モルモ1,,
モルモン書 第1章
モルモ1,*-*,アマロン、神聖な記録をモルモンに託す。戦争と悪事。あのニーファイ人の3人の弟子たち去る。モル
モン、教えを宣べることを禁止される。アビナダイ、およびレーマン人サムエルの予言が成就する。
モルモ1,1,今私モルモンは私が見たり聞いたりしたことを記録し、これを名づけてモルモン書と言う。
モルモ1,2,アマロンが一切の記録を秘し隠してこれを主に託したころ(その時私は10才ぐらいで少々の学問を習い
始めテイタガ)アマロンは私の所へやってきて”私は汝が真面目な子で観察の鋭いことをよく知っている。
モルモ1,3,そこで汝に1つたのみがあるが、汝が大きくなって24才くらいになったなら、この国の人々についても汝
が心づいていることを思い起してくれ。そして、アンタムの地にあるシムと言う丘へ行け。その丘に私はこの国民の
ことを刻んだすべての聖い記録を埋めて隠し、
モルモ1,3-1,託しておいた。
モルモ1,4,見よ、汝は24才の時にただニーファイ版だけは取り出せるが。ほかの記録は隠してある場所にそのまま
のこしておけ。それから、ニーファイ版の上に汝がすでにこの国の民について心づいていることをみな刻みつけて
記録せよ”と言った。
モルモ1,5,私モルモンはニーファイの子孫であったから(私の父の名もまたモルモンと言う)アマロンが私に言ったこ
とをよくおぼえていた。
モルモ1,6,私は11才の時につれたれて南方の地のゼラヘムラまで行った。
モルモ1,7,その時、全国は建物が一ぱいに建っていて人の数は海の砂の数ほどに多かった。
モルモ1,8,ところがその年にニーファイ人とレーマン人との間に戦が始まった。この戦はニーファイ人とヤコブ人とヨ
セフ人とゾーラム人とから成るニーファイ人と、レーマン人とレミュエル人とイシメル人との間に行われた。
モルモ1,9,レーマン人はレーマン人とレミュエル人とイシメル人とから成るので、この戦はニーファイ人とレーマン人
との間で行われたと言う。
モルモ1,10,この戦は、ゼラヘムラの国境でサイドン川のほとりに於て始まった。
モルモ1,11,ニーファイ人の方はすでに3万人を超える兵を集めていて、その年の内に幾度をも戦をし、そのたび毎
にレーマン人に勝って多くのレーマン人を殺した。
モルモ1,12,そこでレーマン人はその志をすててとうとう全地は平和になった。それから、およそ4年の間は平和がつ
ずいたのでどこにも血を流すようなことはなかった。
モルモ1,13,ところが、全国いたる所に悪事が非常に多く行われたので、主はその愛する弟子たちをよそへ立ち去ら
せたもうた。また民の罪悪のために奇跡と病の医しとは病み、
モルモ1,14,人々のよこしまと不信仰とのために主の賜である能力は与えられず、聖霊は誰にも与えられなかった。
モルモ1,15,私はもう15才になって真面目な方の性質であったから、主が私を訪れたもうて私はイエスが恵み深くま
しますことを味って知ることができた。
モルモ1,16,そこで私はこの国の民に神の道を伝えようとしたところ、私の口を塞がれて民に道を伝えることを止めら
れた。なぜならば、民はすでにことさらに神にそむき、あの主に愛せられた弟子たちが民の罪悪のためにすでによ
そへ移されていたからである。
モルモ1,17,私は民の中にのこっていたが、民の心がかたくなであるために、民に道を伝えることは止められてい
た。民の心がかたくなであるために、地はかれらに対してのろわれていた。
モルモ1,18,レーマン人の中にあったガデアントン流の強盗が全国にはびこっていたから、住民はその宝を地の中
に埋めて隠したが、主がすでに地をのろいたもうたので隠された宝はなくなり易くなり、宝を保つことも後い地の中
から掘り出すこともできなくなった。
モルモ1,19,また魔術、妖術、魔法のたぐいを用いて全地に悪魔の力が行われたから、アビナダイの言ったすべて
の予言と、レーマン人であるサムエルの予言とは事実となって現われた。