3ニー18,,
ニーファイ第3書 第18章
3ニー18,*-*,パンと葡萄液の聖餐をニーファイ人の中に制定したもう。祈りの必要を強調したもう。聖霊を授ける権
能を与えたもう。
3ニー18,1,さて、イエスは弟子たちに自分のところへパンと葡萄液とを持って来よと仰せになった。
3ニー18,2,弟子たちがこれを持って来ようとして出て行った間に、イエスは群衆に向って地に坐れと言いたもうた。
3ニー18,3,そして、弟子たちがパンを葡萄液とを持ってくると、イエスはパンをとってこれを裂き、また祝福して弟子
たちに与え、これを食えと仰せになった。
3ニー18,4,弟子たちがこのパンを食べて(みたまに)満されると、イエスはこれを群衆にも与えよと言いたもうた。
3ニー18,5,そこで群衆もこれを食べて(みたまに)満されると、イエスはその弟子たちに仰せになった”汝らの中1人
選ばれて按手礼により聖任さる。われはその1人にパンを裂き、これを祝してわが教会の会員すなわち信じてわが
名によりてバプテスマを受けたるすべての者たち
3ニー18,5-1,与えしめんために相当の権能をかれに授けん。
3ニー18,6,今われはパンを裂きこれを祝して汝らに与えたるが、汝らも常にかくのごとくこの儀式を行わざるばから
ず。
3ニー18,7,これをわれが汝らに現わしたるわが体の記念に行え。さらば、汝らはこの儀式によりてたえずわれを記
念すると言う証明を御父になすを得ん。もし汝らがたえずわれを記念せば、わが”みたま”必ず汝らと共に在らん”
と。
3ニー18,8,イエスはこれを弟子たちに仰せになってから、弟子たちに杯の葡萄液を飲めと言い、また群衆にも与え
て飲ませよと言いたもうた。
3ニー18,9,弟子たちはイエスが言いたもうたように葡萄液を飲んで(みたま)満され、また群衆に与えると群衆もまた
これを飲んで(みたま)満された。
3ニー18,10,弟子たちがこの儀式を為し終ると、イエスはかれらに仰せになった”汝らは今為したるこのことのため
にさいわいなり。かくするはわが命令を守ることにして、この儀式によりて汝らは、われが汝らに命じたることを喜び
て行うと言うことを御父に証明するなり。
3ニー18,11,この儀式は、悔い改めてわが名によりてバプテスマを受けたる一切の者たちに汝らが常に授くるもの
にして、またわれが汝らのために流したるわが血の記念に行うべきものなり。而して、これによりて汝らは、汝らがた
えずわれを記念すと言うことを御父に証明するなり
3ニー18,11-1,もしわれをたえず記念せば、わが”みたま”必ず汝らと共に在らん。
3ニー18,12,さてわれは、以上われが命じたることをなせと汝らに言う。汝らもし常に以上われが命じたることを守ら
ばわが岩の上にその基を置くによりてさいわいなり。
3ニー18,13,汝らの中、これに過ぎたることまたこれに及ばざることをなす者たしは、わが岩の上に基を置かず、か
えりて砂の上い基を置きたる故、雨降り、大水出で、風吹きてかれらに当りなばかれらは必ず倒れん。而して地獄
の問はかくのごとき者どもを今にも引き入れんとして
3ニー18,14,汝らは、わが命じたることを守らばさいわいなり。わが命じたることは、すなわち御父がわれに汝らに伝
えよと言いたまえることなり。
3ニー18,15,われ、まことにまことに汝らに告ぐ、汝らは悪魔に誘いまどわされてそのとりことならぬよう、たえず目を
覚まして祈らざるべからず。
3ニー18,16,われが汝らの中に在りて祈りし如く、汝らもまた悔い改めてわが名によりてバプテスマを受けたるわが
民、すなわちわが教会の会員の中に在りて祈れ。われは光なり。われは汝らのためにすでに模範を示しぬ”と。
3ニー18,17,イエスは以上のことをその弟子たちに告げてから、また群衆に向って言いたもうた。
3ニー18,18,”われ、まことにまことに汝らに告ぐ、汝らは誘惑に負けざるよう、たえず目を覚まして祈らざるばから
ず。そはサタンが汝らを支配して麦のごとくふるわんと欲すればなり。
3ニー18,19,されば汝らはわが名によりてたえず御父に祈らざるべからず。
3ニー18,20,而して、汝らが必ず受くと信じて、わが名によりて御父に乞い求むるものは、その正当なるものなる限
り、すべて汝らに与えらる。
