3ニー17,17,これを口で言いあらわせる者もなく、筆で書きあらわせる者もなく、また人間の心で創造できぬほど偉
大で驚嘆すべきものである。イエスが私たちのために御父に祈って居りたもうのを聞いたとき、私たちの心に満ちた
喜びは人間の創造ができないものである”と。
3ニー17,18,さて、イエスは御父に祈ってしまうと立ち上りたもうたが、群衆は喜びのあまり疲れてしまった。
3ニー17,19,しかし、イエスがかれらに言って起てと命じたもうと、
3ニー17,20,かれらは直ちに地から起ち上った。ここに於てイエスは”汝らはその信仰の故にさいわいなり。見よ、
今わが喜びは満ち溢れたり”とかれらに言って、
3ニー17,21,涙を流したもうた。これは群衆が親しく見て証をするところである。イエスはそれからかれらの小さい子
供たちを1人1人近よせてこれに祝福を与え、かれらのために御父に祈りたもうた。
3ニー17,22,そしてこれをしてしまうとまた涙を流したもうた。
3ニー17,23,イエスが群衆に”汝らの子供たちを見よ”と仰せになったから、
3ニー17,24,群衆がこれを見ようと顔を上げる時天を仰いで見ると、天が開けて天使らが火の中に取り巻かれてい
るような有様で天降り、子供たちを取りかこんだので子供たちもまた火に取りかこまれ、天使らは子供たちに祝福を
与えた。
3ニー17,25,群衆はこれおw見てその証をしたが、1同1人のこらず実際に見また聞いたのであるからその証の真
実であることを自ら知っていた。その数は男も女も子供も入れて約2、500人であった。