モルモ2,,
モルモン書 第2章
モルモ2,*-*,モルモン、ニーファイ人n軍を指揮する。さらにガデアントン強盗について。条約によって、北の地はニ
ーファイ人が占め、南の地はレーマン人がとる。
モルモ2,1,同じ年にニーファイ人とレーマン人とはまた戦をしたが、その時私はまだ年が若かったが身のたけが高か
ったから、ニーファイの民は私をその全軍の司令長官に任じた。
モルモ2,2,そこで私は16才の時、ニーファイ人の1軍を率い、レーマン人に向って出陣した。これで第326年は終っ
た。
モルモ2,3,第327年にレーマン人は非常に大きな軍勢を以て私たちに向ってきたので、和隊の兵は怖れおののい
て戦う勇気がなく北の方へ逃げ始めたが、
モルモ2,4,アンゴラ死へきてこれを占領し、そこでレーマン人を防ぐ準備をした。私たちは力をつくしてアンゴラ死を
固めたがその防禦にもかかわらず、レーマン人は私たちを襲ってこの市から追い出した。
モルモ2,5,その後またダビデの地からも私たちを追い出した。
モルモ2,6,このようにして私の軍は進んで国の西の境界にあって海い近いヨシュアの地に着いた。
モルモ2,7,そして、わが軍は味方の民を1つの所に置こうとして、力の限り急いで民を集めた。
モルモ2,8,ところが、国の中には強盗とレーマン人とが充ち満ちていて、その上私の味方の民は自分の身にふりか
かる大きな滅亡があるにもかかわらず、その悪い行いを悔い改めなかった。従ってニーファイ人もレーマン人も全
地に於て殺戮を行い、全地1帯にわたる謀叛があった
モルモ2,9,ここにレーマン人に1人の王があってその名をアロンと言った。このアロンは44、000人の兵を以てアロン
を迎え撃ち、ついにこれに勝ったのでアロンは私の前から逃げ去った。これらのことがあって第330年は過ぎて行
った。
モルモ2,10,ところでニーファイ人は予言者サムエルの予言したように、ようやくその悪事を後悔して歎くようになっ
た。それは盗みをする者強盗をする者人殺しをする者および魔法、妖術などが国中に充ち満ちて、誰も自分の所
有物を安全に持っていることができなくなったからで
モルモ2,11,このような有様であったから全地に悲しみ歎くことが始まった。それは特にニーファイの民の間に甚しか
った。
モルモ2,12,私モルモンは、民が主の前で歎き悲しむのを見て心の中でうれしく思った。なぜならば、主は慈愛の情
が深く忍耐強く肝要なお方であることを知ったから、主がニーファイ人を憐みたもうてかれらがまた義人になるであ
ろうと思っていたからである。
モルモ2,13,しかしごらん、私が感じたこの喜びはむだであった。この民の悲しみは神の恵みによって悔改めを生ず
るようなものではなかった。むしろ主がかれらのいつでも罪悪を犯して楽しめることを許したまわないのを悲しむの
であって、神の御前から断ち切られた者の悲しみと
モルモ2,14,民は真にへりくだった心と悔いる精神とを以てイエスのもとに来ずに、神をのろって死ぬことを望んだ。
しかし、死ぬことを望んだにもかかわらず、また同時に命を取られないように剣をふるって戦った。
モルモ2,15,そこで私は肉体の事でも霊の事でも民を赦しを乞いねがう日はもう過ぎ去ったと認め、また私は民が公
然と神に背いたまま幾千人となく切り倒されて肥のように地上につみ重ねられるのを見たから、またまたさきのよう
に憂い悲しんだ。このようにして第344年は過ぎ
モルモ2,16,第345年に、ニーファイ人はレーマン人から逃げ始めたがジェションの地へ着くまでレーマン人に追い
かけられた。ジュションの地に着かない内はその退却をやめることができなかった。
モルモ2,17,このジェション市は、アマロンがあのすべての記録が亡びてなくならないためにこれを隠して主に託した
所に近い。私はこの戦がまだ始まらない前に、アマロンの命じた通りその版に新な記事を書き加えた。
モルモ2,18,私はニーファイ版には民のもろもろの罪悪と憎むべき行いとをことこまかに記したが、今書いてこの版に
はこのようなことをくわしくのせない。それと言うのは、私が人の行いを見てこれをわきまえる力があるようになってこ
のかた、ただ罪悪と憎むべき行いだけを絶え
モルモ2,18-1,見てきたからである。
モルモ2,19,私は一生の間、民の罪悪のために悲しみが胸いっぱいに満ちてまことに不幸である。しかしながら私は
終りの日に必ず救いあげられると言うことを知っている。
モルモ2,20,この年にニーファイの民はまたまた敵に追い立てられ狩り立てられた。私たちは北の方へシェムと言う
地へくるまでレーマン人に追われた。
モルモ2,21,ここで私たちはシェム市を固め、味方を護って亡びから救うために集められるだけ多くの味方を集め
た。
モルモ2,22,第346年に敵は再び私たちの所へ攻めてきた。
モルモ2,23,その時私は味方に話して、かれらはその妻子と家と家庭とを守るために勇しくレーマン人と戦えとしきり
にすすめたので、
モルモ2,24,かれらは私の言葉を聞いてややはげまされ、今度はレーマン人の前から逃げずに勇敢に防ぎ戦った。
モルモ2,25,私たちは30、000人の軍勢と戦い、敵軍が逃げるまで断乎として勇しく防ぎ戦った。
モルモ2,26,そして敵が退却し始めると、私たちは軍を率いてこれを追いかけさらに合戦をしてまた敵を負した。それ
にもかかわらず、主の御力は私たちに伴わず、主の”みたま”も私たちの中になかったので、ただ自分の力だけに
たよって同胞である敵のように弱くなった。
モルモ2,27,私は、私の民にきたこの大きな禍と、民の罪悪と、憎むべき行いとのために非常に心に悲しみを覚え
た。しかしごらん、私たちはその所有の地を取り返すまではレーマン人およびガデアントン流の強盗と戦うことをや
めなかった。
モルモ2,28,このようにして、第349年は過ぎ去った。第350年に私たちはレーマン人およびガデアントン流の強盗
と条約を結び、この条約によってそれぞれの領土の境界を定めた。
モルモ2,29,レーマン人食みなみの地へ行くおの狭い地峡より北の地を私たちの方へゆずり、私たちはレーマン人
に南の地の全体をゆずった。