3ニー18,21,汝らの妻子が祝福を受くるよう、たえずわが名によりて家族の祈りを御父に捧げよ。
3ニー18,22,汝らたびたび集会をせよ。集会をする時には、何人にても会に出席することを禁ぜずして集りに来るこ
とを許し、
3ニー18,23,その者たちのために祈りて、決してこれを追い出すべからず。その者たちたびたび汝らの集りに来りな
ば、汝らはこれがためわが名によりて御父に祈るべきなり。
3ニー18,24,されど、汝らの光が輝きて世の中を照らすために、汝らの光を高くかかげよ。汝らが高くかかぐる光と
は、すなわちわれなり。とりもなおさず汝らが見るわが行いなり。見よ、われが御父に祈りしことは、汝らがすでにこ
れを見て証をなしたることなり。
3ニー18,25,しかのみならず、われは汝らの中の誰にも出て行けと言わずして、むしろ汝らにてを触れしめまた目に
て見するためにわれに近づけと言えり。これも汝らが親しく見たるところなり。ゆえに、汝らはかくのごとく世の中の
人々になさざるべからず。この命に叛く者は誰に
3ニー18,25-1,甘んじて誘惑を招く者なり”と。
3ニー18,26,イエスはこのように仰せになってから、また選びたもうた弟子たちにその目を向けて仰せになった。
3ニー18,27,”われまことに汝らに告ぐ、われは汝らに今1つの誡めを与えんとす。これを汝らに与えたる後、われは
わが父がすでに与えたまいしほかの命令を成しとぐるために、わが父のみもとに帰らざるべからず。
3ニー18,28,われが今汝らに与うる誡めは、わが肉(のしるしなるパン)と血(のしるしなる葡萄液)とをわかち与うると
きに、誰にてもこれを飲みまた食う資格なしと汝らの認むる者あらば、その者にこれを飲みまた食うことを許すべか
らず、と言うことなり。
3ニー18,29,わが肉(のしるしなるパン)を食い、またわが血(のしるしなる葡萄液)を飲む資格なき者がこれを食い
かつ飲むとせば、かくすることによりてその者は身も霊も空く割れざることになるなり。よりて、ある人がわが肉(のし
るしなるパン)を食い、わが血(のしるしな
3ニー18,29-1,を飲む資格なりと汝ら認むるならば、その人の食うことも飲むことも禁ずべし。
3ニー18,30,されど、汝らはかくのごとき人を汝らの中より追い出さずしてこれに道を教え、わが成によりてその人の
ため御父に祈れ。後にその人悔い改めてわが成によりてバプテスマを受けるならば、汝らはその人を受け入れて
わが肉(のしるしなるパン)とわが血(のしるしなる
3ニー18,30-1,とを与えよ。
3ニー18,31,されど、その人悔い改めざるときには、その人がわが民を亡ぼすことのなきように、これをわが民の中
に数うべからず。われはわが羊を知り、わが羊はわがものとして数えられたり。
3ニー18,32,されど悔い改めざる者にても、これを汝らの会堂や礼拝堂より追い出すべからず。何となれば、汝らは
かくのごとき者にひきつずき道を伝うる義務あればなり。かれらは悔い改めて真心よりわれに立ち帰るやも知れ難
し。真心を以てわれに立ち帰らば、われはかれらを赦
3ニー18,32-1,また汝らはかれらを救いに導く者となる。
3ニー18,33,御父が罪ありと認めたもう者は禍なれば、汝らは罪ある者となされざるよう、われが汝らに命じたる以上
のことを守れ。
3ニー18,34,われがこの命令を汝らに下すは、さきに汝らの間に起りしごとき論争を止めさせんためなり。汝らもし
今後再び遁走をなさざればさいわいなり。
3ニー18,35,さて、汝らのために必要なれば、われは今御父のもとにのぼる”と。
3ニー18,36,イエスはこう言ってしまうと、選びたもうた弟子たち1人1人全部に手を措きながら何ごとかを仰せにな
ったが、
3ニー18,37,その御言葉は群衆に聞えなかったから、かれらはその証をすることができなかった。しかし、弟子たち
は証を立てて、イエスが聖霊をほかの人に与える権能を自分らに授けたもうたと言った。ここに書いてあることが真
実であることを私は後に本書で明らかにする。
3ニー18,38,イエスがその弟子たちにみな手を措きたもうた後、雲が出てきて群衆を覆ったからかれらはイエスを見
ることができなかった。
3ニー18,39,群衆が雲に覆われている中に、イエスはかれらを離れて天に昇りたもうた。弟子たちはイエスがまた天
に昇りたもうたことを見てその証をした。