3ニー20,,
ニーファイ第3書 第20章
3ニー20,*-*,パンと葡萄液が奇跡的に与えられて再び群衆にわかられた。ヤコブの残りの子孫、救い主、自分は
モーセの如しと示された予言者であると言いたもう。多くの予言者の言葉を引きたもう。
3ニー20,1,イエスは群衆と弟子たちに、祈りをやめよと言いたもうたが、しかし汝ら心の中にて祈ることはこれをやめ
るなと言いたもうた。
3ニー20,2,そこで立ち上れと仰せになると、かれらはみな立ち上がった。
3ニー20,3,すると、イエスはまたパンを裂いてこれを祝して弟子たちに食べさせたもうた。
3ニー20,4,弟子たちが食べ終ると、イエスは弟子たちにパンを裂いて群衆に与えよと仰せになった。
3ニー20,5,そして、弟子たちがパンを群衆に与えると、イエスは弟子たちに葡萄液を飲ませ、群衆にもこれを与え
よと弟子たちに仰せになった。
3ニー20,6,さて見よ、弟子たちも群衆も誰1人パンと葡萄液とを以てきていなかったが、
3ニー20,7,イエスは本当にパンと葡萄液とを皆の者に与えて仰せになった。
3ニー20,8,”このパンを食う者はわが体(のしるし)を食いてその身も霊も養い。この葡萄液を飲む者はわが血(のし
るし)を飲みてその身も霊も養うにより、その身も霊も飢え渇くことなく、常に飽きてあらん”と。
3ニー20,9,群衆はみなパンを食べ葡萄液を飲むと”みたま”に満され、1同声をそろえて皆が見たイエス、皆が聞い
たイエスを崇めた。
3ニー20,10,群衆一同がイエスを崇めると、イエスはかれらに”見よ、われは御父がイスラエルの家の残りの子孫な
るこの民につきてわれに授けたまいし命令を今果さんとす。
3ニー20,11,イザヤ音場は書き記されて汝らの前にあり。汝らこれを研究せよ。われがさきに汝らに向い’イザヤの
言葉の真実となるべき時に’と言いしことは汝らいまだ記憶するところなり。
3ニー20,12,われ汝らに告ぐ、言座やの言葉事実となる時は、御父がすでにその民なるイスラエルの家と結びたま
いし誓約実行さるる時なり。
3ニー20,13,その時になりて、世界のここかしこに散らされたるイスラエルの家の残りの子孫たちは東西南北より集
められ、かれらを贖いたまいしその神なる主を知るに至るべし。
3ニー20,14,われがこの地を汝らに与えて汝らの受け嗣ぎの地となすは御父の命令なり。
3ニー20,15,汝らに告ぐ。異邦人わが民を散らしたる後、その受くべき恵みを受けたる後もし悔い改めずば、
3ニー20,16,ヤコブの家の残りの子孫なる汝らは異邦人の所に行きてその中にあるべし。異邦人の数は多けれど、
汝らはかれらの中にありてあたかも森の獣の中に在る獅子のごとくまた羊の群の中に在る若き獅子のごときものと
なる。若き獅子は羊の群の中を通り過ぐるときこれを踏
3ニー20,16-1,にじりまたこれを食い裂く、而してこの群を救い得るもの誰もなし。
3ニー20,17,汝らのては汝らに反抗する者の上に落ち、汝らの敵はことごとく亡びん。
3ニー20,18,人のその麦束を打ち場むるごとくに、われはわが民を集めん。
3ニー20,19,われはまた、御父の誓約を受けたるわが民の角を鉄とし、そのひずめを真鍮とす。故に汝ら多くの民
をうち砕くべし。而してわれはその多くの民の所得をとりてこれを主に捧げ、その所有する物をとりてこれを全世界
の主に納めん。見よ、これをなす者はすなわちわれな
3ニー20,20,御父は宣う’その火にわが正義の剣、異邦人の上にかかるべければ、異邦人より成る国民すべて悔い
改めずんばこの剣はかれらの上い落ちん’と。
3ニー20,21,われはわが民なるイスラエルの家を回復し、
3ニー20,22,またわれがこの地に居る民の先祖なるヤコブと結びし誓約をことごとく果すため、汝らの子孫してこの
地を治むる者としていつまでも住まわせこの地を新エルサレムとなさん。また天の権と力とはこの民の中にあり、わ
れもまた汝らの中に在るべし。
3ニー20,23,見よ、モーセの言葉に’汝らの神なる主は、汝らの兄弟の中よりわれの如き1人の予言者を汝らのため
に起したもう。かれの汝らに語るところは何事にてもあれ汝らことごとくこれを聞くべし。この予言者に聞かざる者は
ことごとく民の中より断ち切らるべし’とあり。
3ニー20,23-1,モーセがかくの如くあらかじめ示したる予言者とはすなわちわれなり。
3ニー20,24,まことに汝らに告ぐ、サムエルの前に来りし予言者たち、およびサムエルの後に予言をしたるすべての
者たちは皆われのことを証せり。
3ニー20,25,汝らは予言者らの子孫なり。イスラエルの家に属する者共なり。また御父はアブラハムに’汝によりて世
界の眷族なり。また御父はアブラハムに’汝の子孫によりて世界の眷族にとこごとく祝福を受くべし’と言いて汝らの
先祖と誓約を結びたまいしが汝らはその誓約に
3ニー20,25-1,共なり。
3ニー20,26,御父はわれを建ててまず汝らに遣わしたまえり。こはわれに汝らをして各々その罪悪より遠ざからしめ
汝らに恵みを与えしむるためにして、また汝らが誓約にあずかる者共なるが故なり。
3ニー20,27,汝らが恵みを受けてより御父は’汝の子孫により世界の眷族ことごとく祝福を受くべし’と仰せになりてア
ブラハムに立てたまいし誓約を果すためわれによりて異邦人に聖霊を授けたもう。異邦人はかように聖霊を授けら
るるためどの民にもまさりて強くなり、わが民な
3ニー20,27-1,イスラエルの家を散らし、
3ニー20,28,またこの地の民を責め苦しむるものとなるべし。されどかれらがわが完全なる福音を受けてより、もしわ
れに対してその心を頑なにする時あらば’われはかれらの罪悪を各々に報ゆべし’と言う御父の言葉と、
3ニー20,29,’その時われはかつてわが民に立てたる誓約を果すべし。その誓約はわが心にかなう時にわが民を集
めて、その先祖の所有せし土地、すなわち永遠にかれらに約束したる地なるエルサレムの地をかれらの受け嗣ぎ
の地としてかれらに復すと言うことなり’と言う御父の言
3ニー20,29-1,成就すべし。
3ニー20,30,而してイスラエルの家の人々の福音を完全なるまま宣べ伝うる時将来にあり。
3ニー20,31,その時かれらはわれを信じ、われが神の子、イエス・キリストなることを認め、わが名によりて御父に祈
るべし。
3ニー20,32,その時、かれらの万人らは心を1つにし、声をそろえて高らかに歌わん。
3ニー20,33,またその時御父は再びかれらを集め受け嗣ぎの地としてエルサレムをかれらに与えたもう。
3ニー20,34,その時来たらばかれらは喜びを押うる能わず。エルサレムの荒れすたれたるところよ。御父がその民
をなぐさめ、エルサレムを贖いてこれを回復したまいし故に共に歌を唱え。
3ニー20,35,御父はその聖き力を万国の民の目に現したまいし故に、世界の隅々までことごとく御父の与えたもう
救いを見る。御父とわれとは1つの神会をなす。
3ニー20,36,されば記されたることは成就すべし。そは次のごとし。’目覚めよ、また目覚めよ。シオンよ、汝の力を
添えよ。聖き都エルサレムよ。汝の美しき衣を着よ。割礼を受けざる者と汚れたるものとは今より後再び汝に入るべ
からざればなり。
3ニー20,37,エルサレムよ、塵より立ち上りて身のあくたを払い去れ。身を起して座せよ。シオンの捕らわれたる娘
よ。汝の首にまとえる縄を解け。
3ニー20,38,主は”汝らは空しく己が身を売りしが、今は金銭によらずして贖わるべし”と言いたまえばなり’。
3ニー20,39,まことに汝らに告ぐ。その集る日になりて、わが民はわが名を知り。また命を下す者がわれなることも知
るによりて、
3ニー20,40,かれらは言うべし’良き音ずれをわれらにもたらし、平和を布き、われらに善の良き音ずれをもたらして
救いを宣べ弘め、またシオンに向いて”汝の神治めたもう”と告ぐる者の足は山の上にいと美しきかな’と。
3ニー20,41,かくし叫びの声は聞えわたりて’去れ、汝らよ去れ。その所を出でされ。不潔なるものにたずさわること
なかれ。その中より出で去れ。主の器を持つ者よ、清くあれ。
3ニー20,42,されど主は汝らの前に行き、またイスラエルの神は汝らの後ろにましますべければ汝ら急ぎて行くべ
からず、また逃げて行くべからず、また逃げて行くべからず。
3ニー20,43,見よ、わが僕は慎みてふるまうべし。高められほめそやされて甚だ高き所へ登るべし。
3ニー20,44,多くの者汝を見て驚きし如く(その顔かたちは他の人よりもそこなわれ、その身の形は人の子らよりも
傷つけられたれば)、
3ニー20,45,かれもまた多くの国民を驚かすべし。王たちはいまだかつて教えられざることを見、いまだかつて聞か
ざることを考うるに至るべければ、わが僕の前に口をつぐむべし’と。
3ニー20,46,まことに、まとこに汝らに告ぐ、これらのことはみな御父がわれに命じたまいしごとくに成就す。かくて御
父がその民に立てたまいし誓約は果されて、エルサレムは再びわが民の住むところとなり。かれらの受けつぐ地と
なるべし”と。